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炭酸ランタン顆粒分包500mg「YD」

後発医薬品
販売名
炭酸ランタン顆粒分包500mg「YD」
薬価
500mg1包 66.30円
製造メーカー
陽進堂

添付文書情報2024年10月改定(第2版)

商品情報

薬効分類名
その他の循環器官用薬
一般名
炭酸ランタン水和物顆粒
禁忌
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
効能・効果
慢性腎臓病患者における高リン血症の改善。
(効能又は効果に関連する注意)
本剤は血中リンの排泄を促進する薬剤ではないので、食事療法等によるリン摂取制限を考慮すること。
用法・用量
通常、成人にはランタンとして1日750mgを開始用量とし、1日3回に分割して食直後に経口投与する。以後、症状、血清リン濃度の程度により適宜増減するが、最高用量は1日2250mgとする。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 本剤投与開始時又は用量変更時には、1週間後を目安に血清リン濃度の確認を行うことが望ましい。
7.2. 増量を行う場合は増量幅をランタンとして1日あたりの用量で750mgまでとし、1週間以上の間隔をあけて行うこと。
7.3. 2週間で効果が認められない場合には、他の適切な治療法に切り替えること。
肝機能障害患者
本剤の投与にあたっては、定期的に血清リン濃度、血清カルシウム濃度及び血清PTH濃度を測定しながら慎重に投与すること(血清リン及びカルシウム濃度の管理目標値は学会のガイドライン等、最新の情報を参考にすること)。低カルシウム血症及び二次性副甲状腺機能亢進症の発現あるいは発現のおそれがある場合には、ビタミンD製剤やカルシウム製剤の投与あるいは他の適切な治療法に切り替えることを考慮すること。
9.1.1. 活動性消化性潰瘍、潰瘍性大腸炎、クローン病、腸管狭窄のある患者:本剤の主な副作用は消化器症状のため、これらの疾患に影響を及ぼすおそれがある。
9.1.2. 腸管憩室のある患者:腸管穿孔を起こした例が報告されている。
9.1.3. 腹膜炎又は腹部外科手術の既往歴のある患者:イレウスを起こした例が報告されている。
9.1.4. 消化管潰瘍又はその既往歴のある患者:症状が悪化又は再発した例が報告されている。
9.3.1. 重度の肝機能障害のある患者:重度肝機能障害を有する患者は臨床試験では除外されている。胆汁排泄が著しく低下しているおそれのある重度肝機能障害患者では、注意深く観察すること(本剤は主に胆汁中に排泄される)。
相互作用
10.2. 併用注意:1). テトラサイクリン系抗生物質<服用>(テトラサイクリン<服用>、ドキシサイクリン<服用>等)、ニューキノロン系抗菌剤<服用>(レボフロキサシン水和物<服用
>、シプロフロキサシン塩酸塩水和物<服用>等)[併用薬剤の吸収が低下し効果が減弱されるおそれがあるので、本剤服用後2時間以上あけて投与すること(ランタンと難溶性の複合体を形成し、併用薬剤の腸管からの吸収を妨げることが考えられる)]。
2). 甲状腺ホルモン剤<服用>(レボチロキシンナトリウム水和物<服用>等)[併用薬剤の吸収が低下するおそれがあるので、併用する場合には本剤との投与間隔をできる限りあけるなど慎重に投与すること(ランタンと難溶性の複合体を形成し、併用薬剤の腸管からの吸収を妨げることが考えられる)]。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 腸管穿孔、イレウス(いずれも頻度不明):これらの病態を疑わせる持続する腹痛、嘔吐等の異常が認められた場合には、投与を中止し、腹部の診察やCT、腹部X線、超音波等を実施すること。
11.1.2. 消化管出血、消化管潰瘍(いずれも頻度不明):吐血、下血及び胃潰瘍、十二指腸潰瘍、結腸潰瘍等の潰瘍があらわれることがあるので、異常が認められた場合には、腹部の診察や内視鏡、腹部X線、CT等を実施すること。
11.2. その他の副作用
1). 消化器:(5%以上)嘔吐、悪心、便秘、(1~5%未満)胃不快感、腹痛、下痢、逆流性食道炎、腹部膨満感、食欲不振、消化不良、(1%未満)腹部不快感、放屁増加、胃潰瘍、胃炎。
2). 過敏症:(1%未満)発疹、そう痒。
3). 肝臓:(1%未満)AST上昇、ALT上昇。
4). 血液:(1~5%未満)貧血、(1%未満)好酸球増多。
5). 内分泌:(1~5%未満)副甲状腺機能亢進症。
6). その他:(1~5%未満)Al-P上昇、(1%未満)胸痛、背部痛、倦怠感、めまい、高カルシウム血症、低リン血症、(頻度不明)低カルシウム血症、末梢性浮腫。
高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(一般に生理機能が低下している)。
授乳婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、投与しないことが望ましい(妊娠ラットに高用量のランタンを妊娠6日から分娩後20日まで投与した試験において、仔の体重低値及び一部の指標で仔の発達遅れが認められたとの報告があり、また、妊娠ウサギに高用量のランタンを投与した試験において、母動物摂餌量減少及び母動物体重減少、着床前後死亡率増加、並びに胎仔体重低値がみられたとの報告がある)。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(ヒトにおいてランタンの乳汁への移行が報告されている)。
小児等
投与しないことが望ましい(小児等を対象とした臨床試験は実施していない)。
取扱い上の注意
14.1. 薬剤投与中の注意本剤服用患者の腹部X線撮影時には、ランタンが存在する胃腸管にバリウム様の陰影を認めることがある。
湿気により、製品の品質が影響を受けるので、アルミニウム袋の状態で保存すること。
その他の注意
15.1. 臨床使用に基づく情報胃腸管ランタン沈着又は胃腸管薬剤残留物が認められることがある(胃・十二指腸の粘膜におけるランタンの沈着は、内視鏡により様々な大きさ及び形の白っぽい病変として確認されている)。また、ランタンが沈着した胃・十二指腸の粘膜では、胃慢性炎症・十二指腸慢性炎症又は胃活動性炎症・十二指腸活動性炎症、胃腺萎縮・十二指腸腺萎縮、胃再生性変化・十二指腸再生性変化、胃小窩過形成、腸上皮化生、胃新生物・十二指腸新生物など様々な病理学的特徴が確認されたとの報告があるが、ランタンの沈着との関連性は明らかではない。
15.2. 非臨床試験に基づく情報動物における薬物動態試験において、本剤の反復経口投与により、他の組織に比べて特に骨、消化管及び肝臓でランタン濃度が高く推移し、消失も遅延していた。

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
日本人健康成人男子8例に炭酸ランタンチュアブル錠250及び1000mgを単回投与した際のランタンの薬物動態パラメータを表に示した。
→図表を見る(PDF)

16.1.2 反復投与
日本人健康成人男子9例に炭酸ランタンチュアブル錠1000mgを1日3回10日間反復投与したときの定常状態における血漿中ランタン濃度は、投与後6時間目に最高値に達し、Cmax及びAUC0-8はそれぞれ0.558ng/mL及び3.67ng・hr/mLであった。
16.1.3 炭酸ランタン顆粒分包「YD」とホスレノール顆粒分包をクロスオーバー法によりそれぞれランタンとして500mg、健康成人男性10名に1日3回3日間毎食直後及び4日目の朝まで経口反復投与して血漿中未変化体濃度を測定し、両剤のAUCtとCmaxを比較した結果、全身暴露量に大きな違いがないことを確認した。
16.2 吸収
炭酸ランタンチュアブル錠1000mg単回経口投与時の絶対的バイオアベイラビリティーは0.002%未満であった(外国人データ)。
16.3 分布
16.3.1 血液透析患者1359例(炭酸ランタンチュアブル錠682例、標準療法群677例)を対象として炭酸ランタンチュアブル錠を1日3000mg注)まで最長2年間投与した海外長期投与試験においても、測定が可能であった28例における骨中ランタン濃度は投与開始前80.9±59.8ng/g、投与開始2年後1855.3±1338.3ng/gであり、同患者の血漿中ランタン濃度(投与開始前:0.0±0.07ng/mL、投与開始2年後:0.5±0.65ng/mL)よりも高かった。
16.3.2 In vitro試験において、ランタンのヒト血漿タンパク結合率は高かった(99.7%)。
16.4 代謝
ランタンは体内で代謝を受けない。In vitro代謝試験において、ランタンは1A2、2C9/10、2C19、2D6及び3A4/5の各CYP分子種に対して阻害作用を示さなかった。
16.5 排泄
16.5.1 単回投与
日本人健康成人男子8例に炭酸ランタンチュアブル錠250及び1000mgを単回投与した際の尿中ランタン濃度はほとんどの被験者で定量下限未満であった。また、120時間目までの糞中回収率はそれぞれ59.5%、66.9%であった。
→図表を見る(PDF)

16.5.2 反復投与
日本人健康成人男子9例に炭酸ランタンチュアブル錠1000mgを1日3回注)10日間反復投与した際の最終投与後48時間までにすべての被験者から平均で投与量の0.0000164%が尿中に排泄され、投与したランタンの59.8%が糞中から回収された。
注)本剤の承認された最高用量は1日2,250mgである。

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内第III相比較試験
高リン血症を呈する血液透析患者259例(炭酸ランタンチュアブル錠126例、沈降炭酸カルシウム133例)を対象とした比較試験において、炭酸ランタンチュアブル錠を1日750mgから投与を開始し、1日2250mgまで適宜増減した。その結果、血清リン濃度(平均値±標準偏差)は、投与開始時8.35±1.38mg/dLから投与終了時5.78±1.44mg/dLと低下が認められた。また、血清カルシウム濃度(平均値±標準偏差)は、投与開始時9.02±0.69mg/dL、投与終了時9.22±0.61mg/dLと変化は認められず、炭酸ランタンチュアブル錠の臨床的有用性が確認された。
副作用(臨床検査値異常を含む)は126例中29例(23.0%)に認められた。主な副作用は、嘔吐14例(11.1%)、悪心12例(9.5%)、胃不快感4例(3.2%)、上腹部痛3例(2.4%)、便秘2例(1.6%)等であった。
17.1.2 国内第III相一般臨床試験
高リン血症を呈する腹膜透析患者45例を対象として炭酸ランタンチュアブル錠を1日750mgから投与を開始し、1日2250mgまで適宜増減した結果、血清カルシウム濃度を上昇させることなく血清リン濃度(平均値±標準偏差)が投与開始時7.16±1.21mg/dLから投与終了時5.54±1.31mg/dLと低下した。
副作用(臨床検査値異常を含む)は45例中7例(15.6%)に認められた。主な副作用は、嘔吐2例(4.4%)、腹痛2例(4.4%)、下痢2例(4.4%)等であった。
17.1.3 国内長期投与試験
高リン血症を呈する血液透析患者145例を対象として炭酸ランタンチュアブル錠を1日750mgから投与を開始し、1日4500mg注)まで適宜増減して最長3年間投与した結果、血清リン濃度低下効果が維持された患者も認められた。
副作用(臨床検査値異常を含む)は145例中83例(57.2%)に認められた。主な副作用は、嘔吐45例(31.0%)、悪心43例(29.7%)、胃不快感18例(12.4%)、下痢12例(8.3%)、上腹部痛12例(8.3%)等であった。
17.1.4 国内第III相比較試験
高リン血症を呈する保存期の慢性腎臓病患者141例(炭酸ランタンチュアブル錠86例、プラセボ55例)を対象とした比較試験において、炭酸ランタンチュアブル錠を1日750mgから投与を開始し、1日2250mgまで適宜増減した。その結果、血清リン濃度(平均値±標準偏差)は、炭酸ランタンチュアブル錠投与群において、投与開始時6.17±1.30mg/dLから投与終了時5.14±1.43mg/dLと低下が認められた。一方、プラセボ投与群では、投与開始時は6.15±1.04mg/dL、投与終了時は6.10±1.05mg/dLであった。
投与開始時から終了時(8週時)の血清リン濃度変化量の最小二乗平均値の差[95%信頼区間]は-0.97mg/dL[-1.37mg/dL、-0.58mg/dL]であり、炭酸ランタンチュアブル錠のプラセボに対する優越性が示された(P<0.0001、共分散分析モデル)。
副作用(臨床検査値異常を含む)は87例中20例(23.0%)に認められた。主な副作用は、便秘9例(10.3%)、悪心9例(10.3%)、嘔吐5例(5.7%)、下痢2例(2.3%)等であった。
17.1.5 国内第III相長期投与試験
高リン血症を呈する保存期の慢性腎臓病患者123例を対象とした長期投与試験において、炭酸ランタンチュアブル錠を1日750mgから投与を開始し、最高1日2250mgまで投与した結果、血清リン濃度低下効果が維持された患者も認められた。なお、炭酸ランタンチュアブル錠の投与期間(平均値±標準偏差)は173.6±121.6日であった。
副作用(臨床検査値異常を含む)は123例中29例(23.6%)に認められた。主な副作用は、便秘10例(8.1%)、悪心7例(5.7%)、嘔吐6例(4.9%)、消化不良3例(2.4%)等であった。
注)本剤の承認された最高用量は1日2,250mgである。

18.1 作用機序
炭酸ランタンは、消化管内で食物由来のリン酸イオンと結合して不溶性のリン酸ランタンを形成し、腸管からのリン吸収を抑制することにより、血中リン濃度を低下させる。
18.2 リン結合作用
In vitro試験において、炭酸ランタンをリン酸ナトリウム溶液中で反応させた結果、リン除去率はpH3で97.5%、pH5で97.1%及びpH7で66.6%であった。
18.3 血清リン濃度低下作用
5/6腎摘出ラットに炭酸ランタンを6週間反復投与したとき、血清リン濃度は溶媒対照群に比して有意に低下した。
18.4 生物学的同等性試験
炭酸ランタン顆粒分包「YD」とホスレノール顆粒分包をクロスオーバー法によりそれぞれランタンとして500mg、健康成人男性52名に1日3回3日間、毎食直後に経口反復投与し、生物学的同等性を検討した(リン負荷量:1日平均1286.0mg)。
投与期の24時間平均尿中リン排泄量から観察期の24時間平均尿中リン排泄量を差し引いた変化量は、平均値の差の両側90%信頼区間が同等性の判定基準である-1.632mmol~1.632mmolに適合し、両剤の生物学的同等性が確認された。
なお、炭酸ランタン顆粒分包250mg「YD」と炭酸ランタン顆粒分包500mg「YD」は、同一の製剤組成で1包重量が異なる製剤である。
観察期及び投与期の24時間平均尿中リン排泄量(単位:mmol)
→図表を見る(PDF)

尿中リン排泄量等のパラメータは、被験者の選択、検体の採取・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

一包可:不可

湿気により、製品の品質が影響を受けるので、アルミニウム袋の状態で保存する。

分割:不可
粉砕:不可

湿気により、製品の品質が影響を受けるので、アルミニウム袋の状態で保存する。

製造販売会社
陽進堂
販売会社
 

おくすりのQ&A

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