診療点数・診療報酬・レセプト・処方箋・薬価・添付文書のことを調べるならしろぼんねっと

ロケルマ懸濁用散分包5g

販売名
ロケルマ懸濁用散分包5g
薬価
5g1包 1024.30円
製造メーカー
アストラゼネカ

添付文書情報2022年11月改定(第2版)

商品情報

薬効分類名
その他の循環器官用薬
一般名
ジルコニウムシクロケイ酸ナトリウム水和物散

-

効能・効果
高カリウム血症。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. 本剤は効果発現が緩徐であるため、緊急の治療を要する高カリウム血症には使用しないこと〔17.1.2、18.4参照〕。
用法・用量
通常、成人には、開始用量として1回10gを水で懸濁して1日3回、2日間経口投与する。なお、血清カリウム値や患者の状態に応じて、最長3日間まで経口投与できる。以後は、1回5gを水で懸濁して1日1回経口投与する。なお、血清カリウム値や患者の状態に応じて適宜増減するが、最高用量は1日1回15gまでとする。
血液透析施行中の場合には、通常、1回5gを水で懸濁して非透析日に1日1回経口投与する。なお、最大透析間隔後の透析前の血清カリウム値や患者の状態に応じて適宜増減するが、最高用量は1日1回15gまでとする。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 本剤投与開始3日目に1回10gを1日3回投与する場合には、3日目の投与前に血清カリウム値が治療目標値に達していないことを確認すること。また、本剤投与開始3日後にも血清カリウム値が治療目標値に達していない場合は、他の治療方法を検討すること(血液透析施行中を除く)。
7.2. 本剤投与開始時及び投与量調整時は、1週間後を目安に血清カリウム値を測定すること。以後は、患者の状態等に応じて、定期的に血清カリウム値を測定すること〔7.4、8.1、11.1.1参照〕。
7.3. 増量を行う場合は5gずつとし、1週間以上の間隔を空けること。
7.4. 血清カリウム値が3.5mEq/L未満に低下した場合、本剤の減量又は中止を考慮すること。血清カリウム値が3.0mEq/L未満に低下した場合、本剤を中止すること。血清カリウム値に応じて、カリウム補充の必要性を検討すること〔7.2、8.1、11.1.1参照〕。
特定の背景を有する患者に関する注意
8.1. 低カリウム血症により不整脈等が生じるおそれがあるので、本剤投与中は、定期的に血清カリウム値を測定すること。また、血清カリウム値に影響を及ぼす薬剤(レニン-アンジオテンシン系阻害剤、抗アルドステロン剤、利尿薬等)の用量に変更が生じた場合、血清カリウム値の変動に注意すること〔7.2、7.4、11.1.1参照〕。
8.2. 過量投与を防ぐため、服用を忘れた場合は、次の服用予定時間に通常どおり1回分の用量を服用するよう患者に指導すること〔11.1.1、13.1参照〕。
相互作用
本剤は水素イオンを吸着して一時的に胃内pHを上昇させる可能性がある〔16.7.1参照〕。
10.2. 併用注意:1). 抗HIV薬<経口>(アタザナビル硫酸塩<経口>、ネルフィナビルメシル酸塩<経口>、リルピビリン塩酸塩<経口>等)、アゾール系抗真菌剤<経口>(イトラコナゾール<経口>、フルコナゾール<経口>、ボリコナゾール<経口>等)、チロシンキナーゼ阻害剤<経口>(エルロチニブ塩酸塩<経口>、ダサチニブ水和物<経口>、ニロチニブ塩酸塩水和物<経口>等)[これらの薬剤の作用を減弱する可能性があるので、本剤との同時投与は避けること、これらの薬剤の投与が必要な場合には、本剤投与の少なくとも2時間前又は2時間後に投与すること(本剤の胃内pHに及ぼす影響により、これらの薬剤の溶解性が低下し、吸収が低下する可能性がある)]。
2). タクロリムス<経口剤>〔16.7.2参照〕[タクロリムス(経口剤)の作用
が減弱する可能性があるので、タクロリムスの投与が必要な場合には、本剤投与の少なくとも2時間前又は2時間後に投与すること(本剤との併用によりタクロリムスの血漿中濃度が低下したとの報告があり、その機序は明らかではないが、本剤による胃内pHの上昇に起因すると考えられる)]。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 低カリウム血症(11.5%)[因果関係を問わず血清カリウム値が3.5mmol/L未満の症例を算出した]〔7.2、7.4、8.1、8.2、13.1参照〕。
11.1.2. うっ血性心不全(0.5%)。
11.2. その他の副作用
1). 一般・全身障害および投与部位の状態:(10%未満)浮腫(浮腫、体液貯留、全身性浮腫、末梢性浮腫及び末梢腫脹)。
2). 消化器:(10%未満)便秘。
妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
適用上の注意
14.1. 薬剤交付時の注意次の点について患者に指導すること。
14.1.1. 分包内の全ての薬剤を容器に空け、約45mLの水に懸濁すること。
14.1.2. 本剤は溶解しないため、十分に懸濁し、沈殿する前に服用する(沈殿した場合は、再び懸濁して服用し、服用後に容器に本剤が残っていないことを確認する)。
14.1.3. 懸濁後の薬剤は保管せず、廃棄すること。

16.1 血中濃度
高カリウム血症患者29例に本剤を5~15gの用量で1日1回反復経口投与したところ、血液中には本剤に由来すると考えられるジルコニウムは検出されなかった(外国人データ)。
16.2 吸収
本剤の粒子径は消化管粘膜の細胞間隙の大きさに比較し極めて大きく、分子構造は生理的温度で安定であることから、消化管から体内に吸収されないと考えられる。
16.5 排泄
高カリウム血症患者29例に本剤を5~15gの用量で1日1回反復経口投与したところ、尿中には本剤に由来するジルコニウムは検出されなかった(外国人データ)。
16.7 薬物相互作用
16.7.1 抗HIV薬、アゾール系抗真菌剤、チロシンキナーゼ阻害剤等
本剤を50mg/Lの濃度で人工胃液(pH1.2)に添加したところ、人工胃液のpHは2.9に上昇した(in vitro試験)。したがって、本剤は一時的に胃内pHを上昇させる可能性があり、それに伴って標記薬剤等の胃内pHに依存してバイオアベイラビリティが変化する薬剤の作用を減弱するおそれがある。[10.参照]
16.7.2 その他の薬剤
本剤とクロピドグレル、ダビガトラン、グリピジド(国内未承認)、ロサルタン、フロセミド、アトルバスタチン、アムロジピン、ワルファリン又はレボチロキシンを併用投与し、併用薬の吸収に及ぼす本剤の影響を検討した結果は次表のとおりであった。クロピドグレル及びダビガトランの曝露量が低下し、アトルバスタチン、フロセミド及びワルファリンのCmaxが増加したが、これらの影響は臨床的に問題となるものではなく、用量調整を必要とするものではないと考えられた(外国人データ)。
本剤とタクロリムスの非徐放性製剤の併用投与により、タクロリムスのAUC及びCmaxはそれぞれ63%(90%信頼区間:56%~71%)及び71%(90%信頼区間:65%~77%)に低下した(外国人データ)。[10.2参照]
表 本薬投与による併用薬の血漿中薬物動態パラメータに及ぼす影響(本薬併用/本薬非併用)
→図表を見る(PDF)

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内第II/III相用量設定試験
高カリウム血症患者103例を対象に、本剤10g、本剤5g又はプラセボのいずれかを1日3回(TID)48時間投与した。主要評価項目である、初回投与48時間後までの血清カリウム値のexponential rate of change(単位時間あたりの血清カリウム値の変化を示す指標)は、次の表のとおりであり、本剤10gTID群と5gTID群はプラセボ群と比較していずれも有意差が認められた(いずれもp<0.0001)。
表 投与48時間後の血清カリウム値のexponential rate of change(最大の解析対象集団)
→図表を見る(PDF)

また、血清カリウム値正常化割合(血清カリウム値が3.5mmol/L以上5.0mmol/L以下の患者割合)は次の表のとおりであった。
表 血清カリウム値正常化割合(最大の解析対象集団)
→図表を見る(PDF)

浮腫関連の副作用の発現はなかった。副作用として報告された便秘は本剤5gTID群で1例(2.9%)に認められ、本剤10gTID群及びプラセボ群での報告はなかった。副作用として報告されたうっ血性心不全の発現はなかった。血清カリウム値が3.5mmol/Lを下回った患者は、本剤10gTID群で2例(5.6%)、本剤5gTID群及びプラセボ群で0例であった。
17.1.2 国際共同第III相試験(HARMONIZE Global試験)
高カリウム血症患者267例(うち日本人68例)を対象に本剤10gTIDを48時間投与し、正常カリウム値(3.5-5.0mmol/L)に達した患者に本剤10g(99例[うち日本人27例])、本剤5g(99例[うち日本人26例])又はプラセボ(50例[うち日本人13例])のいずれかを1日1回(QD)28日間投与した。
補正期において、投与24時間後及び48時間後に正常カリウム値に達した患者の割合は、それぞれ63.3%及び89.1%であった。投与開始48時間後の血清カリウム値の平均変化量は-1.28mmol/Lであった(添付文書の図1)。[5.1、18.4参照]
図1 平均血清カリウム値(95%信頼区間)の推移(最大の解析対象集団):補正期

主要評価項目である、22日間(Day8~29)の血清カリウム値の最小二乗幾何平均は、本剤10gQD群、5gQD群及びプラセボ群それぞれ4.4、4.8、5.3mmol/Lであり、プラセボ群と比較していずれも有意に低値であった(いずれもp<0.001)(添付文書の図2)。
図2 平均血清カリウム値(95%信頼区間)の推移(最大の解析対象集団):維持期(補正期からの推移を含む)

維持期の浮腫関連の副作用として、本剤10gQD群で浮腫2例(2.0%)、本剤5gQD群で末梢性浮腫1例(1.0%)が報告され、プラセボ群での報告はなかった。副作用として報告された便秘は、本剤10gQD群3例(3.0%)、本剤5gQD群1例(1.0%)に認められ、プラセボ群での報告はなかった。副作用として報告されたうっ血性心不全の発現はなかった。血清カリウム値が3.5mmol/Lを下回った患者は、本剤10gQD群で10例(10.1%)、5gQD群で6例(6.1%)、プラセボ群で1例(2.0%)であった。
17.1.3 国内第III相長期投与試験
高カリウム血症患者150例を対象に本剤10gTIDを正常カリウム値(3.5-5.0mmol/L)に達するまで、最長72時間投与し、正常化した時点で52週間の維持期に移行した。維持期では本剤を5gQDを開始用量として、カリウム値に応じ、最小5g隔日投与又は2.5gQDから最大15gQDまで増減した。
投与24、48及び72時間後に正常カリウム値に達した患者の割合は、それぞれ65.3%、81.3%及び82.0%であった。
維持期において、平均血清カリウム値が5.1mmol/L以下であった患者の割合は93.3%(140/150例)で、全例(150/150例)で平均血清カリウム値が5.5mmol/L以下であった。
維持期の浮腫関連の副作用として、末梢性浮腫6例(4.0%)、全身性浮腫2例(1.3%)、体液貯留2例(1.3%)が報告された。副作用として報告された便秘は10例(6.7%)に認められた。副作用として報告されたうっ血性心不全は2例(1.3%)に認められた。血清カリウム値が3.5mmol/Lを下回った患者は、29例(19.3%)であった。
17.1.4 国際共同第III相試験(DIALIZE試験)
血液透析患者196例(本剤群97例[うち日本人28例]、プラセボ群99例[うち日本人28例])を対象に、最大透析間隔(血液透析日以外の2日間)後の血液透析前のカリウム値を4.0-5.0mmol/Lに維持するよう、本剤5gを開始用量として、非透析日に1日1回、最大15gまで増減し4週間投与し、その後本剤の用量を変更せず更に4週間投与した。
本剤群ではプラセボ群と比較して奏効例(後半の4週間における最大透析間隔後の4回中3回で透析前血清カリウム値が4.0-5.0mmol/Lで、レスキュー治療を受けなかった患者の割合)が有意に高かった(41.2%vs1.0%;p<0.001)。
浮腫関連の副作用として、プラセボ群で末梢腫脹1例(1.0%)が報告され、本剤群での報告はなかった。水分貯留及びナトリウム貯留のサロゲートマーカーである透析間の体重増加に本剤群とプラセボ群で差は認められなかった。副作用として報告された便秘は、本剤群2例(2.1%)、プラセボ群1例(1.0%)に認められた。副作用として報告されたうっ血性心不全の発現はなかった。透析前の血清カリウム値が3.5mmol/Lを下回った患者は、本剤群で5例(5.2%)、プラセボ群で5例(5.1%)であった。

18.1 作用機序
本剤は、均一な微細孔構造を有する非ポリマーの無機結晶であり、カリウムイオンを選択的に捕捉して水素イオン及びナトリウムイオンと交換する。本剤は、カリウムを捕捉して糞中に排泄させ、消化管内腔における遊離カリウム濃度を低下させることにより、血清カリウム濃度を低下させ高カリウム血症の改善をもたらす。
18.2 陽イオン選択性
In vitroにおいて本剤は、カルシウムやマグネシウムのような他のイオンの存在下でも、カリウムイオンに対する高い選択性を示す。
18.3 pHによるカリウム交換容量への影響
本剤が低濃度(5mg/mL以下)の場合に、pH1.2ではpH4.5及び6.8と比較してカリウム交換容量が低かったが、いずれのpHにおいてもカリウム交換能が示された。そのため、本剤は消化管全体にわたってカリウムを捕捉すると考えられる。
18.4 ヒトにおける薬力学的作用
高カリウム血症患者に本剤10gを1日3回2日間反復経口投与したところ、血清カリウム値は投与開始後1時間から低下し、正常値に達するのに24~48時間程度を要した[5.1、17.1.2参照]。
健康被験者に本剤を5及び10gを1日1回4日間反復経口投与したところ、糞中カリウム排泄量が用量依存的に増加し、それに伴って血清カリウム値及び尿中カリウム排泄量が低下した。尿中ナトリウム排泄量には、統計学的に有意な影響は認められなかった(外国人データ)。

一包可:不可
分割:不可
粉砕:不明
製造販売会社
アストラゼネカ
販売会社
 

おくすりのQ&A

解決済回答2

化学療法薬の返戻

月をまたいで化学療法剤を使用したところ、返戻されました。...

薬価・添付文書 製品

受付中回答2

アイファガン処方時の保険傷病名について

当該製品の添付文書では、効能又は効果として、『次の疾患で、他の緑内障治療薬が効果不十分又は使用できない場合:緑内障、高眼圧症』と記載されています。...

薬価・添付文書 製品

受付中回答1

添付文書の表現とその精確な意味

添付文書内の「有効性安全性」の正確な意味を教えてください。どのような条件ならば有効性があるとするのか、安全性があるというのかをその基準を教えて欲しいのです

薬価・添付文書 その他

受付中回答2

グリセリン浣腸50%[ムネ]30ml

1個の点数

薬価・添付文書 メーカー

解決済回答1

グリメピリド錠について

腎機能低下、肝機能障害,糖尿病性腎障害の病名がついてる方へのこの薬の処方は査定対象になりますか?

薬価・添付文書 製品

わからないことがあったら、
気軽にすぐ質問しよう!

質問する

このコミュニティは、各種法令・通達が実務の現場で実際にはどう運用されているのか情報共有に使われることもあります。解釈に幅があるものや、関係機関や担当者によって対応が異なる可能性のあることを、唯一の正解であるかのように断言するのはお控えください。「しろぼんねっと」編集部は、投稿者の了承を得ることなく回答や質問を削除する場合があります。