ブリカニールシロップ0.5mg/mL

添付文書情報2023年07月改定(第1版)
商品情報
- 禁忌
- 2.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
- 効能・効果
- 次記疾患の気道閉塞性障害にもとづく呼吸困難などの諸症状の緩解:気管支喘息、急性気管支炎、喘息様気管支炎。
- 用法・用量
- 通常幼小児に対して、1日量として0.45mL/kg(テルブタリン硫酸塩として0.225mg/kg)を3回に分けて経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
年齢別用量の目安は1日量として次の通りである。
1). 0.5歳~1歳未満:3~4mL(テルブタリン硫酸塩として1.5~2mg)。
2). 1歳~3歳未満:4~6mL(テルブタリン硫酸塩として2~3mg)。
3). 3歳~5歳未満:6~8mL(テルブタリン硫酸塩として3~4mg)。
4). 5歳~7歳未満:8~10mL(テルブタリン硫酸塩として4~5mg)。
- 合併症・既往歴等のある患者
- 8.1. 用法・用量どおり正しく使用しても効果が認められない場合は、本剤が適当でないと考えられるので投与を中止すること。なお、小児に投与する場合には、使用法を正しく指導し、経過の観察を十分に行うこと。
8.2. 過度に使用を続けた場合、不整脈、場合によっては心停止を起こすおそれがあるので、使用が過度にならないように注意すること。
9.1.1. 甲状腺機能亢進症の患者:動悸、頻脈を助長させるおそれがある。
9.1.2. 高血圧のある患者:血圧を上昇させるおそれがある。
9.1.3. 心疾患のある患者:症状を悪化させるおそれがある。
9.1.4. 糖尿病の患者:血糖値を上昇させるおそれがある。
9.1.5. 低酸素血症の患者:血清カリウム値をモニターすることが望ましい(低酸素血症では血清カリウム値の低下により心リズムに及ぼす作用が増強されることがある)〔11.1.2参照〕。
- 相互作用
- 10.2. 併用注意:1). カテコールアミン製剤(アドレナリン、イソプロテレノール等)[不整脈、場合によっては心停止を起こすおそれがある(併用によりアドレナリン作動性神経刺激の増大が起きる)]。
2). キサンチン誘導体(テオフィリン、アミノフィリン水和物、ジプロフィリン等)〔11.1.2参照〕[低カリウム血症による不整脈を起こすおそれがあるので、血清カリウム値のモニターを行う(キサンチン誘導体との併用によりc-AMP量が増加し、血清カリウム値の低下を増強することがある)]。
3). ステロイド剤(ベタメタゾン、プレドニゾロン、ヒドロコルチゾンコハク酸エステルナトリウム等)、カリウム排泄型利尿剤(フロセミド、トリクロルメチアジド、ヒドロクロロチアジド等)〔11.1.2参照〕[低カリウム血症による不整脈を起こすおそれがあるので、血清カリウム値のモニターを行う(ステロイド剤及びカリウム排泄型利尿剤は尿細管でのカリウム排泄促進作用があるため、血清カリウム値の低下を増強することが考えられる)]。
4). β遮断剤<β1選択性>(アテノロール、塩酸セリプロロール、ビソプロロールフマル酸塩等)[本剤の作用を減弱させるおそれがある(β遮断剤は、β2刺激剤である本剤の作用と拮抗することがある)](β遮断剤のうち非選択性の薬剤は、気管支喘息、気管支痙攣のおそれのある患者へは投与禁忌である)。
- 副作用
- 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 重大な副作用
- 11.1. 重大な副作用
11.1.1. アナフィラキシー(頻度不明):アナフィラキシー(呼吸困難、血管浮腫、蕁麻疹等)があらわれることがある。
11.1.2. 重篤な血清カリウム値低下(頻度不明):キサンチン誘導体併用、ステロイド剤併用及び利尿剤併用により血清カリウム値低下増強することがあるので、重症喘息患者では特に注意すること〔9.1.5、10.2参照〕。
- 11.2. その他の副作用
1). 過敏症:(頻度不明)発疹。
2). 循環器:(頻度不明)動悸、頻脈、血圧変動、胸部圧迫感、不整脈。
3). 精神神経系:(頻度不明)手指振戦・手指のこわばり・手指のしびれ感、頭痛、めまい・ふらつき、痙直、不眠、傾眠、激越、運動過多、情緒不安。
4). 消化器:(頻度不明)悪心・嘔吐、食欲不振。
- 授乳婦
- 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。なお、妊娠3ヵ月以内には投与しないことが望ましい〔15.1.1参照〕。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(海外で実施された臨床薬理試験において、喘息をもつ授乳婦2例にテルブタリン硫酸塩2.5mgを1日3回経口投与したとき、投与後8時間までの母乳中テルブタリン濃度は平均3.5ng/mLであったとの報告がある)。
- 小児等
- 低出生体重児、新生児を対象とした臨床試験は実施していない。
- 適用上の注意
- 14.1. 薬剤調製時及び投与時の注意14.1.1. ステンレス、アルミ以外の金属(鉄、銅等)に接触すると変色するおそれがあるので注意すること。
- その他の注意
- 15.1. 臨床使用に基づく情報15.1.1. 海外において適応外であるが切迫早産の治療に使用した際に、母体において重篤な循環器系副作用や死亡が認められたとの報告がある〔9.5妊婦の項参照〕。
15.2. 非臨床試験に基づく情報15.2.1. SD系ラットに50mg/kg以上の量を2年間経口投与した試験で、卵巣間膜過形成、卵巣嚢胞が、また、用量依存的に卵巣間膜平滑筋腫が発現した。この腫瘍はラットに特異的なものであると考えられており、また、各種β刺激剤を長期間反復投与することにより発現することが報告されている。
16.1 血中濃度
小児喘息患者12例(平均体重26.5kg)に本剤4mL(テルブタリン硫酸塩として2mg)を単回経口投与した場合、血清中テルブタリン(未変化体)及び総テルブタリン(未変化体+抱合体)のTmax、Cmax及びAUCは次表のとおりであった。
→図表を見る(PDF)
16.5 排泄
小児喘息患者7例に本剤4mL(テルブタリン硫酸塩として2mg)を単回経口投与した場合、投与後24時間までの累積尿中排泄率は、未変化体では5.8%、総テルブタリンでは31.7%であった。
17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 一般臨床試験
気管支喘息、気管支炎及び喘息様気管支炎患児248例を対象として、1回標準投与量0.075mg/kg 1日3回を2~35日間投与した一般臨床試験5試験で得られた改善率及び副作用は次のとおりであった。一般臨床試験5試験において、248例中1例(0.4%)に1件の副作用が報告された。報告された副作用は腹痛であった。
→図表を見る(PDF)
18.1 作用機序
テルブタリン硫酸塩はアドレナリン作動性β受容体刺激剤であり、気管支拡張作用を示す。
18.2 気管支平滑筋及び心筋に対する作用
テルブタリン硫酸塩はモルモット、イヌあるいはそれらの摘出器官を用いた実験でβ刺激作用、すなわち気管支平滑筋に対して弛緩作用、心筋に対して収縮力増強作用を示す。その作用は気管支平滑筋に対する方が強く、心筋に影響を与えない量で気管支平滑筋の弛緩が認められる。
18.3 ヒスタミンによる気道抵抗増大に対する抑制作用とその持続時間
モルモット、ネコあるいはイヌにヒスタミンを静注して生じる気道抵抗の増大に対して、テルブタリン硫酸塩は、抑制作用を示す。同等の作用を示す投与量でのテルブタリン硫酸塩の作用持続時間は、イソプロテレノールやオルシプレナリンより長い。
18.4 アナフィラキシー性気道抵抗増大に対する抑制作用
テルブタリン硫酸塩は、感作ラットに抗原を静注して生じるアナフィラキシー性気道抵抗の増大に対しても抑制作用を示し、その効力は、イソプロテレノールとほぼ同等である。
- 一包可:
- 分割:
- 粉砕:
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- アストラゼネカ
- 販売会社
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