インタールエアロゾル1mg

添付文書情報2021年12月改定(第1版)
商品情報
- 禁忌
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
- 効能・効果
- 気管支喘息。
- 用法・用量
- 1回2噴霧(クロモグリク酸ナトリウムとして2mg)、1日4回(朝、昼、夕及び就寝前)吸入する。症状の緩解が得られれば、その後の経過を観察しながら1日2~3回に減量すること。
- 合併症・既往歴等のある患者
- 8.1. 本剤は既に起こっている喘息発作を抑える薬剤ではないので、発作発現時は対症療法が必要であることを患者又は保護者に十分説明しておくこと。
8.2. 本剤の使用により、ステロイド維持量を減量し得た患者で本剤吸入療法を中止する場合は原疾患再発のおそれがあるので、減量前のステロイド維持量に戻すこと〔9.1.1、11.1.2参照〕。
9.1.1. 長期ステロイド療法を受けている患者:本剤吸入によりステロイドの減量をはかる場合は十分な管理下で徐々に行うこと〔8.2、11.1.2参照〕。
- 副作用
- 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 重大な副作用
- 11.1. 重大な副作用
11.1.1. 気管支痙攣(0.1%未満):吸入中又は直後に、重篤な気管支痙攣があらわれることがある。
11.1.2. PIE症候群(0.1%未満):PIE症候群(好酸球増多を伴う肺浸潤;発熱、咳嗽、喀痰を伴うことが多い)があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、必要であればステロイド剤等を投与すること〔8.2、9.1.1参照〕。
11.1.3. アナフィラキシー(0.1%未満):アナフィラキシー(呼吸困難、血管浮腫、じん麻疹等)があらわれることがある。
- 11.2. その他の副作用
1). 過敏症:(0.1%未満)発疹。
2). 咽喉頭:(0.1~5%未満)咽喉頭痛、咳の誘発等の咽喉刺激症状。
3). その他:(0.1~5%未満)悪心、(0.1%未満)口渇、頭痛。
添加剤が異なるインタールエアロゾル製剤[クロロフルオロカーボン類(特定フロン)等を含有]による発現頻度(使用成績調査を含む)。
- 妊婦
- 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(動物実験(ウサギ、マウス)で母体に毒性があらわれる大量の注射により胎仔毒性(胎仔吸収、胎仔体重減少等)の報告がある)。
- 小児等
- 3歳以下の幼児等を対象とした臨床試験は実施していない。
- 取扱い上の注意
- 14.1. 薬剤交付時の注意14.1.1. 吸入前(1). 新しいボンベは初回使用時から一定の薬物噴霧量を得ることは難しいので、最初の4噴霧分は吸入せず空気中に試し噴霧しておくよう指導すること。
(2). 本剤の吸入法については使用説明書の記載に従い、正しく指導すること。特に幼小児においては、必要に応じ、保護者にも使用法をよく理解させ、経過の観察を十分に行うこと。
20.1. 火の中に入れないこと。
20.2. 使い切って(ガスを出し切った状態で)捨てること。
16.1 血中濃度
本剤はインタールエアロゾルが含有するクロロフルオロカーボン類(特定フロン)等の添加剤を変更した製品である。
健康成人35例に交叉法により、本剤と添加剤が異なる製剤[クロロフルオロカーボン類(特定フロン)等を含有]を1回2噴霧(クロモグリク酸ナトリウムとして2mg)吸入投与注)したとき、最高血漿中濃度は各々0.33時間後に3.15ng/mL、0.20時間後に3.20ng/mLであった。
16.5 排泄
健康成人11例に交叉法により、本剤と添加剤が異なる製剤[クロロフルオロカーボン類(特定フロン)等を含有]を1回2噴霧(クロモグリク酸ナトリウムとして2mg)吸入投与注)したとき、吸入後24時間までの尿中排泄率は各々投与量の6.83%、5.61%であった。
注)本剤の承認された用量及び用量は1回2噴霧(クロモグリク酸ナトリウムとして2mg)、1日4回吸入である。
17.1 有効性及び安全性に関する試験
本剤での臨床試験は実施していないので、添加剤が異なる製剤[クロロフルオロカーボン類(特定フロン)等を含有]での成績を次に示す。
17.1.1 成人気管支喘息患者を対象としたプラセボとの第III相二重盲検試験
成人気管支喘息患者(15~71歳)を対象に、添加剤の異なるエアロゾル製剤(8mg/日)又はプラセボを6週間投与した二重盲検試験(有効性解析対象例数:添加剤の異なるエアロゾル製剤群71例、プラセボ群65例)で、改善率は添加剤の異なるエアロゾル製剤群50.7%(36/71例)、プラセボ群27.7%(18/65例)であった(χ2検定:p<0.05)。副作用の発現率は、添加剤の異なるエアロゾル製剤群2.3%(2/87例)、プラセボ群5.7%(5/87例)で、添加剤の異なるエアロゾル製剤群の副作用は、咽頭後頭部刺激感及び咳が各1例であった。
17.1.2 小児気管支喘息患者を対象としたプラセボとの第III相二重盲検試験
小児気管支喘息患者(6~15歳)を対象に、添加剤の異なるエアロゾル製剤(8mg/日)又はプラセボを4週間投与した二重盲検試験(有効性解析対象例数:添加剤の異なるエアロゾル製剤群71例、プラセボ群72例)で、改善率は添加剤の異なるエアロゾル製剤群63.4%(45/71例)、プラセボ群31.9%(23/72例)であった(χ2検定:p<0.001)。副作用は、添加剤の異なるエアロゾル製剤群1.1%(1/95例)及びプラセボ群2.1%(2/96例)の患者にみられ、本剤群の副作用は、悪心1例であった。
17.1.3 成人気管支喘息患者を対象としたインタール粉剤との第III相比較試験
成人気管支喘息患者(16~65歳)を対象に、添加剤の異なるエアロゾル製剤(8mg/日)又はインタール粉剤(対照薬:80mg)を6週間投与した封筒法による比較試験(有効性解析対象例数:添加剤の異なるエアロゾル製剤群61例、対照薬群50例)で、改善率は添加剤の異なるエアロゾル製剤群53.3%(32/60注)例)、対照薬群50.0%(25/50例)であった(有意差なし)。副作用の発現率は、添加剤の異なるエアロゾル製剤群1.4%(1/72例)及び対照薬群4.2%(3/72例)で、添加剤の異なるエアロゾル製剤群の副作用は、嘔気1例であった。
17.1.4 小児気管支喘息患者を対象としたインタール粉剤との第III相二重盲検比較臨床試験
小児気管支喘息患者(6~15歳)を対象に、添加剤の異なるエアロゾル製剤(8mg/日)又はインタール粉剤(対照薬:80mg)を6週間投与した二重盲検比較臨床試験(有効性解析対象例数:添加剤の異なるエアロゾル製剤群73例、対照薬群73例)で、改善率は添加剤の異なるエアロゾル製剤群71.2%(52/73例)、対照薬群74.0%(54/73例)であった(有意差なし)。副作用は、対照薬群で1.1%(1/89例)の患者にみられたが、添加剤の異なるエアロゾル製剤群では認めなかった。
17.1.5 小児気管支喘息患者を対象とした第III相比較臨床試験
小児気管支喘息患者(6~15歳)を対象に、添加剤の異なるエアロゾル製剤(8mg/日)又はインタール粉剤(対照薬:80mg)を6週間投与した電話登録法による無作為化比較臨床試験(有効性解析対象例数:添加剤の異なるエアロゾル製剤群70例、対照薬群62例)で、改善率は添加剤の異なるエアロゾル製剤群84.3%(59/70例)、対照薬群85.5%(53/62例)であった(有意差なし)。副作用は、対照薬群で5.8%(5/86例)の患者にみられたが、添加剤の異なるエアロゾル製剤群では認めなかった。
注)判定不能1例を除外
18.1 作用機序
抗原抗体反応に伴って起こるマスト細胞からの化学伝達物質(ヒスタミン等)の遊離を抑制することに基づき、アトピー型、混合型、感染型等の種々の病型の気管支喘息の発現を防止する。また、ヒト末梢静脈血由来の炎症性細胞(好酸球、好中球、単球)の活性化に対して抑制作用をもつ。
- 製造販売会社
- サノフィ
- 販売会社
おくすりのQ&A
自費で接種された、風疹ワクチンが申請により
補助が受けれることになり、母子手帳記載以外に、予診票の控えがいるとのこと
保管中の予診票の控えを渡したら...
わからないことがあったら、
気軽にすぐ質問しよう!
このコミュニティは、各種法令・通達が実務の現場で実際にはどう運用されているのか情報共有に使われることもあります。解釈に幅があるものや、関係機関や担当者によって対応が異なる可能性のあることを、唯一の正解であるかのように断言するのはお控えください。「しろぼんねっと」編集部は、投稿者の了承を得ることなく回答や質問を削除する場合があります。