ビレーズトリエアロスフィア120吸入

添付文書情報2024年01月改定(第5版)
商品情報
- 禁忌
- 2.1. 閉塞隅角緑内障の患者[抗コリン作用により、眼圧が上昇し症状を増悪させるおそれがある]。
2.2. 前立腺肥大による排尿障害等排尿障害がある患者[抗コリン作用により、尿閉を誘発するおそれがある]。
2.3. 有効な抗菌剤の存在しない感染症、深在性真菌症の患者[ステロイドの作用により症状を増悪するおそれがある]。
2.4. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
- 効能・効果
- 慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎、肺気腫)の諸症状の緩解(吸入ステロイド剤、長時間作用性吸入抗コリン剤及び長時間作用性吸入β2刺激剤の併用が必要な場合)。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. 本剤は慢性閉塞性肺疾患の症状の長期管理に用いること。本剤は慢性閉塞性肺疾患の増悪時における急性期治療を目的として使用する薬剤ではない。
5.2. 本剤は気管支喘息治療を目的とした薬剤ではないため、気管支喘息治療の目的には使用しないこと。
- 用法・用量
- 通常、成人には、1回2吸入(ブデソニドとして320μg、グリコピロニウムとして14.4μg、ホルモテロールフマル酸塩として9.6μg)を1日2回吸入投与する。
(用法及び用量に関連する注意)
本剤は1日2回、できるだけ同じ時間帯に吸入すること。
- 肝機能障害患者
- 8.1. 本剤の投与期間中に発現する慢性閉塞性肺疾患の急性増悪に対しては、短時間作用性吸入β2刺激剤等の他の適切な薬剤を使用するよう患者に注意を与えること。また、短時間作用性吸入β2刺激剤等の使用量が増加したり、あるいは効果が十分でなくなってきた場合には、疾患の管理が十分でないことが考えられるので、可及的速やかに医療機関を受診し医師の治療を求めるよう患者に注意を与えること。
8.2. 全身性ステロイド剤と比較して可能性は低いが、吸入ステロイド剤を長期間投与する場合には、全身作用(クッシング症候群、クッシング様症状、副腎皮質機能抑制、骨密度低下、白内障、緑内障を含む)が発現することがあるので、定期的に検査を行うことが望ましい。また、異常が認められた場合には、患者の症状を観察しながら適切な処置を行うこと。
8.3. 気管支痙攣が認められた場合には、直ちに本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。他の吸入薬と同様、本剤の吸入後に気管支痙攣が誘発されるおそれがある。
8.4. 本剤の投与中止により症状が悪化するおそれがあるので、患者自身の判断で本剤の使用を中止することがないよう指導すること。また、投与を中止する場合には、観察を十分に行うこと。
8.5. 用法・用量どおり正しく使用しても効果が認められない場合には、本剤が適当ではないと考えられるので、漫然と投与を継続せず中止すること。
8.6. 過度に本剤の使用を続けた場合、不整脈、場合により心停止を起こすおそれがあるので、用法・用量を超えて投与しないよう注意すること。また、患者に対し、本剤の過度の使用による危険性について理解させ、用法・用量を超えて使用しないよう注意を与えること〔13.過量投与の項参照〕。
9.1.1. 結核性疾患又は感染症<有効な抗菌剤の存在しない感染症・深在性真菌症を除く>の患者:ステロイドの作用により症状を増悪させるおそれがある。
9.1.2. 心血管障害(虚血性心疾患、不整脈、心不全等)及びQT間隔延長のある患者:β1作用により、症状を増悪させるおそれがある。
9.1.3. 前立腺肥大症<排尿障害がある場合を除く>の患者:排尿障害が発現するおそれがある。
9.1.4. 甲状腺機能亢進症の患者:甲状腺機能亢進症の症状を増悪させるおそれがある。
9.1.5. 高血圧の患者:血圧を上昇させるおそれがある。
9.1.6. 糖尿病の患者:グリコーゲン分解作用及びステロイドの作用により症状を増悪させるおそれがある。
9.1.7. 低カリウム血症の患者:Na+/K+ATPaseを活性化し細胞外カリウムを細胞内へ移動させることにより低カリウム血症を増悪させるおそれがある。
9.1.8. 気管支喘息の患者:気管支喘息の患者は気管支喘息の管理が十分行われるよう注意すること。
9.2.1. 重度腎機能障害のある患者(eGFR30mL/分/1.73㎡未満の患者)又は透析を必要とする末期腎不全の患者:グリコピロニウムは主に腎排泄されるため血中濃度が上昇する可能性がある〔16.6.1参照〕。
9.3.1. 重度肝機能障害のある患者:ブデソニド及びホルモテロールは主に肝臓で代謝されるため血中濃度が上昇する可能性がある。
- 相互作用
- ブデソニドは主として肝代謝酵素CYP3A4で代謝される。
10.2. 併用注意:1). CYP3A4阻害剤(イトラコナゾール等)〔16.7参照〕[副腎皮質ステロイド剤を全身投与した場合と同様の症状があらわれる可能性がある(CYP3A4による代謝が阻害されることにより、ブデソニドの血中濃度が上昇する可能性がある)]。
2). カテコールアミン(アドレナリン、イソプレナリン等)[不整脈、場合によっては心停止を起こすおそれがあるので、副作用の発現に注意し、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと(併用により、アドレナリン作動性神経刺激の増大が起きる。そのため、不整脈を起こすことがある)]。
3). キサンチン誘導体(テオフィリン、アミノフィリン等)〔11.1.2参照〕[低カリウム血症による不整脈を起こすおそれがあるので、血清カリウム値のモニターを行うことが望ましい(キサンチン誘導体はアドレナリン作動性神経刺激を増大させるため、血清カリウム値の低下を増強することがある)]。
4). 全身性ステロイド剤(全身性プレドニゾロン、全身性ベタメタゾン等)〔11.1.2参照〕、利尿剤(フロセミド等)〔11.1.2参照〕[低カリウム血症による不整脈を起こすおそれがあるので、血清カリウム値のモニターを行うことが望ましい(全身性ステロイド剤及び利尿剤は尿細管でのカリウム排泄促進作用があるため、血清カリウム値の低下が増強することが考えられる)]。
5). β遮断剤(アテノロール等)[ホルモテロールの作用を減弱する可能性がある(β受容体において競合的に拮抗する)]。
6). QT間隔延長を起こすことが知られている薬剤(抗不整脈剤、キニジン、プロカインアミド、ジソピラミド等、三環系抗うつ剤等、イミプラミン等)[QT間隔が延長され心室性不整脈等のリスクが増大するおそれがある(いずれもQT間隔を延長させる可能性がある)]。
- 副作用
- 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 重大な副作用
- 11.1. 重大な副作用
11.1.1. 心房細動(0.2%)。
11.1.2. 重篤な血清カリウム値低下(頻度不明)〔10.2参照〕。
- 11.2. その他の副作用
1). 口腔・呼吸器:(1%以上)口腔カンジダ、発声障害、(1%未満)肺炎、咳嗽、咽喉刺激感、(頻度不明)気管支痙攣。
2). 消化器:(1%未満)悪心、口内乾燥。
3). 精神神経系:(1%未満)不眠症、うつ病、神経過敏、頭痛、振戦、浮動性めまい、(頻度不明)不安、激越、落ち着きのなさ、異常行動。
4). 循環器:(1%未満)狭心症、頻脈、(頻度不明)動悸、上室性頻脈、期外収縮。
5). 筋・骨格系:(1%以上)筋痙縮、(1%未満)胸痛。
6). 内分泌:(1%未満)高血糖。
7). 泌尿器:(頻度不明)尿閉、尿路感染。
8). 一般的全身障害:(頻度不明)過敏症、挫傷。
- 授乳婦
- 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(ヒトに対する単回投与試験で、グリコピロニウムの極めて低い胎盤通過性が報告されており、ラット及びウサギにグリコピロニウム10mg/kg/日を皮下投与したとき、胎仔体重減少がみられ、1mg/kg/日を皮下投与したとき離乳前新生仔体重増加抑制がみられた。また、ラットを用いた器官形成期毒性試験では、ブデソニド/ホルモテロールフマル酸塩水和物として12/0.66μg/kg以上を吸入投与したときに、着床後胚損失率増加、及び催奇形性作用が認められている)。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(ブデソニドはヒト乳汁に移行するが、乳児の血液中には検出されないことが報告されており、グリコピロニウム及びホルモテロールのヒト乳汁への移行は不明であるが、動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている)。
- 小児等
- 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
- 取扱い上の注意
- 14.1. 薬剤交付時の注意14.1.1. 吸入前(1). 患者に本剤を交付する際には、使用説明書を渡し、使用方法を指導するとともに、使用説明書をよく読むよう指導すること。
(2). 本剤は防湿のためアルミ包装されているので、使用開始直前にアルミ袋を開封するよう指導すること。
(3). エアゾール剤の噴霧と吸入の同調が難しいと考えられる患者にはスペーサー(吸入用補助器)を使用させることが望ましい。
14.1.2. 吸入時(1). 本剤は口腔内への吸入投与のみに使用すること。
(2). よく振ってから使用すること。
14.1.3. 吸入後:口腔カンジダ症又は発声障害の予防のため、本剤吸入後に、うがいを実施するよう患者を指導する(ただし、うがいが困難な患者には、うがいではなく口腔内をすすぐよう指導する)。
14.1.4. 保管時(1). アルミ袋開封後は湿気を避けて保存すること。
(2). アクチュエーターを週1回洗浄すること。
20.1. 缶は空になっても壊したり、穴を開けたり火中に投じないこと。炎や火気の近くで使用したり保管しないこと。
20.2. 地方自治体により定められた廃棄処理法に従うこと。
16.1 血中濃度
16.1.1 健康成人
健康成人(15例)に本剤2吸入を単回投与したとき、ブデソニド、グリコピロニウム及びホルモテロールの血漿中濃度はいずれも速やかに最高濃度に到達した。終末相の半減期(幾何平均値)は、ブデソニドで4.55時間、グリコピロニウムで8.41時間、ホルモテロールで4.49時間であった。本剤2吸入を1日2回7日間反復投与したとき、ブデソニド、グリコピロニウム及びホルモテロールはいずれも3日以内に定常状態に到達し、AUC0-12に基づく累積係数はそれぞれ1.48、3.02及び1.74であった。
単回及び反復吸入投与後の血漿中濃度(15例:平均値±標準偏差)
プデソニド
単回及び反復吸入投与後の血漿中濃度(15例:平均値±標準偏差)
グリコピロニウム
単回及び反復吸入投与後の血漿中濃度(15例:平均値±標準偏差)
ホルモテロール
単回及び反復吸入投与後の薬物動態パラメータ(15例:幾何平均値及び幾何変動係数%)
→図表を見る(PDF)
16.1.2 慢性閉塞性肺疾患患者
中等症から重症の慢性閉塞性肺疾患患者(外国人30例)に本剤2吸入を1日2回8日間反復投与したとき、AUC0-12に基づく累積係数はブデソニド、グリコピロニウム及びホルモテロールについてそれぞれ1.3、1.8及び1.4であった。
16.3 分布
16.3.1 血漿蛋白結合
ブデソニドの血漿蛋白結合率は約90%であった(in vitro試験)。グリコピロニウム及びホルモテロールの血漿蛋白結合率はいずれも約50%であった(in vitro試験)。
16.3.2 放射性標識体の肺内分布
本剤と同じ吸入デバイスを用い、健康成人男性(外国人10例)に放射能(99mTc)で標識したエアロゾルを単回吸入投与したとき、投与放射能の約38%が肺内に沈着した。
16.4 代謝
ブデソニド:ブデソニドは肝臓での広範な初回通過効果により16α‐ヒドロキシプレドニゾロン及び6β‐ヒドロキシブデソニドへと代謝される。これら主代謝物の糖質コルチコイド活性は未変化体の1%以下である。ブデソニドの代謝には主にCYP3A4が関与する(in vitro試験)。
グリコピロニウム:グリコピロニウムの消失に占める代謝の寄与はわずかである。グリコピロニウムの主代謝物は、一水酸化体及び二水酸化体、並びに不飽和化を伴う一水酸化体であった(in vitro試験)。グリコピロニウムの代謝には主にCYP2D6が関与する(in vitro試験)。
ホルモテロール:ヒト血漿及び尿中の主代謝物は、ホルモテロールのグルクロン酸抱合体であった。尿中にはO‐脱メチル化体のグルクロン酸抱合体も認められた。ホルモテロールのO‐脱メチル化反応には主としてCYP2D6及びCYP2C分子種が関与する(in vitro試験)。
16.5 排泄
放射能標識したブデソニドを静脈内投与したとき、投与放射能の57%が尿中に、34%が糞中に排泄された。
放射能標識したグリコピロニウムを静脈内投与したとき、投与放射能の85%が尿中に排泄された。
放射能標識したホルモテロールを経口投与後直ちに静脈内持続注入(30分)したとき、投与放射能の62%が尿中に排泄され、24%が糞中に排泄された。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害の影響
母集団薬物動態解析の結果、グリコピロニウムの曝露量について腎機能低下に伴う増加が示唆された。ブデソニド及びホルモテロールの曝露量に及ぼす腎機能障害の影響は認められなかった。[9.2.1参照]
16.6.2 肝機能障害の影響
肝機能障害患者を対象とした試験は実施していない。グリコピロニウムは主に腎排泄によって体内から消失するため、肝機能障害による影響を受けにくいと考えられる。ブデソニド及びホルモテロールは主に肝代謝によって体内から消失するため、重度肝機能障害を有する患者では、曝露量の増加が予測される。
16.7 薬物相互作用
健康成人にブデソニド3mg(カプセル剤)とケトコナゾール200mgを併用経口投与したとき、ブデソニドの平均AUCは、ブデソニド単剤投与時に比べて6.8倍上昇した。また、ブデソニド1000μg(加圧式定量噴霧吸入器)を吸入時にイトラコナゾール200mgを経口投与したとき、ブデソニドのAUCはブデソニド単剤投与時に比べて4.2倍上昇した。[10.2参照]
17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 第III相国際共同臨床試験(KRONOS試験)
KRONOS試験は、慢性閉塞性肺疾患患者を対象に、本剤、グリコピロニウム7.2μg/ホルモテロールフマル酸塩4.8μg(GLY7.2/FOR4.8μg)、ブデソニド160μg/ホルモテロールフマル酸塩4.8μg(BUD160/FOR4.8μg)、及び実薬対照のシムビコートタービュヘイラー(ブデソニド/ホルモテロールの配合粉末乾燥吸入剤:非盲検にて慢性閉塞性肺疾患における承認用法・用量注)を投与)をいずれも1回2吸入1日2回投与したときの有効性及び安全性を比較検討する多施設共同24週間投与無作為化二重盲検並行群間比較試験である。本試験において無作為割付けされ投与を受けた例数は1,899例(日本人416例)であり、その内訳は、本剤群639例、GLY7.2/FOR4.8μg群627例、BUD160/FOR4.8μg群315例及びシムビコートタービュヘイラー群318例であった。なお、本試験の対象は、気流閉塞(FEV1/FVC比:0.70未満、FEV1:予測値の80%未満)がみられ、COPD Assessment Test(CAT)スコアが10点以上であり、安定期の管理薬として吸入剤を2種類以上使用している慢性閉塞性肺疾患患者とし、喘息と診断されている患者は除外した。
注)ブデソニド160μg/ホルモテロールフマル酸塩水和物4.5μgの1回2吸入1日2回投与
KRONOS試験の有効性の結果
KRONOS試験で、本剤を1回2吸入1日2回24週間投与した時の投与12~24週の朝の投与前におけるトラフFEV1値(mL)は次表のとおりであった。
投与12~24週の朝の投与前におけるトラフFEV1値(mL)(修正ITT集団)(KRONOS試験)
→図表を見る(PDF)
また、中等度又は重度のCOPD増悪率は次表のとおりであった。なお、COPD増悪の重症度は、COPD増悪により全身性ステロイド又は抗菌薬を3日以上投与した場合を中等度、入院又は死亡した場合を重度と定義した。
投与24週間における中等度又は重度のCOPD増悪(修正ITT集団)(KRONOS試験)
→図表を見る(PDF)
KRONOS試験の安全性の結果
KRONOS試験で、本剤を1回2吸入1日2回24週間投与した時の副作用発現頻度及び主な副作用は次表のとおりであった。
本剤群における主な副作用a)(安全性評価集団)(KRONOS試験)
→図表を見る(PDF)
17.3 その他
健康成人(外国人69例)に臨床用量のグリコピロニウム/ホルモテロールフマル酸塩(14.4/9.6μg)又は臨床用量より高用量のグリコピロニウム(115.2μg)を単回吸入投与したとき、QTcI間隔(被験者ごとに補正したQT間隔)に変化はみられなかった。臨床用量より高用量のグリコピロニウム/ホルモテロールフマル酸塩(115.2/38.4μg)を単回吸入投与したとき、QTcI間隔のベースラインからの変化量のプラセボとの差の最大値(90%信頼区間の上限値)は10msec未満であった。(本剤の承認された用法・用量は、1回2吸入[ブデソニドとして320μg、グリコピロニウムとして14.4μg、ホルモテロールフマル酸塩として9.6μg]を1日2回吸入投与である。)
18.1 作用機序
ブデソニド
ブデソニドは、特有の動態学的特性を示す糖質コルチコイドである。吸入ブデソニドは、主に気道組織内で可逆的脂肪酸エステル化を受けるが、この特性はブデソニドの持続的な局所組織結合及び抗炎症作用に寄与すると考えられる。
グリコピロニウム臭化物
グリコピロニウム臭化物は長時間作用性のムスカリン受容体拮抗薬であり、アセチルコリンのM3受容体結合を阻害することにより気管支収縮抑制作用を示す。
ホルモテロールフマル酸塩水和物
ホルモテロールフマル酸塩水和物は長時間作用性のβ2刺激薬である。
18.2 抗炎症作用
ブデソニド
In vitroにおいて各種炎症性メディエーター及びサイトカインの産生及び遊離を抑制し、動物モデルへの局所投与によって気道内好酸球数増加、血管透過性亢進、炎症性肺浮腫形成及び気道粘液繊毛輸送能低下に対して抑制作用を示した。
18.3 気道過敏反応抑制作用
ブデソニド
各種動物喘息モデルにおいて、抗原投与後の即時型及び遅発型喘息反応、並びに、気道過敏反応を抑制した。
18.4 ムスカリン受容体サブタイプに対する選択性
グリコピロニウム臭化物
ヒトムスカリン受容体を発現させたチャイニーズ・ハムスター卵巣細胞を用いた競合結合データから、グリコピロニウム臭化物のM3受容体及びM1受容体に対する親和性はM2受容体に対する親和性よりもわずかに高いことが示唆された。
18.5 気道収縮抑制作用
グリコピロニウム臭化物
ラットへの気管内投与によりメサコリン誘発気管支収縮を抑制した。
18.6 気管支拡張作用
ホルモテロールフマル酸塩水和物
モルモット摘出気管のカルバコール誘発収縮に対して迅速かつ持続的な弛緩作用を示した。また、モルモット喘息モデルにおいて、吸入投与によって経口投与よりも低い用量で気管支拡張作用を示し、その作用はサルブタモールより強力であった。
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