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ロペミン細粒0.1%

販売名
ロペミン細粒0.1%
薬価
0.1%1g 15.60円
製造メーカー
ヤンセンファーマ

添付文書情報2023年07月改定(第1版)

商品情報

薬効分類名
その他の止しゃ剤,整腸剤
一般名
ロペラミド塩酸塩細粒
禁忌
2.1. 出血性大腸炎の患者[腸管出血性大腸菌(O157等)や赤痢菌等の重篤な感染性下痢患者では、症状の悪化、治療期間の延長を来すおそれがある]。
2.2. 抗生物質の投与に伴う偽膜性大腸炎の患者[症状の悪化、治療期間の延長を来すおそれがある]。
2.3. 低出生体重児、新生児及び6ヵ月未満の乳児[外国で、過量投与により、呼吸抑制、全身性痙攣、昏睡等の重篤な副作用の報告がある]。
2.4. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
効能・効果
下痢症。
用法・用量
ロペラミド塩酸塩として、通常、成人に1日1~2mgを、1~2回に分割経口投与する。
なお、症状により適宜増減する。
肝機能障害患者
8.1. 止瀉剤による治療は下痢の対症療法であるので、脱水症状がみられる場合、輸液等適切な水・電解質の補給に留意すること。
8.2. 本薬の薬理作用上、便秘が発現することがあるので、用量に留意し、便秘が発現した場合は投与を中止すること。
8.3. 眠気、めまいが起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。
9.1.1. 感染性下痢の患者:治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと(治療期間の延長を来すおそれがある)。
9.1.2. 潰瘍性大腸炎の患者:治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと(中毒性巨大結腸を起こすおそれがある)。
9.1.3. 肛門疾患等の患者:特に便秘を避けなければならないため、注意して投与すること(本薬の薬理作用上、便秘が発現することがある)。
9.3.1. 重度肝機能障害患者:本剤の代謝及び排泄が遅延するおそれがある。
相互作用
本剤は主として肝代謝酵素CYP3A4及びCYP2C8で代謝されることから、CYP3A4を阻害する薬剤又はCYP2C8を阻害する薬剤と併用した際、本剤の代謝が阻害され血中濃度が上昇する可能性がある。また、本剤はP糖蛋白の基質である。
10.2. 併用注意:1). ケイ酸アルミニウム<経口>、タンニン酸アルブミン<経口>[本剤の効果が減弱するおそれがあるので、投与間隔をあけるなど注意すること(これらの薬剤により、本剤が吸着されることが考えられる)]。
2). リトナビル、キニジン〔16.7.1、16.7.2参照〕[本剤の血中濃度が上昇することがある(これらの薬剤のP糖蛋白に対する阻害作用により、本剤の排出が阻害されると考えられる)]。
3). イトラコナゾール〔16.7.3参照〕[本剤の血中濃度が上昇することがある(イトラコナゾールのCYP3A4及びP糖蛋白に対する阻害作用により、本剤の代謝及び排出が阻害されると考えられる)]。
4). デスモプレシン<経口>〔16.7.4参照〕[デスモプレシンの血中濃度が上昇することがある(本剤の消化管運動抑制作用により、デスモプレシンの消化管吸収が増加すると考えられる)]。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副作用
11.1.1. イレウス(0.1%未満)、巨大結腸(頻度不明):消化器症状とともにイレウス、巨大結腸があらわれることがある〔11.2参照〕。
11.1.2. ショック(頻度不明)、アナフィラキシー(0.1%未満)。
11.1.3. 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明)。
11.2. その他の副作用
1). 過敏症:(頻度不明)血管浮腫。
2). 中枢神経系:(頻度不明)頭痛、傾眠傾向、鎮静、筋緊張低下、意識レベル低下、筋緊張亢進、意識消失、昏迷、協調運動異常。
3). 肝臓:(0.1%未満)AST上昇、ALT上昇、γ-GTP上昇。
4). *消化器:(0.1~5%未満)腹部膨満、(0.1%未満)腹部不快感、悪心、腹痛、嘔吐、食欲不振、(頻度不明)消化不良、口内不快感、味覚変調、便秘、鼓腸。
5). 皮膚:(0.1~5%未満)発疹、(0.1%未満)蕁麻疹、皮膚そう痒感、(頻度不明)多形紅斑、水疱性皮膚炎。
6). 泌尿器:(頻度不明)尿閉。
7). その他:(0.1%未満)口渇、眠気、めまい、発汗、倦怠感、(頻度不明)疲労、体温低下、発熱、散瞳、縮瞳。
発現頻度は使用成績調査を含む。
*)〔11.1.1参照〕。
高齢者
用量に留意するなど、注意して投与すること(一般に高齢者では生理機能が低下している)。
授乳婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
授乳を避けさせること(ヒトで母乳中に移行することが報告されている)。
小児等
9.7.1. 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.7.2. 6ヵ月以上2歳未満の乳幼児:治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと(外国で、乳幼児<特に2歳未満>に過量投与した場合、中枢神経系障害、呼吸抑制、腸管壊死に至る麻痺性イレウスを起こしたとの報告がある)。
その他の注意
15.1. 臨床使用に基づく情報乱用、誤用、又は故意により過量投与した患者において、休薬後に薬物離脱症候群の症例が認められたとの報告があるので、観察を十分に行い、用量に注意すること。
15.2. 非臨床試験に基づく情報動物実験において、大量投与で薬物依存性が認められているので、観察を十分に行い、用
量及び使用期間に注意すること。

16.1 血中濃度
健康成人、非空腹時2mg1回投与
→図表を見る(PDF)

16.2 吸収
14C‐ロペラミドをラットに単回投与したところ、14C‐ロペラミドは投与量の約30%が未吸収で排泄され、約70%が腸管組織に一旦取り込まれた。腸管組織に取り込まれた後、投与量の約30%(腸管吸収量の約40%)以上に相当する代謝物が腸管腔内に直接排泄され、残りの投与量の約40%(腸管吸収量の約60%)が門脈を経て肝臓へ移行した。しかし、肝臓へ移行した大部分は肝臓から胆汁中に排泄され、結果的に全身循環への移行量は極めて少なかった。
16.3 分布
血漿蛋白結合率:96.5%(in vitro、ヒト血漿)
16.4 代謝
ロペラミドのN‐ジメチルアミド基の脱メチル化で、モノデスメチルロペラミド(弱い活性あり)及びジデスメチルロペラミド(弱い活性あり)を生成する。
代謝酵素(チトクロームP450)の分子種:CYP3A4、CYP2C8
16.5 排泄
排泄経路:主として糞便中
排泄率:投与後7日間の尿中には投与放射活性の10%が、また投与後8日間の糞便中には42%が排泄され、未変化体はそれぞれ投与量の1%、12%であった。(健康成人(外国人)、3H‐ロペラミド塩酸塩2mg1回投与)
16.7 薬物相互作用
健康成人を対象とした薬物相互作用の検討結果を次に示す。(外国人データ)
16.7.1 リトナビル
本剤16mg注)とリトナビル200mg1日2回を経口併用投与したとき、ロペラミドのCmaxとAUCがそれぞれ83%及び121%増加した。[10.2参照]
16.7.2 キニジン
本剤16mg注)とキニジン600mgを経口併用投与したとき、ロペラミドのCmaxとAUCがそれぞれ141%及び148%増加した。[10.2参照]
16.7.3 イトラコナゾール
本剤4mg注)とイトラコナゾール100mgを経口併用投与したとき、ロペラミドのCmaxとAUCがそれぞれ185%及び281%増加した。[10.2参照]
16.7.4 デスモプレシン
本剤4mg注)とデスモプレシン400μgを経口併用投与したとき、デスモプレシンのCmaxとAUCがそれぞれ130%及び210%増加した。[10.2参照]
注)本剤の承認された用法及び用量は、1日1~2mgである。

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内臨床試験
二重盲検比較試験を含む総計1,288例について実施された臨床試験の成績は次のとおりである。
→図表を見る(PDF)

下痢の経過分類では、急性の場合の改善率は89%(440/492)で、慢性は68%(501/733)であった。

18.1 作用機序
18.1.1 止瀉作用
マウス及び成熟ラットにおけるヒマシ油又はプロスタグランジン誘発下痢を強く抑制する。
18.2 消化管輸送能抑制作用
マウスの小腸輸送能を用量依存的に抑制する。健康成人において硫酸バリウムの消化管内通過時間を延長させる。また、成人下痢患者(外国人)の小腸通過時間を服薬前に比較して有意に延長した。
18.3 蠕動抑制作用
成熟モルモットの摘出回腸並びに生体位小腸及び結腸の蠕動を抑制する。成熟モルモットを用いたin vitro実験から、本剤の蠕動抑制作用には、腸壁内コリン作動性ニューロンの機能の抑制及び腸管の輪状筋方向の伸展によるアセチルコリンとプロスタグランジンの放出の抑制が関与していると考えられている。
18.4 抗分泌作用
成熟ラットを用いた実験で、プロスタグランジン又はコレラトキシンの投与によって起こる水、Na及びClの腸管腔内への分泌を吸収の方向へ逆転させた。

一包可:不明

バラ包装

分割:可能
粉砕:可能
製造販売会社
ヤンセンファーマ
販売会社
 

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