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アシノン錠75mg

販売名
アシノン錠75mg
識別コード
ZP 45
薬価
75mg1錠 11.30円
製造メーカー
ゼリア新薬

添付文書情報2020年09月改定(第1版)

商品情報

薬効分類名
H2遮断剤
一般名
ニザチジン錠

-

効能・効果
1). 胃潰瘍、十二指腸潰瘍、逆流性食道炎。
2). 次記疾患の胃粘膜病変(胃粘膜びらん、胃粘膜出血、胃粘膜発赤、胃粘膜浮腫)の改善:急性胃炎、慢性胃炎の急性増悪期。
用法・用量
〈胃潰瘍、十二指腸潰瘍〉
通常、成人にはニザチジンとして1回150mgを1日2回(朝食後、就寝前)経口投与する。また1回300mgを1日1回(就寝前)経口投与することもできる。なお、年齢、症状により適宜増減する。
〈逆流性食道炎〉
通常、成人にはニザチジンとして1回150mgを1日2回(朝食後、就寝前)経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
〈次記疾患の胃粘膜病変(びらん、出血、発赤、浮腫)の改善
急性胃炎、慢性胃炎の急性増悪期〉
通常、成人にはニザチジンとして1回75mgを1日2回(朝食後、就寝前)経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
肝機能障害患者
血液像、肝機能、腎機能等に注意すること。
9.1.1. 薬物過敏症の既往歴のある患者。
血中濃度が持続するので、投与量を減ずるか投与間隔をあけて使用すること(本剤は腎排泄が主であるため、腎機能障害患者に150mgを経口投与した場合、腎機能低下にともなう血漿中半減期遅延と、血漿クリアランス低下がみられた)〔9.8.1、16.6.1参照〕。
肝機能障害患者:本剤は主として肝臓で代謝されるので、血中濃度が上昇するおそれがある。
相互作用
10.2. 併用注意:ゲフィチニブ<経口>、合成抗菌剤(プルリフロキサシン<経口>)、アタザナビル硫酸塩<経口>[これらの薬剤の血中濃度が低下するおそれがある(これらの薬剤の溶解性がpHに依存することから、胃内pHが持続的に上昇した条件下において、これらの薬剤の吸収が低下し、作用が減弱するおそれがある)]。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副作用
11.1.1. ショック(頻度不明)、アナフィラキシー(0.1%未満):ショック、まれにアナフィラキシー(じん麻疹、血圧低下、気管支痙攣、咽頭浮腫、呼吸困難等)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.1.2. 再生不良性貧血、汎血球減少症、無顆粒球症(いずれも頻度不明)、血小板減少(0.1%未満):初期症状として全身倦怠感、発熱、出血傾向等がみられたら、その時点で血液検査を実施し、異常が認められた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.1.3. 肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明):AST上昇、ALT上昇、γ-GTP上昇等の肝機能障害、黄疸があらわれることがある。
11.1.4. 間質性腎炎(頻度不明)。
11.1.5. 中毒性表皮壊死症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)(頻度不明)。
11.1.6. 房室ブロック(頻度不明)。
11.2. その他の副作用
1). 過敏症:(0.1~1%未満)発疹、(0.1%未満)じん麻疹、そう痒感。
2). 血液:(0.1%未満)貧血、白血球減少、好酸球増多、血小板減少、(頻度不明)顆粒球減少。
3). 肝臓:(0.1~1%未満)AST上昇、ALT上昇、肝機能異常、(頻度不明)黄疸。
4). 消化器:(0.1~1%未満)便秘、(0.1%未満)下痢、口渇、嘔気、腹部膨満感。
5). 精神神経系:(0.1%未満)頭痛、ねむけ、めまい、しびれ、(頻度不明)せん妄、失見当識、痙攣。
6). その他:(0.1%未満)女性型乳房、発熱、顔面浮腫、乳汁分泌。
7). 外国において発現した副作用:(頻度不明)可逆性錯乱状態、インポテンス。
使用成績調査を含む。
高齢者
9.8.1. 血中濃度の持続:腎機能の程度に応じて用量ならびに投与間隔に留意するなど慎重に投与すること(高齢者では腎機能が低下していることが多いため血中濃度が持続するおそれがある)〔9.2腎機能障害患者の項、16.6.1、16.6.2参照〕。
9.8.2. 血液系副作用:用量ならびに投与間隔に留意し定期的に血液検査を行う等、患者の状態を観察し慎重に投与すること(高齢者に血小板減少、白血球減少、貧血等の血液系副作用の発現率が高い傾向が認められている)。
授乳婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(妊娠ウサギへの1500mg/kg投与群において、流産、胎仔体重低下及び生存胎仔数減少がみられている)。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(動物実験(ラット)で乳汁中への移行及び新生仔発育障害がみられている)。
小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
適用上の注意
14.1. 薬剤交付時の注意PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
その他の注意
15.1. 臨床使用に基づく情報本剤の投与で胃癌による症状を隠蔽することがあるので、悪性でないことを確認のうえ投与すること。

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
健康成人男性(20例)に150mgを絶食下経口投与したときの血漿中未変化体濃度推移及び薬物動態パラメータは、次の通りであった。

→図表を見る(PDF)

16.1.2 連続投与
健康成人男性(各群6例)に150mgを1日2回又は300mgを1日1回7日間連続経口投与した結果、蓄積性は認められなかった。

16.2 吸収
16.2.1 バイオアベイラビリティ
健康成人男性(12例)に対する150mg経口投与のバイオアベイラビリティは98%であった(外国人データ)。
16.2.2 食事の影響
健康成人男性(10例)に150mgを絶食及び非絶食下で12時間おきに5回連続投与した結果、食事による影響は認められなかった(外国人データ)。
16.3 分布
16.3.1 組織移行
ラットに14C‐ニザチジン5mg/kgを単回投与した30分後に各組織濃度は最高値に達し、以後速やかに減少した。特に胃、小腸、肝臓、腎臓、膀胱で高い濃度を示し、大脳及び小脳への移行は低かった。
16.3.2 蛋白結合率
ヒト血漿蛋白結合率は、0.1~10μg/mLの場合、23.9~45.4%であった(in vitro)。
16.4 代謝
健康成人男性(各群6例)に75mg、150mg又は300mgを経口投与したときの尿中代謝物は、未変化体が主であり、その他N‐desmethyl体(6.8~7.6%)及びS‐oxide体(2.3~2.7%)であった。
16.5 排泄
健康成人男性(12例)に75mg、150mg又は300mgを経口投与した結果、24時間以内の未変化体の尿中排泄率は、投与量の62.8~64.9%であった。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害患者の体内動態
腎機能障害を有する成人男性(20例)を対象に150mgを単回経口投与し薬物動態を検討したところ、腎機能障害の程度に比例して、血中消失半減期の延長及びクリアランスの減少が認められた(外国人データ)。[9.2、9.8.1参照]
→図表を見る(PDF)

16.6.2 高齢者の体内動態
高齢者(12例)(平均72歳、66~79歳)に100mg~300mgを経口投与した結果、腎機能の正常な高齢者では若年者(8例)(平均40歳、25~48歳)と同等の薬物動態を示した(外国人データ)。[9.8.1参照]

17.1 有効性及び安全性に関する試験
〈胃潰瘍、十二指腸潰瘍〉
17.1.1 一般臨床試験及び二重盲検比較試験
(1)1回150mg1日2回投与
胃潰瘍8週時及び十二指腸潰瘍6週時の自他覚症状改善率(中等度改善以上)は97.9%(764/780)、97.9%(565/577)であり、内視鏡判定による治癒率は82.0%(606/739)、87.8%(480/547)であった。内視鏡判定及び自他覚症状を総合的に勘案した全般改善率(中等度改善以上)はそれぞれ95.7%(774/809)、95.6%(566/592)であった。
副作用発現頻度は、1.4%(21/1,491)であった。主な副作用は、便秘0.6%(8/1,491)、下痢、口渇各0.1%(2/1,491)であった。
(2)1回300mg1日1回投与
胃潰瘍8週時及び十二指腸潰瘍6週時の自他覚症状改善率(中等度改善以上)は98.5%(132/134)、93.8%(120/128)であり、内視鏡判定による治癒率は81.1%(107/132)、79.7%(94/118)であった。内視鏡判定及び自他覚症状を総合的に勘案した全般改善率(中等度改善以上)はそれぞれ90.1%(128/142)、94.5%(121/128)であった。
副作用発現頻度は、3.1%(9/290)であった。主な副作用は、便秘1.0%(3/290)、下痢0.7%(2/290)であった。
〈逆流性食道炎〉
17.1.2 一般臨床試験
8週時の自他覚症状改善率(中等度改善以上)は、93.5%(29/31)であり、内視鏡判定による治癒率は80.0%(24/30)であった。内視鏡判定及び自他覚症状を総合的に勘案した全般改善率(中等度改善以上)は96.7%(29/30)であった。
副作用発現頻度は、5.3%(2/38)であった。副作用の内訳は、胃部不快感、発疹、発熱各2.6%(1/38)であった。
〈急性胃炎、慢性胃炎の急性増悪期〉
17.1.3 一般臨床試験及び二重盲検比較試験
2週時の自他覚症状改善率(中等度改善以上)は87.1%(182/209)であり、内視鏡判定による改善率(中等度改善以上)は80.1%(153/191)であった。内視鏡判定及び自他覚症状を総合的に勘案した全般改善率(改善以上)は83.8%(160/191)であった。
全般安全度解析対象症例236例において、副作用は認められなかった。

18.1 作用機序
胃粘膜壁細胞のヒスタミンH2受容体を選択的に遮断し、胃酸分泌抑制作用を示す。
18.2 ヒトでの作用
18.2.1 胃酸分泌抑制作用
(1)基礎分泌
健康成人に150mgを経口投与した結果、酸分泌量は投与2時間後において約93%抑制された。
(2)テトラガストリン刺激分泌
健康成人に75mg及び150mgを経口投与した結果、テトラガストリン(4μg/kg)筋注後2時間の酸分泌量はそれぞれ76.2%、92.2%抑制された。
(3)ベタゾール刺激分泌
健康成人に75mg及び150mgを経口投与した結果、ベタゾール(1.5mg/kg)筋注後2時間の酸分泌量はそれぞれ92.3%、98.9%抑制された。
(4)食餌刺激分泌
健康成人に75mg及び150mgを経口投与した結果、食餌刺激後2時間の酸分泌量はそれぞれ83.0%、89.3%抑制された。
(5)夜間分泌
健康成人に150mgを経口投与した結果、夜間8時間の酸分泌量は89.8%抑制された。
(6)24時間分泌
健康成人に1回300mgを1日1回(就寝前)又は1回150mgを1日2回(朝食後、就寝前)経口投与した結果、胃内のpHは上昇し、特に夜間において顕著であった。
18.2.2 ペプシン分泌抑制作用
健康成人に150mg経口投与した結果、夜間8時間のペプシン分泌量は60.0%抑制された。
18.2.3 胃排出促進作用
慢性胃炎患者に1回75mg、胃潰瘍患者に1回150mgを1日2回経口投与し、アセトアミノフェン法により胃排出能を検討した結果、胃排出能は有意に促進された。
18.2.4 唾液分泌促進作用
健康成人に150mgを1回経口投与し、基礎唾液分泌量を測定した結果、唾液分泌量の有意な増加が認められた。
18.2.5 抗アンドロゲン作用
健康成人に1回150mg1日2回9週間経口投与した結果、血清プロラクチン、LH、FSH、テストステロン及び成長ホルモン値は投与前後において有意な変動は認められなかった。また消化性潰瘍患者に1回150mg1日2回6~8週間経口投与した結果、血清プロラクチン値は投与前後において有意な変動は認められなかった。
18.3 動物での作用
18.3.1 H2受容体拮抗作用
ラット摘出子宮を用いたH2受容体拮抗作用は、シメチジンに比し10倍強力であった。
18.3.2 胃酸分泌抑制作用
ウシガエル単離胃粘膜のヒスタミン刺激に対する胃酸分泌抑制作用はシメチジンに比し17.8倍強力であった。
またラット及びイヌのヒスタミン刺激に対する胃酸分泌抑制作用はシメチジンに比し5.2~10.0倍強力であった。
18.3.3 実験潰瘍に対する作用
ラットの水浸拘束ストレス胃損傷、ヒスタミン胃損傷及びアスピリン胃損傷に対して経口投与した結果、シメチジンに比し1.6~20.0倍強力な抗潰瘍作用を示し、またメピリゾール十二指腸潰瘍に対してもシメチジンに比し、13.8倍強力な抗潰瘍作用を示した。
18.3.4 胃粘膜プロスタグランジン含量に及ぼす影響
ラットに胃酸分泌抑制用量を5日間連続皮下投与した結果、胃粘膜プロスタグランジン量に対して影響は認められなかった。
18.3.5 胃粘膜血流に及ぼす影響
イヌの基礎酸分泌状態において静脈内投与した結果、胃粘膜血流量に対して影響は認められなかった。
18.3.6 急性胃粘膜病変に対する作用
ラットのタウロコール酸-ヒスタミン及びタウロコール酸-セロトニン胃粘膜損傷に対して経口投与した結果、シメチジンに比し9~10倍強力な胃粘膜損傷抑制作用を示した。

一包可:不明

バラ包装

分割:可能
粉砕:可能

味は苦い。

製造販売会社
ゼリア新薬
販売会社
 

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