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ラフチジン錠10mg「YD」

後発医薬品
販売名
ラフチジン錠10mg「YD」
識別コード
YD 225 10
薬価
10mg1錠 10.40円
製造メーカー
陽進堂

添付文書情報2024年08月改定(第2版)

商品情報

薬効分類名
H2遮断剤
一般名
ラフチジン10mg錠
禁忌
2.1. 本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者。
効能・効果
1). 胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、逆流性食道炎。
2). 次記疾患の胃粘膜病変(胃粘膜びらん、胃粘膜出血、胃粘膜発赤、胃粘膜浮腫)の改善:急性胃炎、慢性胃炎の急性増悪期。
3). 麻酔前投薬。
(効能又は効果に関連する注意)
重症<ロサンゼルス分類GradeC又はD>の逆流性食道炎に対する有効性及び安全性は確立していない。
用法・用量
〈胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、逆流性食道炎〉
通常、成人にはラフチジンとして1回10mgを1日2回(朝食後、夕食後または就寝前)経口投与する。なお、年齢・症状により適宜増減する。
〈次記疾患の胃粘膜病変(びらん、出血、発赤、浮腫)の改善
急性胃炎、慢性胃炎の急性増悪期〉
通常、成人にはラフチジンとして1回10mgを1日1回(夕食後または就寝前)経口投与する。なお、年齢・症状により適宜増減する。
〈麻酔前投薬〉
通常、成人にはラフチジンとして1回10mgを手術前日就寝前及び手術当日麻酔導入2時間前の2回経口投与する。
肝機能障害患者
血液像、肝機能、腎機能等に注意すること。
9.1.1. 薬物過敏症の既往歴のある患者。
9.1.2. 透析患者:低用量から慎重に投与すること(透析患者では非透析時の最高血中濃度が健康人の約2倍に上昇することが報告されている)〔16.6.2参照〕。
腎機能障害患者:症状が悪化するおそれがある。
肝機能障害患者:症状が悪化するおそれがある〔11.1.4参照〕。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副作用
11.1.1. ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明):顔面蒼白、血圧低下、全身発赤、呼吸困難等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.1.2. 再生不良性貧血、汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少(いずれも頻度不明)。
11.1.3. 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)(いずれも頻度不明)。
11.1.4. 肝機能障害(0.06%)、黄疸(頻度不明):AST上昇、ALT上昇、γ-GTP上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある〔9.3肝機能障害患者の項参照〕。
11.1.5. 房室ブロック等の心ブロック(頻度不明)。
11.1.6. 横紋筋融解症(頻度不明)。
11.1.7. 間質性腎炎(頻度不明)。
11.2. その他の副作用
1). 過敏症:(0.1%未満)発疹、蕁麻疹、(頻度不明)そう痒。
2). 血液:(0.1~5%未満)白血球数増加、白血球数減少、赤血球数減少、ヘモグロビン減少、ヘマトクリット減少、(頻度不明)好酸球上昇。
3). 肝臓:(0.1~5%未満)ALT上昇、AST上昇、Al-P上昇、γ-GTP上昇、LDH上昇、T-Bil上昇、(0.1%未満)TTT上昇。
4). 腎臓:(0.1~5%未満)尿タンパク異常、(0.1%未満)BUN上昇。
5). 精神神経系:(0.1~5%未満)不眠、眠気、(0.1%未満)頭痛、めまい、(頻度不明)可逆性の錯乱状態、幻覚、意識障害、痙攣。
6). 循環器:(0.1~5%未満)熱感、(0.1%未満)動悸、(頻度不明)顔面紅潮。
7). 消化器:(0.1~5%未満)便秘、下痢、嘔気・嘔吐、食欲不振、(0.1%未満)硬便、腹部膨満感、(頻度不明)口渇。
8). その他:(0.1~5%未満)血清尿酸値上昇、K低下、Cl上昇、浮腫、(0.1%未満)生理遅延、Na上昇、(頻度不明)女性化乳房、倦怠感。
高齢者
用量あるいは投与間隔に留意するなど、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(生理機能が低下しているため)〔16.6.1参照〕。
授乳婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている)。
小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
取扱い上の注意
14.1. 薬剤交付時の注意PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
開封後、室内散乱光下において、わずかに着色傾向が認められたため、開封後の保存に注意すること。
その他の注意
15.1. 臨床使用に基づく情報本剤の投与が胃癌による症状を隠蔽することがあるので、悪性でないことを確認のうえ投与すること。

16.1 血中濃度
16.1.1 健康成人男子にラフチジン10mgを空腹時に経口投与した時の血漿中未変化体濃度は、次記のとおりである。
→図表を見る(PDF)

16.1.2 生物学的同等性試験
〈ラフチジン錠10mg「YD」〉
ラフチジン錠10mg「YD」とプロテカジン錠10をクロスオーバー法によりそれぞれ1錠(ラフチジンとして10mg)、健康成人男子18名に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定した。得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された。
→図表を見る(PDF)


血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
16.3 分布
蛋白結合率は、3μg/mL(ヒト血漿蛋白結合率は88.0±1.2%)まで結合の飽和は認められなかった(in vitro)。
16.4 代謝
ラフチジンの代謝には主としてCYP3A4、一部CYP2D6が関与するとの報告がある。
16.5 排泄
健康成人男子6名にラフチジン10mgを空腹時に経口投与した結果、投与24時間までの未変化体、代謝物M‐4(ピペリジン環が酸化的脱離)、M‐7(ピペリジン環が酸化)及びM‐9(スルホニル化)の尿中排泄率はそれぞれ10.9±1.5%、1.7±0.2%、7.5±0.8%及び0.3±0.1%であり、尿中総排泄率は投与量の約20%であった。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 高齢者の血中濃度
高齢者では腎機能正常者(Ccr平均88.0±9.4mL/min)と腎機能低下傾向者(Ccr20~60mL/min、平均45.2±7.8mL/min)で血中動態に差を認めなかった。[9.8参照]
16.6.2 透析患者の血中濃度
透析患者では非透析時の血漿中未変化体濃度は健康成人と比べてCmaxが約2倍に上昇し、t1/2が約2倍に延長し、AUCが約3倍に増加した。
なお、ラフチジンは血液透析により7~18%が除去された。[9.1.2参照]
→図表を見る(PDF)

16.8 その他
〈ラフチジン錠5mg「YD」〉
ラフチジン錠5mg「YD」は「含量が異なる経口固形製剤の生物学的同等性試験ガイドライン(平成18年11月24日 薬食審査発第1124004号)」に基づき、ラフチジン錠10mg「YD」を標準製剤としたとき、溶出挙動に基づき生物学的に同等とみなされた。

17.1 有効性及び安全性に関する試験
〈胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍〉
17.1.1 国内第II/III相試験
胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍患者を対象にラフチジンを1回10mg1日2回(朝食後、夕食後または就寝前)経口投与した複数の臨床試験を合算した結果、全般改善度は胃潰瘍89.8%(88/98例)、十二指腸潰瘍92.3%(24/26例)、吻合部潰瘍84.6%(11/13例)であった。
→図表を見る(PDF)

17.1.2 国内第III相試験
胃潰瘍患者を対象としたファモチジン対照二重盲検比較試験において、ラフチジン10mgを1日2回又はファモチジン20mgを1日2回8週間経口投与した結果、ラフチジンの全般改善度における著明改善率は81.7%(94/115例)で同等性が検証された。ラフチジンの副作用発現率は8.3%(11/132例)で、頭痛0.8%(1/132例)、便秘0.8%(1/132例)等であった。
十二指腸潰瘍患者を対象としたファモチジン対照二重盲検比較試験において、ラフチジン10mgを1日2回又はファモチジン20mgを1日2回6週間経口投与した結果、ラフチジンの全般改善度における著明改善率は89.8%(88/98例)で同等性が検証された。ラフチジンの副作用発現率は2.6%(3/116例)で、生理遅延0.9%(1/116例)等であった。
〈次記疾患の胃粘膜病変(びらん、出血、発赤、浮腫)の改善/急性胃炎、慢性胃炎の急性増悪期〉
17.1.3 国内第II相試験
びらん又は出血のいずれかを呈する胃炎患者を対象にラフチジンを1回10mg1日1回(夕食または就寝前)経口投与した複数の臨床試験を合算した結果、全般改善度は94.0%(78/83例)であった。
→図表を見る(PDF)

17.1.4 国内第III相試験
胃炎患者を対象としたシメチジン対照二重盲検比較試験において、ラフチジン10mgを1日1回又はシメチジン400mgを1日1回2週間経口投与結果、ラフチジンの全般改善度における改善率(中等度改善以上)は83.1%(74/89例)で同等性が検証された。ラフチジンの副作用発現率は1.0%(1/104例)で、眠気1.0%(1/104例)であった。
〈麻酔前投薬〉
17.1.5 国内第II相試験
全身麻酔により手術が施行される患者でASA分類1又は2の者を対象に1回10mgを手術前日就寝前及び手術当日麻酔導入2時間前の2回投与した結果、胃分泌抑制効果(pH)の総合効果は有効以上で100%(60/60例)であった。
17.1.6 国内第III相試験
全身麻酔により手術が施行される患者を対象としたロキサチジン対照二重盲検比較試験において、ラフチジン10mgを手術前夜及び麻酔導入2時間前の2回又はロキサチジン75mgを手術前夜及び麻酔導入2時間前の2回経口投与した結果、ラフチジンの胃液分泌抑制効果及び胃酸分泌抑制効果(pH)の総合効果における著効率は89.1%(106/119例)で同等性が検証された。ラフチジンで副作用は認められなかった。
〈逆流性食道炎〉
17.1.7 国内第III相試験
内視鏡検査によりロサンゼルス分類でGrade A又はBの軽症の逆流性食道炎と診断された患者を対象にラフチジンを1回10mg1日2回(朝食後、夕食後または就寝前)経口投与した。内視鏡判定委員会における内視鏡治癒率は、ラフチジン群71.0%(115/162例)であり、プラセボ群9.7%(14/145例)に対して有意差(p<0.001)が認められた。
安全性評価例数169例中、8.9%(15/169例)に副作用が認められ、主な副作用はγ‐GTP増加、ALT増加、血中尿酸増加及び白血球数減少であった。

18.1 作用機序
H2受容体拮抗作用により胃酸分泌の抑制作用が発現する。
18.2 ヒトでの作用
18.2.1 基礎及び各種刺激胃酸分泌
健康成人における、基礎、テトラガストリン刺激剤及び塩酸ベタゾール刺激剤投与時の2時間胃酸分泌は、10mg経口投与によりそれぞれ、95.1%、84.0%、98.3%、ペプシン分泌量はそれぞれ69.2%、46.0%、86.8%抑制された。
18.2.2 夜間胃酸分泌
健康成人の午後11時から午前6時までの7時間胃酸分泌及びペプシン分泌量は、10mg経口投与によりそれぞれ95.6%、57.9%抑制された。
18.2.3 24時間胃内pHモニター
健康成人において、就寝前10mg経口投与により胃内pHは、投与2時間後にはpH5以上となり、10時間後までpH6~8の範囲で推移し、夜間の12時間においてpH3以上のホールディングタイムの割合が75.0%であった。また、10mg1日2回経口投与により夜間及び日中の12時間においてそれぞれ67.8%、60.2%であり、日中も夜間と同様に胃酸分泌が抑制された。
18.2.4 胃粘液増加作用
健康成人において、ラフチジン10mg1日2回3日間経口投与により、投与後1~1.5時間での胃液中のヘキソサミン量がプラセボ投与と比較し、有意に増加した。また、胃切除予定の患者において、ラフチジン10mg1日2回2週間経口投与により、切除された胃体部の粘液ゲル層のムチン量が非投与の約3倍に増加した。
なお、胃粘膜血流増加作用については、臨床的には証明されていない。
18.3 動物での作用
18.3.1 胃酸分泌抑制作用
幽門を結紮し各種薬剤を十二指腸内投与し4時間後の胃酸分泌抑制作用の効力は、ファモチジンの0.1倍、シメチジンの2.3倍であった(ラット)。しかし各種刺激剤による胃酸分泌抑制作用は、ファモチジン及びシメチジンよりも持続した(ラット、イヌ)。
18.3.2 H2受容体拮抗作用
モルモット大脳皮質膜によるチオチジンの特異結合に対する抑制作用は、ファモチジンの1.9倍、シメチジンの85.5倍であった(in vitro)。
18.3.3 急性胃粘膜病変に対する作用
各種壊死物質(アンモニア、塩酸‐エタノール、エタノール、塩酸、塩酸‐タウロコール酸)による胃粘膜損傷に対して胃粘膜保護作用を示した。特にアンモニア損傷に対して、強い保護作用を示した(ラット)。
18.3.4 急性・慢性潰瘍に対する作用
急性胃潰瘍(水浸拘束ストレス、インドメタシン、幽門結紮アスピリン、ヒスタミン)あるいは急性十二指腸潰瘍(メピリゾール、ジエチルジチオカルバメート)の発生を抑制し、また慢性潰瘍(酢酸潰瘍、焼灼潰瘍)に対して治癒促進作用及び再発抑制作用を示した(ラット)。
18.3.5 胃炎に対する作用
アンモニア及びタウロコール酸による胃炎に対して、回復促進作用を示した(ラット)。
18.3.6 急性逆流性食道炎に対する作用
前胃-幽門結紮による食道粘膜傷害の発生を抑制した(ラット)。
18.3.7 胃粘膜血流増加作用
胃内投与で、漸増的な血流の増加作用を示した(ラット)。
18.3.8 胃粘液増加作用
ラット胃粘膜の器官培養で粘液産生を促進した(in vitro)。また経口投与で胃粘膜ゲル層のムチン量を増加させ、さらに連続投与でも幽門腺領域においてゲル層の増加傾向を示した(ラット)。
18.3.9 粘膜再構築促進作用
アンモニアによる胃粘膜損傷の修復過程をAB染色陽性細胞の被覆率で調べた結果、比率を30分後より上昇させ、上皮細胞遊走による再構築促進作用を示した(ラット)。

一包可:不明

バラ包装

分割:可能
粉砕:可能
製造販売会社
陽進堂
販売会社
 

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