セルベックス細粒10%

添付文書情報2023年12月改定(第2版)
商品情報
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- 効能・効果
- 1). 次記疾患の胃粘膜病変(胃粘膜びらん、胃粘膜出血、胃粘膜発赤、胃粘膜浮腫)の改善:急性胃炎、慢性胃炎の急性増悪期。
2). 胃潰瘍。
- 用法・用量
- 通常成人、細粒1.5g(テプレノンとして150mg)を1日3回に分けて食後に経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
- 特定の背景を有する患者に関する注意
- 副作用
- 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 重大な副作用
- 11.1. 重大な副作用
11.1.1. 肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明):AST上昇、ALT上昇、γ-GTP上昇、Al-P上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。
- 11.2. その他の副作用
1). 消化器:(0.1%未満)便秘、下痢、嘔気、口渇、腹痛、腹部膨満感。
2). 肝臓:(0.1~5%未満)AST上昇、ALT上昇。
3). 精神神経系:(0.1%未満)頭痛。
4). 過敏症:(0.1%未満)発疹、そう痒感。
5). その他:(0.1%未満)総コレステロール上昇、眼瞼発赤・眼瞼熱感、(頻度不明)血小板減少。
発現頻度は製造販売後調査を含む。
- 高齢者
- 一般に、生理機能が低下していることが多い。
- 授乳婦
- 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(妊娠中の投与を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない)。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
- 小児等
- 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
- 取扱い上の注意
- 14.1. 薬剤調製時の注意細粒剤は、合成ケイ酸アルミニウムとの配合により、次第に黄変し、含量が低下するので配合しないこと。
細粒バラ包装はボトル開栓後、又はアルミ袋開封後光を遮り保存すること(光により含量が低下することがある)。
16.1 血中濃度
健康成人男子12名に本剤3カプセル、又は細粒1.5g(テプレノンとして150mg注))をクロスオーバー法で食後単回経口投与したときのテプレノン平均血清中濃度推移を添付文書の図に示した。また、カプセル及び細粒投与時における最高血清中濃度(Cmax)、血清中濃度-時間曲線下面積(AUC0-32)を次に示した。なお、両剤形のCmax及びAUC0-32に有意な差は認められなかった。
テプレノン150mg注)の単回経口投与時の平均血清中濃度
注)本剤の承認された用法及び用量は、「テプレノンとして150mgを1日3回に分けて食後に経口投与する。」である。
テプレノン150mg注)の単回経口投与時の薬物動態パラメータ
→図表を見る(PDF)
16.2 吸収
16.2.1 食事の影響
健康成人男子(18名)に本剤3カプセル(テプレノンとして150mg注))をクロスオーバー法で食後30分、1時間及び3時間に経口投与し、血漿中濃度を測定し、添付文書の図及び次表に示した。血漿中濃度曲線下面積(AUC)は食後30分投与を100%とすると、食後1時間投与では変化なく、食後3時間投与では約23%低下した。
テプレノン150mg注)単回投与後の血漿中テプレノン濃度
注)本剤の承認された用法及び用量は、「テプレノンとして150mgを1日3回に分けて食後に経口投与する。」である。
テプレノンの薬物動態パラメータ
→図表を見る(PDF)
注)本剤の承認された用法及び用量は、「テプレノンとして150mgを1日3回に分けて食後に経口投与する。」である。
17.1 有効性及び安全性に関する試験
〈急性胃炎、慢性胃炎の急性増悪期〉
17.1.1 国内臨床試験
二重盲検比較試験において、本剤の有用性が認められた。本剤の胃炎に対する全体的な有効率は68.6%(448例/653例)であった。
〈胃潰瘍〉
17.1.2 国内臨床試験
本剤の有効率は81.0%(438例/541例)であった。また二重盲検比較試験において高齢者の潰瘍、大型潰瘍及び再発潰瘍などの潰瘍症例に対して、有用性が認められた。
18.1 作用機序
テプレノンは細胞レベルで糖蛋白質代謝を改善し、粘膜の防御機構として胃粘液(糖蛋白質)合成・分泌を正常化し、粘膜の血流を改善することにより、攻撃因子から胃粘膜を防御しているものと考えられている。
18.2 抗潰瘍作用
ラットを用いた各種実験潰瘍(寒冷拘束ストレス、インドメタシン、アスピリン、プレドニゾロン、レセルピン、酢酸、焼灼、アスピリン‐寒冷拘束ストレス)、各種実験胃粘膜病変(塩酸、アスピリン、エタノール、放射線)で、それぞれに強い抗潰瘍作用、胃粘膜病変改善作用が確認されている。
更に、ラットを用いた実験で、活性酸素が関与していると考えられるcompound48/80、血小板活性化因子(PAF)による胃粘膜障害を抑制することも確認されている。
18.3 胃粘液増加作用
・ラット由来の培養胃粘膜上皮細胞において粘液の合成・分泌を促進する。
・ラットにおいて粘液を分泌する表層粘液細胞、頸細胞に分布し、これら由来の粘液量を増加させる。
・ラットにおいて胃粘膜の再生・防御の主要因子である高分子糖蛋白、モルモットにおいてリン脂質の生合成酵素活性を高め、ラット及びヒトにおいてこれらの合成・分泌を促進する。
更に胃粘液中へ重炭酸塩の分泌を高めることもラット、ウサギで確認されている。
18.4 熱ショック蛋白(HSP)誘導による細胞保護作用
モルモットにおいて、胃粘膜細胞内のHSP60、70、90を誘導し、細胞保護作用を示すことが確認されている。
18.5 胃粘膜プロスタグランジン増加作用
ラットにおいて胃粘膜プロスタグランジンE2、I2含量を増加させる。その機序としてはプロスタグランジン生合成酵素活性を高めることがラットで確認されている。
18.6 胃粘膜血流増加並びに改善作用
ヒトにおいて胃粘膜血流を増加させる。ラットにおいて水浸拘束ストレスによる胃粘膜血流の低下を改善する。
18.7 胃粘膜保護作用
ラットにおいてエタノールによる胃粘膜障害を抑制する。
健康成人男子においてエタノール負荷による胃粘膜障害を抑制する。
18.8 胃粘膜増殖帯細胞の恒常性維持作用
マウスにおいてハイドロコーチゾンによる胃粘膜増殖帯細胞の増殖能の低下を改善し、胃粘膜細胞増殖帯の恒常性を保つ。
ラット酢酸潰瘍において胃粘膜新生能を賦活して欠損胃粘膜の修復を促進する。
18.9 脂質過酸化抑制作用
ラットにおいて熱傷ストレス負荷による胃粘膜障害を抑制すると同時に胃粘膜中の過酸化脂質の増加を抑制する。
- 一包可:条件付可
合成ケイ酸アルミニウムとの配合により、次第に黄変し、含量が低下するので配合しない。
- 分割:条件付可
- 粉砕:条件付可
- 製造販売会社
- エーザイ
- 販売会社
- EAファーマ
おくすりのQ&A
自費で接種された、風疹ワクチンが申請により
補助が受けれることになり、母子手帳記載以外に、予診票の控えがいるとのこと
保管中の予診票の控えを渡したら...
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