レバミピド錠100mg「Me」
添付文書情報2023年03月改定(第1版)
商品情報
- 禁忌
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
- 効能・効果
- 1). 胃潰瘍。
2). 次記疾患の胃粘膜病変(胃粘膜びらん、胃粘膜出血、胃粘膜発赤、胃粘膜浮腫)の改善:急性胃炎、慢性胃炎の急性増悪期。
- 用法・用量
- 〈胃潰瘍〉
通常、成人には1回1錠(レバミピドとして100mg)を1日3回、朝、夕及び就寝前に経口投与する。
〈次記疾患の胃粘膜病変(びらん、出血、発赤、浮腫)の改善
急性胃炎、慢性胃炎の急性増悪期〉
通常、成人には1回1錠(レバミピドとして100mg)を1日3回経口投与する。
- 特定の背景を有する患者に関する注意
- 副作用
- 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 重大な副作用
- 11.1. 重大な副作用
11.1.1. ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)。
11.1.2. 白血球減少、血小板減少(いずれも頻度不明)。
11.1.3. 肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明):AST上昇、ALT上昇、γ-GTP上昇、Al-P上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。
- 11.2. その他の副作用
1). 過敏症:(0.1~0.5%未満)発疹、(0.1%未満)そう痒感、薬疹様湿疹等の過敏症状、(頻度不明)蕁麻疹。
2). 精神神経系:(頻度不明)しびれ、めまい、眠気。
3). 消化器:(0.1~0.5%未満)便秘、腹部膨満感、下痢、味覚異常、(0.1%未満)嘔気、胸やけ、腹痛、げっぷ、(頻度不明)口渇、嘔吐。
4). 肝臓:(0.1%未満)AST上昇、ALT上昇、(頻度不明)γ-GTP上昇、Al-P上昇[トランスアミナーゼが著しく上昇した場合や発熱、発疹等が同時にあらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと]。
5). 血液:(頻度不明)血小板減少、白血球減少、顆粒球減少。
6). その他:(0.1%未満)浮腫、咽頭部異物感、(頻度不明)乳腺腫脹、乳房痛、女性化乳房、乳汁分泌誘発、動悸、発熱、顔面潮紅、舌のしびれ、咳、息苦しい、脱毛、月経異常、BUN上昇。
- 高齢者
- 消化器症状等の副作用に注意すること(一般に生理機能が低下している)。
- 授乳婦
- 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(動物実験(ラット)で胎仔への移行が報告されている)。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている)。
- 小児等
- 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
- 適用上の注意
- 14.1. 薬剤交付時の注意PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
16.1 血中濃度
16.1.1 生物学的同等性試験
レバミピド錠100mg「Me」とムコスタ錠100mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(レバミピドとして100mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.8)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
図 100mg錠投与時の血漿中レバミピド濃度推移
表 薬物動態パラメータ
→図表を見る(PDF)
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
16.2 吸収
16.2.1 食事の影響
健康成人男性6例にレバミピド150mg注)を単回経口投与した時、食事により吸収の遅延傾向がみられたが、バイオアベイラビリティに影響は認められなかった。
16.3 分布
レバミピドのヒト血漿蛋白結合率は98.4~98.6%であった(in vitro、限外ろ過法、0.05~5μg/mL)。
16.4 代謝
健康成人男性にレバミピド600mg注)を単回経口投与した時、尿中排泄の大部分が未変化体であった。代謝産物として8位水酸化体が確認された。8位水酸化体はCYP3A4によって生成した(in vitro)。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害患者
腎機能障害被験者にレバミピド100mgを単回経口投与後の薬物動態を検討したところ、健康成人に比べ血漿中濃度の上昇及び消失半減期の遅れが認められた。また、透析患者に連続投与した時の定常状態における血漿中濃度は、単回投与時から推定できる血漿中濃度と一致したことより、蓄積性はないものと考えられた。
注)本剤の承認された用量は1回100mg、1日3回である。
17.1 有効性及び安全性に関する試験
〈胃潰瘍〉
17.1.1 国内臨床試験
胃潰瘍患者を対象にレバミピド300mg/日を投与した試験での最終内視鏡判定は、治癒60%(200/335例)、略治以上67%(224/335例)であった。
また、二重盲検比較試験において、本剤の有用性が認められている。更に、治癒した症例のうち67例を6カ月間追跡調査した結果、再発が認められた症例は4例であり、再発率は約6%であった。
18.1 作用機序
18.1.1 胃粘膜保護、損傷治癒促進作用
レバミピドは、内因性プロスタグランジン増加や胃粘液量増加などによる胃粘膜保護作用、損傷胃粘膜の治癒促進作用が認められている。
18.1.2 胃粘膜の炎症抑制作用
レバミピドは、フリーラジカル抑制や炎症性サイトカイン産生抑制などにより胃粘膜の炎症を抑制する作用が認められている。
18.2 実験胃潰瘍に対する抑制作用及び治癒促進作用
ラットにおいて、水浸拘束ストレス潰瘍、アスピリン潰瘍、インドメタシン潰瘍、ヒスタミン潰瘍、セロトニン潰瘍、血小板活性化因子(PAF)、ジエチルジチオカルバメイト(DDC)による胃粘膜傷害を抑制した。また、ラット酢酸潰瘍の治癒を促進し、潰瘍作製後120~140日目にみられる再発・再燃を抑制した。
18.3 実験胃炎に対する抑制作用及び治癒促進作用
ラットにおいて、胆汁酸の主成分の一つであるタウロコール酸で誘発した実験胃炎の発生を抑制するとともに治癒促進効果を有した。
18.4 胃粘膜プロスタグランジン増加作用
ラットにおいて、胃粘膜内プロスタグランジンE2含量を増加させた。また、胃液中のプロスタグランジンE2を増加させるとともに、プロスタグランジンE2の代謝産物である15‐ケト‐13,14‐ジヒドロプロスタグランジンE2も増加させた。
健康成人男性において、胃粘膜プロスタグランジンE2含量を増加させ、エタノール負荷による胃粘膜傷害に対する抑制作用を示した。
18.5 胃粘膜保護作用
ラットにおいて、エタノール、強酸及び強アルカリによる胃粘膜傷害を抑制した。
健康成人男性において、アスピリン、エタノール、塩酸‐エタノール負荷による胃粘膜傷害を抑制した。
18.6 胃粘液量増加作用
ラットにおいて、粘液高分子糖タンパクの生合成酵素活性を高め、胃粘膜被覆粘液量及び可溶性粘液量を増加させた。なお、可溶性粘液増加作用に内因性プロスタグランジンは関与しなかった。
18.7 胃粘膜血流量増加作用
ラットにおいて、胃粘膜血流量を増加させ、脱血による血行動態の障害を改善した。
18.8 胃粘膜関門に対する作用
ラットにおいて、胃粘膜電位差に対してほとんど作用を示さないが、エタノールによる胃粘膜電位差の低下を抑制した。
18.9 胃アルカリ分泌亢進作用
ラットにおいて、胃アルカリ分泌を亢進した。
18.10 損傷胃粘膜修復作用
ウサギ培養胃粘膜上皮細胞を用いた創傷修復モデルにおいて、胆汁酸及び過酸化水素によって遅延した修復過程を正常化した。
18.11 胃酸分泌に対する作用
ラットにおいて、基礎胃液分泌にほとんど作用を及ぼさず、また、刺激胃酸分泌に対しても抑制作用を示さなかった。
18.12 活性酸素に対する作用
レバミピドはヒドロキシルラジカルを直接消去し、多形核白血球のスーパーオキシド産生を抑制した。また、Helicobacter pyloriによる好中球からの活性酸素種産生による胃粘膜細胞傷害を抑制した(in vitro)。
ストレス・インドメタシンを負荷したラットの胃粘膜傷害を抑制すると同時に胃粘膜中の過酸化脂質含量を低下させた。
18.13 胃粘膜への炎症性細胞浸潤に対する作用
ラットのタウロコール酸(胆汁酸の主成分の一つ)誘発胃炎モデル、NSAIDs胃粘膜傷害モデル、虚血‐再灌流モデルにおいて、炎症性細胞浸潤を抑制した。
18.14 胃粘膜における炎症性サイトカイン(インターロイキン‐8)に対する作用
Helicobacter pyloriによるヒト胃粘膜上皮細胞からのインターロイキン‐8(IL‐8)産生増加を抑制した。また、上皮細胞内のNF‐κBの活性化及びIL‐8 mRNAの発現を抑制した(in vitro)。
- 一包可:不明
バラ包装
- 分割:可能
- 粉砕:可能
味は苦い。
- 製造販売会社
- Me ファルマ
- 販売会社
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