リパクレオン顆粒300mg分包

添付文書情報2024年07月改定(第2版)
商品情報
- 禁忌
- 2.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.2. ブタ蛋白質に対し過敏症の既往歴のある患者。
- 効能・効果
- 膵外分泌機能不全における膵消化酵素の補充。
(効能又は効果に関連する注意)
非代償期の慢性膵炎、膵切除、膵嚢胞線維症等を原疾患とする膵外分泌機能不全により、脂肪便等の症状を呈する患者に投与すること。
- 用法・用量
- 通常、パンクレリパーゼとして1回600mgを1日3回、食直後に経口投与する。
なお、患者の状態に応じて、適宜増減する。
(用法及び用量に関連する注意)
用法及び用量の調整に際しては、患者の年齢、体重、食事量、食事内容、食事回数等を考慮すること〔8.重要な基本的注意の項、17.1.3参照〕。
- 特定の背景を有する患者に関する注意
- 海外において、高用量のパンクレアチン製剤を服用している膵嚢胞線維症の患者で、回盲部狭窄及び大腸狭窄(線維化性結腸疾患)が報告されているので、観察を十分に行い、異常な腹部症状又は腹部症状変化があった場合には、適切な処置を行うこと(特に膵嚢胞線維症による膵外分泌機能不全患者に対し、1日体重1kg当たりパンクレリパーゼとして150mg(1/2包)を超えた用量を投与する場合は注意すること)〔7.用法及び用
量に関連する注意の項参照〕。
- 副作用
- 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 11.2. その他の副作用
1). 過敏症:(1~5%未満)そう痒感、(頻度不明)発疹、蕁麻疹。
2). 血液:(1~5%未満)白血球数増加。
3). 肝臓:(1~5%未満)AST上昇、ALT上昇、γ-GTP上昇、LDH上昇、ALP上昇、肝機能異常。
4). 消化器:(1~5%未満)悪心、嘔吐、腹部膨満、鼓腸、下痢、便秘、食欲不振、腹痛。
5). 臨床検査:(1~5%未満)BUN上昇、血中カリウム増加、血中コレステロール減少、血中トリグリセリド増加、血中ブドウ糖増加、尿中ブドウ糖陽性、血中アミラーゼ増加。
6). その他:(1~5%未満)倦怠感、高血糖、低血糖、糖尿病、体重減少、背部痛、発熱、鼻咽頭炎、高血圧。
- 授乳婦
- 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
- 小児等
- 低出生体重児、新生児を対象とした臨床試験は実施していない。
- 取扱い上の注意
- 14.2. 薬剤服用時の注意本剤は砕いたり、噛んだりしない(腸溶コーティングの保護が破壊され、口腔粘膜を刺激したり、酵素活性が失われたりする)、また、本剤が口内に残らないよう注意すること。
20.1. 本剤は吸湿により酵素活性が低下するため、服用直前までアルミ分包から取り出さないこと。
20.2. 本剤の有効成分はブタの膵臓抽出物を用いているため、原料により、製品間に若干の色調変動が認められることがあるが、品質には変化はない。
17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内第III相試験
非代償期の慢性膵炎又は膵切除を原疾患とする膵外分泌機能不全患者を対象とした二重盲検比較試験(7日間投与)において、パンクレリパーゼ投与前後の脂肪吸収率の差は、プラセボ群で8.5±27.5%、パンクレリパーゼ1,800mg/日群で27.4±19.6%と脂肪吸収率の改善が認められた。副作用発現頻度はプラセボ群16.1%(5/31例)、パンクレリパーゼ1,800mg/日群で18.2%(6/33例)であった。
脂肪吸収率の推移(%)
→図表を見る(PDF)
17.1.2 国内第III相長期投与試験
非代償期の慢性膵炎又は膵切除を原疾患とする膵外分泌機能不全患者を対象とした長期投与試験において、79例にパンクレリパーゼ(900~3,600mg/日注))を最大52週間にわたり投与した時、BMI、血清総蛋白、アルブミン、プレアルブミン、総コレステロール、トランスフェリン、レチノール結合蛋白の各栄養評価項目は改善・維持される傾向が認められた。副作用発現頻度は47.5%(38/80例)であった。主な副作用は、便秘5例(6.3%)、下痢4例(5.0%)、悪心4例(5.0%)、発熱4例(5.0%)、鼻咽頭炎4例(5.0%)、糖尿病4例(5.0%)であった。
17.1.3 国内第II/III相試験
膵嚢胞線維症を原疾患とする膵外分泌機能不全患者5例(6~16歳)に対して、患者の体重(体重の中央値24.1kg:15.0~45.5kg)から計算したパンクレリパーゼ約640~1,730mg/日(リパーゼ活性:2,500FIP単位/kg/日)を開始用量として1週間投与し、3週後まで1週間毎に投与量を増量し、各患者の至適用量(60~139mg/kg)である900~3,600mg/日注)を48週間投与した結果、いずれの症例も脂肪吸収率の改善が認められた。治療期間中、1例に肛門潰瘍の副作用が認められた。[7.参照]
注)本剤の承認された用法及び用量は、「通常、パンクレリパーゼとして1回600mgを1日3回、食直後に経口投与する。なお、患者の状態に応じて、適宜増減する。」である。
18.1 作用機序
パンクレリパーゼは、リパーゼ、プロテアーゼ、アミラーゼを含むブタ膵臓由来の消化酵素である。消化管内において脂肪、蛋白質及びデンプンを分解し、消化吸収率を増加させる。膵酵素は胃内で失活することから、本製剤は耐酸性を持たせ、胃内での酵素の失活を防ぐために腸溶性剤皮が施されている。
18.2 消化吸収改善作用
膵管を結紮した膵外分泌機能不全ミニブタ及び膵管を結紮しなかったミニブタに、高脂肪食300g(1回給餌あたり脂肪75.4g、蛋白質36.2g及びデンプン92.7g;飼料分析に基づく値)を1日2回与え、脂肪、蛋白質及びデンプンの消化吸収に及ぼす本剤の混餌投与による効果について検討した。糞便検体から算出された各栄養素の消化吸収率は、次表のとおりであり、本剤により、脂肪及び蛋白質の消化吸収率の用量依存的な増加が認められたが、デンプンの消化吸収率に対する影響は認められなかった。
ミニブタの糞便検体から算出された各栄養素の消化吸収率(%)
→図表を見る(PDF)
- 一包可:不可
吸湿により酵素活性が低下するため、服用直前までアルミ分包から取り出さない。
- 分割:不可
- 粉砕:不可
腸溶性剤皮を施した褐色の粒。@砕いたり、かんだりしない。腸溶コーティングの保護が破壊され、口腔粘膜を刺激したり、酵素活性が失われたりする。@吸湿により酵素活性が低下するため、服用直前までアルミ分包から取り出さない。
- 製造販売会社
- ヴィアトリス製薬
- 販売会社
おくすりのQ&A
自費で接種された、風疹ワクチンが申請により
補助が受けれることになり、母子手帳記載以外に、予診票の控えがいるとのこと
保管中の予診票の控えを渡したら...
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