グラニセトロン内服ゼリー1mg「ケミファ」

添付文書情報2024年03月改定(第1版)
商品情報
- 習
- 処
- 生
- 特生
- 特承
- 毒
- 劇
- 麻
- 覚
- 覚原
- 向
- 禁忌
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
- 効能・効果
- シスプラチン等の抗悪性腫瘍剤投与に伴う消化器症状<悪心・嘔吐>及び放射線照射に伴う消化器症状<悪心・嘔吐>。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. 本剤を抗悪性腫瘍剤の投与に伴う消化器症状(悪心、嘔吐)に対して使用する場合は、強い悪心、嘔吐が生じる抗悪性腫瘍剤(シスプラチン等)の投与に限り使用すること。
5.2. 本剤を放射線照射に伴う消化器症状(悪心、嘔吐)に対して使用する場合は、強い悪心、嘔吐が生じる全身照射や上腹部照射等に限り使用すること。
5.3. 抗悪性腫瘍剤投与後、本剤の効果が不十分で悪心・嘔吐が発現した場合には、他の制吐療法(注射剤の投与等)を考慮すること。
- 用法・用量
- 通常、成人にはグラニセトロンとして1回2mgを1日1回経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 本剤を抗悪性腫瘍剤の投与に伴う消化器症状(悪心、嘔吐)に対して使用する場合は、抗悪性腫瘍剤の投与1時間前に投与し、癌化学療法の各クールにおける本剤の投与期間は6日間を目安とする。
7.2. 本剤を放射線照射に伴う消化器症状(悪心、嘔吐)に対して使用する場合は、放射線照射の1時間前に投与する。
- 合併症・既往歴等のある患者
- 抗悪性腫瘍剤投与後、本剤の効果が不十分で悪心・嘔吐が発現した場合には、他の制吐療法(注射剤の投与等)を考慮すること。
9.1.1. 消化管通過障害の症状のある患者:本剤投与後観察を十分に行うこと(本剤の投与により消化管運動低下があらわれることがある)。
- 相互作用
- 10.2. 併用注意:セロトニン作用薬(選択的セロトニン再取り込み阻害剤<SSRI>、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤<SNRI>、MAO阻害剤等)[セロトニン症候群(不安、焦燥、興奮、錯乱、発熱、発汗、頻脈、振戦、ミオクローヌス等)があらわれるおそれがある(セロトニン作用が増強するおそれがある)]。
- 副作用
- 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 重大な副作用
- 11.1. 重大な副作用
11.1.1. ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明):ショック、アナフィラキシー(そう痒感、発赤、胸部苦悶感、呼吸困難、血圧低下等)があらわれるとの報告がある。
- 11.2. その他の副作用
1). 過敏症:(頻度不明)発疹。
2). 精神神経系:(1%未満)頭痛。
3). 消化器:(1%未満)便秘。
4). 肝臓:(頻度不明)AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)等の肝機能検査値異常。
5). その他:(頻度不明)発熱。
- 高齢者
- 一般に、高齢者には副作用の発現に注意し、慎重に投与すること。なお、国内で実施された第2相及び第3相臨床試験において、65歳以上の高齢者での副作用発現は112例中3例(発熱1例、頭痛2例)であった。
- 授乳婦
- 治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。妊娠前及び妊娠初期投与(ラット、0.25~100mg/kg経口)試験では、100mg/kg投与群で軽度の胎仔骨格異常増加及び雌で協調運動機能低下がみられたが、親動物の生殖能、次世代仔の発育・生殖能及び第二世代仔に対する影響はみられなかった。胎仔の器官形成期投与(ラット、0.25~125mg/kg経口)、周産期及び授乳期投与(ラット、0.25~100mg/kg経口)の各試験において、雌雄の生殖能、次世代仔の発育・生殖能に影響はなく、催奇性もみられなかった。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(授乳中のラットに14C標識グラニセトロン塩酸塩3mg/kgを静脈内投与し、乳仔に哺乳させた際の乳仔の胃(乳汁を含む内容物)中の放射能を測定したところ、投与量の0.5%以下であった)。
- 小児等
- 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
- 取扱い上の注意
- 14.1. 薬剤交付時の注意14.1.1. 包装のまま服用しないように指導すること。
14.1.2. 開封後は速やかに服用し、残分は廃棄させること。
20.1. 誤用を避けるため、他の容器に移しかえて保存しないこと。
20.2. 小児の手のとどかないところに保管すること。
20.3. 高温になるところには保管しないこと。
20.4. 上に重いものをのせないこと。
20.5. 携帯するときは、折り曲げないように注意すること。
- その他の注意
- 15.3. がん原性マウス及びラットに1、5、50mg/kgを2年間経口投与し対照群と比較した。マウスでは50mg/kg群の雄で肝細胞がん、50mg/kg群の雌で肝細胞腺腫増加がみられた。また、ラットでは5mg/kg以上群の雄及び50mg/kg群の雌で肝細胞腫瘍増加がみられた。しかし、1mg/kg群(臨床用量の25倍に相当する)では、マウス及びラットとも肝細胞腫瘍の増加は認められなかった。
16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
健康成人男子20例にグラニセトロンとして2mg(錠1mgを2錠あるいは錠2mgを1錠)を単回経口投与したときの薬物動態パラメータは次のとおりであった。
→図表を見る(PDF)
16.1.2 生物学的同等性試験
グラニセトロン内服ゼリー2mg「ケミファ」とカイトリル細粒0.4%を、クロスオーバー法によりそれぞれ1包(グラニセトロンとして2mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中グラニセトロン濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.8)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
→図表を見る(PDF)
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
16.4 代謝
16.4.1 代謝部位
肝臓
16.4.2 代謝経路
主な代謝は、芳香環7位の水酸化及びN‐脱メチル化であった。
ヒト肝ミクロゾームを用いて行なったin vitro試験の結果では、グラニセトロンの芳香環7位の水酸化及びN‐脱メチル化の代謝にはP450(CYP3A)の関与が報告されている。
16.5 排泄
16.5.1 排泄部位
主な排泄経路は腎臓。
16.5.2 排泄率
(1)日本人における成績
健康成人に、グラニセトロンとして2mgを単回経口投与した際の尿中排泄を検討した。その結果、24時間後の累積排泄率(平均値)は、33.7%であった。
(2)外国人における成績(参考)
健康成人(西欧人)に14C標識グラニセトロン塩酸塩0.1mg/kgを経口投与した際、168時間後の尿中及び糞中の累積排泄率は、それぞれ投与量の59%及び38%であった。
17.1 有効性及び安全性に関する試験
二重盲検比較試験を含む臨床試験成績の概要は次のとおりである。
抗悪性腫瘍剤投与1時間前にグラニセトロンとして2mgを投与した場合、有効率(有効以上)は83.7%(288/344例)であった。特に、シスプラチン投与前に投与した場合の有効率は81.3%(217/267例)、シスプラチン以外の抗悪性腫瘍剤投与前に投与した場合は92.2%(71/77例)であった。
剤形別では、錠2mg(1mg2錠及び2mg1錠)を投与したときの有効率は82.6%(251/304例)、細粒2mgを投与したときの有効率は92.5%(37/40例)であった。
18.1 作用機序
18.1.1 各種受容体に対する親和性
ラット又はモルモット脳標本を用いて、各種受容体に対するグラニセトロン塩酸塩の親和性を検討したところ、本剤は5‐HT3受容体に対しては極めて高い親和性を示したが(Ki値=0.26nM)、5‐HT1(5‐HT1A、5‐HT1B/C、5‐HT1C)、5‐HT2、ドパミンD2、アドレナリンα1、α2及びβ、ベンゾジアゼピン、ピクロトキシン並びにヒスタミンH1、オピオイドμ、κ及びδの各受容体に対する親和性はほとんど認められなかった(Ki値>1000nM)。
18.1.2 5‐HT誘発徐脈に対する作用
5‐HTによる5‐HT3受容体を介した一過性の徐脈(von Bezold‐Jarisch reflex)に対する作用を麻酔ラットで検討したところ、グラニセトロン塩酸塩はこの反射を用量依存的に抑制した。
- 一包可:
- 分割:
- 粉砕:
- 製造販売会社
- 日医工
- 販売会社
- 日本ケミファ
おくすりのQ&A
当該製品の添付文書では、効能又は効果として、『次の疾患で、他の緑内障治療薬が効果不十分又は使用できない場合:緑内障、高眼圧症』と記載されています。...
添付文書内の「有効性安全性」の正確な意味を教えてください。どのような条件ならば有効性があるとするのか、安全性があるというのかをその基準を教えて欲しいのです
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