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ウトロゲスタン腟用カプセル200mg

販売名
ウトロゲスタン腟用カプセル200mg
薬価
200mg1カプセル 361.20円
製造メーカー
富士製薬

添付文書情報2022年04月改定(第3版)

商品情報

薬効分類名
プロゲステロン製剤
一般名
プロゲステロン腟カプセル
禁忌
2.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.2. 診断未確定の性器出血のある患者[病因を見のがすおそれがある]。
2.3. 稽留流産又は子宮外妊娠の患者[妊娠維持作用により死亡している胎児の排出が困難になるおそれがある]。
2.4. 重度肝機能障害のある患者〔9.3.1参照〕。
2.5. 乳癌又は生殖器癌の既往歴又は疑いがある患者[症状が悪化するおそれがある]。
2.6. 動脈血栓塞栓症又は静脈血栓塞栓症あるいは重度血栓性静脈炎の患者又は既往歴のある患者〔11.1.1参照〕。
2.7. ポルフィリン症の患者[症状が悪化するおそれがある]。
効能・効果
生殖補助医療における黄体補充。
用法・用量
プロゲステロンとして1回200mgを1日3回、胚移植2~7日前より経腟投与する。妊娠が確認できた場合は、胚移植後9週(妊娠11週)まで投与を継続する。
肝機能障害患者
8.1. 投与の中止により、不安、気分変化、発作感受性の増大を引き起こす可能性があるので、投与中止の際には注意するよう患者に十分説明すること。
8.2. 傾眠状態や浮動性めまいを引き起こすことがあるので、自動車の運転等、危険を伴う機械の操作に従事する際には注意するよう患者に十分説明すること。
9.1.1. てんかん又はその既往歴のある患者:副腎皮質ホルモン様作用により病態に影響を及ぼすおそれがある。
9.1.2. うつ病又はその既往歴のある患者:注意深く観察し、うつ病症状悪化を認めた場合は投与を中止するなど注意すること(副腎皮質ホルモン様作用により病態に影響を及ぼすおそれがある)。
9.1.3. 片頭痛、喘息又はその既往歴のある患者:病態に影響を及ぼすおそれがある。
9.1.4. 心機能障害のある患者:体液貯留を引き起こすおそれがある。
9.1.5. 糖尿病の患者:糖尿病が悪化するおそれがある。
腎機能障害患者:体液貯留を引き起こすおそれがある。
9.3.1. 重度肝機能障害のある患者:投与しないこと(作用が増強されるおそれがある)〔2.4参照〕。
9.3.2. 中等度以下の肝機能障害のある患者:作用が増強されるおそれがある。
相互作用
10.2. 併用注意:他の腟剤(抗真菌剤<腟剤>など)[本剤の作用が増強又は減弱する可能性がある(本剤からのプロゲステロン放出及び吸収を変化させる可能性がある)]。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 血栓症(頻度不明):心筋梗塞、脳血管障害、動脈血栓塞栓症又は静脈血栓塞栓症(静脈血栓塞栓症又は肺塞栓症)、血栓性静脈炎、網膜血栓症があらわれたとの報告がある〔2.6参照〕。
11.2. その他の副作用
1). 皮膚:(1%未満)発疹。
2). 循環器:(1%未満)心電図異常、WPW症候群。
3). 消化器:(1%未満)腹痛、(頻度不明)下痢、腹部膨満感、悪心・嘔吐。
4). 肝臓:(1%未満)ALT増加。
5). 代謝異常:(1%未満)血中トリグリセリド減少。
6). 血液:(1%未満)白血球数増加。
7). 精神神経系:(1~5%未満)浮動性めまい、(頻度不明)頭痛、感覚鈍麻。
8). 生殖系:(1~5%未満)不正子宮出血、卵巣過剰刺激症候群、外陰腟そう痒症、性器出血、生化学的妊娠、(1%未満)子宮頸管ポリープ、腟感染、多胎妊娠、(頻度不明)紅斑、灼熱感、腟分泌物、外陰部炎、腟びらん。
授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(母乳中に移行することがある)。
取扱い上の注意
14.1. 薬剤交付時の注意本剤はPTPシートから取り出して腟内にのみ投与するよう指導すること。
外箱開封後は遮光して保存すること。
その他の注意
15.1. 臨床使用に基づく情報15.1.1. 黄体ホルモン剤の投与と先天異常児出産との因果関係はいまだ確立されたものではないが、心臓・四肢等の先天異常児を出産した母親では、対照群に比して妊娠初期に黄体ホルモン剤又は黄体・卵胞ホルモン剤を投与していた率に有意差があるとする疫学調査の結果が報告されている。
15.1.2. 外国において妊娠初期を超えて本剤が処方された事例で、重篤でない可逆的肝異常(妊娠性胆汁うっ滞様)がごくまれに報告されている。

16.1 血中濃度
月経開始から4~8日目に月経が終了した日本人健康成人女性10例に、プロゲステロン200mgを、朝昼晩1日3回、投与開始から5日目の朝まで反復経腟投与したときの血清中濃度及び薬物動態パラメータを添付文書の図1・表1に示した。また、投与2~5日目の投与前最低血中濃度は8.43±3.70ng/mLであった。
図1 血清中プロゲステロン濃度(平均±標準偏差)

表1 投与5日目の薬物動態パラメータ(平均±標準偏差)
→図表を見る(PDF)

16.3 分布
in vitro試験において、ヒト血清蛋白への結合率は約97%と報告されている。
16.4 代謝
主に肝臓において代謝される。代表的な代謝産物はプレグナノロン及びプレグナンジオールであり、これらはさらにグルクロン酸抱合体及び硫酸抱合体に代謝される。
16.5 排泄
14C‐標識プロゲステロンをヒトに静脈内投与した際、尿中に投与した放射能の約50%、胆汁中に約30%、糞中に約13%が排泄された(外国人データ)。

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内第III相試験
新鮮胚もしくは凍結胚移植を行う日本人不妊患者を対象に、本剤を1日3回、胚移植2~7日前より経腟投与し、妊娠が確認できた場合は胚移植後9週(妊娠11週)6日夜まで投与を継続した。胚移植例あたりの臨床的妊娠率は40.97%(59/144例)であった。また胚移植例あたりの胚移植後10週までの妊娠継続率、流産率はそれぞれ29.86%(43/144例)、11.11%(16/144例)であった。
副作用発現頻度は、16.9%(27/160例)であった。主な副作用は、卵巣過剰刺激症候群2.5%(4/160例)、外陰腟そう痒症1.9%(3/160例)、不正子宮出血1.9%(3/160例)、性器出血1.9%(3/160例)であった。
17.1.2 海外第III相試験
本剤とプロゲステロンゲルとの比較を行った試験において、新鮮胚移植を行った女性に、本剤を1日3回、もしくはプロゲステロンゲルを1日2回胚移植実施日の夜より経腟投与を開始し、胚移植後9週(妊娠11週)6日夜まで投与を継続した。
本剤投与群及びプロゲステロンゲル投与群における妊娠12週時の妊娠継続率は、それぞれ25.2%(55/218例)、22.2%(47/212例)であり、本剤のプロゲステロンゲルに対する非劣性が示された。
有害事象発現頻度は、本剤投与群で9.6%(21/218例)24件であった。本剤と関連性が否定できない有害事象は、局所そう痒感、腹部膨満感、腟分泌物、下痢、発疹、腟点状出血、頸静脈血栓症の各1件であった。

18.1 作用機序
プロゲステロンは発情行動、子宮内膜分泌期変化、着床準備、妊娠維持、体温上昇、排卵抑制、性周期調節及び乳腺発達作用等に重要な役割を果たす。
プロゲステロンは生体内では排卵後の卵巣黄体や妊娠中には胎盤からも分泌される。プロゲステロンは卵胞ホルモンにより増殖した子宮内膜を分泌型に変えて、胚が着床しやすい状態にし、更に、胚が子宮内膜に着床すると内膜に脱落膜を形成させ、出産まで妊娠を維持させる生体内ホルモンである。
18.2 子宮内膜細胞増殖作用
未成熟ウサギにエストラジオール0.25μg/動物/日を6日間皮下投与した後、プロゲステロンを5日間皮下投与した。プロゲステロンは0.1mg/動物/日以上で子宮内膜細胞を増殖させ、胚が着床しやすい状態にした。
18.3 脱落膜腫形成作用
卵巣摘出ラットにエストラジオール1μg/動物/日を4日間皮下投与した後、プロゲステロンを8日間皮下投与した。プロゲステロンは2.0mg/動物/日で子宮内膜の障害後の脱落膜腫を形成させ、薬理作用が確認された。
18.4 妊娠維持作用
ウサギの受胎直後に、その卵巣を摘出すると、その受精卵は胚盤胞以後の発育はできなく、着床も妨げられ変性する。しかし、受胎後に卵巣を摘出してもプロゲステロンを投与しておけば妊娠は維持される。ヒトの場合にも妊娠2~3ヵ月以内に卵巣を摘出すると、プロゲステロンの分泌が中断されて流産を起こす。プロゲステロンは妊娠全経過を通じて妊娠の維持に大きな役割を果たしている。

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富士製薬
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