レルミナ錠40mg

添付文書情報2023年02月改定(第2版)
商品情報
- 習
- 処
- 生
- 特生
- 特承
- 毒
- 劇
- 麻
- 覚
- 覚原
- 向
- 禁忌
- 2.1. 妊婦又は妊娠している可能性のある患者、授乳中の患者〔7.1、9.5妊婦、9.6授乳婦の項参照〕。
2.2. 診断のつかない異常性器出血の患者[悪性疾患の可能性がある]〔8.1参照〕。
2.3. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
- 効能・効果
- 1). 子宮筋腫に基づく次記諸症状の改善:過多月経、下腹痛、腰痛、貧血。
2). 子宮内膜症に基づく疼痛の改善。
(効能又は効果に関連する注意)
〈子宮筋腫〉本剤による治療は根治療法ではないことに留意し、手術が適応となる患者の手術までの保存療法並びに閉経前の保存療法としての適用を原則とすること。
- 用法・用量
- 通常、成人にはレルゴリクスとして40mgを1日1回食前に経口投与する。なお、初回投与は月経周期1~5日目に行う。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 治療に際しては妊娠していないことを確認し、必ず月経周期1~5日目より投与を開始すること。また、治療期間中は非ホルモン性の避妊をさせること〔2.1、9.5妊婦の項参照〕。
7.2. エストロゲン低下作用に基づく骨塩量低下がみられることがあるので、6ヵ月を超える投与は原則として行わないこと(6ヵ月を超える投与の安全性は確立していない)。なお、やむを得ず長期にわたる投与や再投与が必要な場合には、可能な限り骨塩量の検査を行い慎重に投与すること。
- 合併症・既往歴等のある患者
- 8.1. 投与に際して、類似疾患(悪性腫瘍等)との鑑別に留意し、投与中腫瘤が増大したり、臨床症状の改善がみられない場合は投与を中止すること〔2.2参照〕。
9.1.1. 粘膜下筋腫のある患者:観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと、また、一度に大量の出血が認められた場合には、速やかに医療機関に連絡するよう患者に対し注意を与えること(筋腫分娩、重度の不正出血があらわれることがある)。
- 相互作用
- 本剤はP-糖蛋白質(P-gp)の基質である〔16.2.3参照〕。
10.2. 併用注意:1). エリスロマイシン〔16.7.2参照〕[本剤の血中濃度が上昇することがある(P-gpが阻害されることによると考えられる)]。
2). リファンピシン〔16.7.1参照〕[本剤の血中濃度が低下し効果が減弱することがある(P-gpが誘導されることによると考えられる)]。
3). 性ホルモン剤(エストラジオール誘導体、エストリオール誘導体、結合型エストロゲン製剤、卵胞ホルモンと黄体ホルモンの合剤、両性混合ホルモン剤等)[本剤の効果が減弱することがある(本剤は性ホルモンの分泌を低下させることにより薬効を示す、したがって、性ホルモン剤の投与は本剤の治療効果を減弱させる可能性がある)]。
- 副作用
- 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 重大な副作用
- 11.1. 重大な副作用
11.1.1. うつ状態(1%未満):エストロゲン低下作用に基づく更年期障害様のうつ状態があらわれることがある。
11.1.2. 肝機能障害(頻度不明):AST上昇、ALT上昇等を伴う肝機能障害があらわれることがある。
11.1.3. 狭心症(1%未満)。
- 11.2. その他の副作用
1). 低エストロゲン症状:(5%以上)ほてり(43.0%)、頭痛、多汗、(1~5%未満)めまい、不眠、閉経期症状。
2). 女性生殖器:(5%以上)不正出血(46.8%)、月経異常(15.5%)、(1~5%未満)外陰腟炎。
3). 筋・骨格系:(5%以上)骨吸収試験異常、(1~5%未満)関節痛、手指のこわばり等のこわばり、骨塩量低下、(1%未満)血清リン上昇。
4). 皮膚:(1~5%未満)脱毛、(1%未満)発疹、ざ瘡、蕁麻疹。
5). 精神神経系:(1~5%未満)眠気、しびれ、(1%未満)抑うつ気分。
6). 肝臓:(1~5%未満)AST上昇、ALT上昇、AL-P上昇、γ-GTP上昇、肝機能異常、(頻度不明)血中ビリルビン上昇。
7). 消化器:(1~5%未満)悪心、下腹部痛、(1%未満)下痢、嘔吐。
8). その他:(1~5%未満)倦怠感、総コレステロール上昇、浮腫、(1%未満)動悸、LDLコレステロール上昇、高脂血症、疲労、(頻度不明)高血圧。
- 授乳婦
- 妊婦又は妊娠している可能性のある患者には投与しないこと(動物試験(ウサギ)におけるレルゴリクス8mg/kg/日以上の投与で、着床後胚死亡率増加及び生存胎仔数減少がみられている、また、動物試験(ラット)において、胎盤通過性がみられている)〔2.1、7.1参照〕。
投与しないこと(動物試験(ラット)で乳汁への移行がみられている)〔2.1参照〕。
- 適用上の注意
- 14.1. 薬剤交付時の注意PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
閉経前健康成人女性(12例)に本剤40mgを朝食前に単回経口投与した時のレルゴリクスの血漿中濃度、薬物動態学的パラメータは次のとおりであった。
→図表を見る(PDF)
また、閉経前健康成人女性(10例)にレルゴリクス1、5、10、20、40又は80mgを朝食絶食下で単回経口投与した時のレルゴリクスのCmax及びAUCはわずかに用量比を超えて上昇した。
16.1.2 反復投与
閉経前健康成人女性(8例)に本剤40mgを1日1回14日間朝食前に反復経口投与した時の投与1及び14日目におけるレルゴリクスの薬物動態学的パラメータは次のとおりであった。レルゴリクスの血漿中濃度は7日以内に定常状態に達し、最終投与時のCmax及びAUCはいずれも初回投与時の約2倍であった。
→図表を見る(PDF)
16.2 吸収
16.2.1 食事の影響
閉経前健康成人女性(12例)に朝食絶食下、朝食前又は朝食後に本剤40mgを単回経口投与した時注)、朝食後投与では朝食絶食下投与と比較して、Cmax及びAUC120の幾何平均値の比はそれぞれ45.43%及び52.56%であり、顕著に低かった。一方、朝食前投与では朝食絶食下投与と比較して、Cmax及びAUC120の幾何平均値の比はそれぞれ113.06%及び84.68%であり、大きな違いはみられなかった。
16.2.2 バイオアベイラビリティ
健康成人男性(6例)に朝食絶食下でレルゴリクス80mgを単回経口投与した時注)の絶対的バイオアベイラビリティは11.6%であった。(外国人データ)
16.2.3 P‐gp
レルゴリクスはP‐gpの基質であった(in vitro)。[10.参照]
16.3 分布
ヒト血漿中における[14C]レルゴリクスの血漿蛋白結合率は、0.05~5μg/mLの濃度範囲において68.2~70.8%であり、レルゴリクスの濃度に依存しなかった(in vitro)。
16.4 代謝
ヒト肝ミクロソームを用いたin vitro試験において、レルゴリクスは主にCYP3A4及びCYP2C8により代謝された。
16.5 排泄
健康成人男性(6例)に[14C]レルゴリクス80mgの液剤を単回経口投与した時注)、放射能の平均累積回収率は87.1%であった。放射能は主に糞中へ排泄され(82.7%)、尿中に排泄された放射能は4.4%であった。レルゴリクスの糞中及び尿中への排泄率は投与量の4.2%及び2.2%であった。(外国人データ)
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害時の動態
重度腎機能障害患者(eGFR<30mL/min/1.73m2)(8例)に本剤40mgを単回経口投与した時、腎機能正常者と比較して、AUClastの幾何平均値の比は199%であったが、Cmaxは同程度であった。(外国人データ)
16.6.2 肝機能障害時の動態
軽度肝機能障害患者(Child‐Pughスコア:5~6)(8例)及び中等度肝機能障害患者(Child‐Pughスコア:7~9)(8例)に本剤40mgを単回経口投与した時、肝機能正常者と比較して、AUC及びCmaxは同程度であった。(外国人データ)
16.7 薬物相互作用
16.7.1 リファンピシン
健康成人男女(16例)に、リファンピシン(CYP3A4誘導剤及びP‐gp誘導剤)600mgを1日1回反復投与時にレルゴリクス40mgを併用投与した時、レルゴリクス単独投与時と比較して、レルゴリクスのCmax及びAUC∞の幾何平均値の比は、それぞれ77.2%及び45.4%であった。消失半減期に影響はなかった。(外国人データ)[10.2参照]
16.7.2 エリスロマイシン、フルコナゾール、アトルバスタチン
健康成人男女(20例)に、エリスロマイシン(CYP3A4の中程度の阻害剤でありP‐gp阻害剤)300mgを1日4回反復投与時にレルゴリクス20mgを併用投与した時注)、レルゴリクス単独投与時と比較して、レルゴリクスのCmax及びAUC∞の幾何平均値の比は、それぞれ617.95%及び624.66%であった。消失半減期に影響はなかった。
一方、健康成人男女(40例)に、フルコナゾール(CYP3A4の中程度の阻害剤)200mg又はアトルバスタチン(CYP3A4の弱い阻害剤)80mgを1日1回反復投与時にレルゴリクス40mgを併用投与した時、レルゴリクスの薬物動態に臨床的に問題となる影響はなかった。(外国人データ)[10.2参照]
16.7.3 DDI Cocktail試験
健康成人男女(16例)に、レルゴリクス20mgを1日1回反復投与時注)にCYP指標薬であるカフェイン(CYP1A2基質)、トルブタミド(CYP2C9基質)、デキストロメトルファン(CYP2D6基質)、ミダゾラム(CYP3A4基質)を併用投与した時、各CYP指標薬及びその代謝物の薬物動態に臨床的に問題となる影響はなかった。(外国人データ)
注)本剤の承認された用法及び用量は、「レルゴリクスとして40mgを1日1回食前に経口投与する。」である。
17.1 有効性及び安全性に関する試験
〈子宮筋腫〉
17.1.1 国内第III相試験
過多月経を有する子宮筋腫患者280例を対象とした実薬対照二重盲検比較試験において月経周期の1~5日目から本剤40mgを1日1回朝食前に24週間経口投与したとき、主要評価項目である投与6週後から12週後までのPBAC(pictorial blood loss assessment chart)スコア合計点が10点未満である症例の割合において、リュープロレリン酢酸塩に対する本剤の非劣性が示された。
投与6週後から12週後までのPBACスコア合計点が10点未満である症例の割合
→図表を見る(PDF)
副次評価項目である血中ヘモグロビン量において、投与12週後の血中ヘモグロビン量のベースラインからの変化量の平均値は、本剤40mg群(129例)で1.38g/dL、リュープロレリン酢酸塩群(140例)で1.31g/dLであった。
副作用発現頻度は87%(120/138例)で、主な副作用は不正子宮出血48.6%(67例)、ほてり42.8%(59例)、月経過多23.9%(33例)、頭痛12.3%(17例)等であった。
17.1.2 国内第III相試験
疼痛症状を有する子宮筋腫患者65例を対象としたプラセボ対照二重盲検比較試験において月経周期の1~5日目から本剤40mgを1日1回朝食前に12週間経口投与したとき、主要評価項目である投与終了前28日間における子宮筋腫を伴う疼痛のNRS(numerical rating scale)スコア最大値が1点以下である症例の割合は、プラセボと比較して本剤で有意に高かった。副作用発現頻度は87.9%(29/33例)で、主な副作用はほてり45.5%(15例)、不正子宮出血39.4%(13例)、多汗症15.2%(5例)、月経過多12.1%(4例)等であった。
投与終了前28日間におけるNRSスコア最大値が1点以下である症例の割合
→図表を見る(PDF)
〈子宮内膜症〉
17.1.3 国内第III相試験
子宮内膜症性骨盤痛を有する子宮内膜症患者335例を対象に、本剤とリュープロレリン酢酸塩の有効性及び安全性を比較する無作為化並行群間比較試験を実施した。月経周期の1~5日目から本剤40mgを1日1回朝食前に24週間経口投与したとき、主要評価項目である投与終了前28日間における子宮内膜症性骨盤痛のVAS(visual analogue scale)スコア最大値のベースラインからの変化量について、リュープロレリン酢酸塩に対する本剤の非劣性が示された(非劣性マージン10mm)。副作用発現頻度は79.5%(136/171例)で、主な副作用は不正子宮出血31.0%(53例)、ほてり42.7%(73例)、頭痛10.5%(18例)等であった。
投与終了前28日間におけるVASスコア最大値のベースラインからの変化量
→図表を見る(PDF)
18.1 作用機序
レルゴリクスはGnRHアンタゴニストである。ヒト下垂体GnRH受容体に対する選択的な拮抗作用を示し、GnRHの作用を遮断する。それにより、下垂体からの性腺刺激ホルモン(LH及びFSH)分泌を阻害することで、卵巣からのE2(エストラジオール)やプロゲステロン等の性ホルモン分泌を阻害する。
18.2 ヒトGnRH受容体親和性
レルゴリクスのヒトGnRH受容体に対する125I‐リュープロレリン酢酸塩との拮抗作用のIC50値は0.12nmol/Lであり、ヒトGnRH受容体に対する親和性はGnRH(IC50値:31nmol/L)に比べて約260倍高かった(in vitro)。
18.3 GnRH受容体拮抗活性
レルゴリクスは、サル又はヒトGnRH受容体を発現したChinese Hamster Ovary(CHO)細胞において、GnRH誘発[3H]アラキドン酸遊離を濃度依存的に抑制した(in vitro)。
18.4 視床下部-下垂体-性腺軸に対する作用
ヒトGnRH受容体を発現する雌性の遺伝子改変マウス(ヒトGnRH受容体ノックインマウス)において、レルゴリクスの投与により卵巣及び子宮重量の低下がみられた。また、低下した卵巣及び子宮重量の回復は、レルゴリクス休薬後14日以内に認められた。
18.5 LH、FSH、E2濃度抑制作用
閉経前健康成人女性(9例)に月経周期の3~7日目から本剤40mgを1日1回14日間反復経口投与時注)、LH(黄体形成ホルモン)、FSH(卵胞刺激ホルモン)、E2の血清中濃度は投与1日以内に低下し、プラセボ群と比較して低く推移した。E2の血清中濃度推移は次のとおりであった。
注)本剤の承認された用法及び用量は、「レルゴリクスとして40mgを1日1回食前に経口投与する。なお、初回投与は月経周期1~5日目に行う。」である。
- 一包可:不可
- 分割:不可
- 粉砕:不明
- 製造販売会社
- あすか製薬
- 販売会社
- 武田薬品
おくすりのQ&A
自費で接種された、風疹ワクチンが申請により
補助が受けれることになり、母子手帳記載以外に、予診票の控えがいるとのこと
保管中の予診票の控えを渡したら...
わからないことがあったら、
気軽にすぐ質問しよう!
このコミュニティは、各種法令・通達が実務の現場で実際にはどう運用されているのか情報共有に使われることもあります。解釈に幅があるものや、関係機関や担当者によって対応が異なる可能性のあることを、唯一の正解であるかのように断言するのはお控えください。「しろぼんねっと」編集部は、投稿者の了承を得ることなく回答や質問を削除する場合があります。