ウゴービ皮下注0.25mg SD

添付文書情報2023年11月改定(第2版)
商品情報
- 習
- 処
- 生
- 特生
- 特承
- 毒
- 劇
- 麻
- 覚
- 覚原
- 向
- 禁忌
- 2.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.2. 糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡又は糖尿病性前昏睡、1型糖尿病の患者[インスリン製剤による速やかな治療が必須となるので、本剤を投与すべきでない]。
2.3. 2型糖尿病を有する重症感染症、2型糖尿病を有する手術等の2型糖尿病を有する緊急患者の場合[インスリン製剤による血糖管理が望まれるので、本剤の投与は適さない]。
- 効能・効果
- 肥満症:ただし、高血圧、脂質異常症又は2型糖尿病のいずれかを有し、食事療法・運動療法を行っても十分な効果が得られず、次に該当する場合に限る(BMIが27kg/㎡以上であり、2つ以上の肥満に関連する健康障害を有する、BMIが35kg/㎡以上)。
(効能又は効果に関連する注意)
本剤の適用にあたっては、あらかじめ肥満症治療の基本である食事療法・運動療法を行っても、十分な効果が得られない場合で、薬物治療の対象として適切と判断された患者のみを対象とすること。肥満に関連する健康障害は、臨床試験に組み入れられた患者背景を参考に判断すること〔17.1.1参照〕。
- 用法・用量
- 通常、成人には、セマグルチド(遺伝子組換え)として0.25mgから投与を開始し、週1回皮下注射する。その後は4週間の間隔で、週1回0.5mg、1.0mg、1.7mg及び2.4mgの順に増量し、以降は2.4mgを週1回皮下注射する。なお、患者の状態に応じて適宜減量する。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 本剤は週1回投与する薬剤であり、同一曜日に投与させること。
7.2. 胃腸障害等の発現により忍容性が得られない場合は減量又は漸増の延期を検討すること。
7.3. 投与を忘れた場合は、次回投与までの期間が2日間(48時間)以上であれば気づいた時点で直ちに投与しその後はあらかじめ定めた曜日に投与、2日間(48時間)未満であれば投与せず次のあらかじめ定めた曜日に投与すること。なお、週1回投与の定めた曜日を変更する必要がある場合は、前回投与から少なくとも3日間(72時間)以上間隔を空けること。
- 生殖能を有する者
- 8.1. 本剤投与中は食事療法・運動療法を継続すること。定期的に体重、血糖、血圧、脂質等を確認し、3~4ヵ月間投与しても改善傾向が認められない場合には、本剤の投与を中止すること。その後も定期的に体重、血糖、血圧、脂質等を確認して患者の状態を十分に観察し、効果が不十分な場合には本剤の投与中止を検討すること。
8.2. 本剤は持続性製剤であり、本剤中止後も効果が持続する可能性があるため、副作用予防、副作用発現時の処置について十分留意すること〔16.1参照〕。
8.3. 急性膵炎の初期症状(嘔吐を伴う持続的な激しい腹痛等)があらわれた場合は、使用を中止し、速やかに医師の診断を受けるよう指導すること〔9.1.1、11.1.2参照〕。
8.4. 胃腸障害が発現した場合、急性膵炎の可能性を考慮し、必要に応じて画像検査等による原因精査を考慮する等、慎重に対応すること〔9.1.1、11.1.2参照〕。
8.5. 下痢、嘔吐から脱水を続発し、急性腎障害に至るおそれがあるので、患者の状態に注意すること。
8.6. 本剤投与中は、甲状腺関連の症候の有無を確認し、甲状腺関連の異常が認められた場合には、専門医を受診するよう指導すること〔15.2参照〕。
8.7. 胆石症、胆嚢炎、胆管炎又は胆汁うっ滞性黄疸が発現するおそれがあるので、腹痛等の腹部症状がみられた場合には、必要に応じて画像検査等による原因精査を考慮するなど、適切に対応すること〔11.1.3参照〕。
8.8. 本剤の自己注射にあたっては、次の点に留意すること。
・ 本剤の自己注射にあたっては、投与法について十分な教育訓練を実施したのち、患者自ら確実に投与できることを確認した上で、医師の管理指導の下で実施すること。
・ 本剤の自己注射にあたっては、全ての器具の安全な廃棄方法について指導を徹底すること。
・ 本剤の自己注射にあたっては、添付されている取扱説明書を必ず読むよう指導すること。
8.9. 本剤は血糖降下作用を有するが、インスリンの代替薬ではないため、2型糖尿病を有する患者に対する本剤の投与に際しては、患者のインスリン依存状態を確認し、投与の可否を判断すること(インスリン依存状態の患者で、インスリンからGLP-1受容体作動薬に切り替え、急激な高血糖及び糖尿病性ケトアシドーシスが発現した症例が報告されている)。
8.10. 本剤の使用にあたっては、患者に対し、低血糖症状及びその対処方法について十分説明すること〔9.1.3、11.1.1参照〕。
8.11. 低血糖症状を起こすことがあるので、高所作業、自動車の運転等に従事している患者に投与するときには注意すること〔11.1.1参照〕。
8.12. 急激な血糖コントロールの改善に伴い、糖尿病網膜症の顕在化又は糖尿病網膜症増悪があらわれることがあるので、注意すること。
8.13. 本剤はセマグルチド(遺伝子組換え)を含有しているため、オゼンピック等他のセマグルチド<遺伝子組換え>含有製剤あるいはその他のGLP-1受容体作動薬等のGLP-1受容体に対するアゴニスト作用を有する薬剤と併用しないこと。
8.14. 本剤とDPP-4阻害剤はいずれもGLP-1受容体を介した血糖降下作用
を有しており、2型糖尿病を有する患者において本剤とDPP-4阻害剤を併用した際の臨床試験成績はなく、有効性及び安全性は確認されていない。
8.15. 2型糖尿病を有する患者において1.0mgを超えるセマグルチド(遺伝子組換え)皮下投与製剤とインスリン製剤との併用における有効性及び安全性は検討されていない。
9.1.1. 膵炎の既往歴のある患者〔8.3、8.4、11.1.2参照〕。
9.1.2. 重度胃不全麻痺等、重度胃腸障害のある患者:十分な使用経験がなく、胃腸障害の症状が悪化するおそれがある。
9.1.3. 低血糖を起こすおそれがある次の患者又は状態。
・ 脳下垂体機能不全又は副腎機能不全。
・ 栄養不良状態、飢餓状態、不規則な食事摂取、食事摂取量不足又は衰弱状態。
・ 激しい筋肉運動。
・ 過度のアルコール摂取者。
〔8.10、11.1.1参照〕。
2ヵ月以内に妊娠を予定する女性では本剤の投与を中止すること〔9.5妊婦の項参照〕。
- 相互作用
- 10.2. 併用注意:糖尿病用薬(ビグアナイド系薬剤、スルホニルウレア剤、速効型インスリン分泌促進剤、α-グルコシダーゼ阻害剤、チアゾリジン系薬剤、DPP-4阻害剤、SGLT2阻害剤、インスリン製剤等)〔11.1.1参照〕[低血糖症の発現に注意すること(血糖降下作用が増強される)。特に、インスリン製剤又はスルホニルウレア剤と併用する場合、低血糖のリスクが増加するおそれがあるため、定期的な血糖測定を行い、必要に応じ、これらの薬剤の減量を検討すること(血糖降下作用が増強される)]。
- 副作用
- 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 重大な副作用
- 11.1. 重大な副作用
11.1.1. 低血糖(頻度不明):脱力感、倦怠感、高度空腹感、冷汗、顔面蒼白、動悸、振戦、頭痛、めまい、嘔気、視覚異常等の低血糖症状があらわれることがある。また、2型糖尿病患者においてインスリン製剤との併用又はスルホニルウレア剤との併用時に重篤な低血糖症状があらわれ意識消失を来す例も報告されている。
低血糖症状が認められた場合には、糖質を含む食品を摂取するなど適切な処置を行うこと。ただし、α-グルコシダーゼ阻害剤との併用時に低血糖症状が認められた場合には、ブドウ糖を投与すること。また、低血糖症状が認められた場合には、患者の状態に応じて、本剤あるいは併用している糖尿病用薬を減量するなど適切な処置を行うこと〔8.10、8.11、9.1.3、10.2、17.1.1、17.1.3参照〕。
11.1.2. 急性膵炎(0.1%):嘔吐を伴う持続的な激しい腹痛等、異常が認められた場合には、本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、膵炎と診断された場合は、再投与は行わないこと〔8.3、8.4、9.1.1参照〕。
11.1.3. 胆嚢炎、胆管炎、胆汁うっ滞性黄疸(いずれも頻度不明)〔8.7参照〕。
- 11.2. その他の副作用
1). 感染症:(1~5%未満)胃腸炎。
2). 代謝及び栄養障害:(5%以上)食欲減退。
3). 神経系障害:(5%以上)頭痛、(1~5%未満)浮動性めまい、味覚不全。
4). 眼障害:(頻度不明)糖尿病網膜症。
5). 心臓障害:(頻度不明)心拍数増加[心拍数の増加が持続的にみられた場合には患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと]。
6). 胃腸障害:(5%以上)悪心、下痢、嘔吐、便秘、消化不良、おくび、腹痛、腹部膨満、(1~5%未満)腹部不快感、胃食道逆流性疾患、鼓腸、胃炎、胃酸過多、口内乾燥、(0.5~1%未満)胃腸障害、(頻度不明)胃排出遅延。
7). 肝胆道系障害:(頻度不明)胆石症。
8). 全身障害及び投与部位状態:(1~5%未満)注射部位反応、疲労、無力症、早期満腹、(0.5~1%未満)倦怠感。
9). 皮膚及び皮下組織障害:(1~5%未満)脱毛症。
10). 精神障害:(0.5~1%未満)不眠症。
11). 臨床検査:(0.5~1%未満)リパーゼ増加、(頻度不明)アミラーゼ増加[これらの臨床検査値の変動に関連した症状は認められなかった]。
- 高齢者
- 患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(一般に生理機能が低下していることが多い)〔16.6.3参照〕。
- 授乳婦
- 妊婦、妊娠している可能性のある女性には本剤を投与しないこと(動物試験において、臨床用量に相当する又は下回る用量(最大臨床用量でのAUC比較においてラットで約0.1倍、ウサギで約0.1倍、サルで約1.1~1.7倍)で、胎仔毒性(ラット:胚生存率減少、胚発育抑制、胎仔骨格異常及び胎仔血管異常の発生頻度増加、ウサギ:早期妊娠損失、骨格異常及び胎仔内臓異常の発生頻度増加、サル:早期妊娠損失、胎仔外表異常及び骨格異常の発生頻度増加)が認められており、これらの所見は母動物体重減少を伴うものであった)〔9.4生殖能を有する者の項参照〕。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(ラットで乳汁中への移行が報告されているが、ヒトでの乳汁移行に関するデータ及びヒトの哺乳中の児への影響に関するデータはない)。
- 小児等
- 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
- 取扱い上の注意
- 14.1. 薬剤投与前の注意注入器の破損又は異常がないこと、薬液が無色澄明で浮遊物がないことを確認した上で使用すること。
14.2. 薬剤投与時の注意14.2.1. 投与部位:皮下注射は腹部・大腿・上腕に行う。注射箇所は毎回変更し、少なくとも前回の注射箇所より2~3cm離すこと。
14.2.2. 投与経路:静脈内及び筋肉内に投与しないこと。
14.2.3. その他(1). 本剤は単回使用の製剤である。
(2). 本剤は他の製剤との混合により、成分が分解するおそれがあるため、本剤と他の製剤を混合しないこと。
個装箱等により遮光し、凍結を避け、冷蔵庫(2~8℃)に保管すること。
- その他の注意
- 15.2. 非臨床試験に基づく情報ラット及びマウスにおける2年間がん原性試験において、臨床用量を下回る用量(最大臨床用量でのAUC比較においてラットでは定量下限未満のため算出できず、マウスで約0.5倍)で、甲状腺C細胞腫瘍の発生頻度の増加が認められたとの報告がある。
甲状腺髄様癌の既往のある患者及び甲状腺髄様癌又は多発性内分泌腫瘍症2型の家族歴のある患者に対する、本剤の安全性は確立していない〔8.6参照〕。
16.1 血中濃度
肥満者を対象に本剤を週1回、21週間反復皮下投与後の薬物動態プロファイルを検討した。本剤は、週1回0.25mgで投与を開始し、4週間間隔で0.5mg、1.0mg、1.7mg及び2.4mgへ増量した。定常状態における本剤1.0mg及び2.4mg投与時の薬物動態パラメータ及び血漿中濃度推移を次に示す(外国人データ)。
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16.2 吸収
外国人健康成人10例に本剤0.5mgを単回皮下投与したときの絶対的バイオアベイラビリティは、89%であった。
肥満症等の被験者2366例(日本人408例)を対象とした母集団薬物動態解析の結果、本剤を異なる投与部位(腹部、大腿部及び上腕部)に投与したとき、腹部への投与に対する大腿部及び上腕部への投与での定常状態の本剤曝露量の比の推定値及び90%信頼区間は、0.99[0.96;1.01]及び0.99[0.95;1.03]であった。
16.3 分布
本剤の血漿中のアルブミンに対するin vitro結合率は99%超であった。
16.4 代謝
3Hでラベル化した本剤0.5mgを外国人健康男性被験者7例に単回皮下投与した結果、本剤はペプチド骨格のタンパク質分解及び脂肪酸側鎖のβ酸化により代謝されると推定された。
本剤は、CYP分子種に対して臨床上問題となる誘導(CYP1A2、CYP2B6及びCYP3A4/5)あるいは阻害作用(CYP1A2、CYP2B6、CYP2C8、CYP2C9、CYP2C19、CYP2D6及びCYP3A4/5)を示さなかった(外国人データ、in vitro試験)。
16.5 排泄
3Hでラベル化した本剤0.5mgを外国人健康男性被験者7例に単回皮下投与した結果、最大56日までの総投与放射能に対する尿中及び糞中の放射能排泄率は53.0%及び18.6%であった。総投与放射能のうち、本剤未変化体の尿中放射能排泄率は3.12%であった。
また、本剤は、ヒトトランスポーター(P‐gp、BCRP、OATP1B1、OATP1B3、OAT1、OAT3及びOCT2)に対して臨床上問題となる阻害作用を示さなかった(外国人データ、in vitro試験)。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害被験者における薬物動態
腎機能障害の程度の異なる被験者(クレアチニンクリアランス(Ccr)による分類)における本剤0.5mg単回皮下投与後の薬物動態を、腎機能が正常な被験者(Ccr80mL/min超)と比較検討した結果を次に示す(外国人データ)。
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肥満症等の被験者2366例(日本人408例)を対象とした母集団薬物動態解析の結果、腎機能が正常な被験者に対する軽度腎機能障害を有する被験者及び中等度腎機能障害を有する被験者の定常状態の本剤曝露量の比の推定値及び90%信頼区間は、1.04[1.02;1.06]及び1.07[1.02;1.11]であった。
16.6.2 肝機能障害被験者における薬物動態
肝機能障害の程度の異なる被験者(Child‐Pugh scoresに基づく分類)における本剤0.5mg単回皮下投与後の薬物動態を、肝機能が正常な被験者と比較検討した結果を次に示す(外国人データ)。
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16.6.3 高齢者における薬物動態
肥満症等の被験者2366例(日本人408例)を対象とした母集団薬物動態解析の結果、18歳以上~65歳未満の被験者に対する65歳以上~75歳未満及び75歳以上の被験者の定常状態の本剤曝露量の比の推定値及び90%信頼区間は、0.98[0.96;1.01]及び0.96[0.89;1.02]であった。
16.7 薬物相互作用
本剤1.0mg又は2.4mgの定常状態において、メトホルミン、ワルファリン、ジゴキシン、アトルバスタチン、経口避妊薬及びアセトアミノフェンを併用投与したときの薬物動態の結果を次に示す(外国人データ)。
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17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 プラセボ対照二重盲検比較試験(高血圧、脂質異常症又は2型糖尿病を有する肥満症患者、国際共同第III相試験)
高血圧、脂質異常症又は2型糖尿病を有し、かつBMIが27.0kg/m2以上で高血圧、脂質異常症もしくは2型糖尿病も含めて2つ以上の肥満に関連する健康障害注1)を有する又はBMIが35.0kg/m2以上の肥満症患者401例を対象に無作為割り付けを行い、本剤2.4mg、本剤1.7mg又はプラセボを週1回、68週間皮下投与した(本剤2.4mg:199例(日本人:179例)、本剤1.7mg:101例(日本人:92例)、プラセボ:101例(日本人:89例))。なお、2型糖尿病患者については、糖尿病網膜症又は黄斑症の状態が不安定となる可能性があると判断された患者は除外された。試験期間中、被験者は食事のカロリー制限及び身体活動の増加を並行して行った。
注1)肥満症診療ガイドライン2016で定義される肥満症の診断基準に必須の11の疾患とされ、組み入れられた被験者の割合は次のとおり。(1)耐糖能障害(2型糖尿病・耐糖能異常など):2型糖尿病24.7%、2型糖尿病以外41.6%、(2)脂質異常症:86.3%、(3)高血圧:74.6%、(4)高尿酸血症・痛風:35.2%、(5)冠動脈疾患:2.5%、(6)脳梗塞:1.5%、(7)非アルコール性脂肪性肝疾患:44.6%、(8)月経異常・不妊:2.5%、(9)閉塞性睡眠時無呼吸症候群・肥満低換気症候群:10.0%、(10)運動器疾患:10.2%、(11)肥満関連腎臓病:0.2%
本剤は、週1回0.25mgで投与を開始し、本剤1.7mg群では4週間ごとに段階的に0.5mg、1.0mg、1.7mgへ、本剤2.4mg群では4週間ごとに段階的に0.5mg、1.0mg、1.7mg、2.4mgへ増量した。
主要評価項目であるベースラインから投与68週時までの体重変化率及び投与68週時に5%以上の体重減少を達成した被験者の割合に関して、プラセボ群に対する本剤2.4mg群の優越性が示された(p<0.0001、次表参照)。
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体重に関するその他の評価項目、血糖、血圧及び脂質パラメータに関する評価項目の結果を次表に示す。
体重に関するその他の評価項目
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血糖、血圧及び脂質パラメータに関する評価項目
→図表を見る(PDF)
副作用は、本剤2.4mg群108例(54.3%)、本剤1.7mg群68例(68.0%)、プラセボ群20例(19.8%)で報告された。主な副作用(発現した被験者の割合5%以上)は、本剤2.4mg群では便秘24.1%、悪心15.6%、下痢13.1%、嘔吐7.5%、食欲減退6.5%、腹部不快感6.0%、本剤1.7mgでは下痢19.0%、便秘18.0%、悪心15.0%、腹部不快感9.0%、嘔吐8.0%、腹部膨満7.0%、消化不良6.0%、食欲減退5.0%であった。プラセボ群では、発現した被験者の割合が5%以上の副作用は認められなかった。
2型糖尿病を有さない被験者では低血糖に関する有害事象は報告されなかった。2型糖尿病を有する被験者では重大な又は血糖値確定(56mg/dL未満)症候性低血糖注2)は報告されなかった。[11.1.1参照]
注2)重大な低血糖(米国糖尿病学会分類による)又は低血糖症状を伴う血糖値(血漿)が56mg/dL未満の低血糖。
17.1.2 プラセボ対照二重盲検比較試験(国際共同第III相試験)
BMIが27.0kg/m2以上で高血圧、脂質異常症、閉塞性睡眠時無呼吸症候群もしくは心血管系疾患を有する又はBMIが30.0kg/m2以上の被験者1961例を対象に無作為割り付けを行い、本剤2.4mg又はプラセボを週1回、68週間皮下投与した(本剤2.4mg:1306例(日本人:67例)、プラセボ:655例(日本人:33例))。試験期間中、被験者は食事のカロリー制限及び身体活動の増加を並行して行った。
本剤は、週1回0.25mgで投与を開始し、4週間ごとに段階的に0.5mg、1.0mg、1.7mg、2.4mgへ増量した。
主要評価項目であるベースラインから投与68週時までの体重変化率及び投与68週時に5%以上の体重減少を達成した被験者の割合に関して、プラセボ群に対する本剤2.4mg群の優越性が示された(p<0.0001、次表参照)。
→図表を見る(PDF)
体重に関するその他の評価項目、血糖、血圧及び脂質パラメータに関する評価項目の結果を次表に示す。
体重に関するその他の評価項目
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血糖、血圧及び脂質パラメータに関する評価項目
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副作用は、本剤2.4mg群926例(70.9%)、プラセボ群295例(45.0%)で報告された。主な副作用(発現した被験者の割合5%以上)は、本剤2.4mg群では悪心42.1%、下痢27.5%、嘔吐21.7%、便秘19.8%、消化不良9.4%、食欲減退9.2%、おくび8.3%、腹痛8.0%、上腹部痛7.9%、腹部膨満6.6%、頭痛6.6%、プラセボ群では悪心15.3%、下痢12.5%、便秘7.5%、嘔吐5.0%であった。
低血糖に関する有害事象は、本剤2.4mg群で8例(0.6%)15件、プラセボ群で5例(0.8%)7件報告された。[11.1.1参照]
17.1.3 プラセボ対照二重盲検比較試験(国際共同第III相試験)
2型糖尿病を有するBMIが27.0kg/m2以上の被験者1210例を対象に無作為割り付けを行い、本剤2.4mg、本剤1.0mg又はプラセボを週1回、68週間皮下投与した(本剤2.4mg:404例(日本人:42例)、本剤1.0mg:403例(日本人:36例)、プラセボ:403例(日本人:47例))。なお、糖尿病網膜症又は黄斑症の状態が不安定となる可能性があると判断された患者は除外された。試験期間中、被験者は食事のカロリー制限及び身体活動の増加を並行して行った。
本剤は、週1回0.25mgで投与を開始し、本剤1.0mg群では4週間ごとに段階的に0.5mg、1.0mgへ、本剤2.4mg群では4週間ごとに段階的に0.5mg、1.0mg、1.7mg、2.4mgへ増量した。
主要評価項目であるベースラインから投与68週時までの体重変化率及び投与68週時に5%以上の体重減少を達成した被験者の割合に関して、プラセボ群に対する本剤2.4mg群の優越性が示された(p<0.0001、次表参照)。
→図表を見る(PDF)
体重に関するその他の評価項目、血糖、血圧及び脂質パラメータに関する評価項目の結果を次表に示す。
体重に関するその他の評価項目
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血糖、血圧及び脂質パラメータに関する評価項目
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副作用は、本剤2.4mg群257例(63.8%)、本剤1.0mg群222例(55.2%)、プラセボ群129例(32.1%)で報告された。主な副作用(発現した被験者の割合5%以上)は、本剤2.4mg群では悪心33.3%、嘔吐19.1%、下痢16.9%、便秘13.9%、食欲減退9.4%、消化不良5.7%、腹部膨満5.5%、本剤1.0mgでは悪心31.8%、下痢17.9%、嘔吐12.2%、便秘10.0%、食欲減退7.0%、消化不良5.5%、プラセボ群では下痢7.7%、悪心6.7%であった。
重大な低血糖は、本剤2.4mg群で1件報告された。重大な又は血糖値確定(56mg/dL未満)症候性低血糖は、本剤2.4mg群で23例(5.7%)51件、本剤1.0mg群で22例(5.5%)29件、プラセボ群で12例(3.0%)18件報告された。[11.1.1参照]
18.1 作用機序
本剤はヒトGLP‐1アナログであり、内因性GLP‐1が標的とするGLP‐1受容体と選択的に結合し、cAMP放出量を増加させるGLP‐1受容体作動薬として作用する。
本剤はアルブミンと結合して代謝による分解の遅延及び腎クリアランスの低下を示すと考えられており、またアミノ酸置換によりDPP‐4による分解に対して抵抗性を示すことにより、作用が持続する。
18.2 薬理作用
非臨床試験から、本剤はGLP‐1受容体を介して食事摂取の恒常的調節に関与する脳領域である視床下部及び脳幹に直接作用するものと考えられる。また、中隔、視床及び扁桃体を含む脳領域における直接的及び間接的作用を介して、報酬系にも作用する可能性もある。
食餌誘発性肥満モデル(マウス及びラット)に本剤をそれぞれ投与した結果、溶媒群に比較して体重及び摂餌量の減少が認められた。
過体重又は肥満の外国人被験者において、本剤2.4mg(週1回投与)を68週間投与した結果、プラセボ群に比較して本剤群で体重の減少が認められ、脂肪量の減少が除脂肪体重の減少よりも大きかった。
また、肥満の外国人被験者において、本剤2.4mg(週1回投与)を20週間投与した結果、自由裁量の食事時のエネルギー摂取量がプラセボ群に比較して35%低下した。
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- ノボ ノルディスク ファーマ
- 販売会社
おくすりのQ&A
自費で接種された、風疹ワクチンが申請により
補助が受けれることになり、母子手帳記載以外に、予診票の控えがいるとのこと
保管中の予診票の控えを渡したら...
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