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レボノルゲストレル錠1.5mg「F」

販売名
レボノルゲストレル錠1.5mg「F」
識別コード
FJ 74
薬価
1.5mg1錠 0.00円
製造メーカー
富士製薬

添付文書情報2023年08月改定(第1版)

商品情報

薬効分類名
その他の避妊剤
一般名
レボノルゲストレル錠
禁忌
2.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある女性。
2.2. 重篤な肝障害のある患者〔8.3、9.3.1参照〕。
2.3. 妊婦〔8.3、9.5.1参照〕。
効能・効果
緊急避妊。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. 本剤投与により完全に妊娠を阻止することはできない〔9.5.2、17.1.1、17.1.2参照〕。
5.2. 本剤は、避妊措置に失敗した又は避妊措置を講じなかった性交後に緊急的に用いるものであり、通常の経口避妊薬のように計画的に妊娠を回避するものではない〔8.1、8.2参照〕。
用法・用量
性交後72時間以内にレボノルゲストレルとして1.5mgを1回経口投与する。
(用法及び用量に関連する注意)
本剤を投与する際には、できる限り速やかに服用するよう指導すること。
肝機能障害患者
8.1. 本剤は性交後に妊娠を回避するためのものであり、計画的に避妊する場合は、可能な限り避妊効果の高い経口避妊薬などを用いて避妊すること〔5.2参照〕。
8.2. 本剤投与後も妊娠する可能性があるため、適切な避妊手段を指導すること〔5.2参照〕。
8.3. 本剤の投与に際しては、次の点を確認すること。
・ 妊娠していないことを確認すること〔2.3、9.5.1参照〕。
・ 問診等により、肝機能異常、心疾患、腎疾患及びその既往歴の有無を確認すること〔2.2、9.1.1、9.2.1、9.3.1、9.3.2参照〕。
8.4. 本剤投与後には、不正性器出血や妊娠初期の出血を月経と区別できない場合もあることから、月経周期を考慮し適切な時期に再来院するなど指導を行うこと。
9.1.1. 心疾患又はその既往歴のある患者:ナトリウム貯留又は体液貯留により症状が増悪することがある〔8.3参照〕。
9.1.2. 重度消化管障害又は消化管吸収不良症候群のある患者:本剤の有効性が期待できないおそれがある。
9.2.1. 腎疾患又はその既往歴のある患者:ナトリウム貯留又は体液貯留により症状が増悪することがある〔8.3参照〕。
9.3.1. 重篤な肝障害のある患者:投与しないこと(代謝能が低下しており肝臓への負担が増加するため、症状が増悪することがある)〔2.2、8.3参照〕。
9.3.2. 肝障害<重篤な肝障害を除く>のある患者:代謝能が低下しており肝臓への負担が増加するため、症状が増悪することがある〔8.3参照〕。
相互作用
10.2. 併用注意:1). 抗けいれん薬(フェノバルビタール、フェニトイン、プリミドン、カルバマゼピン)、HIVプロテアーゼ阻害剤(リトナビル)、非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤(エファビレンツ)、リファブチン、リファンピシン[本剤の効果が減弱するおそれがある(これらの薬剤は肝の薬物代謝酵素を誘導し、本剤の代謝を促進すると考えられる)]。
2). セイヨウオトギリソウ<セント・ジョーンズ・ワート>含有食品(St.John’s Wort)[本剤の効果が減弱するおそれがあるので、本剤投与時はセイヨウオトギリソウ含有食品を摂取しないよう注意すること(この食品は肝の薬物代謝酵素を誘導し、本剤の代謝を促進すると考えられる)]。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.2. その他の副作用
1). 精神神経系:(5%以上)頭痛(12.3%)、傾眠、(0.1~5%未満)浮動性めまい、体位性めまい、不安。
2). 生殖器:(5%以上)消退出血(46.2%)、不正子宮出血(13.8%)、(0.1~5%未満)月経過多、(頻度不明)月経遅延。
3). 消化器:(5%以上)悪心、(0.1~5%未満)下腹部痛、下痢、腹痛、(頻度不明)嘔吐。
4). 血液:(0.1~5%未満)貧血。
5). その他:(5%以上)倦怠感、(0.1~5%未満)異常感、口渇、熱感、疲労、末梢性浮腫、(頻度不明)乳房圧痛。
授乳婦
9.5.1. 投与しないこと(既に成立した妊娠には、本剤の有効性は期待できない)〔2.3、8.3参照〕。
9.5.2. 海外で実施された観察研究において、レボノルゲストレルを緊急避妊に使用したにもかかわらず妊娠に至った場合の児の奇形、流産等の発現割合は、非投与の場合と比較して差は認められなかったとの報告がある〔5.1参照〕。
授乳しないことが望ましい(本剤の成分は乳汁中に移行するので、本剤の投与後24時間は授乳を避けるよう指導する)〔16.3.1参照〕。
取扱い上の注意
14.1. 薬剤交付時の注意PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
20.1. 外箱に入れ直射日光を避けて保管すること。
20.2. 外箱開封後は遮光して保存し、できる限り速やかに使用すること。
その他の注意
15.1. 臨床使用に基づく情報緊急避妊に使用した場合の報告ではないが、他の黄体ホルモン製剤を使用した妊婦からの出生児において外性器異常の報告がある。

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
日本人健康成人女性8例に0.75mg製剤2錠(レボノルゲストレルとして1.5mg)を単回経口投与した場合の薬物動態パラメータを次表に示す。
→図表を見る(PDF)

16.1.2 生物学的同等性試験
レボノルゲストレル錠1.5mg「F」とノルレボ錠1.5mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(レボノルゲストレルとして1.5mg)健康成人女性に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。

薬物動態パラメータ(絶食単回経口投与)
→図表を見る(PDF)

※血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
16.3 分布
16.3.1 乳汁への移行
分娩後6~12週の被験者12例にレボノルゲストレル1.5mgを投与し、投与前、1、2、4、6、8、24、48、72、96及び120時間後の血漿中並びに母乳中のレボノルゲストレル濃度を測定した結果、レボノルゲストレルは、投与2時間後までに速やかに乳汁中に移行し、2時間から4時間の間にピークに達した。その後、乳汁中レボノルゲストレル濃度は、投与8時間後でピークの27%、投与24時間後でピークの9%まで減少した。乳汁中レボノルゲストレル濃度推移と血漿中レボノルゲストレル濃度推移はパラレルな経時的変化を示し、乳汁中レボノルゲストレル濃度のAUC0-tと血漿中レボノルゲストレル濃度のAUC0-tの比は0.28:1であった(外国人データ)。[9.6参照]
16.4 代謝
肝でグルクロン酸抱合体、硫酸抱合体に代謝される。
16.5 排泄
14Cで標識したd‐ノルゲストレル(レボノルゲストレル)1.5mgを単回経口投与後、7日目までの尿中排泄は44.8±8.9%、糞中排泄は31.6±8.2%であり、尿中・糞中を合算して総投与放射能の約80%が回収された(外国人データ)。

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内第III相試験
性交後72時間以内に0.75mg製剤2錠(レボノルゲストレルとして1.5mg)を1回経口投与した結果、解析対象例63例のうち、妊娠例は1例で、妊娠阻止率注)は81.0%であった。
副作用発現頻度は72.3%(47例/65例)で、主な副作用は、消退出血46.2%(30/65例)、不正子宮出血13.8%(9/65例)、頭痛12.3%(8/65例)、悪心9.2%(6/65例)、倦怠感7.7%(5/65例)、傾眠6.2%(4/65例)等であった。[5.1参照]
注)妊娠阻止率:月経周期日ごとの妊娠確率から求めた妊娠予定数を用いて算出した値
17.1.2 海外第III相試験
性交後72時間以内に他のレボノルゲストレル製剤1.5mgを1回経口投与した際の妊娠率及び妊娠阻止率は次のように報告されている。
→図表を見る(PDF)

主な副作用は、不正子宮出血31.3%(426/1359例)、悪心13.9%(189/1359例)、疲労13.5%(184/1359例)、下腹部痛13.5%(183/1359例)、頭痛10.4%(142/1359例)、浮動性めまい9.7%(132/1359例)、乳房圧痛8.3%(113/1359例)、月経遅延4.6%(62/1334例)であった。[5.1参照]

18.1 作用機序
レボノルゲストレルの子宮内膜に及ぼす作用、脱落膜腫形成に及ぼす作用、受精卵着床に及ぼす作用、子宮頸機能に及ぼす作用及び排卵・受精に及ぼす作用に関する各種非臨床試験を行った結果、レボノルゲストレルは主として排卵抑制作用により避妊効果を示すことが示唆され、その他に受精阻害作用及び受精卵着床阻害作用も関与する可能性が考えられた。
18.2 排卵抑制作用
成熟雌性ウサギを精管切断した雄性ウサギと不妊交尾させ、不妊交尾後27日目にレボノルゲストレル(LNG)を単回経口投与した。同28日目に繁殖力のある雄と交尾させ、24時間後に屠殺して卵巣内の破裂卵胞数及び卵管中の卵数を計測した結果、LNG1,000μg/匹が投与された全て(4匹)に排卵抑制が観察された。
18.3 子宮内膜に関する作用
18.3.1 未成熟雌性チンチラウサギに安息香酸エストラジオール2μg/匹を8日間反復皮下投与した後、LNGを6日間にわたり計10回反復経口投与した。子宮腺の発達の程度をスコア化(McPhailスコア)した結果、LNGの反復経口投与(総投与量60μg/匹以上)により、子宮腺の発達が認められた。
18.3.2 未成熟雌性チンチラウサギに安息香酸エストラジオール5μg/匹を3回皮下投与した後、LNGを子宮内に単回投与した。72時間後に子宮内膜の変化をスコア化(McPhailに準じた子宮内膜所見スコア)した結果、LNGは20μg/匹で4匹中2匹に子宮内膜の分泌期変化を誘発した。
18.4 脱落膜腫形成作用
雌性マウスの卵巣を摘出し(1日目)、6日目に子宮をナイロン糸で傷害した。LNGを5日目から8日目まで4日間反復経口投与し、9日目に子宮重量の測定及び組織学的に脱落膜腫様変化を評価した結果、250μg/匹/日以上の投与で脱落膜腫形成作用を示した。
18.5 子宮頸機能に関する作用
成熟雌性ウサギを精管切断した雄性ウサギと不妊交尾させた。不妊交尾後26日目に雄性ウサギから回収した精液を腟内に注入するとともに、排卵を促すためヒト絨毛性ゴナドトロピンを静脈内投与した。LNGを不妊交尾後20日目から27日目まで連続経口投与し、28日目にウサギを屠殺して卵巣内の破裂卵胞数、生殖管内の卵数及び受精卵数を計測した結果、1,000μg/匹/日で受精率が低下した。
18.6 避妊作用
性皮の最大腫脹期にある雌性ヒヒを雄性ヒヒのケージに6時間入れた後、6時間以内にLNGを単回経口投与した。その後性皮の変化あるいは月経を観察した結果、交尾直後の雌性ヒヒにLNGの400μg/匹を単回経口投与することにより、避妊作用が認められたが、性周期の乱れは観察されなかった。

一包可:条件付可

無包装状態試験:光条件→60万lux・hrの時点で類縁物質規格外増加

分割:条件付可
粉砕:条件付可

粉砕後試験:判定不明@懸濁した状態での薬物動態、有効性及び安全性試験等は実施しておらず、それらの評価データはないため、本剤の粉砕投与は推奨しない。

製造販売会社
富士製薬
販売会社
 

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