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プロクトセディル坐薬

販売名
プロクトセディル坐薬
薬価
1個 27.90円
製造メーカー
EAファーマ

添付文書情報2023年03月改定(第1版)

商品情報

薬効分類名
その他の痔疾用剤
一般名
ヒドロコルチゾン・フラジオマイシン配合剤坐剤
禁忌
2.1. 局所に結核性感染症又は局所にウイルス性感染症のある患者[感染症を悪化させるおそれがある]。
2.2. 局所に真菌症(局所カンジダ症、局所白癬等)のある患者[真菌症を悪化させるおそれがある]。
2.3. 本剤に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.4. ストレプトマイシン、カナマイシン、ゲンタマイシン、フラジオマイシン等のアミノグリコシド系抗生物質及びバシトラシン並びにヒドロコルチゾン、ジブカイン塩酸塩及びエスクロシドに対し過敏症の既往歴のある患者。
2.5. デスモプレシン酢酸塩水和物投与中<男性における夜間多尿による夜間頻尿>の患者〔10.1参照〕。
効能・効果
痔核・裂肛の症状(出血、疼痛、腫脹、痒感)の緩解。
用法・用量
通常成人1回1個を1日1~3回肛門内に挿入する。
特定の背景を有する患者に関する注意
8.1. 感作されるおそれがあるので、観察を十分に行い、感作されたことを示す兆候(そう痒、発赤、腫脹、丘疹、小水疱等)があらわれた場合には使用を中止すること。
相互作用
10.1. 併用禁忌:デスモプレシン酢酸塩水和物<男性における夜間多尿による夜間頻尿><ミニリンメルト>〔2.5参照〕[低ナトリウム血症が発現するおそれがある(機序不明)]。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 下垂体・副腎皮質系機能抑制(頻度不明):大量又は長期にわたる使用
により、下垂体・副腎皮質系機能抑制をきたすことがある。
11.2. その他の副作用
1). 皮膚及び陰部:(頻度不明)皮膚真菌症(皮膚カンジダ症、皮膚白癬等)及び陰部真菌症(陰部カンジダ症、陰部白癬等)、ウイルス性皮膚疾患及びウイルス性陰部疾患。
2). 過敏症:(頻度不明)皮膚刺激感、そう痒等。
3). 長期連用:(頻度不明)長期連用による全身投与の場合と同様な症状。
授乳婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。また、大量又は長期にわたる使用は避けること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
小児等
観察を十分に行うこと。ステロイド剤の大量又は長期の投与により、小児の発育障害をきたしたという報告がある。
取扱い上の注意
14.1. 薬剤投与時の注意本剤が軟化して挿入が困難な場合には、被包のまま紡すい型の先端を下に向けて、冷水又は冷蔵庫に入れて硬化してから使用すること〔20.取扱い上の注意の項参照〕。
本剤は、通常固形の状態を保ち、挿入したとき体温で溶けて効果が発現するよう調製されている。保管は30℃以下とし、夏季には、涼しい場所に保管すること〔14.1参照〕。

16.2 吸収
16.2.1 フラジオマイシン硫酸塩
痔疾患者5名に対し本剤1個を直腸内に挿入し、挿入前、挿入後、15分、30分、1時間、2時間、4時間及び6時間目に採取した各血清中にフラジオマイシン硫酸塩は検出されなかった。
16.2.2 ヒドロコルチゾン
痔疾患者5名に対し本剤1個を直腸内に挿入し、挿入前、挿入後、15分、30分、1時間、2時間、4時間及び6時間目に採取した各血清中のヒドロコルチゾン濃度を測定したが、投与前値に比していずれも低値であり、試験時間内に有意な吸収はみられなかった。

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内一般臨床試験
痔核、裂肛、肛門周囲の湿疹・皮膚炎等を対象とする坐薬及び軟膏の再評価結果において、総症例642例における有効率(「有効」以上)は90.3%であった。

18.1 作用機序
痔疾患の症状(疼痛、炎症、そう痒、出血、腫脹、細菌感染等)に対し、各種有効成分が次の作用を発揮する。
・ヒドロコルチゾン
抗炎症作用及び抗アレルギー作用により、患部の炎症、毛細血管の拡張、浮腫、そう痒等の症状を消失又は軽減させる。
・フラジオマイシン硫酸塩
グラム陽性菌、グラム陰性菌、抗酸菌、放射菌、レプトスピラに対し、たん白合成阻害により、抗菌作用を示す。炎症、浮腫を起こした患部の二次感染を治療及び予防する。
・ジブカイン塩酸塩
表面・伝達両麻酔剤で、局所疼痛及び排便時等の疼痛を和らげる。
・エスクロシド
血管壁の強化及び毛細血管の透過性を低下させる作用を有することにより出血を防止する。
18.2 抗炎症作用(ヒドロコルチゾン、エスクロシド)
Wistar系雄性ラットによる実験で、0.5%配合のヒドロコルチゾンの血管透過性の抑制作用及びカラゲニンによる足蹠浮腫発生に対する抑制作用がみられ、両作用はエスクロシドの配合により更に増強された。
18.3 鎮痛作用(ジブカイン塩酸塩)
Hartley系雌性モルモット左右角膜による実験で、0.5%配合のジブカイン塩酸塩の局所麻酔作用がみられ、その作用は他成分配合によっても変動をきたさないことが認められた。
18.4 止血作用(エスクロシド)
dd系雌性マウス尾の切断面による実験で、1.0%配合のエスクロシドは対照と比較し、出血時間を有意に短縮した。また、その効果は他成分配合により妨害的な影響を受けていないことが認められた。
18.5 抗菌作用(フラジオマイシン硫酸塩)
精度管理用菌株7株及び臨床材料由来70株の計77株に対するMICを測定した。フラジオマイシン硫酸塩はグラム陽性菌及びグラム陰性桿菌のうち、S.faecalisと一部の耐性菌を除いてMIC値は低く、これらの菌に対して抗菌作用が認められた。

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