ブラダロン錠200mg

添付文書情報2020年12月改定(第1版)
商品情報
- 禁忌
- 2.1. 幽門閉塞、十二指腸閉塞及び腸管閉塞している患者[弱い副交感神経抑制作用
により、腸管運動が抑制される]。
2.2. 下部尿路に高度の通過障害のある患者[弱い副交感神経抑制作用があるので、排尿筋を弛緩、膀胱括約筋を収縮させるおそれがある]。
- 効能・効果
- 次記疾患に伴う頻尿、残尿感:神経性頻尿、慢性前立腺炎、慢性膀胱炎。
- 用法・用量
- 通常成人1回1錠、1日3回経口投与する。年齢、症状により適宜増減する。
- 肝機能障害患者
- 9.1.1. 緑内障の患者:弱い副交感神経抑制作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させるおそれがある。
9.3.1. 肝障害あるいはその既往歴のある患者:副作用として肝障害が報告されている〔11.1.2参照〕。
- 副作用
- 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 重大な副作用
- 11.1. 重大な副作用
11.1.1. ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明):蕁麻疹、冷汗、呼吸困難、喉頭浮腫、血圧低下等の異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.1.2. 肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明):著しいAST上昇、著しいALT上昇、著しいγ-GTP上昇、著しいAl-P上昇、著しいビリルビン上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、全身倦怠感、食欲不振、発熱、そう痒、眼球黄染等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと〔9.3.1参照〕。
- 11.2. その他の副作用
1). 消化器:(0.1~1%未満)胃部不快感、食欲不振、悪心、口渇、下痢、便秘、(頻度不明)嘔吐、胃痛、腹痛、胸やけ。
2). 過敏症:(0.1~1%未満)発疹、そう痒感等の過敏症状。
3). 精神神経系:(0.1%未満)ねむけ、不眠、頭痛、めまい、頭部ふらふら感、しびれ感。
4). 眼:(0.1%未満)つかれ目、眼圧亢進、眼調節障害。
5). 血液:(0.1%未満)好酸球増多、白血球減少。
6). 泌尿器:(0.1%未満)排尿困難、尿閉。
7). その他:(0.1~1%未満)下腹部膨満感、顔面熱感、(0.1%未満)動悸、胸部不快感、熱感、咽頭部異和感、嗄声。
発現頻度は使用成績調査を含む。
- 高齢者
- 減量するなど注意すること(一般に、生理機能が低下していることが多い)。
- 授乳婦
- 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい(動物実験(マウス、ラット)で胎仔毒性が認められている)。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
- 小児等
- 投与しないことが望ましい(小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない)。
- 適用上の注意
- 14.1. 薬剤交付時の注意PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
16.1 血中濃度
健康成人10例にフラボキサート塩酸塩400mg注)を単回経口投与した場合、速やかに吸収され、血漿中未変化体濃度は投与約1時間後に最高値に達し、その後、約3時間の半減期で消失した。
経口投与後の血漿中未変化体濃度(平均値±標準偏差、n=10)
また、薬物動態パラメータは次のとおりである。
→図表を見る(PDF)
16.5 排泄
健康成人6例にフラボキサート塩酸塩400mg注)を単回経口投与した場合、投与7時間後までに未変化体、代謝物(3‐methylflavon‐8‐carboxylic acid)及び代謝物の抱合体が投与量のそれぞれ0.002、6.4及び42.1%尿中に排泄された。
注)本剤の承認された1回用量は200mgである。
17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内二重盲検比較試験
主に神経性頻尿、膀胱炎、前立腺炎等を対象とし、ブチルスコポラミン臭化物、プラセボを対照薬とした二重盲検比較試験において、本剤の頻尿、残尿感、尿意促迫、排尿時不快感等に対する有効性が認められている。
副作用発現頻度は、ブチルスコポラミン臭化物対照試験では、本剤投与群で18.9%(19/53例)であった。主な副作用は、胃腸障害11.3%(6/53例)であった。プラセボ対照試験では、本剤投与群60例において副作用は認められなかった。
17.1.2 国内一般臨床試験
→図表を見る(PDF)
18.1 作用機序
中枢性の排尿反射抑制作用、膀胱平滑筋に対するカルシウム拮抗作用やホスホジエステラーゼ阻害による直接弛緩作用により頻尿や残尿感を改善すると推察される。
18.2 膀胱排尿運動に対する作用
本剤は膀胱充満時の律動収縮を抑制し、膀胱三角部における筋放電作用を減弱する(ラット、ウサギ)。またCystometryによって、本剤は膀胱容量の増大、尿意発現の遅延、排尿回数の減少をもたらすことが明らかにされている(イヌ、ヒト)。
18.3 中枢性の排尿反射抑制作用
本剤は側脳室内に投与したときに等容量性の膀胱収縮を消失させる(ラット)。また、橋の排尿抑制野領域に微量投与したときに等容量性の膀胱収縮を消失させ(ラット)、膀胱容量を増大する(ネコ)。
18.4 刺激膀胱緩解作用
本剤は膀胱支配神経である骨盤神経及び下腹神経による電気刺激による膀胱収縮を抑制するとともに、薬物誘起による膀胱過敏状態をも改善する(ネコ、イヌ、ヒト)。
18.5 膀胱平滑筋に対する作用
本剤は膀胱平滑筋に対し弛緩作用を示す一方、平滑筋に対する直接作用によりその緊張性を保ち、排尿力を低下することなく正常排尿力を保持する(in vitro)。これら膀胱平滑筋に対する本剤の作用は抗コリン剤やパパベリンとは明らかに異なる。
- 一包可:不明
バラ包装
- 分割:可能
- 粉砕:可能
- 製造販売会社
- 日本新薬
- 販売会社
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