インドメタシンパップ70mg「日医工」
添付文書情報2024年02月改定(第1版)
商品情報
- 禁忌
- 2.1. 本剤又は他のインドメタシン製剤に対して過敏症の既往歴のある患者。
2.2. アスピリン喘息(非ステロイド性消炎鎮痛剤等による喘息発作の誘発)又はその既往歴のある患者[重症喘息発作を誘発するおそれがある]〔9.1.1参照〕。
- 効能・効果
- 次記疾患並びに症状の鎮痛・消炎:変形性関節症、肩関節周囲炎、腱炎・腱鞘炎、腱周囲炎、上腕骨上顆炎(テニス肘等)、筋肉痛、外傷後の腫脹・外傷後の疼痛。
- 用法・用量
- 1日2回患部に貼付する。
- 合併症・既往歴等のある患者
- 8.1. 消炎鎮痛剤による治療は原因療法ではなく対症療法であることに留意すること。
8.2. 慢性疾患(変形性関節症等)に対して用いる場合には薬物療法以外の療法も考慮すること。
9.1.1. 気管支喘息<アスピリン喘息又はその既往歴は除く>のある患者:重症喘息発作を誘発するおそれがある〔2.2参照〕。
9.1.2. 皮膚感染症のある患者:感染を伴う炎症に対して用いる場合には適切な抗菌剤又は抗真菌剤を併用し、観察を十分に行い慎重に使用すること(皮膚の感染症を不顕性化するおそれがある)。
- 副作用
- 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には使用を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 11.2. その他の副作用
皮膚:(0.1~5%未満)発赤、皮膚そう痒、発疹、かぶれ、(0.1%未満)皮膚ヒリヒリ感、皮膚腫脹。
- 妊婦
- 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること。他の非ステロイド性消炎鎮痛剤の外皮用剤を妊娠後期の女性に使用し、胎児動脈管収縮が起きたとの報告がある。また、シクロオキシゲナーゼ阻害剤(経口剤、坐剤)を妊婦に使用し、胎児の腎機能障害及び尿量減少、それに伴う羊水過少症が起きたとの報告がある。
- 小児等
- 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
- 適用上の注意
- 14.1. 薬剤使用時の注意14.1.1. 損傷皮膚及び粘膜に使用しないこと。
14.1.2. 湿疹又は発疹の部位に使用しないこと。
14.1.3. 必要に応じ、テープ等で保定することが望ましい。
17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内一般臨床試験
変形性膝関節症、上腕骨上顆炎、腱・腱鞘炎、外傷後の腫脹・疼痛などの外傷・非外傷性の炎症性・疼痛性疾患に対する中等度改善以上改善率は31.7%(44/139例)であった。副作用の発現頻度は7.9%(11/139例)であり、発疹2.2%(3/139例)、そう痒感6.5%(9/139例)などの貼付部位の皮膚症状がみられた。
変形性関節症、肩関節周囲炎、腱鞘炎、上腕骨上顆炎などの炎症性疼痛を有する症例に対する中等度改善以上改善率は50.0%(10/20例)であった。副作用の発現頻度は5.0%(1/20例)であり、発赤、そう痒の貼付部位の皮膚症状がみられた。
17.1.2 国内臨床比較試験
変形性関節症、筋肉痛、肩関節周囲炎などの非外傷性疾患などを対象とした、インドメタシン軟膏との臨床比較試験において、改善率は有効以上で36.0%(45/125例)、やや有効以上で72.8%(91/125例)を示し、インドメタシン軟膏群に比して、同等であった。副作用の発現頻度は5.8%(7/120例)であり、インドメタシン軟膏群に比して、有意差は見られず、かぶれ3.3%(4/120例)、発赤5.0%(6/120例)、そう痒感0.8%(1/120例)などの局所皮膚症状が主体であった。
一般外傷の患者で、明らかな疼痛・炎症症状を有する患者を対象とした、インドメタシン軟膏との臨床比較試験において、中等度改善以上改善率は87.4%(76/87例)であり、インドメタシン軟膏群に比して、同等以上の有効性が認められた。副作用の発現頻度は7.3%(7/96例)であり、インドメタシン軟膏群に比して、発現率、程度に差はなく、安全性に関する差は見られなかった。いずれの副作用も重篤なものはなく、発赤6.3%(6/96例)、かゆみ3.1%(3/96例)などの貼付部位の皮膚反応のみであった。
17.1.3 国内二重盲検比較試験
変形性膝関節症を対象とした、基剤との二重盲検比較試験において、中等度改善以上改善率は69.0%(80/116例)であり、基剤群に比して、有意に優れていた。副作用の発現頻度は5.6%(7/126例)であり、基剤群に比して、発現率に差はみられず、安全性について差は認められなかった。いずれの副作用も重篤なものはなく、発赤5.6%(7/126例)、そう痒感1.6%(2/126例)などの貼付部位の皮膚症状のみであった。
17.1.4 国内臨床成績
手部腱鞘炎、腱周囲炎に対する中等度改善以上改善率は30.4%(7/23例)であった。副作用の発現頻度は9.1%(2/22例)であり、皮膚炎4.5%(1/22例)、発赤4.5%(1/22例)の皮膚症状がみられた。
肩関節周囲炎、変形性膝関節症、腱・腱鞘炎などの四肢や体幹の疼痛に対する中等度改善以上改善率は71.4%(10/14例)であった。副作用の発現頻度は7.1%(1/14例)であり、軽度の発赤がみられた。
変形性関節症、筋肉痛、肩関節周囲炎、腱鞘炎などの疼痛性疾患に対する中等度改善以上改善率は50.9%(59/116例)であった。副作用の発現頻度は4.3%(5/116例)であり、いずれも軽度の発赤3.4%(4/116例)、そう痒感4.3%(5/116例)であった。
18.1 作用機序
酸性非ステロイド抗炎症薬(NSAIDs)であり、炎症のケミカルメディエーターであるプロスタグランジン(PG)の生合成を阻害することによって抗炎症作用を現す。PGは細胞膜の構成脂質であるアラキドン酸から生合成され、その律速酵素はシクロオキシゲナーゼ(COX)であるが、NSAIDsのPG生合成阻害機序はこのCOXの阻害である。
18.2 鎮痛消炎作用
血管透過性亢進抑制試験(モルモット)、カラゲニン足浮腫抑制試験(ラット)、デキストラン足浮腫抑制試験(ラット)、紫外線紅斑抑制試験(モルモット)、アジュバント関節炎治療試験(ラット)、炎症足圧痛抑制試験(ラット)により、インドメタシン貼付剤の鎮痛消炎効果が確認されている。0.5%貼付剤の効力は、1%軟膏のそれとほぼ同等であった。
- 製造販売会社
- 日医工
- 販売会社
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