フルルビプロフェンテープ40mg「QQ」
添付文書情報2023年07月改定(第1版)
商品情報
- 禁忌
- 2.1. 本剤又は他のフルルビプロフェン製剤に対して過敏症の既往歴のある患者。
2.2. アスピリン喘息(非ステロイド性消炎鎮痛剤等による喘息発作の誘発)又はその既往歴のある患者[喘息発作を誘発させることがある]〔9.1.1、11.1.2参照〕。
- 効能・効果
- 次記疾患並びに症状の鎮痛・消炎:変形性関節症、肩関節周囲炎、腱炎・腱鞘炎、腱周囲炎、上腕骨上顆炎(テニス肘等)、筋肉痛、外傷後の腫脹・外傷後の疼痛。
- 用法・用量
- 1日2回、患部に貼付する。
- 合併症・既往歴等のある患者
- 8.1. 消炎鎮痛剤による治療は原因療法ではなく対症療法であることに留意すること。
8.2. 慢性疾患(変形性関節症等)に対し本剤を用いる場合には薬物療法以外の療法も考慮すること。
9.1.1. 気管支喘息<アスピリン喘息又はその既往歴を除く>のある患者:アスピリン喘息でないことを十分に確認すること(気管支喘息患者の中にはアスピリン喘息の患者も含まれている可能性があり、それらの患者では喘息発作を誘発させることがある)〔2.2、11.1.2参照〕。
9.1.2. 皮膚感染症のある患者:感染を伴う炎症に対して用いる場合には適切な抗菌剤又は抗真菌剤を併用し、観察を十分に行い、慎重に使用すること(皮膚の感染症を不顕性化するおそれがある)。
- 副作用
- 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には使用を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 重大な副作用
- 11.1. 重大な副作用
11.1.1. ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明):胸内苦悶、悪寒、冷汗、呼吸困難、四肢しびれ感、血圧低下、血管浮腫、蕁麻疹等があらわれた場合には使用を中止し、適切な処置を行うこと。
11.1.2. 喘息発作の誘発(アスピリン喘息)(頻度不明):乾性ラ音、喘鳴、呼吸困難感等の初期症状が発現した場合は使用を中止すること(なお、本剤による喘息発作の誘発は、貼付後数時間で発現している)〔2.2、9.1.1参照〕。
- 11.2. その他の副作用
皮膚:(0.1~5%未満)皮膚そう痒、発赤、発疹、(0.1%未満)かぶれ、皮膚ヒリヒリ感。
発現頻度は使用成績調査を含む。
- 高齢者
- 貼付部の皮膚の状態に注意しながら慎重に使用すること。
- 妊婦
- 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること。他の非ステロイド性消炎鎮痛剤の外皮用剤を妊娠後期の女性に使用し、胎児動脈管収縮が起きたとの報告がある。また、シクロオキシゲナーゼ阻害剤(経口剤、坐剤)を妊婦に使用し、胎児の腎機能障害及び尿量減少、それに伴う羊水過少症が起きたとの報告がある。
- 小児等
- 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
- 取扱い上の注意
- 14.1. 薬剤投与時の注意14.1.1. 損傷皮膚及び粘膜に使用しないこと。
14.1.2. 湿疹又は発疹の部位に使用しないこと。
14.1.3. 汗をふきとってから使用すること。
内袋開封後はチャックを閉めて保存すること。
16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
健康成人による単回貼付(14時間、1枚中フルルビプロフェン40mg含有貼付剤)時の最高血中濃度到達時間は13.8hr、最高血中濃度は38.5±5.9ng/mLであり、半減期は10.4hrであった。(平均値±S.E. n=10)
16.3 分布
16.3.1 組織内移行
変形性膝関節症等の患者に1枚中フルルビプロフェン40mg含有貼付剤を適用した場合の薬物の組織移行性を、同量のフルルビプロフェン(40mg)経口投与時と比較した結果、滑膜中濃度はやや低いが、皮下脂肪、筋肉中濃度はほぼ近似した傾向が認められた。
16.5 排泄
健康成人による反復貼付(1日2回、15日間、1枚中フルルビプロフェン40mg含有貼付剤)時の尿中の累積排泄率は、4~14日間まで毎日2%であった。
17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内一般臨床試験
(1)フルルビプロフェン貼付剤の長期貼付を必要とした整形外科的慢性疾患に対する中等度改善以上改善率は45.7%(16/35例)であった。
(2)捻挫、挫傷等の外傷性炎症に対する中等度改善以上改善率は87.3%(48/55例)、変形性膝関節症、外上顆炎等の非外傷性炎症に対する中等度改善以上改善率は61.1%(11/18例)であった。
(3)変形性膝関節症及び捻挫、打撲等を主とする急性疼痛疾患に対する中等度改善以上改善率は、それぞれ42.6%(23/54例)及び96.3%(26/27例)であった。
(4)挫傷・捻挫・骨折等の外傷性疾患及び腱鞘炎等の非外傷性疾患に対する中等度改善以上改善率は、それぞれ72.2%(26/36例)及び48.1%(25/52例)であった。
(5)肩関節周囲炎、変形性膝関節症及び上腕骨外顆炎に対する中等度改善以上改善率は、それぞれ32.3%(10/31例)、36.7%(11/30例)及び33.3%(3/9例)であった。
(6)外傷及び変形性関節症に対する中等度改善以上改善率は、それぞれ70.0%(14/20例)及び50.0%(3/6例)であった。
(7)変形性関節症、肩関節周囲炎等に対する中等度改善以上改善率は37.5%(12/32例)、腱・腱鞘炎及び上腕骨外顆炎に対する中等度改善以上改善率は45.0%(9/20例)、外傷(骨折・捻挫・打撲)に対する中等度改善以上改善率は77.8%(14/18例)であった。
(8)変形性膝関節症、打撲・捻挫、肩関節周囲炎及び上腕骨外顆炎に対する中等度改善以上改善率は、それぞれ45.8%(11/24例)、68.8%(11/16例)、50.0%(4/8例)及び37.5%(3/8例)であった。
(9)腱・腱鞘炎及び腱周囲炎に対する中等度改善以上改善率は64.7%(44/68例)、上腕骨上顆炎に対する中等度改善以上改善率は60.4%(32/53例)であった。
17.1.2 国内二重盲検比較試験
(1)変形性膝関節症を対象としたフルルビプロフェン錠との二重盲検比較試験において、中等度改善以上改善率は58.7%(37/63例)であり、フルルビプロフェン錠群に比して有意差は認められなかった。
(2)変形性関節症、関節周囲炎、腱鞘炎等の持続性有痛疾患を対象とした基剤との二重盲検比較試験において、全般改善度は群間比較では第1治療期、第2治療期ともに基剤群に比して優れる傾向にあり、患者内薬剤比較(190例)では基剤群に比して有意に優れていた。
(3)肩関節周囲炎を対象とした基剤との二重盲検比較試験において、中等度改善以上改善率は64.4%(47/73例)であり、基剤群に比して有意に優れていた。
(4)筋肉痛を対象としたイブプロフェン錠との二重盲検比較試験において、中等度改善以上改善率は75.0%(33/44例)であり、イブプロフェン錠群との有意差は認められなかった。
(5)外傷後の腫脹・疼痛を対象としたイブプロフェン錠との二重盲検比較試験において、中等度改善以上改善率は81.5%(66/81例)であり、イブプロフェン錠群との有意差は認められなかった。
17.1.3 国内臨床比較試験及び国内一般臨床試験
フルルビプロフェンテープ40mg「QQ」(1枚中フルルビプロフェン40mg含有)における臨床試験の結果は次のとおりであった。
(1)変形性膝関節症を対象としたアドフィードパップ40mgとの群間比較臨床試験の結果、改善度、有用度において同等であり、フルルビプロフェンテープ40mg「QQ」の中等度改善以上改善率は50.0%(13/26例)であった。
(2)外傷後の腫脹・疼痛を対象としたアドフィードパップ40mgとの群間比較臨床試験の結果、改善度、有用度において同等であり、フルルビプロフェンテープ40mg「QQ」の中等度改善以上改善率は95.0%(19/20例)であった。
(3)群間比較臨床試験及び一般臨床試験における副作用発現頻度は17.5%(18/103例)であり、いずれの副作用も重篤なものはなく、貼付局所の皮膚症状であった。
18.1 作用機序
フルルビプロフェンは、プロスタグランジンの合成を阻害することが報告されている(in vitro)。シクロオキシゲナーゼ活性を阻害することによりプロスタグランジンの生成を抑制し、鎮痛・抗炎症作用を示すと考えられる。
18.2 鎮痛作用
ランダルセリット法(ラット)、尿酸滑膜炎(イヌ)での疼痛反応に対して、基剤より有意に強い抑制作用を示した。
18.3 抗炎症作用
18.3.1 急性炎症に対する作用
カラゲニンによる足浮腫(ラット)、抗ラット家兎血清による背部浮腫(ラット)、紫外線紅斑(モルモット)に対して、基剤より有意に強い抑制作用を示した。
カラゲニンによる背部浮腫(ラット)、抗ラット家兎血清による背部浮腫(ラット)、紫外線紅斑(モルモット)に対しては、インドメタシン1%含有軟膏、副腎エキス含有軟膏及びサリチル酸メチル含有貼付剤と同等かそれ以上の抑制作用を示した。
18.3.2 慢性炎症に対する作用
ホルマリン浸漬濾紙法による肉芽形成(ラット)、アジュバント関節炎(ラット)に対して、基剤より有意に強い抑制作用を示した。
ペーパーディスク法による肉芽形成(モルモット)に対しては、インドメタシン1%含有軟膏、副腎エキス含有軟膏及びサリチル酸メチル含有貼付剤とほぼ同等かそれ以上の抑制作用を示した。
- 製造販売会社
- 救急薬品
- 販売会社
- 祐徳薬品
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