スルプロチン軟膏1%

添付文書情報2021年02月改定(第12版)
商品情報
- 禁忌
- 1.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.ケトプロフェン<外皮用剤>に対して過敏症、チアプロフェン酸に対して過敏症、フェノフィブラートに対して過敏症及びオキシベンゾンに対して過敏症の既往歴のある患者[これら製剤との交叉感作性により、本剤の使用によって過敏症を誘発する恐れがある]。
- 効能・効果
- 急性湿疹、接触皮膚炎、アトピー性皮膚炎、慢性湿疹、皮脂欠乏性湿疹、酒さ様皮膚炎・口囲皮膚炎、帯状疱疹。
- 用法・用量
- 1.急性湿疹、接触皮膚炎、アトピー性皮膚炎、慢性湿疹、皮脂欠乏性湿疹、酒さ様皮膚炎・口囲皮膚炎:本品の適量を1日数回患部に塗布する。
2.帯状疱疹:本品の適量を1日1~2回患部に塗布又は貼布する。
- 重要な基本的注意
- 本剤の長期使用により過敏症状が現れる可能性がある。
- 副作用
- スプロフェンを1%含有する軟膏製剤における承認時及び使用成績調査の結果を集計したところ、安全性検討症例14,044例中副作用が報告されたのは、186例(1.32%)であり、主な副作用は発赤64件(0.46%)、刺激感57件(0.41%)、そう痒53件(0.38%)、紅斑44件(0.31%)等であった。また、臨床検査は112例に実施されたが、本剤に起因すると考えられる変化は認められなかった(再審査終了時)。
- 皮膚:(0.1~5%未満)皮膚刺激感、発赤、皮膚そう痒、皮膚腫脹、紅斑、丘疹、落屑、接触皮膚炎、(0.1%未満)光線過敏症[発現した場合は、使用を中止する]。
- 妊婦・産婦・授乳婦等への投与
- 1.妊婦又は妊娠している可能性のある女性に対しては、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用する[妊婦に対する安全性は確立していない]。
2.シクロオキシゲナーゼ阻害剤(経口剤、坐剤)を妊婦に使用し、胎児の腎機能障害及び尿量減少、それに伴う羊水過少症が起きたとの報告がある。
- 小児等への投与
- 低出生体重児、新生児又は乳児に対する長期投与の安全性は確立していない(使用経験が少ない)。
- 取扱い上の注意
- 1.使用時:大量又は広範囲の使用は避ける。
2.投与経路:眼科用に使用しない。
安定性試験結果の概要:長期保存試験(4年)の結果、スルプロチン軟膏1%は通常の市場流通下において4年間安定であることが確認された。
- その他の注意
- 外国では経口投与において側腹部痛(急激な尿酸排泄による尿酸結石)が報告されており、日本及び外国で経口剤は発売されていない。
スプロフェン軟膏を20g(スプロフェンとして200mg)健康成人(5名)の背部皮膚にODT法により8時間塗布したときの血清及び尿中のスプロフェン及びその代謝産物を定量した。
1.血中濃度
スプロフェンは、塗布後約9.0時間で最高血中濃度(約0.21μg/mL)に達し、生物学的半減期は約3.1時間であった。
血中代謝産物は、スプロフェンとその抱合体及び2‐[p‐(α‐ハイドロキシ‐2‐テニル)フェニル]プロピオン酸であり、スプロフェンの濃度が最も高かった。
2.尿中排泄
尿中にはスプロフェンとその代謝産物及びそれぞれの抱合体が排泄され、これらの総量は塗布後24時間までで塗布量の約6.2%であった。
(参考)
スプロフェン軟膏をラット正常皮膚に8時間密封塗布した結果、スプロフェンは代謝されることなく塗布部位の皮膚中に分布した。ラット損傷皮膚に塗布した場合、正常皮膚に比較し速やかに吸収され、血中濃度、塗布部位皮膚及び各種組織中濃度とも高かった。しかし、正常皮膚、損傷皮膚ともに皮膚内濃度に比較し血中濃度及び各種組織中濃度は著しく低いことが認められた。正常皮膚に塗布したときの尿糞中排泄率は塗布量に対してラットで約23%、モルモットで約11%であった。また連続投与による蓄積性は認められなかった。
スプロフェンを1%含有する軟膏製剤における承認時までの比較試験を含む臨床試験及び使用成績調査における成績の概要は次のとおりであった。
→図表を見る(PDF)
1.抗炎症作用
ラットにおける血管透過性亢進抑制作用、カラゲニン足蹠浮腫抑制作用、肉芽増殖抑制作用、モルモットにおける紫外線紅斑抑制作用等の抗炎症作用が認められた。
2.鎮痛作用
ラットの炎症性疼痛に対し、疼痛閾値を上昇させ、著明な鎮痛作用が認められた。
3.作用機序
スプロフェンにはプロスタグランジン生合成阻害作用が認められており、これに基づいて種々の抗炎症作用を示すと考えられる。
- 製造販売会社
- 武田テバファーマ
- 販売会社
- 武田薬品
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