ジクロフェナクナトリウムテープ15mg「テイコク」
添付文書情報2023年12月改定(第1版)
商品情報
- 禁忌
- 2.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.2. アスピリン喘息(非ステロイド性消炎鎮痛剤等により誘発される喘息発作)又はその既往歴のある患者[重症喘息発作を誘発するおそれがある]〔9.1.1参照〕。
- 効能・効果
- 次記疾患並びに症状の鎮痛・消炎:変形性関節症、肩関節周囲炎、腱炎・腱鞘炎、腱周囲炎、上腕骨上顆炎(テニス肘等)、筋肉痛(筋・筋膜性腰痛症等)、外傷後の腫脹・外傷後の疼痛。
- 用法・用量
- 1日1回患部に貼付する。
- 合併症・既往歴等のある患者
- 8.1. 消炎鎮痛剤による治療は原因療法ではなく対症療法であることに留意すること。
8.2. 慢性疾患(変形性関節症等)に対し本剤を用いる場合には、薬物療法以外の療法も考慮すること。
9.1.1. 気管支喘息<アスピリン喘息又はその既往歴を除く>のある患者:アスピリン喘息ではないことを十分に確認すること(気管支喘息の患者の中にはアスピリン喘息患者も含まれている可能性があり、それらの患者では重症喘息発作を誘発するおそれがある)〔2.2参照〕。
9.1.2. 皮膚感染症のある患者:感染を伴う炎症に対して用いる場合には適切な抗菌剤又は抗真菌剤を併用し、観察を十分行い慎重に使用すること(皮膚の感染症を不顕性化するおそれがある)。
- 相互作用
- 10.2. 併用注意:ニューキノロン系抗菌剤(レボフロキサシン等)[痙攣を起こすおそれがあるので、痙攣が発現した場合には、気道を確保し、ジアゼパムの静注等を行う(ニューキノロン系抗菌剤が脳内の抑制性神経伝達物質であるGABAの受容体結合を濃度依存的に阻害し、ある種の非ステロイド性抗炎症剤との共存下ではその阻害作用が増強されることが動物で報告されている)]。
- 副作用
- 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には使用を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 重大な副作用
- 11.1. 重大な副作用
11.1.1. ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明):ショック、アナフィラキシー(じん麻疹、血管浮腫、呼吸困難等)があらわれることがある。
11.1.2. 接触皮膚炎(頻度不明):使用部位に発赤、紅斑、発疹、皮膚そう痒感、皮膚疼痛の皮膚症状があらわれ、皮膚腫脹、皮膚浮腫、皮膚水疱・皮膚びらん等に悪化し、さらに皮膚症状が全身に拡大し重篤化することがある。
- 11.2. その他の副作用
皮膚:(0.1~5%未満)皮膚炎、皮膚そう痒感、発赤、皮膚あれ、皮膚刺激感、(0.1%未満)皮膚水疱、皮膚色素沈着、(頻度不明)光線過敏症、皮膚浮腫、皮膚腫脹、皮膚剥脱。
1%ジクロフェナクナトリウム軟膏における発現頻度。
- 妊婦
- 妊婦又は妊娠している可能性のある女性に対しては治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること。
他の非ステロイド性消炎鎮痛剤の外皮用剤を妊娠後期の女性に使用し、胎児動脈管収縮が起きたとの報告がある。また、シクロオキシゲナーゼ阻害剤(経口剤、坐剤)を妊婦に使用し、胎児の腎機能障害及び尿量減少、それに伴う羊水過少症が起きたとの報告がある。
- 小児等
- 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
- 適用上の注意
- 14.1. 薬剤使用時の注意14.1.1. 損傷皮膚及び粘膜に使用しないこと。
14.1.2. 湿疹又は発疹の部位に使用しないこと。
16.8 その他
ジクロフェナクナトリウムテープ15mg「テイコク」とボルタレンテープ15mgについて、健康成人男子の背部皮膚に貼付したときのジクロフェナクナトリウムの皮膚への移行量を、貼付後の製剤中に残存するジクロフェナクナトリウム量より算出した。得られた値について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両製剤の生物学的同等性が確認された。
17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内一般臨床試験
ジクロフェナクナトリウムテープ30mg「テイコク」の一般臨床試験の概要は次のとおりである(有効性解析対象例46例)。
→図表を見る(PDF)
全症例50例中、報告された副作用は3例(6.0%)であり、その症状は接触皮膚炎1件、発赤2件であった。臨床検査は30例で実施されたが、本剤に起因すると考えられる異常変動は認められなかった。
18.1 作用機序
酸性非ステロイド性消炎鎮痛剤の作用機序は、主としてアラキドン酸代謝におけるシクロオキシゲナーゼの活性を阻害することにより、炎症、疼痛等に関与するプロスタグランジンの合成を阻害することとされている。
18.2 抗炎症作用
本剤はラットのカラゲニン足浮腫抑制試験において無処置群及び基剤群に対して有意な抗炎症作用を示した。
18.3 鎮痛作用
本剤はラットのイースト炎症足疼痛試験において無処置群及び基剤群に対して有意な鎮痛作用を示した。
- 製造販売会社
- 帝國製薬
- 販売会社
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