オクソラレンローション1%
添付文書情報2023年07月改定(第1版)
商品情報
- 警告
- PUVA療法により皮膚癌が発生したとの報告がある。
- 禁忌
- 2.1. 皮膚癌又はその既往歴のある患者[皮膚癌が増悪又は再発するおそれがある]。
2.2. ポルフィリン症、紅斑性狼瘡、色素性乾皮症、多形性日光皮膚炎等の光線過敏症を伴う疾患のある患者[光毒性反応が増強される]。
- 効能・効果
- 尋常性白斑。
- 用法・用量
- 白斑部位にのみ適量を塗布し、1~2時間後に日光浴あるいは人工紫外線の照射を行う。
通常、同一白斑部位においては、週1~3回程度の治療施行が望ましい。限局性の白斑には外用療法が望ましい。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 紫外線を照射する場合、照射源及び個人差に応じて至適量を個々に把握する必要があり、その目安としては、照射した翌日の治療白斑部位が軽度にピンク色に発赤し、持続する程度が適当である。
7.2. 特に最初の照射量は、皮膚炎を防止する上からも、最少紅斑量以下から開始することが望ましく、一応の目安として、日光浴の場合は5分より始め、人工紫外線照射の場合は、光源より20~30cmの距離から1分より始め、以後白斑部位の皮膚症状により漸増・漸減して至適量を把握し、照射すること。
7.3. 本剤は360nmをピークとする波長に高い活性を有するので、主として360nm付近の波長を有するBlack-lightの照射が望ましい。
- 合併症・既往歴等のある患者
- 8.1. 紫外線照射後そのまま放置しておくと過度の皮膚炎症状を起こすおそれがあるので、エタノール綿又は石鹸等で洗い流すか、入浴してよく洗い流すこと。また、必要に応じて、直接日光に当たらないよう注意させること。
8.2. PUVA療法により皮膚癌が発生したとの報告があるので、治療前には患者によく説明し、PUVA療法施行後は患者の皮膚の状態に注意すること。また、紫外線照射の蓄積により皮膚癌の発生頻度が高まるとの報告があるので、長期にわたり漫然と治療しないこと。
9.1.1. 薬剤性光線過敏症及び光線過敏症の既往歴のある患者:光毒性反応が増強されるおそれがある。
- 相互作用
- 本剤は、代謝酵素肝チトクロームP450(CYP)2A6の阻害作用を有することから、本酵素で代謝される他の薬剤の血中濃度を上昇させるおそれがある〔16.4参照〕。
10.2. 併用注意:1). 光線過敏症を起こすことが知られている薬剤:ピリドンカルボン酸系薬剤、テトラサイクリン系薬剤、サルファ剤、タール製剤、チアジド系薬剤、ポルフィリン系薬剤、フェノチアジン系薬剤等[光線過敏症が発現するおそれがある(本剤は光感受性を高める作用があるので、これらの薬剤との併用により光感受性が増強されるおそれがある)]。
2). フロクマリンを含有する食物:セロリ、ライム、ニンジン、パセリ、イチジク、アメリカボウフウ、カラシ等[光線過敏症が発現するおそれがある(本剤は光感受性を高める作用があるので、これらの食品の摂取により光感受性が増強されるおそれがある)]。
3). CYP2A6によって代謝される薬剤:レトロゾール、塩酸ファドロゾール水和物、ピロカルピン塩酸塩等[併用薬剤の作用を増強させるおそれがある(本剤は、CYP2A6を阻害することにより、併用薬剤の血中濃度を上昇させるおそれがある)]。
- 副作用
- 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 11.2. その他の副作用
皮膚:(5~15%未満)*皮膚水疱[*:紫外線の過剰照射によりあらわれることがあるので、このような場合には治療を中止すること(なお、治癒後に治療を再開する場合には、照射量を減ずること)]、皮膚炎、(5%未満)皮膚そう痒、紅斑、皮膚熱感、痂皮、(頻度不明)*皮膚腫脹[*:紫外線の過剰照射によりあらわれることがあるので、このような場合には治療を中止すること(なお、治癒後に治療を再開する場合には、照射量を減ずること)]。
発現頻度は国内一般臨床試験(再評価資料)及び0.3%剤形追加時の国内一般臨床試験を合わせて算出した。
- 高齢者
- 治療方法に留意すること(一般に生理機能が低下している)。
- 授乳婦
- 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(動物実験(ラット)において、経口投与で胎仔への移行が報告されている)。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(動物実験(ラット)において、経口投与で乳汁中への移行が報告されている)。
- 小児等
- 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
- 取扱い上の注意
- 14.1. 薬剤投与時の注意指先等患部以外の部位に付着した場合は、エタノール綿又は石鹸等で洗い流すこと。
火気を避けて保管すること。
- その他の注意
- 15.1. 臨床使用に基づく情報乾癬のある患者に使用した場合、皮膚癌が発現し易くなるおそれがある。
16.3 分布
ラット(雄、Wistar系)、マウス(雄、ICR系)に、それぞれ1%、0.3%3H‐メトキサレン含有ローションを背部皮膚に塗布し、全身マクロオートラジオグラムを作製した結果、経皮吸収はいずれの動物種とも比較的緩徐であり、24時間後においても塗布部位に大量の放射能が残存し、臓器では肝、消化管、膀胱に低濃度の放射活性を認めるのみであった。
16.4 代謝
ヒト肝ミクロソームを用いたin vitro試験の結果、メトキサレンはCYP1A1、CYP1A2、CYP2A6等の肝代謝酵素で代謝されることが示された。また、CYP2A6を阻害することが報告されている。[10.参照]
16.5 排泄
ラット(雄、Wistar系)に1%3H‐メトキサレン(0.5mg/kg)を塗布した場合、塗布後24時間以内に尿中へ22.0%、糞中へ6.1%が排泄された。
17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 ローション製剤の国内臨床試験
国内一般臨床試験の成績は次のとおりである注)。
→図表を見る(PDF)
注)0.2~1%ローションを用いて行われた臨床試験6試験(再評価資料)の合算である。
17.1.2 ローション0.3%製剤の国内臨床試験
ローション0.3%剤形追加時の国内一般臨床試験の成績は次のとおりである。
→図表を見る(PDF)
副作用発現割合は7.1%(5例/70例)であった。発現した副作用は水疱5.7%(4例/70例)、紅斑、熱感、痂皮各1.4%(1例/70例)であった。
18.1 作用機序
メラニン色素はチロシナーゼによりチロシンから生合成される。チロシナーゼは銅含有の酵素であり、下垂体のメラニン刺激ホルモンが血清銅を増加させ、その結果チロシナーゼが活性化される。in vivoでのメトキサレン投与は下垂体を刺激し、それによって肝等の組織内銅が皮膚に移行し、チロシナーゼが活性化される。また、in vitroでのUVA照射によってメラノサイトのメラノトロピン受容体の特異的発現時期であるG2期が延長してチロシナーゼ活性が増大するとしている。
18.2 光感受性増強作用
メトキサレンは皮膚の光線感受性を増強させる作用を有し、特に長波長側の紫外線(320~400nm)に対する感受性を増す。メトキサレンを投与した患者に紫外線を照射すると、皮膚の角質層が肥厚し、炎症反応が見られ、露光部にメラニンが沈着する。白斑患者の色素沈着や色素過剰沈着が起こる機序は明確にはわかっていないが、皮膚の白斑部位に存在する少数のメラニン細胞を活性化し、メラニン形成細胞の分裂を起こさせる。毛嚢周辺部や上皮内の色素の増加は、(1)機能しているメラノサイトの数の増加及びおそらくは活性化、(2)メラノソームの合成促進、(3)チロシンをドーパに転換するチロシナーゼの活性増加、(4)メラノサイトの肥大及び樹状突起の枝分かれの増加、が単一に又は組み合って起こるものと考えられている。
- 製造販売会社
- 大正製薬
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