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プロトピック軟膏0.03%小児用

販売名
プロトピック軟膏0.03%小児用
薬価
0.03%1g 72.60円
製造メーカー
マルホ

添付文書情報2021年12月改定(第2版)

商品情報

薬効分類名
他に分類されない外皮用薬
一般名
タクロリムス水和物軟膏
規制区分
  • 特生
  • 特承
  • 覚原
警告
1.1. 本剤の使用は、小児のアトピー性皮膚炎の治療法に精通している医師のもとで行うこと。
1.2. 潰瘍、明らかに局面を形成しているびらんに使用する場合には、血中濃度が高くなるため、腎障害等の副作用が発現する可能性があるので、あらかじめ処置を行い、潰瘍、明らかに局面を形成しているびらんの改善を確認した後、本剤の使用を開始すること〔2.1参照〕。
禁忌
2.1. 患部に潰瘍、明らかに局面を形成しているびらんのある患者〔1.2参照〕。
2.2. 高度腎障害、高度高カリウム血症の患者〔9.1.1、9.2.1参照〕。
2.3. 魚鱗癬様紅皮症を呈する疾患(Netherton症候群等)の患者[経皮吸収が高く、本剤の血中濃度が高くなるので、腎障害等の副作用が発現する可能性がある]〔9.1.2参照〕。
2.4. 低出生体重児、新生児、乳児又は2歳未満の幼児〔9.7小児等の項参照〕。
2.5. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.6. PUVA療法実施中等の紫外線療法実施中の患者〔10.1、15.2.1参照〕。
効能・効果
アトピー性皮膚炎。
(効能又は効果に関連する注意)
ステロイド外用剤等の既存療法では効果が不十分又は副作用によりこれらの投与ができないなど、本剤による治療がより適切と考えられる場合に使用する。
用法・用量
通常、小児には1日1~2回、適量を患部に塗布する。なお、1回あたりの塗布量は5gまでとするが、年齢により適宜減量する。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 1回あたりの最大塗布量については、次を目安にする。
1). 2歳~5歳(体重20kg未満):1回塗布量の上限1g。
2). 6歳~12歳(体重20kg以上50kg未満):1回塗布量の上限2g~4g。
3). 13歳以上(体重50kg以上):1回塗布量の上限5g。
参考:臨床試験時の用量〔17.1.1参照〕。
7.2. 皮疹の増悪期には角質層のバリア機能が低下し、血中濃度が高くなる可能性があるので、本剤の使用にもかかわらず2週間以内に皮疹の改善が認められない場合には使用を中止すること(また、皮疹の悪化をみる場合にも使用を中止すること)。
7.3. 症状改善により本剤塗布の必要がなくなった場合は、速やかに塗布を中止し、漫然と長期にわたって使用しないこと。
7.4. 1日2回塗布する場合はおよそ12時間間隔で塗布すること。
肝機能障害患者
8.1. 重度皮疹もしくは塗布面積が広範囲にわたる場合は、血中濃度が高くなる可能性があるので、本剤使用開始の2~4週間後に1回、その後は必要に応じて適宜腎機能検査を行い、異常が認められた場合には、直ちに使用を中止し、適切な処置を行うこと。
8.2. 本剤の免疫抑制作用により潜在的な発がんリスクがある。長期の国内製造販売後調査において、悪性リンパ腫、皮膚がん等の悪性腫瘍の報告はなく、長期の海外疫学研究においても、本剤の使用による発がんリスクの上昇は認められなかった。一方、本剤使用例において関連性は明らかではないが、悪性リンパ腫、皮膚がんの発現が報告されている。本剤の使用にあたっては、これらの情報を患者又は家族に対して説明し、理解したことを確認した上で使用すること〔15.1、17.2.1参照〕。
8.3. 密封法及び重層法での臨床使用経験はないので、密封法及び重層法は行わないこと。
8.4. 本剤使用時は日光への曝露を最小限にとどめる(また、日焼けランプ/紫外線ランプの使用を避ける)〔15.2.1参照〕。
8.5. 皮膚感染症を伴うアトピー性皮膚炎患者には使用しないことを原則とするが、やむを得ず使用する場合には、感染部位を避けて使用するか、又はあらかじめ適切な抗菌剤、抗ウイルス剤、抗真菌剤による治療を行う、もしくはこれらとの併用を考慮すること〔9.1.3参照〕。
8.6. 使用後、一過性皮膚刺激感(一過性皮膚灼熱感、一過性皮膚ほてり感、一過性皮膚疼痛、一過性皮膚そう痒感等)が高頻度に認められるが、通常、皮疹の改善とともに発現しなくなるので、皮膚刺激感があることについて患者に十分説明すること。
9.1.1. 高カリウム血症<高度高カリウム血症を除く>の患者:高カリウム血症が増悪する可能性がある〔2.2参照〕。
9.1.2. 全身に皮疹を認める紅皮症の患者:経皮吸収が高く、広範囲の使用により、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある〔2.3参照〕。
9.1.3. 皮膚感染症を伴う患者:皮膚感染症が増悪するおそれがある〔8.5参照〕。
9.2.1. 高度腎障害の患者:使用しないこと(腎障害が増悪する可能性がある)〔2.2参照〕。
9.2.2. 腎障害<高度腎障害を除く>の患者:腎障害が増悪する可能性がある。
9.3.1. 高度肝障害の患者:薬物代謝能が低下し、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。
相互作用
10.1. 併用禁忌:本剤使用中にPUVA療法等の紫外線療法を行わないこと〔2.6、15.2.1参照〕。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には使用を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.2. その他の副作用
1). 適用部位の皮膚刺激感:(5%以上)皮膚疼痛(皮膚ヒリヒリ感、皮膚がしみる等)(36.5%)、皮膚熱感(皮膚灼熱感、皮膚ほてり感等)(16.3%)、皮膚そう痒感[刺激感は入浴時に増強することがあり、通常、塗布後一過性に発現し、皮疹の改善とともに発現しなくなるが、ときに使用期間中持続することがある。高度の皮膚刺激感が持続する場合は、休薬もしくは中止すること]。
2). 皮膚感染症:(5%以上)皮膚細菌性感染症(毛嚢炎、伝染性膿痂疹等)(16.3%)、皮膚ウイルス性感染症(単純疱疹、カポジ水痘様発疹症等)、(頻度不明)皮膚真菌性感染症(皮膚白癬等)[このような症状があらわれた場合には、適切な抗菌剤、抗ウイルス剤、抗真菌剤等を併用し、症状が速やかに改善しない場合には、本剤の使用を中止すること]。
3). その他の皮膚症状:(0.1~5%未満)ざ瘡、丘疹、(頻度不明)ざ瘡様皮疹、皮膚乾燥、接触皮膚炎、紅斑、酒さ様皮膚炎、適用部位浮腫。
4). 皮膚以外の症状:(0.1~5%未満)皮膚以外の感染症(上気道炎、リンパ節炎等)[皮膚以外の感染症が発現し、遷延する場合には本剤の使用を中止すること]、(頻度不明)頭痛、頭重感。
授乳婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること(動物実験(ウサギ、経口投与)で催奇形作用、胎仔毒性が認められたとの報告があり、ヒト(経口投与)で胎盤を通過することが報告されている)。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(ヒトで母乳中へ移行する可能性がある)。
小児等
低出生体重児、新生児、乳児又は2歳未満の幼児には使用しないこと(2歳未満の幼児等を対象とした臨床試験は実施していない)〔2.4参照〕。
適用上の注意
14.1. 薬剤使用時の注意皮膚以外の部位<粘膜等>及び外陰部には使用しないこと。また、眼の周囲に使用する場合には眼に入らないように注意し、万一、眼に入った場合には刺激感を認めることがあるので直ちに水で洗い流し、また、洗い流した後にも刺激感が持続する場合は、医療機関を受診し治療を受けるよう指導すること。
その他の注意
15.1. 臨床使用に基づく情報長期的な発がんリスクを評価するために、海外で小児アトピー性皮膚炎患者を対象とした疫学研究(10年間の前向きコホート研究)が実施された(延べ観察期間44629人・年において悪性腫瘍が6例に報告され、年齢及び性別の合致する集団における予測発生率5.95例に対する標準化罹患比は1.01(95%信頼区間0.37-2.20)であった)〔8.2参照〕。
15.2. 非臨床試験に基づく情報15.2.1. アルビノ無毛マウスに40週間にわたりUVA及びUVBを照射し、その後12週間無処置期間を設けて観察すると試験動物のすべてに皮膚腫瘍が発生するが、この試験系において紫外線照射と並行して本剤を塗布すると皮膚腫瘍の発生時期が早まることが示されている〔2.6、8.4、10.1参照〕。
15.2.2. マウス塗布がん原性試験で高い血中濃度の持続に基づいたリンパ腫増加が認められた。
15.2.3. ラット(1.0~3.0mg/kg、皮下投与)で、精子数減少及び精子運動能低下が、また高用量群では軽度の繁殖能低下が認められた。

16.1 血中濃度
16.1.1 小児アトピー性皮膚炎患者39例を塗布面積により3群に分け、0.1%軟膏注1)を1日2回、14日間反復塗布したところ、塗布後の全身移行性は低く、全測定試料中92%で血中濃度は1ng/mL以下であり、17%は定量限界(0.025ng/mL)以下であった。またタクロリムスの全身移行性は塗布面積とともに増加する傾向にあったが、薬物動態パラメータの経時的な比較から蓄積はないと考えられた(外国人データ)。
表 反復塗布a)時の薬物動態パラメータ
→図表を見る(PDF)

16.1.2 小児アトピー性皮膚炎患者104例に0.03%軟膏を1回最大5g注2)、1日1~2回塗布し52週後まで血中濃度を測定したところ次のとおりであった。
表 長期使用時の血中濃度
→図表を見る(PDF)

16.3 分布
ラットの角質層を除去した損傷皮膚に0.5%14C-タクロリムス軟膏320mg/kgを密封法で単回塗布したときの組織中放射能は投与30分後で、肺及び副腎、褐色脂肪、心臓、甲状腺、腎臓、肝臓及び脾臓、血漿、膀胱及び眼球、大脳及び睾丸の順で高く認められた。
ヒト血漿蛋白との結合率は、1.0及び10ng/mLの濃度において、それぞれ>98.5%及び99.0±0.2%(平均値±標準偏差)であった(in vitro、平衡透析法)。
16.4 代謝
本剤は主として薬物代謝酵素CYP3A4で代謝される(in vitro)。
外国人肝移植患者での血中、尿中代謝物は主として脱メチル体であったが、胆汁中代謝物は主として水酸化体であった(外国人データ)。
16.5 排泄
ラットの健常皮膚及び角質層を除去した損傷皮膚に0.5%14C-タクロリムス軟膏320mg/kgを密封法で単回塗布したときの168時間までの尿及び糞中への放射能排泄率は、健常皮膚で各々0.4%、4.2%、損傷皮膚で各々2.4%、53.6%であった。また、ラット健常皮膚への単純塗布法では各々0.5%、5.1%であった。
注1)小児で承認された製剤は、0.03%軟膏である。
注2)17.1.1の「表 1回塗布量の上限」参照。

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内第III相試験(比較試験)
小児アトピー性皮膚炎患者を対象に、本剤又は軟膏基剤をすべての皮疹部位に1日2回3週間単純塗布した二重盲検比較試験において、主要有効性観察・評価部位である躯幹・四肢での最終時注)「著明改善」以上の改善率は66.7%(48/72例)であった。なお、患者の体重区分ごとに定めた1回塗布量の上限は表のとおりである。[7.1参照]
副作用発現頻度は、本剤群で49.3%(36/73例)であった。主な副作用は塗布部位の刺激感(刺激感、ほてり感、そう痒感等)45.2%(33/73例)、塗布部位の感染症(毛包炎(毛嚢炎)、伝染性軟属腫、伝染性膿痂疹)9.6%(7/73例)であった。
注)治験薬塗布開始3週後までの最終
表 1回塗布量の上限
→図表を見る(PDF)

17.1.2 国内第III相試験(長期観察試験)
小児アトピー性皮膚炎患者を対象に、本剤による治療を必要とする皮疹部位に1日1~2回52週間単純塗布した長期観察試験において、塗布部位全体での「著明改善」以上の改善率は62.2%(61/98例)であった。
副作用発現頻度は66.3%(69/104例)であった。主な副作用は塗布部位の刺激感(ヒリヒリ感、そう痒感、ほてり感等)50.0%(52/104例)、塗布部位の感染症(毛包炎(毛嚢炎)、伝染性膿痂疹、単純疱疹等)33.7%(35/104例)であった。
17.2 製造販売後調査等
17.2.1 国内製造販売後長期観察調査
長期使用例における悪性腫瘍の発現状況を検討するために、小児アトピー性皮膚炎患者を対象とした3つの長期観察調査(長期特別調査、治験症例の追跡調査及び小児科追跡調査;観察期間10年間)を実施した結果、対象症例2,337例、延べ観察期間12,060人・年において、悪性腫瘍の報告はなかった。[8.2参照]

18.1 作用機序
18.1.1 サイトカイン産生抑制作用
ヒト・ヘルパーT細胞によるIL-2、IL-3、IL-4、IL-5、インターフェロンγ、GM-CSF等のサイトカインの産生をステロイドと同等もしくはより強く抑制する(in vitro)。
18.1.2 肥満細胞脱顆粒抑制作用
抗IgE抗体刺激によるヒト肥満細胞からのヒスタミン遊離をステロイドより強く抑制する(in vitro)。
18.1.3 好酸球脱顆粒抑制作用
カルシウムイオノフォア刺激によるヒト好酸球からの塩基性蛋白(ECP)の遊離をステロイドより強く抑制する(in vitro)。
18.1.4 抗原提示能抑制作用
ヒト皮膚ランゲルハンス細胞をタクロリムスで前処理することにより、ランゲルハンス細胞を抗原提示細胞とする混合リンパ球反応を抑制する(in vitro)。
18.2 実験的アレルギー性皮膚炎抑制作用
18.2.1 ヒトのアトピー性皮膚炎に類似した病態を形成するラット皮膚炎及びNCマウス自然発症皮膚炎における皮膚局所炎症反応、真皮での炎症性細胞の増加を抑制する。
18.2.2 IV型アレルギー反応(遅延型アレルギー反応)を強く抑制する(マウス)。
18.2.3 I型アレルギー反応の即時型反応には無効であるが、遅発型反応に対しては軽度の抑制効果を有する(マウス)。

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