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モイゼルト軟膏1%

販売名
モイゼルト軟膏1%
薬価
1%1g 146.30円
製造メーカー
大塚製薬

添付文書情報2024年10月改定(第6版)

商品情報

薬効分類名
他に分類されない外皮用薬
一般名
ジファミラスト軟膏
禁忌
本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者。
効能・効果
アトピー性皮膚炎。
用法・用量
通常、成人には1%製剤を1日2回、適量を患部に塗布する。
通常、小児には0.3%製剤を1日2回、適量を患部に塗布する。症状に応じて、1%製剤を1日2回、適量を患部に塗布することができる。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 塗布量は、皮疹の面積0.1㎡あたり1gを目安とすること。
7.2. 1%製剤で治療開始4週間以内に症状の改善が認められない場合は、使用を中止すること。
7.3. 症状が改善した場合には継続投与の必要性について検討し、漫然と長期にわたって使用しないこと。
7.4. 小児に1%製剤を使用し、症状が改善した場合は、0.3%製剤への変更を検討すること。
生殖能を有する者
9.1.1. 皮膚感染症を伴う患者:皮膚感染部位を避けて使用し、なお、やむを得ず使用する場合には、あらかじめ適切な抗菌剤、抗ウイルス剤、抗真菌剤による治療を行う、若しくはこれらとの併用を考慮すること。
妊娠可能な女性:妊娠可能な女性には、本剤投与中及び投与終了後一定期間は適切な避妊を行うよう指導すること〔9.5妊婦の項参照〕。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.2. その他の副作用
皮膚:(0.5%以上)適用部位色素沈着障害(1.1%)、適用部位毛包炎、皮膚そう痒症、(0.5%未満)適用部位膿痂疹、適用部位ざ瘡、接触皮膚炎、(頻度不明)適用
部位紅斑、適用部位刺激感、適用部位腫脹。
授乳婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、投与しないことが望ましい(動物実験(雌ラット:皮下)において、臨床曝露量の263倍の曝露で、胚死亡率高値・胎仔死亡率高値及び胎仔心室中隔膜性部欠損が報告されている)〔9.4生殖能を有する者の項参照〕。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(動物実験(雌ラット:皮下)において、乳汁中への移行(乳汁中濃度は血液中濃度の約14倍)が報告されている)。
小児等
低出生体重児、新生児又は生後3箇月未満の乳児を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
取扱い上の注意
14.1. 薬剤投与時の注意14.1.1. 粘膜、潰瘍、明らかに局面を形成しているびらん等への塗布は避けること。
14.1.2. 万が一、眼に入った場合は、直ちに水で洗い流すこと。
光を避けて保存すること。
その他の注意
15.2. 非臨床試験に基づく情報15.2.1. 動物実験(雄ラット:皮下)において、臨床曝露量の116倍の曝露で、精巣上体萎縮・精嚢腺萎縮・前立腺萎縮、精子数低値、精子運動性低下、精子形態異常率高値、未処置雌との交配において交尾率低下・受胎率低下及び着床前死亡率高値が報告されている。
15.2.2. 動物実験(雌ラット:皮下)において、臨床曝露量の263倍の曝露で、交尾率低値・受胎率低値が報告されている。

16.1 血中濃度
健康成人に本剤0.3%注)、1%及び3%注)5gを上背部皮膚1,000cm2に1日2回14日間反復塗布した時の血漿中濃度推移及び薬物動態パラメータを添付文書の図16‐1及び表16‐1に示す。本剤0.3%、1%及び3%は、いずれも反復塗布7日目に定常状態に達した。
図16‐1 健康成人における本剤0.3%、1%及び3%反復塗布時の血漿中濃度推移(平均値±標準偏差)

表16‐1 本剤0.3%、1%及び3%反復塗布時の薬物動態パラメータ
→図表を見る(PDF)

〈アトピー性皮膚炎患者(成人)〉
アトピー性皮膚炎患者(15歳以上)に本剤0.3%及び1%を1日2回8週間反復塗布した時の平均血漿中トラフ濃度は、それぞれ1週後で1.68ng/mL及び4.89ng/mL、4週後で1.95ng/mL及び6.07ng/mL、8週後で1.72ng/mL及び6.13ng/mLであった。また、薬物動態パラメータを表16‐2に示す。
本剤0.3%及び1%の塗布範囲(%)に基づく用量で補正したジファミラストの平均血漿中トラフ濃度は本剤の1日2回反復塗布1週後、4週後、8週後で類似していた。
表16‐2 本剤0.3%及び1%単回及び反復塗布後の薬物動態パラメータ
→図表を見る(PDF)

〈アトピー性皮膚炎患者(小児)〉
アトピー性皮膚炎患者(2歳~14歳)に本剤0.3%及び1%を1日2回反復塗布した時の平均血漿中トラフ濃度は、それぞれ1週後で1.08ng/mL及び2.88ng/mL、4週後で0.99ng/mL及び2.31ng/mLであった。
本剤0.3%及び1%の塗布範囲(%)に基づく用量で補正したジファミラストの平均血漿中トラフ濃度は、本剤の1日2回反復塗布1週後、4週後で類似していた。
〈アトピー性皮膚炎患者(3箇月~1歳の乳幼児)〉
アトピー性皮膚炎患者(3箇月~1歳)に本剤0.3%(36例)及び1%(28例)を1日2回、4週間反復塗布した時の塗布後4時間の平均血漿中濃度#は、それぞれ7.15ng/mL及び11.6ng/mLであった。
16.3 分布
ヒト血清蛋白結合率は99.7%であった(in vitro、超遠心分離法、0.03~3μg/mL)。
16.4 代謝
ジファミラストは、ヒト肝ミクロソームチトクロームP450の分子種のうち、主にCYP1A2及びCYP3A4により代謝される(in vitro)。
16.7 薬物相互作用
ジファミラストは、乳癌耐性蛋白(BCRP)の基質である(in vitro)。
注)本剤の承認された成人における用量は、本剤1%を患部に適量塗布である。

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内第III相試験(成人)
アトピー性皮膚炎患者注1)364例(15~70歳)を対象に本剤1%又は基剤を1日2回、4週間塗布した注2)。主要評価項目である投与4週後のIGA反応割合は、表17‐1のとおりであり、本剤群は基剤群に比べ有意に高かった(p<0.0001、Cochran‐Mantel‐Haenszel検定)。
表17‐1 投与4週後のIGA反応割合
→図表を見る(PDF)

副作用発現頻度は182例中1例(0.5%)であり、副作用はアトピー性皮膚炎であった。
注1)Investigator’s Global Assessment(IGA)スコアが2(軽症)又は3(中等症)、罹病範囲(頭皮を除く)が体表面積の5%以上40%以下
注2)アトピー性皮膚炎に対する治療は併用禁止、密封法及び重層法は検討していない。
17.1.2 国内第III相試験(小児)
アトピー性皮膚炎患者注1)251例(2~14歳)を対象に、本剤(0.3%又は1%)又は基剤を1日2回、4週間塗布した注2)。主要評価項目である投与4週後のIGA反応割合は、表17‐2のとおりであり、本剤群は基剤群に比べいずれも有意に高かった(0.3%群p=0.0005、1%群p<0.0001、Cochran‐Mantel‐Haenszel検定)。
表17‐2 投与4週後のIGA反応割合
→図表を見る(PDF)

副作用発現頻度は、本剤0.3%群で83例中5例(6.0%)、本剤1%群で85例中3例(3.5%)であった。副作用は、本剤0.3%群では膿痂疹2例(2.4%)、毛包炎1例(1.2%)、肝機能検査異常1例(1.2%)及びアトピー性皮膚炎1例(1.2%)、本剤1%群で毛包炎1例(1.2%)、アトピー性皮膚炎1例(1.2%)及び色素沈着障害1例(1.2%)であった。
注1)Investigator’s Global Assessment(IGA)スコアが2(軽症)又は3(中等症)、罹病範囲(頭皮を除く)が体表面積の5%以上40%以下
注2)アトピー性皮膚炎に対する治療は併用禁止、密封法及び重層法は検討していない。
17.1.3 国内長期投与試験
アトピー性皮膚炎患者注1)366例(15~70歳:166例、2~14歳:200例)を対象に、本剤(成人は1%、小児は0.3%又は1%)を1日2回、52週間塗布注2)した。投与52週後のIGA反応割合注3)は成人で34.94%(58/166例)であり、小児(全体)では52.50%(105/200例)であった。
副作用発現頻度は、成人で166例中14例(8.4%)、小児で200例中16例(8.0%)であった。主な副作用は、成人ではアトピー性皮膚炎3例(1.8%)及びざ瘡2例(1.2%)、小児でアトピー性皮膚炎4例(2.0%)、色素沈着障害4例(2.0%)及び毛包炎2例(1.0%)であった。
注1)Investigator’s Global Assessment(IGA)スコアが2(軽症)~4(重症/最重症)、罹病範囲(頭皮を除く)が体表面積の5%以上
注2)ステロイド外用剤、タクロリムス水和物軟膏は必要な場合のみ併用可。全身投与のステロイド剤、免疫抑制剤は併用禁止。JAK阻害薬、ヒト型抗ヒトIL‐4/13受容体モノクローナル抗体製剤、光線療法は併用例がなく、密封法及び重層法は検討していない。
注3)治験薬投与後IGAが反応(IGAスコアが0又は1で、かつ2段階以上改善)した患者の割合
17.1.4 国内長期投与試験(3箇月~1歳の乳幼児)
アトピー性皮膚炎患者注1)41例(3箇月~1歳)を対象に本剤0.3%を1日2回塗布した注2)。主要評価項目である本剤0.3%を4週間塗布後のIGA反応割合注3)は、56.10%(23/41例)であった。4週後以降は本剤0.3%又は1%を1日2回塗布した。52週間塗布後のIGA反応割合は、75.61%(31/41例)であった。
副作用発現頻度は41例中1例(2.4%)であり、副作用は毛包炎であった。
注1)Investigator’s Global Assessment(IGA)スコアが2(軽症)又は3(中等症)、罹病範囲(頭皮を除く)が体表面積の5%以上40%以下
注2)アトピー性皮膚炎に対する治療は併用禁止、密封法及び重層法は検討していない。
注3)IGAスコアが0又は1で、かつ2段階以上改善した患者の割合。IGAスコアが欠測の場合は非改善として扱った。

18.1 作用機序
ジファミラストはホスホジエステラーゼ(PDE)4の活性を阻害する。PDE4は多くの免疫細胞に存在し、cAMPを特異的に分解する働きを持つ。本作用機序に基づき、炎症細胞の細胞内cAMP濃度を高め種々のサイトカイン及びケモカインの産生を制御することにより皮膚の炎症を抑制する。
18.2 PDE4阻害作用
PDE4(PDE4A、PDE4B、PDE4C及びPDE4D)に対して阻害作用を示し、特にPDE4Bを強く阻害した(IC50=0.0112μmol/L)(in vitro)。
18.3 サイトカイン産生に対する作用
ヒト末梢血単核球において、リポポリサッカライド刺激によるTNF‐α、GM‐CSF、MIP‐1α及びMIP‐1βの産生を抑制し、IL‐6及びIL‐10の産生を促進した。また、抗CD3抗体と抗CD28抗体の共刺激によるTNF‐α、IL‐2、IL‐4、IL‐5、IL‐10、IL‐13、IL‐22、IFN‐γ、GM‐CSF及びRANTESの産生を抑制した(in vitro)。
18.4 アレルギー性慢性皮膚炎に対する作用
ハプテン反復塗布により誘導されるマウスのアレルギー性慢性皮膚炎モデルにおいて、ジファミラスト軟膏の4週間塗布により濃度依存的に皮膚の肥厚を改善し、病変局所への炎症性細胞の浸潤を抑制した。
18.5 引っ掻きによる慢性皮膚炎に対する作用
マウスの引っ掻きによる慢性皮膚炎モデルにおいて、ジファミラストの6週間塗布により皮膚症状の改善が認められた。

製造販売会社
大塚製薬
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