ブイタマークリーム1%
添付文書情報2024年08月改定(第2版)
商品情報
- 禁忌
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
- 効能・効果
- 1). アトピー性皮膚炎。
2). 尋常性乾癬。
- 用法・用量
- 〈アトピー性皮膚炎〉
通常、成人及び12歳以上の小児には、1日1回、適量を患部に塗布する。
〈尋常性乾癬〉
通常、成人には、1日1回、適量を患部に塗布する。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 〈効能共通〉症状が改善した場合には継続投与の必要性について検討し、漫然と長期にわたって使用しないこと。
7.2. 〈アトピー性皮膚炎〉治療開始8週間以内に症状の改善が認められない場合は、使用を中止すること。
7.3. 〈尋常性乾癬〉治療開始12週間以内に症状の改善が認められない場合は、使用を中止すること。
- 合併症・既往歴等のある患者
- 9.1.1. 皮膚感染症を伴う患者:皮膚感染部位を避けて使用し、なお、やむを得ず使用する場合には、あらかじめ適切な抗菌剤、抗ウイルス剤、抗真菌剤による治療を行うこと、又はこれらとの併用を行うことを考慮すること。
- 副作用
- 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 11.2. その他の副作用
1). 感染症及び寄生虫症:(5%以上)適用部位毛包炎(17.0%)、(1~5%未満)毛包炎。
2). 神経系障害:(5%以上)頭痛。
3). 胃腸障害:(1%未満)上腹部痛、悪心。
4). 皮膚及び皮下組織障害:(5%以上)接触皮膚炎、(1~5%未満)ざ瘡、乾癬、アトピー性皮膚炎、(1%未満)皮膚炎、毛孔性角化症、皮膚そう痒症、皮脂欠乏症、ざ瘡様皮膚炎、湿疹、皮膚色素沈着障害。
5). 一般・全身障害及び投与部位の状態:(5%以上)適用部位ざ瘡、(1~5%未満)適用部位刺激感、適用部位そう痒感、適用部位変色、適用部位多毛症、適用部位湿疹、(1%未満)適用部位疼痛、適用部位腫脹。
- 授乳婦
- 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること(動物実験(ラット、皮下投与)で、臨床曝露量の108倍の曝露量で胎仔体重低値及び胎仔骨格変異(胎仔鼻骨不完全骨化)の増加が報告されており、動物実験(ウサギ、皮下投与)で、臨床曝露量の11倍の曝露量で母動物体重増加量減少が認められ、胎仔死亡及び胎仔骨格変異(胎仔頭頂骨過剰縫合線及び胎仔頭頂間骨過剰縫合線)の軽度な増加が報告されている)。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(動物実験(ラット、皮下投与)で、乳汁中に移行することが報告されている)。
- 小児等
- 〈アトピー性皮膚炎〉アトピー性皮膚炎の12歳未満の小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
〈尋常性乾癬〉尋常性乾癬の小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
- 適用上の注意
- 14.1. 薬剤投与時の注意14.1.1. 粘膜、潰瘍、明らかに局面を形成しているびらん等への塗布は避けること。
14.1.2. 万一、眼に入った場合は、直ちに水で洗い流すこと。
16.1 血中濃度
〈アトピー性皮膚炎〉
12歳以上のアトピー性皮膚炎患者に本剤1%を1日1回反復塗布し、タピナロフの血漿中濃度を測定したa)(定量下限:ZBB4‐1試験及びZBB4‐2試験は50.0pg/mL、203121試験は40.0pg/mL)。タピナロフの血漿中濃度が測定可能であった患者割合は、塗布4週時では28.2%(117/415例)、塗布8週時では28.3%(116/410例)、塗布24週時では19.0%(70/368例)、塗布52週時では10.3%(24/234例)であった。血漿中濃度の最大値は、塗布4週時では20900pg/mL、塗布8週時では5380pg/mL、塗布24週時では2610pg/mL、塗布52週時では474pg/mLであった。
a)第II相臨床試験(203121試験)の日本人集団及び第III相臨床試験(ZBB4‐1試験、ZBB4‐2試験)の併合解析結果
〈尋常性乾癬〉
18歳以上の尋常性乾癬患者に本剤1%を1日1回反復塗布し、タピナロフの血漿中濃度を測定したb)(定量下限:50.0pg/mL)。タピナロフの血漿中濃度が測定可能であった患者割合は、塗布4週時では12.4%(47/380例)、塗布12週時では11.2%(43/383例)、塗布24週時では6.6%(21/317例)、塗布52週時では1.8%(4/224例)であった。血漿中濃度の最大値は、塗布4週時では743pg/mL、塗布12週時では1070pg/mL、塗布24週時では1770pg/mL、塗布52週時では287pg/mLであった。
b)第III相臨床試験(ZBA4‐1試験、ZBA4‐2試験)の併合解析結果
16.3 分布
タピナロフのヒト血漿中蛋白結合率は99.1~99.4%であった(in vitro)。
16.4 代謝
タピナロフは、ヒト皮膚ミクロソームでは代謝されなかった。タピナロフの肝代謝には、CYP1A2及びCYP3A4による酸化、UDP‐グルクロン酸転移酵素(UGT)1A9によるグルクロン酸抱合及び硫酸転移酵素(SULT)1A1、SULT1A3及びSULT1E1による硫酸抱合が寄与する(in vitro)。
16.5 排泄
ミニブタに14C標識したタピナロフ1%を10mg/kg単回経皮投与したとき、投与10時間後の投与部位の拭き取り及び投与168時間後の皮膚組織中から、投与放射能のそれぞれ82.5%及び1.3%が回収された。また、投与168時間後までの尿及び糞中に、投与放射能のそれぞれ0.31%及び0.22%が排泄された。
ラットに14C標識したタピナロフ2mg/kgを単回皮下投与したとき、投与72時間後までの尿、糞及び胆汁中に、投与放射能のそれぞれ20.9%、5.32%及び67.3%が排泄された。
17.1 有効性及び安全性に関する試験
〈アトピー性皮膚炎〉
17.1.1 第III相比較試験及び継続投与試験(ZBB4‐1試験)
中等症又は重症注1)の12歳以上のアトピー性皮膚炎患者216例を対象に、本剤又は基剤を1日1回、8週間反復塗布した注2)。主要評価項目である塗布8週時のInvestigator’s Global Assessment(IGA)反応率注3)は、表1のとおりであった。その後、継続可能な症例では本剤を1日1回、16週間反復塗布した。いずれの投与群でも、本剤の塗布開始後、IGAスコアの経時的な改善傾向が認められ、IGA反応率の経時的な上昇が認められた。
注1)IGAスコアが3(中等症)又は4(重症)、Eczema Area and Severity Index(EASI)スコア(被髪頭部を除く)が10以上、病変%BSA(病変が占める体表面積の割合)が5%以上30%以下(被髪頭部を除く)
注2)アトピー性皮膚炎に対する治療は併用禁止とした(ただし、8週以降は必要な場合に限り併用可能とした)。
注3)IGAスコアが0(消失)又は1(ほぼ消失)で、かつベースラインから2段階以上改善した患者の割合
表1 塗布8週時のIGA反応率
→図表を見る(PDF)
本剤を使用した患者における副作用発現割合は、44.2%(88/199例)であった。主な副作用は、適用部位毛包炎15.6%(31/199例)、頭痛11.1%(22/199例)、適用部位ざ瘡8.5%(17/199例)、毛包炎及びざ瘡がそれぞれ4.0%(8/199例)及びアトピー性皮膚炎3.0%(6/199例)であった。
17.1.2 第III相長期投与試験(ZBB4‐2試験)
軽症~重症注4)の12歳以上のアトピー性皮膚炎患者291例を対象に、本剤を1日1回、52週間反復塗布した注5)。有効性解析対象290例において、IGA反応率は、塗布52週時41.3%(97/235例)であった。
副作用発現割合は、61.5%(179/291例)であった。主な副作用は、適用部位毛包炎17.9%(52/291例)、適用部位ざ瘡16.2%(47/291例)、頭痛13.7%(40/291例)、アトピー性皮膚炎8.2%(24/291例)、ざ瘡7.2%(21/291例)及び接触皮膚炎5.5%(16/291例)であった。
注4)IGAスコアが2(軽症)以上4(重症)以下、EASIスコア(被髪頭部を除く)が5以上、病変%BSAが5%以上30%以下(被髪頭部を除く)
注5)アトピー性皮膚炎に対する治療は併用禁止とした(ただし、必要な場合に限り併用可能とした)。
〈尋常性乾癬〉
17.1.3 第III相比較試験及び継続投与試験(ZBA4‐1試験)
軽症~重症注6)の18歳以上の尋常性乾癬患者158例を対象に、本剤又は基剤を1日1回、12週間反復塗布した注7)。主要評価項目である塗布12週時のPhysician Global Assessment(PGA)反応率注8)は、表2のとおりであった。その後、継続可能な症例では本剤を1日1回、12週間反復塗布した。いずれの投与群でも、本剤の塗布開始後、PGAスコアの経時的な改善傾向が認められ、PGA反応率の経時的な上昇が認められた。
注6)PGAスコアが2(軽症)以上4(重症)以下、PASI(Psoriasis Area and Severity Index)スコア(被髪頭部を除く)が5以上、病変%BSAが3%以上20%以下(被髪頭部を除く)
注7)乾癬に対する治療は併用禁止とした(ただし、12週以降は必要な場合に限り併用可能とした)。
注8)PGAスコアが0(消失)又は1(ほぼ消失)で、かつベースラインから2段階以上改善した患者の割合
表2 塗布12週時のPGA反応率
→図表を見る(PDF)
本剤を使用した患者における副作用発現割合は、44.0%(66/150例)であった。主な副作用は、適用部位毛包炎13.3%(20/150例)、接触皮膚炎12.7%(19/150例)、毛包炎5.3%(8/150例)、乾癬4.7%(7/150例)及び適用部位刺激感4.0%(6/150例)であった。
17.1.4 第III相長期投与試験(ZBA4‐2試験)
軽症~重症注9)の18歳以上の尋常性乾癬患者305例を対象に、本剤を1日1回、52週間反復塗布した注10)。有効性解析対象304例において、PGA反応率は塗布52週時56.3%(126/224例)であった。
副作用発現割合は、55.4%(169/305例)であった。主な副作用は、適用部位毛包炎19.0%(58/305例)、接触皮膚炎14.4%(44/305例)、乾癬9.8%(30/305例)及び毛包炎5.6%(17/305例)であった。
注9)PGAスコアが2(軽症)以上4(重症)以下、PASIスコア(被髪頭部を除く)が5以上、病変%BSAが3%以上20%以下(被髪頭部を除く)
注10)乾癬に対する治療は併用禁止とした(ただし、必要な場合に限り併用可能とした)。
18.1 作用機序
タピナロフは、リガンド依存的な転写因子である芳香族炭化水素受容体(AhR)を活性化することにより、種々の遺伝子発現を調節する。本作用機序に基づき、炎症性サイトカインを低下させ、抗酸化分子の発現を誘導して、皮膚の炎症を抑制するとともに、皮膚バリア機能を改善する。
18.2 AhRに対する作用
ヒト末梢血単核細胞において、AhRの活性化の指標であるCYP1A1の遺伝子発現を誘導した(in vitro)。
18.3 サイトカイン産生に対する作用
ヒト末梢血単核細胞において、T細胞刺激により誘発されるサイトカイン(IL‐4及びIL‐17A)の産生を抑制した(in vitro)。
18.4 抗酸化作用
ヒト末梢血単核細胞において、抗酸化作用の指標であるNAD(P)H:quinone dehydrogenase 1(NQO1)の遺伝子発現を誘導した(in vitro)。
18.5 皮膚炎に対する作用
アトピー性皮膚炎モデルマウスにおいて、IL‐4を低下させ、NQO1の遺伝子発現を誘導し、皮膚の炎症を抑制した。乾癬モデルマウスにおいて、IL‐17Aを低下させ、NQO1の遺伝子発現を誘導し、皮膚の炎症を抑制した。
18.6 皮膚バリア機能に対する作用
アトピー性皮膚炎モデルマウスにおいて、皮膚バリア機能の低下を示唆する経皮水分蒸散量(TEWL)の増加を抑制した。
- 製造販売会社
- 日本たばこ産業
- 販売会社
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