エピデュオゲル
添付文書情報2023年01月改定(第1版)
商品情報
- 習
- 処
- 生
- 特生
- 特承
- 毒
- 劇
- 麻
- 覚
- 覚原
- 向
- 禁忌
- 2.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.2. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性〔9.5妊婦の項参照〕。
- 効能・効果
- 尋常性ざ瘡。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. 本剤は顔面の尋常性ざ瘡にのみ使用すること。
5.2. 顔面以外の部位(胸部、背部等)における有効性・安全性は確立していない。
5.3. 結節及び嚢腫には、他の適切な処置を行うこと。
- 用法・用量
- 1日1回、洗顔後、患部に適量を塗布する。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 夕方から就寝前に使用すること。
7.2. 治療開始3ヵ月以内に症状の改善が認められない場合には使用を中止すること。
- 特定の背景を有する患者に関する注意
- 8.1. 本剤はアダパレンと過酸化ベンゾイルの配合剤であり、各単剤よりも皮膚刺激が発現するおそれがあるため、本剤よりも先に各単剤による治療を考慮すること。
8.2. 過敏症や重度皮膚刺激感が認められた場合は、本剤の使用を中止すること。
8.3. 本剤の使用中に皮膚剥脱、紅斑、刺激感、腫脹等があらわれることがあり、紅斑や腫脹が顔面全体や頚部にまで及ぶ症例も報告されているので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には本剤の使用を中止するなど適切な処置を行うこと。
8.4. 症状改善により本剤塗布の必要がなくなった場合は、塗布を中止し、漫然と長期にわたって使用しないこと。
8.5. 日光又は日焼けランプ等による過度の紫外線曝露を避けること。
- 副作用
- 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には使用を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 11.2. その他の副作用
1). 皮膚及び皮下組織障害:(5%以上)皮膚刺激、(0.1~5%未満)皮膚疼痛、アレルギー性皮膚炎、紅斑、皮膚そう痒症、日光皮膚炎、皮膚びらん、皮膚剥脱、(頻度不明)顔面腫脹、皮膚水疱、皮膚乾燥、皮膚灼熱感、皮膚不快感、皮膚刺激感、湿疹、ざ瘡、接触皮膚炎、皮脂欠乏症、皮膚炎、皮脂欠乏性湿疹、発疹、そう痒性皮疹、脂漏性皮膚炎、皮膚浮腫、蕁麻疹、乾皮症、間擦疹、脂腺機能亢進、顔面浮腫、丘疹、皮膚炎症、紅斑性皮疹、皮膚反応、アレルギー性接触皮膚炎、汗疹。
2). 眼障害:(0.1~5%未満)眼瞼炎、眼瞼浮腫、(頻度不明)眼瞼刺激、眼瞼紅斑、眼瞼そう痒症、眼瞼腫脹。
3). 傷害、中毒及び処置合併症:(0.1~5%未満)サンバーン。
4). 呼吸器、胸郭及び縦隔障害:(頻度不明)咽喉絞扼感。
5). 感染症及び寄生虫症:(頻度不明)単純ヘルペス。
6). 肝臓:(頻度不明)血中ビリルビン増加、AST増加、ALT増加、γ-GTP増加。
7). その他:(頻度不明)血中コレステロール増加、腫脹、ピリピリ感、灼熱感、口角炎、白血球数減少、白血球数増加、血小板数増加、違和感、ほてり、血中コレステロール減少、血中尿素減少。
- 授乳婦
- 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には使用しないこと(妊娠した場合、あるいは妊娠が予想される場合には医師に知らせるよう指導すること)、動物実験において、アダパレンの経皮投与(ラット、ウサギ)で奇形の発生は認められていないが、過剰肋骨の発生頻度増加が報告されており、アダパレンの経口投与(ラット、ウサギ)で催奇形作用が報告されている〔2.2参照〕。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(皮膚外用時のヒト母乳中への移行は不明であるが、動物実験において、アダパレンの経口又は静脈内投与(ラット)で乳汁中へ移行することが報告されている)。
- 小児等
- 12歳未満の小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
- 適用上の注意
- 14.1. 薬剤使用時の注意14.1.1. 他の刺激性のある外用剤と併用する場合は、皮膚刺激感が増すおそれがあるため注意すること。
14.1.2. 本剤に含まれる過酸化ベンゾイルは漂白作用があるので、髪、衣料等に付着しないように注意すること。
14.1.3. 外用としてのみ使用すること。
14.1.4. 切り傷、すり傷、湿疹のある皮膚への塗布は避けること。
14.1.5. 眼、口唇、鼻翼及び粘膜を避けながら、患部に塗布すること。眼の周囲に使用する場合には眼に入らないように注意する(万一、眼に入った場合は直ちに水で洗い流す)。
16.1 血中濃度
日本人健康成人男性に本剤1gを1日1回、5日間反復塗布した時、10例中2例でアダパレンは5日目に定量限界(0.10ng/mL)を上回り、そのうち最高血中濃度は0.16ng/mLであった。過酸化ベンゾイルは皮膚において速やかに安息香酸に分解される。10例中8例で反復塗布により定量可能な安息香酸が検出され(定量限界:20ng/mL)、そのうち最高血中濃度は27ng/mLであった。全身への蓄積は認められず、アダパレンは安息香酸の全身曝露量に影響を及ぼさなかった。
16.2 吸収
16.2.1 全層ヒト皮膚における皮膚透過性
オープンガラス拡散セルに装着した全層ヒト皮膚に本剤、アダパレン0.1%ゲル、ディフェリン(アダパレン)ゲル、過酸化ベンゾイル2.5%ゲル又はCutacnyl(過酸化ベンゾイル)ゲルを10mg/cm2の用量で非閉塞で16時間塗布した。アダパレンは主として表皮に分布し、わずかながら真皮にも到達した。皮膚を介してレセプター液に吸収されたアダパレン濃度は定量限界未満(1ng/mL未満)であった。過酸化ベンゾイルの透過性の検討では安息香酸の濃度を測定した。すべての皮膚コンパートメントで定量可能な過酸化ベンゾイルが検出された(in vitro)。
16.3 分布
16.3.1 アダパレン
ラットに14C標識体を単回塗布後の皮膚組織内放射能分布は角質層で最高レベルであり、次に毛包周囲の表皮層に検出された。真皮及び皮下組織への分布は認められなかった。ラットに14C標識体を単回塗布後の組織内放射能濃度は、投与部位皮膚、非投与部位皮膚及び消化管を除き、ほとんどの組織、測定時点において検出限界未満であった。ラットに14C標識体を21日間反復塗布した時、投与部位及び非投与部位の皮膚、消化管並びに副腎(特に皮質部)で雌雄とも高く、雌では胸腺及び卵巣でも高かった。投与後、大部分の組織では放射能は時間と共に減少したが、卵巣と胸腺における減少は緩徐であった。
16.3.2 過酸化ベンゾイル
ヒト正常皮膚を用いて皮膚内分布を検討した結果、表皮及び真皮中には過酸化ベンゾイル及び安息香酸が検出されたが、透過後はすべて安息香酸であることが確認された(in vitro)。
16.4 代謝
16.4.1 アダパレン
ラットの皮膚では代謝されなかった。
16.4.2 過酸化ベンゾイル
塗布後、生体内(皮膚中及び血漿中)で速やかに安息香酸に変換される。安息香酸は、更に馬尿酸へ代謝される(in vitro)。
16.5 排泄
16.5.1 アダパレン
マウス、ラット、ウサギ、イヌに14C標識体の塗布後、放射能の大部分が糞中排泄により消失した。ラットにおいて腸肝循環が認められた。
16.5.2 過酸化ベンゾイル
安息香酸は、ヒト及び主要な動物種において、ほぼすべてが尿中に排泄される。
17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内第III相臨床試験
日本人の尋常性ざ瘡患者417例を対象に、本剤を1日1回(夕方から就寝前)、12週間、顔面に塗布時の有効性及び安全性を検討することを目的とした無作為化二重盲検並行群間比較試験(対照:アダパレン0.1%ゲル、過酸化ベンゾイル2.5%ゲル)を実施した。本剤群では、アダパレン0.1%ゲル群に対し、総皮疹数の減少率において統計的有意差(p<0.001)が認められ、過酸化ベンゾイル2.5%ゲル群に対して数値的に高かった。
副作用発現頻度は、本剤群で12.7%(27/212例)、アダパレン0.1%ゲル群で3.0%(3/101例)、過酸化ベンゾイル2.5%ゲル群で6.7%(7/104例)であった。最も多かったものは皮膚刺激(本剤群10.4%(22/212例)、アダパレン0.1%ゲル群3.0%(3/101例)、過酸化ベンゾイル2.5%ゲル群2.9%(3/104例))であった。
有害事象とは別に各来院時に局所刺激性評価の指標(紅斑、落屑、皮膚乾燥、そう痒感、刺痛感/灼熱感)を4段階で評価した。本剤群では、アダパレン0.1%ゲル群及び過酸化ベンゾイル2.5%ゲル群と比べて、徴候・症状がベースラインより悪化した被験者が多かったが、本剤の局所刺激性の徴候・症状は、重症度はほとんどが軽度ないし中等度であった。
表 総皮疹数の減少率
→図表を見る(PDF)
17.1.2 国内第III相臨床試験(長期投与試験)
日本人の尋常性ざ瘡患者436例を対象に、本剤を1日1回、12ヵ月間、顔面に塗布時の安全性及び有効性を検討することを目的とした非対照一般臨床試験を実施した。塗布開始後1週間時点において総皮疹数の減少が認められ、効果は12ヵ月間を通じて維持された。
副作用発現頻度は、9.9%(43/436例)であった。最も多かったものは皮膚刺激で6.9%(30/436例)に認められた。
有害事象とは別に各来院時に局所刺激性評価の指標(紅斑、落屑、皮膚乾燥、そう痒感、刺痛感/灼熱感)を4段階で評価した。局所刺激性の徴候の多くは軽度ないし中等度で、平均スコアは1週目に最高値に達し、経時的に低下した。
17.1.3 海外第III相臨床試験(統合解析)
外国において尋常性ざ瘡患者を対象に本剤を1日1回(夕方から就寝前)、12週間、顔面及び他の患部に塗布することにより実施された二つの第III相臨床試験(総症例数2185例)について、本剤のアダパレン0.1%ゲル、過酸化ベンゾイル2.5%ゲル及び基剤に対する有効性を検討した。本剤群は、全般改善度(IGAスコアが2段階改善し、IGAスコアが「皮疹消失」又は「ほぼ皮疹消失」と判定された患者の割合)において、各単剤群及びゲル基剤群に対してより有効であることが示された。また、本剤群とゲル基剤群との差は、各単剤群とゲル基剤群との差の合計を上回り、配合剤として使用することによる相乗作用が示された(外国人データ)。
表 臨床的有効性
→図表を見る(PDF)
18.1 作用機序
本剤は作用機序が異なり、それぞれ相補的に作用する二つの有効成分を含有する配合剤である。
18.1.1 アダパレン
アダパレンはレチノイン酸受容体に結合し、遺伝子転写促進化を誘導することによりレチノイド様作用を示す。
18.1.2 過酸化ベンゾイル
(1)抗菌作用
過酸化ベンゾイルは強力な酸化剤であり、分解により生じたフリーラジカル(酸化ベンゾイルラジカルやフェニルラジカルなど)が細菌の膜構造、DNA・代謝などを直接障害して、アクネ菌や黄色ブドウ球菌などに対する抗菌作用を示す。
(2)角層剥離作用
閉塞した毛漏斗部において、過酸化ベンゾイルが、角層中デスモソームの増加を是正することにより、角質細胞同士の結合が弛み、角層剥離が促進される。
18.2 薬理作用
18.2.1 アダパレン
(1)角化細胞分化抑制作用
アダパレンは表皮角化細胞の分化を抑制した(in vitro)。
18.2.2 過酸化ベンゾイル
(1)抗菌作用
過酸化ベンゾイルはその酸化作用による広い抗菌活性を有し、特にアクネ菌に対して高い抗菌作用を示す(in vitro)。
(2)角層剥離作用
実験的ウサギ面皰モデルにおいて、過酸化ベンゾイルは角質細胞同士の結合を弛めて角層剥離を促し、毛漏斗部の角層肥厚を改善する。
- 製造販売会社
- マルホ
- 販売会社
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