ダイメジン・マルチ注

添付文書情報2023年08月改定(第1版)
商品情報
- 禁忌
- 2.1. 本剤又は本剤配合成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.2. 血友病患者[パンテノールを含有しているため、出血時間を延長するおそれがある]。
- 効能・効果
- 経口栄養補給が不能又は不十分、経腸管栄養補給が不能又は不十分で高カロリー静脈栄養に頼らざるを得ない場合のビタミン補給。
- 用法・用量
- 本剤を高カロリー経静脈栄養輸液に溶解し、点滴静注する。
用量は通常、成人1日1瓶とする。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
(用法及び用量に関連する注意)
本剤は高カロリー静脈栄養輸液添加用ビタミン剤であるため、単独投与及び末梢静脈内投与は避けること。
- 生殖能を有する者
- 9.1.1. 高カルシウム血症の患者:血液、尿検査を行い、異常が認められた場合には、投与を中止すること(エルゴカルシフェロールを含有している)。
9.1.2. 本人又は両親、兄弟に気管支喘息、発疹、蕁麻疹等のアレルギーを起こしやすい体質をもつ患者:過敏症等の副作用が強くあらわれることがある。
9.1.3. 薬物過敏症の既往歴のある患者。
腎機能障害患者:副作用が強くあらわれることがある。
〔9.5.1参照〕。
- 相互作用
- 10.2. 併用注意:1). レボドパ[レボドパの作用を減じるおそれがある(ピリドキシン塩酸塩がレボドパの脱炭酸化を促進し、脳内作用部位への到達量を減少させる)]。
2). ワルファリン[ワルファリンの作用を減弱させるおそれがある(フィトナジオンがワルファリンの作用に拮抗するため(本剤はフィトナジオン2mgを含有する))]。
- 副作用
- 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 重大な副作用
- 11.1. 重大な副作用
11.1.1. ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明):血圧低下、意識障害、呼吸困難、チアノーゼ、悪心、胸内苦悶、顔面潮紅、そう痒感、発汗等があらわれた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 11.2. その他の副作用
1). 過敏症:(頻度不明)蕁麻疹、発疹、顔面潮紅。
2). 消化器:(頻度不明)悪心、下痢、腹痛、食欲不振。
- 高齢者
- 減量するなど注意すること(一般に生理機能が低下している)。
- 授乳婦
- 9.5.1. 妊娠3ヵ月以内又は妊娠を希望する女性:投与する場合には、用法及び用
量に留意し、本剤によるビタミンAの投与は5000IU/日未満に留めるなど必要な注意を行うこと。外国において、妊娠前3ヵ月から妊娠初期3ヵ月までにビタミンAを10000IU/日以上摂取した女性から出生した児に、頭蓋神経堤などを中心とする奇形発現の増加が推定されたとする疫学調査結果がある〔9.4生殖能を有する者の項参照〕。
9.5.2. 妊婦<妊娠3ヵ月以内の女性を除く>:治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.5.3. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性:ビタミンD過剰にならないように、慎重に投与すること。
9.6.1. 治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.6.2. ビタミンD過剰にならないように、慎重に投与すること。
- 小児等
- 9.7.1. 小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
9.7.2. ビタミンD過剰にならないように、慎重に投与すること。
- 取扱い上の注意
- 14.1. 薬剤調製時の注意14.1.1. アミノ酸製剤とのみ混合した場合、ビタミンの分解が促進されることがある。また、本剤を高カロリー静脈栄養輸液に混合後、通常12時間以内に投与を終了すること。
14.1.2. 配合薬剤によってビタミンの分解が促進されることがあるので、注意すること。
14.2. 薬剤投与時の注意14.2.1. 急速に静脈内投与すると、一過性血圧低下を起こすおそれがあるので、必ず用法及び用量に従って投与すること。
14.2.2. ビタミンの光分解を防ぐため、遮光カバー(橙黄褐色ポリエチレン製カバー等)で輸液瓶又は輸液バッグを被覆して使用すること。
14.2.3. 可塑剤としてDEHP[di-(2-ethylhexyl)phthalate;フタル酸ジ-(2-エチルヘキシル)]を含むポリ塩化ビニル製の輸液セット等を使用した場合、DEHPが製剤中に溶出するので、DEHPを含まない輸液セット等を使用することが望ましい。
14.2.4. 細菌などによる汚染を避けるため、一部使用後の残液は使用しないこと。
外箱開封後は遮光して保存すること。
17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内一般臨床試験
経口、経腸管による栄養補給が不能又は不十分な患者20例を対象に、本剤を輸液中に溶解し、1日1バイアルを7~11日間点滴静注したとき、栄養状態が改善された症例は15%(3/20例)であり、残りの85%(7/20例)も栄養状態が維持された。
本剤投与によるビタミンの過剰症及び欠乏症はいずれの症例においても認められなかった。
なお、副作用の発現割合は5%(1/20例)であり、副作用は1例にAST・ALTの上昇が認められた。
17.1.2 国内一般臨床試験
経口、経腸管による栄養補給が不能又は不十分な患者16例を対象に、本剤を輸液中に混入し、1日1バイアルを6日以上点滴静注したとき、全例16例において栄養状態が維持された。
本剤投与によるビタミンの過剰症及び欠乏症はいずれの症例においても認められなかった。
なお、副作用は認められなかった。
17.1.3 国内一般臨床試験
経口、経腸管による栄養補給が不能又は不十分な患者16例を対象に、本剤を輸液中に混入し、1日1バイアルを6~12日間点滴静注したとき、栄養状態が維持された症例は93.8%(15/16例)であり、6.2%(1/16例)は悪化した。
本剤投与によるビタミンの過剰症及び欠乏症はいずれの症例においても認められなかった。
なお、副作用は認められなかった。
18.1 作用機序
13種類のビタミンが総合的に作用して、中心静脈栄養法(IVH)施行患者の栄養状態を維持・改善する。
18.2 総合ビタミン剤投与効果
雄性ビーグル犬に、糖、アミノ酸、電解質を含むIVH基本液を5日間投与し、その後4週間、IVH基本液に本剤と同じ13種のビタミンを含有する製剤を加えたビタミン投与群(3頭)と、IVH基本液のみのビタミン非投与群(3頭)による血中ビタミン濃度を含む各種検査を実施した。その結果、ビタミン投与群では、なんら異常が認められなかった。一方、ビタミン非投与群では、3週目より全例嘔吐を始め、数日後2頭は死亡し、1頭も衰弱ののち腹臥した。ビタミン投与群での血中ビタミン濃度は、ビタミンB1、B6、C、D、葉酸、パントテン酸は投与前の濃度を維持又は増加傾向にあったが、ビタミンB12、A、Eは減少した。病理組織検査では、非投与群1頭に肝細胞の異常が認められた。両群間では、ビタミンB1量、TPP効果、トランスケトラーゼ活性の差が顕著で、非投与群の死因はビタミンB1の欠乏障害であると推察される。
- 製造販売会社
- 日医工ファーマ
- 販売会社
- 日医工
おくすりのQ&A
自費で接種された、風疹ワクチンが申請により
補助が受けれることになり、母子手帳記載以外に、予診票の控えがいるとのこと
保管中の予診票の控えを渡したら...
わからないことがあったら、
気軽にすぐ質問しよう!
このコミュニティは、各種法令・通達が実務の現場で実際にはどう運用されているのか情報共有に使われることもあります。解釈に幅があるものや、関係機関や担当者によって対応が異なる可能性のあることを、唯一の正解であるかのように断言するのはお控えください。「しろぼんねっと」編集部は、投稿者の了承を得ることなく回答や質問を削除する場合があります。