クエン酸第一鉄ナトリウム錠50mg「ツルハラ」

添付文書情報2024年02月改定(第1版)
商品情報
- 禁忌
- 2.1. 鉄欠乏状態にない患者[過量投与にならないよう注意する(過剰症を起こすおそれがある)]。
- 効能・効果
- 鉄欠乏性貧血。
- 用法・用量
- 通常成人は鉄として1日100~200mg(本剤2~4錠)を1~2回に分けて食後経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
- 合併症・既往歴等のある患者
- 8.1. 本剤投与中は、適宜血液検査を実施し、過量投与にならないよう注意する。
9.1.1. 消化性潰瘍、慢性潰瘍性大腸炎、限局性腸炎等の胃腸疾患のある患者:病態を悪化させることがある。
9.1.2. 発作性夜間血色素尿症の患者:溶血を誘発し病態を悪化させることがある。
9.1.3. 鉄含有製剤投与中(鉄剤投与中、MRI用肝臓造影剤投与中等)の患者:鉄過剰症を起こすおそれがある。
- 相互作用
- 10.2. 併用注意:1). セフジニル<経口>[セフジニルの吸収を約10分の1に阻害することがあるので、3時間以上間隔を空けて本剤を投与すること(相手薬剤と高分子鉄キレートを形成し、相手薬剤の吸収を阻害する)]。
2). キノロン系抗菌剤<経口>(塩酸シプロフロキサシン<経口>、ノルフロキサシン<経口>、トスフロキサシントシル酸塩水和物<経口>、スパルフロキサシン<経口>等)[抗菌剤の吸収を阻害することがある(相手薬剤と高分子鉄キレートを形成し、相手薬剤の吸収を阻害する)]。
3). テトラサイクリン系抗生物質<経口>[相互に吸収を阻害する(相手薬剤と高分子鉄キレートを形成し、相互に吸収を阻害する)]。
4). 甲状腺ホルモン製剤<経口>(レボチロキシンナトリウム水和物<経口>、リオチロニンナトリウム<経口>等)[チロキシンの吸収を阻害するおそれがある(相手薬剤と高分子鉄キレートを形成し、相手薬剤の吸収を阻害するおそれがある)]。
5). 制酸剤[鉄の吸収を阻害することがある(in vitro試験において、pHの上昇により、難溶性の鉄重合体を形成することが報告されている)]。
6). タンニン酸を含有する食品[鉄の吸収を阻害するおそれがある(in vitro試験において、タンニン酸と高分子鉄キレートを形成することが報告されている)]。
- 副作用
- 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 11.2. その他の副作用
1). 消化器:(5%以上)悪心・嘔吐、(0.1~5%未満)上腹部不快感、胃痛・腹痛、下痢、食欲不振、便秘、胸やけ、(0.1%未満)腹部膨満感。
2). 過敏症:(0.1~5%未満)発疹、(0.1%未満)そう痒感、(頻度不明)光線過敏症。
3). 肝臓:(0.1~5%未満)AST上昇、ALT上昇等、(0.1%未満)Al-P上昇等。
4). 精神神経系:(0.1%未満)頭痛、めまい。
5). その他:(0.1%未満)倦怠感、浮腫。
- 高齢者
- 減量するなど注意すること(一般に高齢者では生理機能が低下している)。
- 小児等
- 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
- 取扱い上の注意
- 14.1. 薬剤交付時の注意PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜に刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
PTP包装はアルミピロー開封後、湿気を避けて遮光保存すること(湿気及び光により変色することがある)。
- その他の注意
- 15.1. 臨床使用に基づく情報15.1.1. 本剤の投与により便が黒色を呈することがある。
15.1.2. 本剤の投与により歯又は舌が一時的に着色(茶褐色等)することがあるが、その場合には、重曹等で除去する。
15.2. 非臨床試験に基づく情報15.2.1. 動物実験において、大量のアロプリノールとの併用で肝の鉄貯蔵量が増加したとの報告がある。
16.1 血中濃度
16.1.1 生物学的同等性試験
〈クエン酸第一鉄ナトリウム錠50mg「ツルハラ」〉
クエン酸第一鉄ナトリウム錠50mg「ツルハラ」とフェロミア錠50mgを健康成人男子にそれぞれ2錠(鉄として100mg)空腹時単回経口投与(クロスオーバー法)し、血清鉄濃度を測定した。得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、log(0.8)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
→図表を見る(PDF)
〈クエン酸第一鉄ナトリウム顆粒8.3%「ツルハラ」〉
クエン酸第一鉄ナトリウム顆粒8.3%「ツルハラ」とフェロミア顆粒8.3%を健康成人男子にそれぞれ1.2g(鉄として100mg)空腹時単回経口投与(クロスオーバー法)し、血清鉄濃度を測定した。得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、log(0.8)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
→図表を見る(PDF)
血清鉄濃度並びに⊿AUC、⊿Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
18.1 作用機序
吸収された鉄は血漿トランスフェリンと結合し、体内を循環する。トランスフェリンに結合した鉄は骨髄にて赤芽球にとりこまれ、ヘモグロビン合成に利用される。
18.2 胃酸分泌に影響されることなく血清鉄を上昇させる
健康なラット及びウサギ並びに貧血ウサギにおいて、クエン酸第一鉄ナトリウムは硫酸鉄水和物あるいはフマル酸第一鉄とほぼ同等の血清鉄上昇効果を示した。イヌにおいて、クエン酸第一鉄ナトリウムは食後投与でも血清鉄の上昇を示した。
さらに、クエン酸第一鉄ナトリウムの血清鉄上昇効果は、胃酸分泌を抑制したラットにおいても認められ、胃酸の影響を比較的受けにくい。
18.3 ヘモグロビンと貯蔵鉄の回復により貧血状態を改善する
鉄欠乏食で飼育した瀉血貧血ラットに、クエン酸第一鉄ナトリウム30mg/kg/日を18日間連続投与した後、顕著なヘモグロビン回復効果が認められた。また、肝臓及び脾臓中の鉄含有量がそれぞれ対照に比べて有意に上昇し、貯蔵鉄補充効果が認められた。さらに血清鉄及び血清鉄飽和率の低下並びに総鉄結合能の上昇を改善した。
- 一包可:不可
- 分割:不可
- 粉砕:不明
- 製造販売会社
- 鶴原製薬
- 販売会社
おくすりのQ&A
自費で接種された、風疹ワクチンが申請により
補助が受けれることになり、母子手帳記載以外に、予診票の控えがいるとのこと
保管中の予診票の控えを渡したら...
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