アミパレン輸液

添付文書情報2022年10月改定(第1版)
商品情報
- 禁忌
- 2.1. アミノ酸代謝異常のある患者[投与されたアミノ酸が代謝されず、アミノ酸インバランスが助長されるおそれがある]。
2.2. 重篤な腎障害<透析又は血液ろ過実施中を除く>のある患者又は高窒素血症<透析又は血液ろ過実施中を除く>の患者〔8.重要な基本的注意の項、9.2.1、9.2.2参照〕。
2.3. 肝性昏睡又は肝性昏睡のおそれのある患者〔9.3.1参照〕。
- 効能・効果
- 次記状態時のアミノ酸補給:低蛋白血症、低栄養状態、手術前後。
- 用法・用量
- 〈中心静脈投与〉
通常成人は1日400~800mLを高カロリー輸液法により中心静脈内に持続点滴注入する。
なお、年齢、症状、体重により適宜増減する。
〈末梢静脈投与〉
通常成人は1回200~400mLを緩徐に点滴静注する。
投与速度は、アミノ酸の量として60分間に10g前後が体内利用に望ましく、通常成人100mL当たり約60分を基準とし、小児、老人、重篤な患者には更に緩徐に注入する。
なお、年齢、症状、体重により適宜増減する。
生体のアミノ酸利用効率上、糖類輸液剤と同時投与することが望ましい。
- 肝機能障害患者
- 透析又は血液ろ過実施中の重篤な腎障害のある患者又は透析又は血液ろ過実施中の高窒素血症の患者における、尿素等の除去量、蓄積量は透析の方法及び病態によって異なる(血液生化学検査、酸塩基平衡、体液バランス等の評価により患者の状態を確認した上で投与開始及び継続の可否を判断すること)〔2.2、9.2.2参照〕。
9.1.1. 高度アシドーシスのある患者:アシドーシスが悪化するおそれがある。
9.1.2. うっ血性心不全の患者:循環血液量の増加により、症状が悪化するおそれがある。
9.1.3. 低ナトリウム血症の患者:低ナトリウム血症が悪化するおそれがある。
9.2.1. 重篤な腎障害<透析又は血液ろ過実施中を除く>のある患者又は高窒素血症<透析又は血液ろ過実施中を除く>の患者:投与しないこと(アミノ酸の代謝産物である尿素等が滞留し、症状が悪化するおそれがある)〔2.2参照〕。
9.2.2. 透析又は血液ろ過実施中の重篤な腎障害のある患者又は透析又は血液ろ過実施中の高窒素血症の患者:アミノ酸の代謝産物である尿素等の滞留がおこるおそれがある〔2.2、8.重要な基本的注意の項参照〕。
9.3.1. 肝性昏睡又は肝性昏睡のおそれのある患者:投与しないこと(アミノ酸の代謝が十分に行われないため、症状が悪化する又は誘発されるおそれがある)〔2.3参照〕。
- 副作用
- 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 11.2. その他の副作用
1). 過敏症:(頻度不明)発疹。
2). 消化器:(0.1~5%未満)悪心・嘔吐。
3). 循環器:(頻度不明)胸部不快感、動悸。
4). 肝臓:(0.1~5%未満)AST上昇、ALT上昇、総ビリルビン上昇。
5). 腎臓:(0.1~5%未満)BUN上昇。
6). 大量・急速投与:(頻度不明)アシドーシス。
7). その他:(0.1~5%未満)血管痛、(頻度不明)悪寒、発熱、熱感、頭痛。
- 高齢者
- 投与速度を緩徐にし、減量するなど注意すること(一般に生理機能が低下している)。
- 授乳婦
- 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
- 小児等
- 低出生体重児及び新生児を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
- 取扱い上の注意
- 14.1. 全般的な注意14.1.1. 使用時には、感染に対する配慮をすること。
14.1.2. 注射針や輸液セットのびん針は、ゴム栓の刻印部(○印)に垂直にゆっくりと刺すこと(斜めに刺した場合、削り片の混入及び液漏れの原因となるおそれがある)、また、針は同一箇所に繰り返し刺さないこと。
14.2. 薬剤調製時の注意薬剤を配合する場合には、配合変化に注意すること。
14.3. 薬剤投与時の注意14.3.1. 酢酸イオン約120mEq/Lを含有しているため、大量投与時又は電解質液を併用する場合には電解質バランスに注意すること。
14.3.2. 血管痛があらわれた場合には、注射部位を変更すること(また、場合によっては投与を中止すること)。
14.3.3. 原則として、連結管を用いたタンデム方式による投与は行わないこと(輸液セット内に空気が流入するおそれがある)。
14.3.4. 容器の目盛りは目安として使用すること。
14.3.5. 残液は使用しないこと。
20.1. 液漏れの原因となるので、強い衝撃や鋭利なものとの接触等を避けること。
20.2. 品質保持のためにガスバリア性の外袋で包装し、脱酸素剤を封入しているので、外袋は使用時まで開封しないこと。
20.3. 次の場合には使用しないこと。
・ 外袋が破損している場合には使用しないこと。
・ 外袋内や容器表面に水滴や結晶が認められる場合には使用しないこと。
・ 容器から薬液が漏れている場合には使用しないこと。
・ 容器を振とうしても溶解しない結晶が認められる場合には使用しないこと。
・ 性状その他薬液に異状が認められる場合には使用しないこと。
・ ゴム栓部のシールがはがれている場合には使用しないこと。
16.1 血中濃度
健康成人男性10例に本剤200mLを前腕皮静脈内に2時間かけ投与した結果、本剤に多く含まれるアミノ酸の血清中濃度の軽度上昇を認めたが、1時間後にはほぼ投与前値に復した。
16.3 分布
14C‐アミノ酸を含む本剤を3、7、57週齢の正常ラットに静脈内投与した結果、いずれの週齢ラットにおいても血中放射能は速やかに血漿蛋白質に移行した。組織内放射能濃度は、膵臓、肝臓、腎臓等の蛋白画分で高く、筋肉にも速やかに分布した。
16.5 排泄
14C‐アミノ酸を含む本剤を3、7、57週齢の正常ラットに静脈内投与した結果、投与後72時間までの排泄率は、呼気中37.1~44.2%、尿中3.9~5.2%及び糞中1.2~3.1%であった。また、尿中のアミノ酸画分には投与アミノ酸の1.1~1.5%が排泄されたのみで、アミノ酸の体内保有率は98.5%以上であった。
17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内一般臨床試験
消化器術後症例を中心に中心静脈投与又は末梢静脈投与により実施した複数の臨床試験を統合した結果、有効性評価対象症例513例において、窒素出納、血清総蛋白及びアルブミン量、Rapid turnover protein量、尿中3‐メチルヒスチジン排泄量等の蛋白栄養指標において良好な成績が得られ、アミノ酸輸液としての有用性が確認された。
18.1 作用機序
本剤はアミノ酸の補給効果を示す。
18.2 アミノ酸補給効果
正常ラット、侵襲負荷ラットを用いて、本剤を高カロリー輸液法で投与した結果、次の栄養学的効果が確認された。
・血中総蛋白及びアルブミンの合成が良好であった。
・窒素出納の早期改善、維持が認められた。
・侵襲時の筋蛋白異化の指標となる尿中3‐メチルヒスチジン/クレアチニン比は低値を示し、筋蛋白分解抑制作用が確認された。
- 製造販売会社
- 大塚製薬工場
- 販売会社
おくすりのQ&A
自費で接種された、風疹ワクチンが申請により
補助が受けれることになり、母子手帳記載以外に、予診票の控えがいるとのこと
保管中の予診票の控えを渡したら...
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