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ユリス錠0.5mg

販売名
ユリス錠0.5mg
識別コード
FY 321 0.5
薬価
0.5mg1錠 27.70円
製造メーカー
富士薬品

添付文書情報2022年11月改定(第5版)

商品情報

薬効分類名
その他の痛風治療剤
一般名
ドチヌラド錠
禁忌
2.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
効能・効果
痛風、高尿酸血症。
(効能又は効果に関連する注意)
本剤の適用にあたっては、病型、最新の治療指針等を参考に患者を選択すること〔17.1.1-17.1.3参照〕。
用法・用量
通常、成人にはドチヌラドとして1日0.5mgより開始し、1日1回経口投与する。その後は血中尿酸値を確認しながら必要に応じて徐々に増量する。維持量は通常1日1回2mgで、患者の状態に応じて適宜増減するが、最大投与量は1日1回4mgとする。
(用法及び用量に関連する注意)
尿酸降下薬による治療初期には、血中尿酸値の急激な低下により痛風関節炎(痛風発作)が誘発されることがあるので、本剤の投与は0.5mg1日1回から開始し、投与開始から2週間以降に1mg1日1回、投与開始から6週間以降に2mg1日1回投与とするなど、徐々に増量すること。なお、増量後は経過を十分に観察すること〔8.1、17.1.1-17.1.3参照〕。
肝機能障害患者
8.1. 本剤は尿酸降下薬であり、痛風関節炎(痛風発作)発現時に血中尿酸値を低下させると痛風関節炎増悪(痛風発作増悪)させるおそれがあるため、本剤投与前に痛風関節炎(痛風発作)が認められた場合は、症状がおさまるまで、本剤の投与を開始しないこと。
また、本剤投与中に痛風関節炎(痛風発作)が発現した場合には、本剤の用量を変更することなく投与を継続し、症状によりコルヒチン、非ステロイド性抗炎症剤、副腎皮質ステロイド等を併用すること〔7.用法及び用量に関連する注意の項参照〕。
8.2. 本剤の薬理作用により特に投与初期に尿酸排泄量が増大することから、尿が酸性の場合には、患者に尿路結石及びこれに由来する血尿、腎仙痛等の症状を起こす可能性があるので、これを防止するため、水分の摂取による尿量の増加及び尿のアルカリ化をはかること(なお、この場合には、患者の酸・塩基平衡に注意すること)。
8.3. 他の尿酸排泄促進薬において重篤な肝障害が報告されていることから、本剤投与中は、定期的に肝機能検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること〔9.3肝機能障害患者の項参照〕。
9.1.1. 尿路結石を伴う患者:治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと(本剤の薬理作用から、尿中尿酸排泄量の増大により、尿路結石の症状を悪化させるおそれがあり、なお、臨床試験では、尿路結石を伴う患者への投与は行われていない)。
9.2.1. 重度腎機能障害患者(eGFRが30mL/min/1.73㎡未満):他剤での治療を考慮すること(本剤は腎近位尿細管において作用するため、腎機能障害の程度に応じて、有効性が減弱する可能性がある)。特に、乏尿又は無尿の患者においては、有効性が期待できないことから、本剤の投与は避けること。
なお、eGFRが30mL/min/1.73㎡未満の患者は臨床試験では、除外されている。
肝機能障害患者:慎重な経過観察を行うこと(他の尿酸排泄促進薬では重篤な肝障害が認められている)。
なお、重篤な肝疾患を有する患者、AST 100IU/L以上又はALT 100IU/L以上の患者は臨床試験では、除外されている〔8.3参照〕。
相互作用
10.2. 併用注意:1). ピラジナミド[本剤の効果が減弱する可能性がある(ピラジナミドの代謝物がURAT1による尿酸再吸収を促進することが知られており、本剤の尿酸排泄促進に拮抗する可能性がある)]。
2). サリチル酸製剤(アスピリン等)[本剤の効果が減弱する可能性がある(サリチル酸製剤は尿酸の排泄を抑制することが知られており、本剤の尿酸排泄促進に拮抗する可能性がある)]。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.2. その他の副作用
1). 胃腸:(1%未満)軟便、(頻度不明)下痢、悪心。
2). 肝及び胆道系:(1%未満)γ-GTP増加、(頻度不明)ALT増加、AST増加。
3). 筋及び骨格系:(5%以上)痛風関節炎、(1~5%未満)関節炎、四肢不快感、(1%未満)関節痛。
4). 腎及び泌尿器系:(1%未満)腎結石、腎石灰沈着症、尿中β2ミクログロブリン増加、血中クレアチニン増加、尿中アルブミン/クレアチニン比増加、尿中アルブミン陽性。
5). 皮膚:(頻度不明)発疹、皮膚そう痒症。
6). その他:(頻度不明)倦怠感。
授乳婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(動物実験(ラット及びウサギ)で、臨床曝露量の約1053倍及び約174倍に相当する用量で骨格変異が認められた)。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(動物実験(ラット)で、本剤が乳汁中に移行することが報告されている)。
適用上の注意
14.1. 薬剤交付時の注意PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
健康成人男性(36例)にドチヌラド0.5、1、2、5、10、20mgを絶食下で単回経口投与したときの血漿中未変化体濃度推移及び薬物動態学的パラメータを次に示す。Cmax及びAUC0-infは用量依存的に増加し、線形性が認められた。
なお、本剤の承認された最大投与量は、ドチヌラドとして1回4mgを1日1回である。

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16.1.2 反復投与
健康成人男性(6例)にドチヌラド1回4mgを1日1回、摂食下で7日間反復経口投与したときの薬物動態学的パラメータを次に示す。血漿中未変化体濃度は投与4日目には定常状態に達し、蓄積性は認められなかった。
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16.2 吸収
16.2.1 食事の影響
健康成人男性(12例)にドチヌラド4mgを摂食下で単回経口投与したとき、絶食下投与と比較してCmaxは僅かに減少、Tmaxは延長したが、AUC0-tは食事の影響を受けなかった。
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16.3 分布
16.3.1 分布容積
健康成人男性(6例)に14C‐ドチヌラド1mgを絶食下で単回経口投与したときの分布容積は14.75Lであった。
16.3.2 蛋白結合率
ドチヌラドのヒト血漿蛋白結合率は99.2~99.4%、ヒト血球移行は認められなかった(in vitro)。
16.4 代謝
ドチヌラドは主にUGT及びSULTによりグルクロン酸抱合体及び硫酸抱合体に代謝された。
健康成人男性(6例)に14C‐ドチヌラド1mgを絶食下で単回経口投与したときの主な代謝物はグルクロン酸抱合体及び硫酸抱合体であった。
グルクロン酸抱合体生成にはUGT1A1、1A3、1A9及び2B7など、硫酸抱合体生成にはSULT1B1及び1A3など、それぞれ複数の分子種の関与が認められた(in vitro)。
ドチヌラドはCYP2C9に対し阻害作用を示した(Ki値10.4μmol/L)が、それ以外の分子種(CYP1A2、2A6、2B6、2C19、2D6、2E1及び3A4)はいずれも阻害しなかった(IC50>100μmol/L)。また、UGT1A1及び2B15に対し、阻害作用を示した(Ki値10.0及び16.6μmol/L)が、その他の分子種(UGT1A3、1A4、1A6、1A7、1A8、1A9、1A10、2B4、2B7、2B10及び2B17)はいずれも阻害しなかった(IC50>50μmol/L)(in vitro)。ドチヌラドはヒト肝細胞においてCYP2B6に対しmRNA発現誘導作用を示したが、CYP1A2及び3A4には誘導作用は示さなかった(in vitro)。これらの作用はいずれも臨床用量において相互作用が生じる可能性は低い。
16.5 排泄
健康成人男性(6例)に14C‐ドチヌラド1mgを絶食下で単回経口投与したときの尿糞呼気中放射能排泄率は、投与後168時間までに尿中に投与量の86.38%、糞中に7.93%、投与後72時間までに呼気中に5.02%であった。
ドチヌラドはBCRP(ABCG2)、OAT1、OAT3及びOATP1B1で阻害作用を示し、IC50値はそれぞれ、74.7、1.87、2.61及び11.5μmol/Lであったが、MDR1、OCT2、OATP1B3、MATE1及びMATE2‐Kは阻害しなかった。いずれもドチヌラドの臨床用量において薬物トランスポーターに影響する可能性は低い(in vitro)。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害者
軽度及び中等度腎機能障害被験者(各6例)及び腎機能正常被験者(6例)にドチヌラド1mgを絶食下で単回経口投与したときの薬物動態パラメータは次のとおりであった。
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16.6.2 肝機能障害者
軽度(6例)、中等度(9例)及び重度(3例)肝機能障害被験者及び肝機能正常被験者(6例)にドチヌラド4mgを絶食下で単回経口投与したときの薬物動態パラメータは次のとおりであった。
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16.6.3 高齢者
非高齢者男性(20歳以上35歳以下の6例)及び高齢者男性(65歳以上の6例)、非高齢者女性(20歳以上35歳以下の6例)及び高齢者女性(65歳以上の6例)にドチヌラド1mgを絶食下で単回経口投与したときの薬物動態パラメータは次のとおりであった。
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16.7 薬物相互作用
健康成人男性(12例)にドチヌラド4mgを摂食下で単回経口投与したとき、及びオキサプロジン600mgを1日1回、摂食下で5日間反復経口投与後、6日目にオキサプロジン600mg及びドチヌラド4mgを摂食下で経口併用投与したときのドチヌラドの薬物動態パラメータは次のとおりであった。
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17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内第III相試験(ベンズブロマロン対照)
痛風を含む高尿酸血症患者(尿酸産生過剰型を除く)201例を対象として、ベンズブロマロン対照二重盲検並行群間比較試験を行った。本剤を0.5mg/日から開始し、投与開始2週後に1mg/日、6週後に2mg/日へ段階的に増量し、以降、14週後まで用量を維持した。ベンズブロマロンは25mg/日から開始し、投与開始2週後に50mg/日へ増量し、14週後まで用量を維持した。
投与終了時における投与前値からの血清尿酸値低下率(主要評価項目)は次表のとおりであった。投与終了時の血清尿酸値低下率において、本剤2mg/日群のベンズブロマロン50mg/日群に対する非劣性が示された(非劣性マージンは-10%)。投与終了時の血清尿酸値6.0mg/dL以下の達成率(副次評価項目)は、本剤群が86.27%(88/102例)、ベンズブロマロン群が83.67%(82/98例)であった。
投与終了時の血清尿酸値低下率(%)
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副作用の発現頻度は本剤群で14.7%(15/102例)、ベンズブロマロン群で15.2%(15/99例)であった。主な副作用は、本剤群では痛風関節炎7.8%(8/102例)、関節炎2.9%(3/102例)、ベンズブロマロン群では痛風関節炎5.1%(5/99例)、AST増加2.0%(2/99例)及びALT増加2.0%(2/99例)であった。各投与期間での痛風関節炎の発現率は次表のとおりであった。[5.、7.参照]
痛風関節炎の発現率(%)(発現例数/対象例数)
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17.1.2 国内第III相試験(フェブキソスタット対照)
痛風を含む高尿酸血症患者(尿酸産生過剰型を除く)201例を対象として、フェブキソスタット対照二重盲検並行群間比較試験を行った。本剤を0.5mg/日から開始し、投与開始2週後に1mg/日、6週後に2mg/日へ段階的に増量し、以降、14週後まで用量を維持した。フェブキソスタットは10mg/日から開始し、投与開始2週後に20mg/日、6週後に40mg/日へ増量し、14週後まで用量を維持した。投与終了時における投与前値からの血清尿酸値低下率(主要評価項目)は次表のとおりであった。投与終了時の血清尿酸値低下率において、本剤2mg/日群のフェブキソスタット40mg/日群に対する非劣性が示された(非劣性マージンは-10%)。投与終了時の血清尿酸値6.0mg/dL以下の達成率(副次評価項目)は、本剤群が84.8%(84/99例)、フェブキソスタット群が88.0%(88/100例)であった。
投与終了時の血清尿酸値低下率(%)
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副作用の発現頻度は本剤群で17.2%(17/99例)、フェブキソスタット群で19.8%(20/101例)であった。主な副作用は、フェブキソスタット群では痛風関節炎5.0%(5/101例)、尿中β2ミクログロブリン増加4.0%(4/101例)であった。なお、本剤群では、1%(1/99例)以下の副作用のみであった。各投与期間での痛風関節炎の発現率は次表のとおりであった。[5.、7.参照]
痛風関節炎の発現率(%)(発現例数/対象例数)
→図表を見る(PDF)

17.1.3 国内第III相長期投与試験
痛風を含む高尿酸血症患者(尿酸産生過剰型を除く)330例を対象として、長期投与試験を行った。本剤を0.5mg/日から開始し、投与開始2週後に1mg/日、6週後に2mg/日へ段階的に増量した。投与開始14週後に血清尿酸値が6.0mg/dLを超えていた場合は投与開始18週後から4mg/日へ増量し、以降34週後又は58週後まで用量を維持した。
投与前値からの血清尿酸値低下率は、34週間投与では2mg/日で46.73%、4mg/日で54.92%、58週間投与では2mg/日で47.17%、4mg/日で57.35%であった。血清尿酸値6.0mg/dL以下の達成率は、34週間投与では2mg/日で89.11%(229/257例)、4mg/日で97.50%(39/40例)、58週間投与では2mg/日で91.30%(84/92例)、4mg/日で100.00%(13/13例)であった。
副作用の発現頻度は21.8%(72/330例)であった。主な副作用は痛風関節炎12.7%(42/330例)、関節炎2.1%(7/330例)及び四肢不快感2.1%(7/330例)であった。[5.、7.参照]

18.1 作用機序
ドチヌラドは腎臓における尿酸の再吸収に関与するトランスポーターであるURAT1を選択的に阻害することにより、糸球体でろ過された尿酸の尿中排泄を促進し、血中尿酸値を低下させる。
18.2 URAT1阻害作用
ドチヌラドはヒトURAT1発現細胞において尿酸取り込みを阻害し、そのIC50値は0.0372μmol/Lであった。また、血液中から消化管や尿細管への尿酸の分泌に関与するトランスポーターであるBCRP(ABCG2)、OAT1及びOAT3に対する阻害作用について、ヒトABCG2、OAT1及びOAT3発現細胞を用いて検討した結果、IC50値はそれぞれ4.16、4.08及び1.32μmol/Lであり、ドチヌラドはURAT1に対する選択性の高い尿酸再吸収阻害薬であることが示唆された(in vitro)。
18.3 血中尿酸値低下作用
フサオマキザルにドチヌラドを1、5及び30mg/kg単回経口投与した結果、用量依存的に血漿中尿酸値が低下し、尿中尿酸排泄率が増加した(in vivo)。

一包可:不可
分割:不可
粉砕:不明
製造販売会社
富士薬品
販売会社
持田製薬 

おくすりのQ&A

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コメント例文

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