ゼンフォザイム点滴静注用20mg

添付文書情報2023年10月改定(第4版)
商品情報
- 習
- 処
- 生
- 特生
- 特承
- 毒
- 劇
- 麻
- 覚
- 覚原
- 向
- 警告
- 本剤の投与によりinfusion reaction、アナフィラキシーがあらわれる可能性がある。緊急時に十分な対応のできる準備をした上で投与を開始し、投与終了後も十分な観察を行うこと。重篤なinfusion reaction、アナフィラキシーが発現した場合には、速やかに本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと〔2.禁忌の項、8.1、8.2、9.1.1、11.1.1参照〕。
- 禁忌
- 本剤の成分に対しアナフィラキシーショックの既往歴のある患者〔1.警告の項、8.1、11.1.1参照〕。
- 効能・効果
- 酸性スフィンゴミエリナーゼ欠損症。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. 乳児内臓神経型患者に対する本剤の有効性及び安全性は検討されていない。
5.2. 中枢神経系症状に対する有効性は認められていない。
- 用法・用量
- 通常、オリプダーゼ アルファ(遺伝子組換え)として、次の用量漸増法に従い、本剤の開始用量及びその後の用量を隔週点滴静脈内投与する。維持用量は、通常、1回体重1kgあたり3mgとする。
[成人患者における用量漸増法]
1). 初回投与(初日):0.1mg/kg。
2). 2回目投与(2週目):0.3mg/kg。
3). 3回目投与(4週目):0.3mg/kg。
4). 4回目投与(6週目):0.6mg/kg。
5). 5回目投与(8週目):0.6mg/kg。
6). 6回目投与(10週目):1mg/kg。
7). 7回目投与(12週目):2mg/kg。
8). 8回目以降の投与(14週目以降):3mg/kg。
[小児患者における用量漸増法]
1). 初回投与(初日):0.03mg/kg。
2). 2回目投与(2週目):0.1mg/kg。
3). 3回目投与(4週目):0.3mg/kg。
4). 4回目投与(6週目):0.3mg/kg。
5). 5回目投与(8週目):0.6mg/kg。
6). 6回目投与(10週目):0.6mg/kg。
7). 7回目投与(12週目):1mg/kg。
8). 8回目投与(14週目):2mg/kg。
9). 9回目以降の投与(16週目以降):3mg/kg。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. Body mass index<BMI>30を超える患者では、次の計算式で示す、BMI30に相当する体重を用いて投与量を決定すること。
投与量の算出に用いる体重(kg)=30×[身長(m)]の2乗。
7.2. 初回投与時には投与前1ヵ月以内、用量漸増期間中及び休薬後の投与再開時には次回の投与前72時間以内に肝機能検査を行うこと。また、ALTが基準範囲上限の2倍超又はASTが基準範囲上限の2倍超の場合は投与終了後72時間以内にも肝機能検査を行うこと。投与前及び投与後のALTが初回投与前の値を超えかつ基準範囲上限を超えた又は投与前及び投与後のASTが初回投与前の値を超えかつ基準範囲上限を超えた場合は、次回投与時の減量又は休薬を検討すること〔7.4、8.3、9.3肝機能障害患者の項参照〕。
7.3. 日局注射用水で溶解し、日局生理食塩液を用いて希釈した後に投与すること。本剤の投与速度は、次を参考に、infusion reactionが発現していないことを確認しながら投与すること〔8.2、14.1.3、14.1.5参照〕。
[成人患者における投与速度]
1). 投与量0.1mg/kg(投与時間(おおよその時間)35分):
①. ステップ1:20mL/hr(15~25分間)。
②. ステップ2:60mL/hr(10~20分間)。
2). 投与量0.3~3mg/kg(投与時間(おおよその時間)220分):
①. ステップ1:3.33mL/hr(15~25分間)。
②. ステップ2:10mL/hr(15~25分間)。
③. ステップ3:20mL/hr(15~25分間)。
④. ステップ4:33.33mL/hr(155~165分間)。
[小児患者における投与速度]
1). 投与量0.03mg/kg(投与時間(おおよその時間)18分):0.1mg/kg/hr。
2). 投与量0.1mg/kg(投与時間(おおよその時間)35分):
①. ステップ1:0.1mg/kg/hr(15~25分間)。
②. ステップ2:残りの投与は0.3mg/kg/hr。
3). 投与量0.3mg/kg(投与時間(おおよその時間)60分):
①. ステップ1:0.1mg/kg/hr(15~25分間)。
②. ステップ2:0.3mg/kg/hr(15~25分間)。
③. ステップ3:残りの投与は0.6mg/kg/hr。
4). 投与量0.6mg/kg(投与時間(おおよその時間)80分)、投与量1mg/kg(投与時間(おおよその時間)100分)、投与量2mg/kg(投与時間(おおよその時間)160分)、投与量3mg/kg(投与時間(おおよその時間)220分):
①. ステップ1:0.1mg/kg/hr(15~25分間)。
②. ステップ2:0.3mg/kg/hr(15~25分間)。
③. ステップ3:0.6mg/kg/hr(15~25分間)。
④. ステップ4:残りの投与は1mg/kg/hr。
7.4. 本剤の投与予定日から3日を超えた時点で休薬とみなし、休薬後に本剤の投与を再開する場合は、[用量漸増期に休薬した場合の次回の投与量]、[維持期に休薬した場合の次回の投与量]を参考に投与すること(投与再開後は、再開後の投与日から隔週投与とすること)〔7.2参照〕。
[用量漸増期に休薬した場合の次回の投与量]
1). 用量漸増期に1回休薬した場合の次回の投与量:忍容性が認められた最後の投与量。
2). 用量漸増期に2回連続して休薬し、かつ0.3mg/kgの投与をこれまでに受けている場合の次回の投与量:忍容性が認められた最後の投与量から1段階減量した投与量(ただし、最小用量は0.3mg/kgとする)。
3). 用量漸増期に2回以上連続して休薬し、かつ、これまでに0.3mg/kgの投与を受けていない場合の次回の投与量:初回投与量。
4). 用量漸増期に3回以上連続して休薬し、かつ0.3mg/kgの投与をこれまでに受けている場合の次回の投与量:0.3mg/kg。
用量漸増期に休薬したいずれの場合でも投与再開以降は用量漸増法に従って投与すること(また、投与量が0.3mg/kg又は0.6mg/kgである場合は、用量漸増法に従って当該用量を2回投与すること)。
[維持期に休薬した場合の次回の投与量]
1). 維持期に1回休薬した場合の次回の投与量:維持用量(3mg/kg)。
2). 維持期に2回連続して休薬した場合の次回の投与量:2mg/kgで投与を再開し、その後は維持用量(3mg/kg)を投与する。
3). 維持期に3回以上連続して休薬した場合の次回の投与量:0.3mg/kgで投与を再開し、投与再開以降は用量漸増法に従って投与する(0.3mg/kg及び0.6mg/kgについては当該用量を2回投与する)。
- 生殖能を有する者
- 8.1. 本剤はタンパク質製剤であり、重度過敏症又はアナフィラキシーが起こる可能性が否定できないため、用量漸増期においては特に観察を十分に行い、異常が認められた場合には速やかに投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、このような症状の発現に備え、緊急処置を取れる準備をしておくこと。重度の過敏症又はアナフィラキシーが発現した後の本剤の再投与については、有益性と危険性を考慮して決定すること(再投与が必要な場合は、低用量で投与速度を下げた上で、忍容性を確認しながら投与すること)〔1.警告、2.禁忌の項、9.1.1、11.1.1参照〕。
8.2. 本剤投与中又は投与後24時間以内にinfusion reactionが発現することがあるので、本剤投与中及び投与終了後も患者の状態を観察すること。infusion reactionが発現した場合は、投与速度の減速又は投与の一時中止、適切な薬剤治療(解熱鎮痛剤、副腎皮質ホルモン剤等)、もしくは緊急処置を行うこと〔1.警告の項、7.3、9.1.2、11.1.1参照〕。
8.3. 本剤の投与によりALT上昇又はAST上昇が認められることがあるので、定期的に肝機能検査を行うこと〔7.2、9.3肝機能障害患者の項参照〕。
9.1.1. 本剤の成分に対する過敏症の既往歴のある患者〔1.警告の項、8.1、11.1.1参照〕。
9.1.2. Infusion reactionの既往のある患者〔8.2、11.1.1参照〕。
肝機能障害患者:ALT上昇又はAST上昇する可能性がある〔7.2、8.3参照〕。
妊娠する可能性のある女性:妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後14日間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること〔9.5妊婦の項参照〕。
- 相互作用
- 10.2. 併用注意:定型抗精神病薬(クロルプロマジン等)、三環系抗うつ薬(イミプラミン等)、カチオン性両親媒性抗ヒスタミン薬(ロラタジン、デスロラタジン、エバスチン、クレマスチン等)[本剤の作用が減弱する可能性がある(酸性スフィンゴミエリナーゼの活性を阻害する可能性がある)]。
- 副作用
- 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 重大な副作用
- 11.1. 重大な副作用
11.1.1. Infusion reaction(55.9%)、アナフィラキシー(1.7%):本剤投与中又は投与終了後24時間以内に、頭痛、蕁麻疹、発熱、悪心、嘔吐等のinfusion reaction及びアナフィラキシーがあらわれることがあるので、これらの症状が発現した場合、投与速度の減速又は投与の一時中止、適切な薬剤治療(副腎皮質ホルモン剤、解熱鎮痛剤、抗炎症剤等)、もしくは緊急処置を行うこと〔1.警告、2.禁忌の項、8.1、8.2、9.1.1、9.1.2参照〕。
- 11.2. その他の副作用
1). 血液及びリンパ系:(2%以上10%未満)リンパ節痛。
2). 免疫系:(2%以上10%未満)過敏症。
3). 神経系:(10%以上)頭痛、(2%以上10%未満)浮動性めまい、嗜眠、片頭痛。
4). 心臓:(2%以上10%未満)動悸。
5). 血管:(2%以上10%未満)潮紅、低血圧。
6). 呼吸器:(2%以上10%未満)呼吸困難、咳嗽。
7). 消化器:(10%以上)悪心、嘔吐、腹痛、(2%以上10%未満)上腹部痛、下痢、腹部不快感、下腹部痛、アフタ性潰瘍、消化不良、鼓腸。
8). 肝胆道系:(2%以上10%未満)肝臓痛。
9). 皮膚:(10%以上)蕁麻疹、皮膚そう痒症、(2%以上10%未満)発疹、紅斑、斑状皮疹、皮膚斑、丘疹。
10). 骨格筋系:(10%以上)筋肉痛、(2%以上10%未満)関節痛、筋骨格系胸痛、背部痛、関節腫脹、頸部痛、四肢痛、骨痛、筋痙縮、筋骨格不快感。
11). 腎及び尿路:(2%以上10%未満)腎臓痛。
12). 全身及び局所反応:(10%以上)発熱、(2%以上10%未満)疲労、悪寒、無力症、非心臓性胸痛、疼痛。
13). 臨床検査:(10%以上)C-反応性蛋白増加、(2%以上10%未満)ALT増加、AST増加、血中ビリルビン増加、血清フェリチン増加、体温上昇、プロトロンビン時間延長、体重増加。
- 高齢者
- 患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(一般に生理機能が低下していることが多い)。
- 授乳婦
- 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、投与しないことが望ましい(本薬を投与した動物試験(マウス)において胎仔外脳症が認められており、また、スフィンゴミエリンの異化代謝産物の一つであるセラミドが、ニワトリ胚の神経管の発生に影響を及ぼしたとの報告がある)〔9.4生殖能を有する者の項参照〕。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(ヒトで哺乳中の児における影響は不明であるが、本薬を投与した動物実験(マウス)において乳汁中に移行することが認められている)。
- 小児等
- 1歳未満の患者を対象とした臨床試験は実施していない。
- 適用上の注意
- 14.1. 薬剤調製時の注意14.1.1. 患者の体重に基づいて本剤の投与量を算出し、投与に必要なバイアル数を決定すること。
14.1.2. 冷蔵庫より投与に必要な数のバイアルを取り出し、室温になるまで放置すること。
14.1.3. 1バイアルに日局注射用水5.1mLをバイアルの内壁に沿ってゆっくり注入し、静かに溶解すること(オリプダーゼ アルファ(遺伝子組換え)濃度4mg/mL)(バイアルの振とう等は避けること)〔7.3参照〕。
14.1.4. 溶解後に目視にてバイアル内を確認し、異物や変色が認められる場合は使用しないこと。溶解後、直ちに使用できない場合は、2~8℃で最長24時間又は25℃以下で最長12時間保存できる。
14.1.5. 投与量に基づいて必要な量の溶解液をバイアルから抜き取り、次の容量(mL)となるよう、シリンジ又は輸液バッグを用いて日局生理食塩液で希釈すること。
実体重に基づく容量(mL)については、最終濃度が0.1mg/mLになるよう決定すること。また、シリンジ又は輸液バッグを静かに混和し、振とうしないこと〔7.3参照〕。
1). 投与量0.03mg/kg:①. 体重3kg以上10kg未満の容量:実体重に基づく。
②. 体重10kg以上20kg未満の容量:実体重に基づく。
③. 体重20kg以上(18歳未満の小児)の容量:5mL。
④. 成人(18歳以上)の容量:-。
2). 投与量0.1mg/kg:①. 体重3kg以上10kg未満の容量:実体重に基づく。
②. 体重10kg以上20kg未満の容量:5mL。
③. 体重20kg以上(18歳未満の小児)の容量:10mL。
④. 成人(18歳以上)の容量:20mL。
3). 投与量0.3mg/kg:①. 体重3kg以上10kg未満の容量:5mL。
②. 体重10kg以上20kg未満の容量:10mL。
③. 体重20kg以上(18歳未満の小児)の容量:20mL。
④. 成人(18歳以上)の容量:100mL。
4). 投与量0.6mg/kg:①. 体重3kg以上10kg未満の容量:10mL。
②. 体重10kg以上20kg未満の容量:20mL。
③. 体重20kg以上(18歳未満の小児)の容量:50mL。
④. 成人(18歳以上)の容量:100mL。
5). 投与量1mg/kg:①. 体重3kg以上10kg未満の容量:20mL。
②. 体重10kg以上20kg未満の容量:50mL。
③. 体重20kg以上(18歳未満の小児)の容量:100mL。
④. 成人(18歳以上)の容量:100mL。
6). 投与量2mg/kg:①. 体重3kg以上10kg未満の容量:50mL。
②. 体重10kg以上20kg未満の容量:75mL。
③. 体重20kg以上(18歳未満の小児)の容量:200mL。
④. 成人(18歳以上)の容量:100mL。
7). 投与量3mg/kg:①. 体重3kg以上10kg未満の容量:50mL。
②. 体重10kg以上20kg未満の容量:100mL。
③. 体重20kg以上(18歳未満の小児)の容量:250mL。
④. 成人(18歳以上)の容量:100mL。
14.1.6. 希釈後は速やかに使用すること(なお、希釈後、直ちに使用できない場合は、2~8℃で最長24時間保存できるが、その後25℃以下で12時間以内に使用すること)。
14.1.7. 他剤<日局注射用水・日局生理食塩液を除く>との混合を行わないこと。
14.1.8. 各バイアルは一回限りの使用とすること。未使用の溶解した薬液は廃棄すること。
14.2. 薬剤投与時の注意14.2.1. タンパク質を吸着しにくい0.2μmのインラインフィルターを用いて投与すること。
14.2.2. 他剤<日局注射用水・日局生理食塩液を除く>との混注を行わないこと。
- その他の注意
- 15.1. 臨床使用に基づく情報本剤はタンパク質製剤であり、本剤に対するIgG抗体産生される可能性がある。
臨床試験において、酸性スフィンゴミエリナーゼ欠損症患者では42.4%(25/59例:成人患者13/39例、小児患者12/20例)に抗オリプダーゼ アルファ抗体産生が認められ、そのうち28.0%(7/25例:成人患者3/13例、小児患者4/12例)で中和抗体産生が認められた。
15.2. 非臨床試験に基づく情報酸性スフィンゴミエリナーゼノックアウトマウスに本薬を用量漸増法を用いずに投与したところ、スフィンゴミエリンの急速な分解に伴うセラミド等の異化代謝産物の蓄積に起因すると考えられる毒性所見(心拍数低下、血圧低下、炎症誘発性サイトカイン上昇、肝細胞炎症、肝細胞変性、肝細胞壊死及び肝細胞アポトーシス及び副腎炎症、副腎変性、副腎壊死及び副腎アポトーシス等)や、死亡した個体も認められたが、用量漸増法を用いて投与した場合、忍容性が認められた。
16.1 血中濃度
16.1.1 反復投与
酸性スフィンゴミエリナーゼ欠損症患者に維持用量として本剤3mg/kgを隔週で反復静脈内投与したときの本薬の薬物動態パラメータは次のとおりであった。
表1:本剤を隔週で反復静脈内投与したときの本薬の血漿中薬物動態パラメータ
→図表を見る(PDF)
16.3 分布
酸性スフィンゴミエリナーゼノックアウトマウスに本薬を投与したところ、肝臓、脾臓、腎臓及び肺に分布した。
17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 成人酸性スフィンゴミエリナーゼ欠損症患者を対象とした国際共同試験
成人酸性スフィンゴミエリナーゼ欠損症(慢性内臓型及び慢性内臓神経型)患者(18歳~65歳)36例(日本人患者1例を含む)を対象に、本剤(18例)又はプラセボ(18例)を隔週で52週間点滴静脈内投与した。本剤は0.1mg/kgから投与開始し、維持用量である3mg/kgまで漸増して投与した。主要評価項目とした一酸化炭素肺拡散能の予測正常値に対する割合(予測%一酸化炭素肺拡散能)及び脾容積(正常値に対する倍数[MN])のベースラインから52週までの変化率の結果、並びに副次評価項目とした肝容積(MN)及び血小板数のベースラインから52週までの変化率は表2のとおりであり、主要評価項目についていずれも本剤群のプラセボ群に対する優越性が示された。
表2:主な有効性評価項目の結果
→図表を見る(PDF)
本剤群での副作用は52週までに66.7%(12/18例)に認められ、主な副作用は頭痛44.4%(8/18例)、悪心11.1%(2/18例)、腹痛11.1%(2/18例)、筋骨格系胸痛11.1%(2/18例)、筋肉痛11.1%(2/18例)及び発熱11.1%(2/18例)であった。プラセボ群での副作用は52週までに33.3%(6/18例)に認められ、主な副作用は頭痛16.7%(3/18例)、悪心16.7%(3/18例)、嘔吐11.1%(2/18例)、疲労11.1%(2/18例)、熱感11.1%(2/18例)、血中ビリルビン増加11.1%(2/18例)であった。
17.1.2 小児酸性スフィンゴミエリナーゼ欠損症患者を対象とした海外臨床試験
小児酸性スフィンゴミエリナーゼ欠損症(慢性内臓型及び慢性内臓神経型)患者(1歳~17歳)20例を対象に、本剤を0.03mg/kgから投与開始し、維持用量である3mg/kgまで隔週で漸増して64週間点滴静脈内投与した。投与52週時の予測%一酸化炭素肺拡散能、脾容積、肝容積、血小板数及び身長Zスコアは表3のとおりであり、投与前に対して改善する傾向が認められた。
表3:主な有効性評価項目の結果
→図表を見る(PDF)
本剤投与による副作用は64週までに65.0%(13/20例)に認められ、主な副作用は発熱40.0%(8/20例)、嘔吐35.0%(7/20例)、頭痛25.0%(5/20例)、悪心20.0%(4/20例)、蕁麻疹20.0%(4/20例)、C‐反応性蛋白増加20.0%(4/20例)であった。
18.1 作用機序
本剤は、ヒト酸性スフィンゴミエリナーゼの遺伝子組換え製剤であり、脾臓、肝臓、骨髄、肺、腎臓等の単核‐マクロファージ系細胞に蓄積するスフィンゴミエリンを加水分解する。本剤は血液脳関門を通過せず、中枢神経系症状の改善は期待されない。
18.2 効力を裏付ける試験
本薬を酸性スフィンゴミエリナーゼノックアウトマウスに静脈内投与したところ、肝臓、脾臓、肺、腎臓に蓄積していたスフィンゴミエリンが減少した。
- 製造販売会社
- サノフィ
- 販売会社
おくすりのQ&A
当該製品の添付文書では、効能又は効果として、『次の疾患で、他の緑内障治療薬が効果不十分又は使用できない場合:緑内障、高眼圧症』と記載されています。...
添付文書内の「有効性安全性」の正確な意味を教えてください。どのような条件ならば有効性があるとするのか、安全性があるというのかをその基準を教えて欲しいのです
わからないことがあったら、
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