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ゾキンヴィカプセル75mg

販売名
ゾキンヴィカプセル75mg
識別コード
LNF 75
薬価
75mg1カプセル 136544.00円
製造メーカー
アンジェス

添付文書情報2024年02月改定(第1版)

商品情報

薬効分類名
他に分類されないその他の代謝性医薬品
一般名
ロナファルニブカプセル
規制区分
  • 特生
  • 特承
  • 覚原
禁忌
2.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.2. 強いCYP3A阻害剤投与中(イトラコナゾール、ボリコナゾール、ポサコナゾール、リトナビル含有製剤、アタザナビル硫酸塩、ダルナビル エタノール付加物、ホスアンプレナビルカルシウム水和物、コビシスタット含有製剤、クラリスロマイシン含有製剤、セリチニブ、エンシトレルビル フマル酸)の患者〔10.1、16.7.1参照〕。
2.3. 次の薬剤を投与中の患者:キニジン硫酸塩水和物投与中、ベプリジル塩酸塩水和物投与中、チカグレロル投与中、エプレレノン投与中、エルゴタミン酒石酸塩・無水カフェイン・イソプロピルアンチピリン投与中、メチルエルゴメトリンマレイン酸塩投与中、トリアゾラム投与中、アナモレリン塩酸塩投与中、イバブラジン塩酸塩投与中、ベネトクラクス<再発又は難治性の慢性リンパ性白血病の用量漸増期>投与中(ベネトクラクス<再発又は難治性の小リンパ球性リンパ腫の用量漸増期>投与中を含む)、イブルチニブ投与中、ブロナンセリン投与中、ルラシドン塩酸塩投与中、アゼルニジピン含有製剤投与中、スボレキサント投与中、タダラフィル<アドシルカ>投与中、バルデナフィル塩酸塩水和物投与中、ロミタピドメシル酸塩投与中、リファブチン投与中、フィネレノン投与中、リバーロキサバン投与中、リオシグアト投与中、アパルタミド投与中、カルバマゼピン投与中、ミダゾラム投与中、アトルバスタチンカルシウム水和物含有製剤投与中、シンバスタチン投与中〔10.1、16.7.2参照〕。
2.4. 腎機能障害又は肝機能障害のある患者で、コルヒチンを投与中の患者〔9.2.1、9.3.1、10.2参照〕。
効能・効果
ハッチンソン・ギルフォード・プロジェリア症候群及びプロセシング不全性のプロジェロイド・ラミノパチー。
(効能又は効果に関連する注意)
「17.臨床成績」及び「18.薬効薬理」の項の内容を熟知し、臨床試験に組み入れられた患者の背景(臨床症状、遺伝子変異等)並びに本剤の有効性及び安全性の試験結果等を十分に理解した上で、適応患者を選択すること〔17.1.1、18.1参照〕。
用法・用量
通常、ロナファルニブとして開始用量115mg/㎡(体表面積)を1日2回、朝夕の食事中又は食直後に経口投与し、4カ月後に維持用量150mg/㎡(体表面積)を1日2回、朝夕の食事中又は食直後に経口投与する。なお、患者の状態に応じて適宜減量する。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 次を参考に投与量及び投与方法を決定し、投与すること。
[開始用量(体表面積当たり115mg/㎡)]
1). 体表面積0.30~0.38㎡:1日総投与量75mg(朝投与のカプセル数;75mg1カプセル*、夕投与のカプセル数;75mg1カプセル*[*:75mgカプセルの半量を服用する])。
2). 体表面積0.39~0.48㎡:1日総投与量100mg(朝投与のカプセル数;50mg1カプセル、夕投与のカプセル数;50mg1カプセル)。
3). 体表面積0.49~0.59㎡:1日総投与量125mg(朝投与のカプセル数;75mg1カプセル、夕投与のカプセル数;50mg1カプセル)。
4). 体表面積0.6~0.7㎡:1日総投与量150mg(朝投与のカプセル数;75mg1カプセル、夕投与のカプセル数;75mg1カプセル)。
5). 体表面積0.71~0.81㎡:1日総投与量175mg(朝投与のカプセル数;50mg2カプセル、夕投与のカプセル数;75mg1カプセル)。
6). 体表面積0.82~0.92㎡:1日総投与量200mg(朝投与のカプセル数;50mg2カプセル、夕投与のカプセル数;50mg2カプセル)。
7). 体表面積0.93~1㎡:1日総投与量225mg(朝投与のカプセル数;50mg1カプセルと75mg1カプセル、夕投与のカプセル数;50mg2カプセル)。
[維持用量(体表面積当たり150mg/㎡)]
1). 体表面積0.30~0.37㎡:1日総投与量100mg(朝投与のカプセル数;50mg1カプセル、夕投与のカプセル数;50mg1カプセル)。
2). 体表面積0.38~0.45㎡:1日総投与量125mg(朝投与のカプセル数;75mg1カプセル、夕投与のカプセル数;50mg1カプセル)。
3). 体表面積0.46~0.54㎡:1日総投与量150mg(朝投与のカプセル数;75mg1カプセル、夕投与のカプセル数;75mg1カプセル)。
4). 体表面積0.55~0.62㎡:1日総投与量175mg(朝投与のカプセル数;50mg2カプセル、夕投与のカプセル数;75mg1カプセル)。
5). 体表面積0.63~0.7㎡:1日総投与量200mg(朝投与のカプセル数;50mg2カプセル、夕投与のカプセル数;50mg2カプセル)。
6). 体表面積0.71~0.79㎡:1日総投与量225mg(朝投与のカプセル数;50mg1カプセルと75mg1カプセル、夕投与のカプセル数;50mg2カプセル)。
7). 体表面積0.8~0.87㎡:1日総投与量250mg(朝投与のカプセル数;50mg1カプセルと75mg1カプセル、夕投与のカプセル数;50mg1カプセルと75mg1カプセル)。
8). 体表面積0.88~0.95㎡:1日総投与量275mg(朝投与のカプセル数;75mg2カプセル、夕投与のカプセル数;50mg1カプセルと75mg1カプセル)。
9). 体表面積0.96~1㎡:1日総投与量300mg(朝投与のカプセル数;75mg2カプセル、夕投与のカプセル数;75mg2カプセル)。
7.2. 胃腸障害の発現を抑えるため、本剤の空腹時での投与は避けること。臨床試験において空腹時投与では重度胃腸障害の発現割合が高くなる傾向が認められている〔8.2、11.1.1参照〕。
7.3. 飲み忘れた場合、次回服用までの時間が8時間以上であれば、できるだけ早く食事とともに又は食直後に服用する(次回服用までの時間が8時間未満の場合、飲み忘れた分は服用せず、次の服用予定時間に1回分服用する)。
7.4. 開始用量である115mg/㎡に対する忍容性が認められた場合に、150mg/㎡に増量すること。また、150mg/㎡に増量後は、嘔吐や下痢による脱水又は体重減少等の副作用の発現に注意し、必要に応じて115mg/㎡への減量を考慮すること。
生殖能を有する者
8.1. 本剤は、遺伝性の代謝疾患の治療に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される症例のみに投与すること。
8.2. 下痢、悪心、嘔吐等の胃腸障害があらわれることがあるので、体液量を注意深く観察すること〔7.2、11.1.1参照〕。
8.3. AST上昇、ALT上昇等の肝機能障害があらわれることがあるので、定期的に肝機能検査を行うこと〔11.1.2参照〕。
8.4. 骨髄抑制があらわれることがあるので、定期的に血液検査(血球数算定、白血球分画等)を行うこと。
8.5. 腎機能障害があらわれることがあるので、定期的に腎機能検査を行うこと〔15.2.1参照〕。
8.6. 視力低下等の眼障害があらわれることがあるので、定期的に眼科検査を行うこと〔15.2.2参照〕。
8.7. QT間隔延長があらわれることがあるので、本剤投与開始前及び投与中は定期的に心電図検査及び電解質検査(カリウム、マグネシウム、カルシウム等)を行い、患者の状態を十分に観察すること(また、必要に応じて電解質補正を行うこと)〔9.1.1、10.2、11.1.3、17.3.1参照〕。
9.1.1. QT間隔延長を起こしやすい患者(先天性QT延長症候群、うっ血性心不全、徐脈性不整脈、低カリウム血症、低マグネシウム血症や低カルシウム血症のある患者等):心電図モニターを行うなど観察を十分に行うこと(QT間隔延長を起こすおそれがある)〔8.7、10.2、11.1.3、17.3.1参照〕。
9.2.1. 腎機能障害のある患者で、コルヒチンを投与中の患者:投与しないこと(コルヒチンの血中濃度が上昇するおそれがある)〔2.4、10.2参照〕。
9.3.1. 肝機能障害のある患者で、コルヒチンを投与中の患者:投与しないこと(コルヒチンの血中濃度が上昇するおそれがある)〔2.4、10.2参照〕。
9.3.2. 肝機能障害のある患者(コルヒチンを投与中の患者を除く):本剤の投与の可否を慎重に判断し、投与する場合には、肝機能、心電図モニター等の患者の状態を十分に観察しながら投与し、また、必要に応じて投与量を調節するなど適切な処置を行うこと(本薬の血中濃度が上昇するおそれがある)。
9.4.1. 妊娠する可能性のある女性:妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後1週間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること〔9.5妊婦の項参照〕。
9.4.2. 男性:男性には、本剤投与中及び最終投与後1週間においてバリア法(コンドーム)を用いて避妊する必要性について説明すること。雄ラットを用いた受胎能及び着床までの初期胚発生に関する試験において、90mg/kg/日(臨床での最大投与量150mg/㎡の1日2回投与時の約1.9倍の曝露量に相当)を投与した際に、受胎率低値、生存胎仔数低値等の生殖機能に及ぼす影響及び初期胚発生に及ぼす影響が認められている。
9.4.3. 生殖可能な年齢の患者に投与する必要がある場合には性腺に対する影響を考慮すること(ラットを用いた反復投与毒性試験において90mg/kg/日(臨床での最大投与量150mg/㎡の1日2回投与時の約1.9倍の曝露量に相当)を投与した際に、及びサルを用いた反復投与毒性試験において10mg/kg/日(臨床での最大投与量150mg/㎡の1日2回投与時の約0.6倍の曝露量に相当)を投与した際に、精巣毒性が認められている)。
相互作用
本薬はCYP3A及びP-gpの基質であり、CYP3Aに対して強い阻害作用を有する。また、CYP2C19、P-gp及びMATE1に対して阻害作用を有する。他の薬剤との相互作用はすべての薬剤との組み合わせについて検討されているわけではないため、他剤による治療中に新たに本剤を併用したり、本剤による治療中に新たに他の薬剤を併用
する場合には、用量に留意して慎重に投与すること〔16.4、16.5、16.7.1、16.7.2参照〕。
10.1. 併用禁忌:1). 強いCYP3A阻害剤(イトラコナゾール<イトリゾール>、ボリコナゾール<ブイフェンド>、ポサコナゾール<ノクサフィル>、クラリスロマイシン含有製剤<クラリシッド、クラリス、ボノサップ、ラベキュア>、リトナビル含有製剤<ノービア、パキロビッド、カレトラ>、アタザナビル硫酸塩<レイアタッツ>、ダルナビル エタノール付加物<プリジスタ、プリジスタナイーブ>、ホスアンプレナビルカルシウム水和物<レクシヴァ>、コビシスタット含有製剤<ゲンボイヤ、シムツーザ、プレジコビックス>、セリチニブ<ジカディア>、エンシトレルビル フマル酸<ゾコーバ>)〔2.2、16.7.1参照〕[本剤の副作用が増強するおそれがある(CYP3Aを強く阻害することにより本薬の代謝が阻害され、本薬の血中濃度が著しく上昇するおそれがある)]。
2). ミダゾラム<ドルミカム、ブコラム、ミダフレッサ>〔2.3、16.7.2参照〕[過度の鎮静や呼吸抑制を起こすおそれがある(本薬のCYP3Aに対する阻害作用
により、これらの薬剤の代謝が阻害される可能性がある)]。
3). アトルバスタチンカルシウム水和物含有製剤<リピトール、アトーゼット、カデュエット>、シンバスタチン<リポバス>〔2.3参照〕[これらの薬剤の血中濃度上昇により横紋筋融解症を含むミオパチー等の重篤な副作用を起こすおそれがある(本薬のCYP3Aに対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される可能性がある)]。
4). キニジン硫酸塩水和物、ベプリジル塩酸塩水和物<ベプリコール>〔2.3参照〕[これらの薬剤の血中濃度上昇によりQT延長作用が増強するおそれがある(本薬のCYP3Aに対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される可能性がある)]。
5). チカグレロル<ブリリンタ>〔2.3参照〕[チカグレロルの血中濃度上昇により血小板凝集抑制作用が増強するおそれがある(本薬のCYP3Aに対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される可能性がある)]。
6). エプレレノン<セララ>〔2.3参照〕[エプレレノンの血中濃度上昇により血清カリウム値の上昇を誘発するおそれがある(本薬のCYP3Aに対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される可能性がある)]。
7). エルゴタミン酒石酸塩・無水カフェイン・イソプロピルアンチピリン<クリアミン>、メチルエルゴメトリンマレイン酸塩<パルタンM>〔2.3参照〕[これらの薬剤の血中濃度上昇により血管攣縮等の重篤な副作用が発現するおそれがある(本薬のCYP3Aに対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される可能性がある)]。
8). トリアゾラム<ハルシオン>〔2.3参照〕[トリアゾラムの血中濃度上昇により過度の鎮静や呼吸抑制が発現するおそれがある(本薬のCYP3Aに対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される可能性がある)]。
9). アナモレリン塩酸塩<エドルミズ>〔2.3参照〕[アナモレリン塩酸塩の血中濃度が上昇し副作用の発現が増強するおそれがある(本薬のCYP3Aに対する阻害作用
により、これらの薬剤の代謝が阻害される可能性がある)]。
10). イバブラジン塩酸塩<コララン>〔2.3参照〕[過度の徐脈があらわれることがある(本薬のCYP3Aに対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される可能性がある)]。
11). ベネトクラクス〈再発又は難治性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)の用量漸増期〉<ベネクレクスタ>〔2.3参照〕[ベネトクラクスの血中濃度が上昇し腫瘍崩壊症候群の発現が増強するおそれがある(本薬のCYP3Aに対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される可能性がある)]。
12). イブルチニブ<イムブルビカ>〔2.3参照〕[イブルチニブの血中濃度が上昇し副作用の発現が増強するおそれがある(本薬のCYP3Aに対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される可能性がある)]。
13). ブロナンセリン<ロナセン>、ルラシドン塩酸塩<ラツーダ>〔2.3参照〕[これらの薬剤の血中濃度上昇により作用を増強するおそれがある(本薬のCYP3Aに対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される可能性がある)]。
14). アゼルニジピン含有製剤<カルブロック、レザルタス>〔2.3参照〕[アゼルニジピンの作用を増強するおそれがある(本薬のCYP3Aに対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される可能性がある)]。
15). スボレキサント<ベルソムラ>〔2.3参照〕[スボレキサントの血中濃度上昇により作用を著しく増強するおそれがある(本薬のCYP3Aに対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される可能性がある)]。
16). タダラフィル<アドシルカ>、バルデナフィル塩酸塩水和物〔2.3参照〕[これらの薬剤の血中濃度を上昇させるおそれがある(本薬のCYP3Aに対する阻害作用
により、これらの薬剤の代謝が阻害される可能性がある)]。
17). ロミタピドメシル酸塩<ジャクスタピッド>〔2.3参照〕[ロミタピドメシル酸塩の血中濃度を著しく上昇させるおそれがある(本薬のCYP3Aに対する阻害作用
により、これらの薬剤の代謝が阻害される可能性がある)]。
18). リファブチン<ミコブティン>〔2.3参照〕[リファブチンの血中濃度上昇により作用を増強するおそれがある(本薬のCYP3Aに対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される可能性がある)]。
19). フィネレノン<ケレンディア>〔2.3参照〕[フィネレノンの血中濃度を著しく上昇させるおそれがある(本薬のCYP3Aに対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される可能性がある)]。
20). リバーロキサバン<イグザレルト>〔2.3参照〕[リバーロキサバンの血中濃度上昇により抗凝固作用が増強し出血の危険性が増大するおそれがある(本薬のCYP3A及びP-gp阻害作用により、リバーロキサバンのクリアランスが低下することが考えられる)]。
21). リオシグアト<アデムパス>〔2.3参照〕[リオシグアトの血中濃度を上昇させるおそれがある(本薬のCYP3A及びP-gp阻害作用により、リオシグアトのクリアランスが低下することが考えられる)]。
22). アパルタミド<アーリーダ>、カルバマゼピン<テグレトール>〔2.3参照〕[本薬の血中濃度が減少し作用が減弱するおそれがあり、また、これらの薬剤の血中濃度が上昇し副作用が発現しやすくなるおそれがある(これらの薬剤のCYP3A誘導作用
により、本薬の代謝が促進され、また、本薬のCYP3Aに対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝を阻害する)]。
10.2. 併用注意:1). 中程度のCYP3A阻害剤(エリスロマイシン、ベラパミル、フルコナゾール等)〔16.7.1参照〕[本薬の血中濃度が上昇するおそれがあるので、特に本剤投与開始時及び用量調節時は副作用の発現に注意すること(これらの薬剤のCYP3A阻害作用
により、本薬の代謝が阻害される可能性がある)]。
2). グレープフルーツ含有食品[本薬の血中濃度が上昇するおそれがあるので、本剤投与中の摂取は避けること(CYP3Aを阻害することにより本薬の代謝が阻害される)]。
3). CYP3A誘導剤(リファンピシン、フェニトイン、フェノバルビタール、エファビレンツ、ミトタン、モダフィニル、セイヨウオトギリソウ<セント・ジョーンズ・ワート>含有食品(St.John’s Wort)等)〔16.7.1参照〕[本薬の血中濃度が減少し作用が減弱するおそれがあるので、CYP3A誘導作用のない薬剤への代替を考慮すること(これらの薬剤のCYP3A誘導作用により、本薬の代謝が促進される可能性がある)]。
4). ボセンタン水和物[本薬の血中濃度が減少し作用が減弱するおそれがある(ボセンタン水和物のCYP3A誘導作用により、本薬の代謝が促進されるおそれがある)。また、ボセンタン水和物の血中濃度が上昇し副作用が発現しやすくなるおそれがある(本薬のCYP3A阻害作用により、ボセンタン水和物の代謝が阻害される)]。
5). 副腎皮質ステロイド剤(ブデソニド、シクレソニド、デキサメタゾン、メチルプレドニゾロン)、オピオイド系鎮痛剤(フェンタニル、フェンタニルクエン酸塩、オキシコドン塩酸塩水和物)、免疫抑制剤(シクロスポリン、タクロリムス水和物)、抗悪性腫瘍剤(ドセタキセル、エベロリムス、テムシロリムス、ゲフィチニブ、ダサチニブ水和物、エルロチニブ塩酸塩、ラパチニブトシル酸塩水和物、ボルテゾミブ、イマチニブメシル酸塩、スニチニブリンゴ酸塩、ボスチニブ水和物、カバジタキセル、クリゾチニブ、シロリムス、パノビノスタット乳酸塩、ポナチニブ塩酸塩、ルキソリチニブリン酸塩、アキシチニブ、ニロチニブ塩酸塩水和物)、マラビロク、アプレピタント、サルメテロールキシナホ酸塩、シナカルセト塩酸塩、アルプラゾラム、ゾピクロン、トルテロジン酒石酸塩、オキシブチニン塩酸塩、グアンファシン塩酸塩、ジエノゲスト[これらの薬剤の血中濃度を上昇させこれらの薬剤の副作用が発現しやすくなるおそれがある(本薬のCYP3Aに対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される)]。
6). ブプレノルフィン塩酸塩、エレトリプタン臭化水素酸塩、カルシウム拮抗剤<アゼルニジピンは併用禁忌>(ニフェジピン、フェロジピン、ベラパミル塩酸塩)、抗精神病剤(ハロペリドール、アリピプラゾール、クエチアピンフマル酸塩)、抗凝固薬(ワルファリンカリウム、アピキサバン)、ジソピラミド、シロスタゾール[これらの薬剤の血中濃度を上昇させこれらの薬剤の作用を増強するおそれがある(本薬のCYP3Aに対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される)]。
7). ビンカアルカロイド系抗悪性腫瘍剤(ビンクリスチン硫酸塩、ビンブラスチン硫酸塩)[これらの薬剤の血中濃度を上昇させ筋神経系の副作用を増強するおそれがある(本薬のCYP3Aに対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される)]。
8). ベネトクラクス〈再発又は難治性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)の維持投与期、急性骨髄性白血病〉[ベネトクラクスの副作用が増強されるおそれがあるので、ベネトクラクスを減量するとともに、患者の状態を慎重に観察し、副作用
の発現に十分に注意すること(本薬のCYP3Aに対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される)]。
9). PDE5阻害剤(シルデナフィルクエン酸塩、タダラフィル<ザルティア・シアリス>)[これらの薬剤の血中濃度を上昇させるおそれがある(本薬のCYP3Aに対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される)]。
10). コルヒチン〔2.4、9.2.1、9.3.1参照〕[コルヒチンの血中濃度上昇により作用が増強されるおそれがある(本薬のCYP3Aに対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される)]。
11). イリノテカン塩酸塩水和物[イリノテカンの活性代謝物の血中濃度を上昇させるおそれがある(本薬のCYP3A阻害作用により、イリノテカンの活性代謝物の無毒化が阻害されると考えられる)]。
12). CYP2C19の基質となる薬剤(オメプラゾール、ジアゼパム、ランソプラゾール等)〔16.7.2参照〕[これらの薬剤の血中濃度が上昇するおそれがある(本薬のCYP2C19阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される可能性がある)]。
13). P-gpの基質となる薬剤(ジゴキシン、フェキソフェナジン、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩等)〔16.5、16.7.2参照〕[これらの薬剤の血中濃度が上昇するおそれがある(本薬がP-gpを阻害することにより、P-gpを介したこれらの薬剤の輸送が阻害される可能性がある)]。
14). P-gp阻害剤(カルベジロール、アミオダロン等)〔16.5参照〕[本薬の血中濃度が上昇するおそれがあるので、副作用の発現に注意すること(これらの薬剤がP-gpを阻害することにより、P-gpを介した本薬の輸送が阻害される可能性がある)]。
15). メトホルミン〔16.5参照〕[副作用が増強されるおそれがあるため、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること(本薬がMATE1を阻害することにより、メトホルミンの排出が阻害される可能性がある)]。
16). ロペラミド〔16.4、16.5、16.7.2参照〕[ロペラミドの副作用
が増強されるおそれがあるので、必要に応じてロペラミドの用量を調整すること、本剤の併用により、ロペラミドのCmax及びAUCがそれぞれ3.14倍及び3.99倍に増加したとの報告がある(本薬がCYP3A及びP-gpを阻害することにより、ロペラミドのクリアランスが低下することが考えられる)]。
17). QT間隔延長を起こすことが知られている薬剤(イミプラミン、メサドン等)〔8.7、9.1.1、11.1.3参照〕[QT間隔延長を起こす又は悪化させるおそれがあるため、患者の状態を慎重に観察すること(共にQT間隔延長に関連する副作用を有するため)]。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 重度の下痢(4.8%):重度下痢により脱水症状を来すおそれがあるので、補液等の適切な処置を行うとともに、本剤の減量又は休薬を考慮すること〔7.2、8.2参照〕。
11.1.2. 肝機能障害(3.2%)〔8.3参照〕。
11.1.3. QT間隔延長(頻度不明)〔8.7、9.1.1、10.2、17.3.1参照〕。
11.2. その他の副作用
1). 感染症:(5~20%未満)上気道感染、(5%未満)感染、鼻炎、胃腸炎、インフルエンザ、肺炎、副鼻腔炎、直腸周囲膿瘍、口腔膿疱。
2). 代謝:(20%以上)食欲減退、(5%未満)脱水、高マグネシウム血症、低カリウム血症、低アルブミン血症、低ナトリウム血症。
3). 精神神経系:(5%未満)脳虚血、浮動性めまい、頭痛、抑うつ気分、錯感覚。
4). 呼吸器系:(5~20%未満)咳嗽、(5%未満)鼻出血、喉頭痛、鼻閉、口腔咽頭痛。
5). 消化器系:(20%以上)嘔吐、下痢、悪心、腹痛、(5~20%未満)便秘、上腹部痛、(5%未満)鼓腸、大腸炎、消化不良、胃炎、下部消化管出血。
6). 皮膚:(5%未満)発疹、皮膚そう痒症、皮膚乾燥、皮膚色素過剰。
7). 筋骨格系:(5~20%未満)筋骨格痛、(5%未満)背部痛、四肢痛。
8). 全身障害:(20%以上)疲労、(5~20%未満)発熱、(5%未満)胸痛、悪寒。
9). 臨床検査:(20%以上)アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加、体重減少、アラニンアミノトランスフェラーゼ増加、(5%未満)血中重炭酸塩減少、ヘモグロビン減少、血中クレアチニン減少、国際標準比、白血球数減少。
10). その他:(5%未満)歯牙破折。
ハッチンソン・ギルフォード・プロジェリア症候群及びプロセシング不全性のプロジェロイド・ラミノパチーの患者を対象とした2試験(07-01-0007試験の全被験者(ProLon1)及び09-06-0298試験の一部の被験者(ProLon2))の63例の結果に基づく。
授乳婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい(ラットに30mg/kg/日(臨床での最大投与量150mg/㎡の1日2回投与時の約1.1倍の曝露量に相当)を経口投与した場合に胎仔体重低値が、ウサギに10mg/kg/日(臨床での最大投与量150mg/㎡の1日2回投与時の約0.3倍の曝露量に相当)を経口投与した場合に骨格奇形又は骨格変異が認められている)〔9.4.1参照〕。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(ラットで乳汁中への移行が報告されているが、ヒトでの乳汁移行に関するデータ及びヒトの哺乳中の児への影響に関するデータはない)。
小児等
生後12カ月未満の小児を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
取扱い上の注意
開封後は、冷蔵を避けて室温で保存すること。湿気を防ぐため、ボトルのキャップをしっかり閉めて保管すること。
その他の注意
15.2. 非臨床試験に基づく情報15.2.1. ラットを用いた1カ月間反復経口投与による腎毒性試験において、180mg/kg/日の投与(臨床での最大投与量150mg/㎡の1日2回投与時の約10.4倍の曝露量に相当)で、腎臓鉱質沈着及び好塩基性尿細管に加えて、カルシウム代謝に関連する所見(尿中カルシウム排泄量高値等)が認められた〔8.5参照〕。
15.2.2. サルを用いた13週間反復経鼻胃管投与による眼毒性試験において、15mg/kg/日の投与(臨床での最大投与量150mg/㎡の1日2回投与時の約0.9倍の曝露量に相当)で網膜電図変化が、60mg/kg/日の投与(臨床での最大投与量150mg/㎡の1日2回投与時の約7.1倍の曝露量に相当)で杆体細胞機能障害が示唆される暗順応網膜電図振幅の大幅な低下が認められた。また、サルを用いた52週間反復経口投与毒性試験において、40mg/kg/日の投与(臨床での最大投与量150mg/㎡の1日2回投与時の約3.5倍の曝露量に相当)で杆体錐体層の網膜視細胞単細胞壊死及び外顆粒層の網膜視細胞単細胞壊死が認められた〔8.6参照〕。

16.1 血中濃度
16.1.1 健康成人
健康成人24例に本薬75mgを空腹時に単回経口投与及び1日2回6日間反復経口投与したときの薬物動態パラメータ及び血漿中本薬濃度-時間推移を次に示す。6日間反復経口投与時におけるAUCの累積比は約4であった(外国人データ)。
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16.1.2 ハッチンソン・ギルフォード・プロジェリア症候群患者
ハッチンソン・ギルフォード・プロジェリア症候群患者に本薬又は本薬の懸濁液115mg/m2(体表面積)を1日2回、4カ月後に維持用量150mg/m2(体表面積)を1日2回食事とともに反復経口投与したときの薬物動態パラメータを次に示す(外国人データ)。
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16.2 吸収
16.2.1 食事の影響
健康成人15例に本剤75mgを単回投与したとき、空腹時投与に対する食後投与の本薬のCmax及びAUCの幾何平均値の比(食後/絶食時)とその90%信頼区間は、高脂肪食摂取時では0.471[0.416、0.534]及び0.737[0.666、0.815]、低脂肪食摂取時では0.784[0.663、0.926]及び0.833[0.704、0.986]であった(外国人データ)。
また、健康成人に本剤のカプセル内容物75mgを単回投与したとき、服用補助食品を使用したときの本薬の薬物動態への影響を評価した結果を次に示す(外国人データ)。
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16.3 分布
本薬のヒト血漿タンパク結合率は99%以上であった(in vitro)。
16.4 代謝
本薬は主にCYP3Aによって代謝される(in vitro)。健康成人に14C標識した本薬104mgを単回経口投与したとき、血漿中には、主な代謝物は酸化体(HM17)及び脱水素化体(HM21)であり、それぞれ15.1~16.8%、2.7~13.9%であった(外国人データ)。
また、本薬はCYP2C19、CYP3A4に対して阻害作用を示したことから、これらの酵素により代謝される他の薬剤の血中濃度に影響を与える可能性がある(in vitro)。[10.、10.2、16.7.1、16.7.2参照]
16.5 排泄
健康成人に14C標識した本薬104mgを単回経口投与したとき、投与240時間後までの総投与放射能に対する累積尿中放射能排泄率及び累積糞中放射能排泄率(平均値(CV%))は、それぞれ0.705(28)%及び61.6(19)%であった(外国人データ)。
本薬はP‐gpの基質である(in vitro)。また、本薬はP‐gp、OCT1及びMATE1に対して阻害作用を示したことから、これらのトランスポーターにより輸送される他の薬剤の血中濃度に影響を与える可能性がある(in vitro)。[10.、10.2、16.7.2参照]
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害患者
腎機能障害の程度の異なる被験者(推定糸球体ろ過量(eGFR)の測定値に基づいて分類)における本薬50mg及びリトナビルを単回経口投与したときの薬物動態を、腎機能が正常な被験者(eGFR 90mL/min/1.73m2以上)と比較検討した結果を次に示す。なお、本薬単独投与時のデータは得られていない。
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16.6.2 肝機能障害患者
肝機能障害の程度の異なる被験者(Child‐pugh scoresに基づいて分類)における本薬50mg及びリトナビルを単回経口投与したときの薬物動態を、肝機能が正常な被験者と比較検討した結果を次に示す。なお、本薬単独投与時のデータは得られていない。
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16.7 薬物相互作用
16.7.1 併用薬がロナファルニブの薬物動態に及ぼす影響
本薬とリファンピシン、フルコナゾール又はケトコナゾールを併用投与したときの本薬の薬物動態への影響を評価した結果を次に示す(外国人データ)。[2.2、10.、10.1、10.2、16.4参照]
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16.7.2 ロナファルニブが併用薬の薬物動態に及ぼす影響
本薬の定常状態において、ロスバスタチン、ピタバスタチン、ロペラミド、ミダゾラム、フェキソフェナジン又はオメプラゾールを併用投与したときのこれらの薬物の薬物動態への影響を評価した結果を次に示す(外国人データ)。[2.3、10.、10.1、10.2、16.4、16.5参照]
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17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 海外第II相試験
ハッチンソン・ギルフォード・プロジェリア症候群及びプロセシング不全性のプロジェロイド・ラミノパチー患者注)を対象とする2つの第II相臨床試験(07‐01‐0007試験及び09‐06‐0298試験)が実施された。主な選択基準は、早老症の臨床兆候を呈し、かつLMNA遺伝子又はZMPSTE24遺伝子の変異を有することが確認された患者とされた。これらの試験のうち本薬が単独投与された患者は、07‐01‐0007試験の全被験者(ProLon1)及び09‐06‐0298試験の一部の被験者(ProLon2)であった。ProLon1では、本薬115mg/m2を1日2回経口投与から開始し、投与開始後4カ月時に150mg/m2の1日2回に増量され、投与期間は24~30カ月であり、ProLon2では、本薬150mg/m2を1日2回経口投与とされ、投与期間は12~36カ月であった。ProLon1とProLon2の被験者を合わせた63例のうち、プロセシング不全性のプロジェロイド・ラミノパチー患者を除く62例のハッチンソン・ギルフォード・プロジェリア症候群患者(日本人患者2例を含む)を治療コホートとし、プロジェリア研究財団が有する国際プロジェリア疾患登録システムから特定された本薬未使用の患者に対して性別と大陸(居住地域)で治療コホートとマッチングした未治療集団を主要マッチングコントロールとして、生存時間解析を行った。治療コホートでは治療開始年齢を、未治療集団ではマッチングペアとなった治療例の治療開始年齢と一致させた年齢を追跡開始年齢とし、3年時点で打切りとした主要解析の結果、治療コホートと主要マッチングコントロールのKaplan‐Meier生存曲線は添付文書の図のとおりであり、統計学的に有意な差が認められた(p=0.0002、性別及び大陸(居住地域)で層別化した層別ログランク検定、有意水準両側5%)。3年時点で打切りとした平均生存時間(平均値±標準誤差)は、治療コホートで2.828±0.0845年、主要マッチングコントロールで2.340±0.1368年であった。また、最終追跡時点で打切りとした平均生存時間(平均値±標準誤差)は、治療コホートで8.097±0.5670年、主要マッチングコントロールで5.324±0.6008年であった。
図 3年時打切りのKaplan‐Meier生存曲線(主要解析集団)

なお、07‐01‐0007試験及び09‐06‐0298試験においては年間体重増加率を評価することが主たる目的とされ、年間体重増加率(平均値±標準偏差)の結果は、07‐01‐0007試験ではベースライン時に0.401±0.440kg/年、試験終了時に0.403±0.416kg/年であり、09‐06‐0298試験(ProLon2のみ)ではベースライン時に0.676±0.705kg/年、試験終了時に0.372±0.228kg/年であった。
ProLon1及びProLon2における副作用発現割合は96.8%(61/63例)であり、主な副作用は、嘔吐85.7%(54/63例)、下痢77.8%(49/63例)、食欲減退41.3%(26/63例)、悪心38.1%(24/63例)、疲労28.6%(18/63例)、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加28.6%(18/63例)、体重減少27%(17/63例)、腹痛23.8%(15/63例)、アラニンアミノトランスフェラーゼ増加22.2%(14/63例)であった。[5.参照]
注)投与開始後にプレラミンAのプロセシングには異常がないと判断され、本剤の投与対象外と考えられたプロジェロイド・ラミノパチー患者1例を含む
17.3 その他
17.3.1 QT/QTc評価試験
健康成人(64例)に本剤200mgを1日2回9日間反復投与し、投与開始10日目の朝に本剤200mgを単回投与したとき、本剤200mg投与時とプラセボ投与時とのQTcF間隔のベースラインからの変化量の差の最小二乗平均値(ΔΔQTcF)の最大値は、18.8ms(90%信頼区間:10.94、26.70)であった(外国人データ)。[8.7、9.1.1、11.1.3参照]

18.1 作用機序
ハッチンソン・ギルフォード・プロジェリア症候群及びプロセシング不全性のプロジェロイド・ラミノパチーはいずれもLMNA変異又はZMPSTE24変異に起因してファルネシル化したプレラミンA(プロジェリン又はプロジェリン様タンパク質)が産生・蓄積する疾患であり、ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤である本薬は、プロジェリン又はプロジェリン様タンパク質の産生を抑制する。なお、LMNA遺伝子の変異の場合はヘテロ接合性、ZMPSTE24遺伝子の変異の場合はホモ接合性又は複合ヘテロ接合性であることが報告されている。[5.参照]
18.2 薬理作用
18.2.1 ファルネシルトランスフェラーゼ阻害作用
本薬のファルネシルトランスフェラーゼの50%阻害濃度は1.9nmol/Lであった。
18.2.2 核ブレブ形成抑制
プロジェリン発現HeLa細胞及びハッチンソン・ギルフォード・プロジェリア症候群患者由来皮膚線維芽細胞において、本薬(0.5、1.0又は2.0μmol/L)の48時間の処置により、濃度依存的に核ブレブの形成が抑制された。
18.2.3 生存期間の延長
ハッチンソン・ギルフォード・プロジェリア症候群のモデルマウス(Lmna G609G/G609Gマウス)において、無処置群と比較し、本薬投与群では生存期間の延長が認められた。
18.2.4 プロジェリン濃度低下
本薬を単独投与したハッチンソン・ギルフォード・プロジェリア症候群患者における血漿プロジェリン濃度は、ProLon1では115mg/m2を1日2回、4カ月投与した後、ベースラインに比較して48%低下し、その後150mg/m2を1日2回に増量して投与した結果、ベースラインに比較して50~62%低下した。ProLon2では150mg/m2を1日2回投与した結果、ベースラインに比較して36.7%低下した。

一包可:不可

30カプセル含有する白色ボトルを交付する。

分割:不可
粉砕:不明
製造販売会社
アンジェス
販売会社
 

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