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注射用エフオーワイ500

販売名
注射用エフオーワイ500
薬価
500mg1瓶 507.00円
製造メーカー
丸石製薬

添付文書情報2024年02月改定(第1版)

商品情報

薬効分類名
他に分類されないその他の代謝性医薬品
一般名
ガベキサートメシル酸塩注射用
規制区分
  • 特生
  • 特承
  • 覚原
禁忌
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
効能・効果
汎発性血管内血液凝固症。
用法・用量
通常成人1日量ガベキサートメシル酸塩として20~39mg/kgの範囲内で24時間かけて静脈内に持続投与する。
(用法及び用量に関連する注意)
〈汎発性血管内血液凝固症〉本剤は高濃度で血管内壁を障害し、注射部位及び刺入した血管に沿って静脈炎や硬結、潰瘍・壊死を起こすことがあるので、末梢血管から投与する場合、本剤100mgあたり50mL以上の輸液(0.2%以下)で点滴静注することが望ましい〔11.1.3、14.1.2参照〕。
特定の背景を有する患者に関する注意
ショック、アナフィラキシーショック、アナフィラキシーがあらわれることがあるので、十分な問診と救急処置のとれる準備を行い、投与にあたっては観察を十分に行い、血圧低下、発赤、そう痒、不快感、嘔気等の症状があらわれた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと〔11.1.1、11.1.2参照〕。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副作用
11.1.1. ショック、アナフィラキシーショック(いずれも頻度不明):ショック、アナフィラキシーショック(血圧低下、呼吸困難、意識消失、咽頭浮腫・喉頭浮腫等)があらわれることがある〔8.重要な基本的注意の項参照〕。
11.1.2. アナフィラキシー(頻度不明):アナフィラキシー(呼吸困難、咽頭浮腫・喉頭浮腫等)があらわれることがある〔8.重要な基本的注意の項参照〕。
11.1.3. 注射部位の皮膚潰瘍・壊死(頻度不明):本剤の濃度が高くなると、血管内壁を障害し、注射部位及び刺入した血管に沿って静脈炎や硬結、潰瘍・壊死を起こすことがあるので、注射部位の血管痛、発赤、炎症等があらわれた場合には投与部位の変更又は投与を中止し、適切な処置を行うこと〔7.用法及び用量に関連する注意の項、14.1.2参照〕。
11.1.4. 無顆粒球症、白血球減少、血小板減少(いずれも頻度不明)。
11.1.5. 高カリウム血症(頻度不明)。
11.2. その他の副作用
1). 過敏症:(0.1~1%未満)発疹、そう痒感等。
2). 出血傾向:(頻度不明)出血傾向亢進。
3). 血液:(頻度不明)好酸球増多、顆粒球減少。
4). 循環器:(0.1~1%未満)血圧降下。
5). 肝臓:(0.1~1%未満)黄疸、AST上昇等、(頻度不明)総ビリルビン上昇、ALT上昇等。
6). その他:(0.1~1%未満)悪心、(頻度不明)顔面潮紅、発熱、低ナトリウム血症。
高齢者
減量するなど注意すること(一般に生理機能が低下している)。
授乳婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。また、大量投与は避けること(大量(100mg/kg/日)投与でマウスに胎仔体重増加抑制が認められている)。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
適用上の注意
14.1. 薬剤投与時の注意14.1.1. 点滴静注する場合、投与速度が増加すると血圧低下することがあるので、ガベキサートメシル酸塩として体重1kg当たり毎時2.5mg以下とすることが望ましい。
14.1.2. 薬液が血管外へ漏れると、注射部位に潰瘍・壊死を起こすことがあるので、薬液が血管外へ漏出しないよう注意すること。血液うっ滞が起こらないようできるだけ太い血管より投与すること〔7.用法及び用量に関連する注意の項、11.1.3参照〕。

16.1 血中濃度
健康成人4例に2mg/kg/時間で持続静脈内投与すると、血中濃度は投与開始後5~10分で定常状態に達し、その未変化体血中濃度は109ng/mLを示す。また、ヒト新鮮血に14C‐ガベキサートメシル酸塩を添加した時、その半減期は約60秒を示す。
健康成人2例に10mg/kgを静脈内に投与すると血中濃度は指数的に減少し、その半減期は約55秒である。
16.4 代謝
本剤は血液中でエステラーゼにより、ε‐グアニジノカプロン酸(GCA)と4‐ハイドロキシ安息香酸エチル(EPHB)に加水分解される。
16.5 排泄
14C‐ガベキサートメシル酸塩をラットに静脈内投与すると、投与24時間以内に尿中に約70.8%、糞中に約3.6%が排泄される。また、GCAはそのまま、EPHBはグルクロン酸抱合され、尿中に排泄される。

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内比較臨床試験
汎発性血管内血液凝固症を対象として比較臨床試験を行い、本剤による出血症状の改善及び凝固因子の消費抑制が認められている。
17.1.2 国内臨床試験
比較臨床試験を含む臨床試験において有効率は57.5%(77/134例)を示す。また、承認時の臨床試験において安全性評価対象となった254例中20例(7.9%)に20件の副作用(臨床検査値の異常を含む)が認められた。主な副作用は、血管痛・静脈炎等注射部位に関するもの19例(7.5%)であった。

18.1 作用機序
本剤は血液凝固系に対して阻害作用を有し、アンチトロンビンIIIの存在を必要とせずトロンビン及び活性型第X因子を阻害するとともに血小板凝集を抑制し、汎発性血管内血液凝固症に効果が認められている。
18.2 蛋白分解酵素阻害作用
トリプシン、プラスミン、カリクレイン、トロンビン、C1‐エステラーゼに対し阻害作用を示す(in vitro)。
18.3 血液凝固因子阻害作用
血液凝固線溶系酵素に阻害作用を有し、トロンビン及びプラスミンに対する50%阻害濃度はそれぞれ10μM、100μMであり、トロンビンに対して強い阻害作用を示す。また、トロンビン、活性型第X因子に対する阻害作用にアンチトロンビンIIIの存在を必要としない(in vitro)。
18.4 汎発性血管内血液凝固症(DIC)に対する作用
トロンビン、トロンボプラスチンあるいはエンドトキシン投与による実験的DICにおいて、血中凝固因子の消費の抑制(ウサギ、ラット)と臓器内の血栓形成抑制(ラット)が認められている。
18.5 血小板凝集抑制作用
ADP、トロンビン、コラーゲンによるヒト血小板の凝集を抑制する(in vitro)。

製造販売会社
丸石製薬
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