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シムジア皮下注200mgオートクリックス

販売名
シムジア皮下注200mgオートクリックス
薬価
200mg1mL1キット 55625.00円
製造メーカー
ユーシービージャパン

添付文書情報2024年08月改定(第5版)

商品情報

薬効分類名
他に分類されないその他の代謝性医薬品
一般名
セルトリズマブ ペゴル(遺伝子組換え)キット(2)
規制区分
  • 特生
  • 特承
  • 覚原
警告
1.1. 〈効能共通〉本剤投与により、結核、肺炎、敗血症を含む重篤な感染症及び脱髄疾患の新たな発生もしくは脱髄疾患悪化等が報告されており、本剤との関連性は明らかではないが、悪性腫瘍の発現も報告されている。本剤が疾病を完治させる薬剤でないことも含め、重篤な感染症及び脱髄疾患の新たな発生もしくは悪化等が報告され、関連性は明らかではないが悪性腫瘍発現も報告されていることを患者に十分説明し、患者が理解したことを確認した上で、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。また、本剤の投与において、重篤な副作用により、致命的な経過をたどることがあるので、緊急時の対応が十分可能な医療施設において医師の管理指導のもとで使用し、本剤投与後に副作用が発現した場合には、主治医に連絡するよう患者に注意を与えること〔1.2.1、1.2.2、1.3、2.1、2.2、2.4、8.1、8.2、8.3、8.5、9.1.1、9.1.2、9.1.3、11.1.1、11.1.2、11.1.4、15.1.5参照〕。
1.2. 〈効能共通〉感染症1.2.1. 〈効能共通〉重篤な感染症:敗血症、肺炎、真菌感染症を含む日和見感染症等の致死的感染症が報告されているため、十分な観察を行うなど感染症の発症に注意すること〔1.1、2.1、11.1.1参照〕。
1.2.2. 〈効能共通〉結核:播種性結核(粟粒結核)及び肺外結核(胸膜結核、リンパ節結核等)を含む結核が発症し、致命的な例も報告されている。本剤投与に先立って結核に関する十分な問診及び胸部X線検査に加え、インターフェロン-γ遊離試験又はツベルクリン反応検査を行い、適宜胸部CT検査等を行うことにより、結核感染の有無を確認すること。
結核の既往歴を有する患者及び結核の感染が疑われる患者には、結核等の感染症について診療経験を有する医師と連携の下、原則として本剤の投与開始前に適切な抗結核薬を投与すること。ツベルクリン反応等の検査が陰性の患者において、投与後に活動性結核が認められた例も報告されている〔1.1、2.2、8.3、9.1.2、11.1.2参照〕。
1.3. 〈効能共通〉脱髄疾患(多発性硬化症等)の臨床症状・画像診断上の新たな発生もしくは悪化が、本剤を含む抗TNF製剤でみられたとの報告があるので、脱髄疾患(多発性硬化症等)及びその既往歴のある患者には投与しないこととし、脱髄疾患を疑う患者や家族歴を有する患者に投与する場合には、適宜画像診断等の検査を実施するなど、十分な観察を行うこと〔1.1、2.4、9.1.3、11.1.4参照〕。
1.4. 〈関節リウマチ〉本剤の治療を行う前に、少なくとも1剤の抗リウマチ薬等の使用を十分勘案すること(また、本剤についての十分な知識と関節リウマチ治療の経験をもつ医師が使用すること)。
1.5. 〈尋常性乾癬、乾癬性関節炎、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症〉本剤の治療を行う前に、光線療法を含む既存の全身療法(生物製剤を除く)の適用を十分に勘案すること(また、本剤についての十分な知識と乾癬の治療に十分な知識・経験をもつ医師が使用すること)。
禁忌
2.1. 重篤な感染症(敗血症等)の患者[症状を悪化させるおそれがある]〔1.1、1.2.1、11.1.1参照〕。
2.2. 活動性結核の患者[症状を悪化させるおそれがある]〔1.1、1.2.2、8.3、9.1.2、11.1.2参照〕。
2.3. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.4. 脱髄疾患(多発性硬化症等)及びその既往歴のある患者[症状の再燃及び悪化のおそれがある]〔1.1、1.3、9.1.3、11.1.4参照〕。
2.5. うっ血性心不全の患者〔15.1.2参照〕。
効能・効果
1). 関節リウマチ(関節の構造的損傷の防止を含む)。
2). 既存治療で効果不十分な次記疾患:尋常性乾癬、乾癬性関節炎、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. 〈関節リウマチ〉本剤の適用は、原則として既存治療で効果不十分な関節リウマチ患者に限定すること(ただし、関節の構造的損傷の進展リスクが高いと推測される患者に対しては、抗リウマチ薬による治療歴がない場合でも使用できるが、最新のガイドライン等を参照した上で、患者の状態を評価し、本剤の使用の必要性を慎重に判断すること)。
5.2. 〈尋常性乾癬、乾癬性関節炎、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症〉次のいずれかを満たす患者に投与すること[1)光線療法を含む既存の全身療法(生物製剤を除く)で十分な効果が得られず、皮疹が体表面積の10%以上に及ぶ患者、2)難治性の皮疹、関節症状又は膿疱を有する患者]。
用法・用量
〈関節リウマチ〉
通常、成人にはセルトリズマブ ペゴル(遺伝子組換え)として、1回400mgを初回、2週後、4週後に皮下注射し、以後1回200mgを2週間の間隔で皮下注射する。
なお、症状安定後には、1回400mgを4週間の間隔で皮下注射できる。
〈尋常性乾癬、乾癬性関節炎、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症〉
通常、成人にはセルトリズマブ ペゴル(遺伝子組換え)として、1回400mgを2週間の間隔で皮下注射する。症状安定後には、1回200mgを2週間の間隔、又は1回400mgを4週間の間隔で皮下注射できる。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 〈効能共通〉本剤と他の生物製剤の併用について安全性及び有効性は確立していないので併用を避けること。
7.2. 〈関節リウマチ〉本剤による治療反応は、通常投与開始から12週以内に得られるため、12週以内に治療反応が得られない場合は現在の治療計画の継続を慎重に再考すること。
7.3. 〈関節リウマチ〉関節の構造的損傷の進展リスクが高いと推測される抗リウマチ薬の治療歴がない患者に対して本剤を使用する場合には、メトトレキサートを併用することが望ましい。
7.4. 〈関節リウマチ〉本剤とアバタセプト<遺伝子組換え>の併用は行わないこと(海外で実施したプラセボを対照とした臨床試験において、抗TNF製剤とアバタセプト(遺伝子組換え)の併用療法を受けた患者では併用による効果の増強は示されておらず、感染症及び重篤な感染症の発現率が抗TNF製剤のみによる治療を受けた患者での発現率と比べて高かった)。
7.5. 〈尋常性乾癬、乾癬性関節炎、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症〉本剤による治療反応は、通常投与開始から16週以内に得られるため、16週以内に治療反応が得られない場合は本剤の治療計画の継続を慎重に再考すること。
合併症・既往歴等のある患者
8.1. 本剤は、細胞性免疫反応を調整するTNFα(腫瘍壊死因子α)の生理活性を抑制するので、感染症に対する宿主側防御に影響を及ぼす可能性がある、そのため本剤投与に際しては、十分な観察を行い、感染症の発現や感染症増悪に注意すること(他の生物製剤との切り替えの際も注意を継続すること)。また、患者に対しても、発熱、倦怠感等があらわれた場合には、速やかに主治医に相談するよう指導すること〔1.1、8.2、8.5、9.1.1参照〕。
8.2. 本剤を含む抗TNF製剤の臨床試験で、悪性リンパ腫、白血病等の悪性腫瘍の発現頻度が対照群に比し、高かったとの報告がある。また、関節リウマチのような慢性炎症性疾患のある患者に免疫抑制剤を長期間投与した場合、感染症や悪性リンパ腫のリスクが高まることが報告されている。さらに、抗TNF製剤を使用した小児や若年成人においても、悪性リンパ腫等の悪性腫瘍が報告されている。本剤との因果関係は明確ではないが、悪性腫瘍等の発現には注意すること〔1.1、8.1、15.1.5参照〕。
8.3. 結核の既感染者では症状の顕在化及び悪化のおそれがあるため、本剤投与に先立って結核に関する十分な問診及び胸部X線検査に加え、インターフェロン-γ遊離試験又はツベルクリン反応検査を行い、適宜胸部CT検査等を行うことにより、結核感染の有無を確認すること。
特に、重篤な疾患もしくは易感染状態の患者においては、ツベルクリン反応で偽陰性となる可能性があるので注意すること。また、本剤の適用にあたっては本剤投与のリスクベネフィットを慎重に検討すること。本剤投与前にツベルクリン反応等の検査が陰性の患者においても、投与後に活動性結核があらわれることがあるため、本剤投与中は胸部X線検査等の適切な検査を定期的に行うなど結核の発現に十分注意すること。患者に対し、結核の症状が疑われる場合(持続する咳、消耗、体重減少、発熱等)は速やかに主治医に連絡するよう説明すること〔1.1、1.2.2、2.2、9.1.2、11.1.2参照〕。
8.4. 本剤を含む抗TNF製剤によるB型肝炎ウイルス再活性化が認められているので、本剤投与に先立って、B型肝炎ウイルス感染の有無の検査をすること〔9.1.6参照〕。
8.5. 本剤投与において、生ワクチンの接種に起因する感染症を発現したとの報告はないが、感染症発現のリスクを否定できないので、生ワクチン接種は行わないこと〔1.1、8.1、9.1.1参照〕。
8.6. 注射部位において紅斑、発赤、疼痛、腫脹、そう痒、出血等が認められているので、本剤を慎重に投与するとともに、発現に注意し、必要に応じて適切な処置を行うこと。
8.7. 本剤投与により乾癬が発現又は乾癬悪化することが報告されているので、重症な場合には本剤投与の中止を考慮すること。
8.8. 本剤の投与開始にあたっては、医療施設において、必ず医師によるか、医師の直接の監督のもとで投与を行うこと。自己投与の適用については、医師がその妥当性を慎重に検討し、十分な教育訓練を実施したのち、本剤投与による危険性と対処法について患者が理解し、患者自ら確実に投与できることを確認した上で、医師の管理指導のもとで実施すること。また、自己投与適用後、感染症等本剤による副作用が疑われる場合や自己投与の継続が困難な状況となる可能性がある場合には、直ちに自己投与を中止させ、医師の管理下で慎重に観察するなど適切な処置を行うこと。使用済みの注射器(注射針一体型)を再使用しないように患者に注意を促し、安全な廃棄方法に関する指導を行うこと。
9.1.1. 感染症<重篤な感染症を除く>の患者又は感染症が疑われる患者〔1.1、8.1、8.5参照〕。
9.1.2. 結核の既感染者(特に結核の既往歴のある患者及び胸部X線上結核治癒所見のある患者)又は結核感染が疑われる患者。
(1). 結核の既感染者では、結核を活動化させ、症状が顕在化するおそれがある〔1.1、2.2、8.3、11.1.2参照〕。
(2). 結核の既往歴を有する場合及び結核感染が疑われる場合には、結核の診療経験がある医師に相談すること。次のいずれかの患者には、原則として本剤の開始前に適切な抗結核薬を投与すること〔1.1、1.2.2参照〕[1)胸部画像検査で陳旧性結核に合致するか推定される陰影を有する患者、2)結核の治療歴(肺外結核を含む)を有する患者、3)インターフェロン-γ遊離試験やツベルクリン反応検査等の検査により、結核既感染が強く疑われる患者、4)結核患者との濃厚接触歴を有する患者]。
9.1.3. 脱髄疾患が疑われる徴候を有する患者及び家族歴のある患者。
(1). 脱髄疾患が疑われる徴候を有する患者については、神経学的評価や画像診断等の検査を行い、慎重に危険性と有益性を評価した上で本剤適用の妥当性を検討し、投与後は十分に観察を行うこと(脱髄疾患発現のおそれがある)〔1.1、1.3、2.4、11.1.4参照〕。
(2). 脱髄疾患の家族歴のある患者は、適宜画像診断等の検査を実施し、十分注意すること(脱髄疾患発現のおそれがある)。
9.1.4. 重篤な血液疾患(汎血球減少、再生不良性貧血等)の患者又はその既往歴のある患者:血液疾患が悪化するおそれがある〔11.1.5参照〕。
9.1.5. 間質性肺炎の既往歴のある患者:定期的に問診を行うなど、注意すること(間質性肺炎が増悪又は再発することがある)〔11.1.7参照〕。
9.1.6. B型肝炎ウイルスキャリアの患者又はB型肝炎既往感染者(HBs抗原陰性かつHBc抗体陽性又はHBs抗原陰性かつHBs抗体陽性):肝機能検査値や肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行うなど、B型肝炎ウイルス再活性化の徴候や症状の発現に注意すること(本剤を含む抗TNF製剤を投与されたB型肝炎ウイルスキャリアの患者又は既往感染者において、B型肝炎ウイルスの再活性化が認められており、報告された症例の多くは、他の免疫抑制作用をもつ薬剤を併用投与したB型肝炎ウイルスキャリア又は免疫抑制作用をもつ薬剤を併用投与したB型肝炎既往感染症例である)〔8.4参照〕。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 重篤な感染症:敗血症(頻度不明)、肺炎(1.4%)等の重篤な感染症[細菌、真菌(ニューモシスティス等)、寄生虫、ウイルス等の日和見感染症によるもの]があらわれることがある(なお、感染症により死亡に至った症例が報告されているので、投与中に重篤な感染症が発現した場合は、感染症がコントロールできるようになるまでは投与を中止すること)〔1.1、1.2.1、2.1参照〕。
11.1.2. 結核(頻度不明):結核[肺外結核(胸膜結核、リンパ節結核等)、播種性結核を含む]があらわれることがある。ツベルクリン反応等の検査が陰性の患者において、投与後に活動性結核があらわれることもある(また、肺外結核(胸膜結核、リンパ節結核等)もあらわれることがあることから、その可能性も十分考慮した観察を行うこと)〔1.1、1.2.2、2.2、8.3、9.1.2参照〕。
11.1.3. 重篤なアレルギー反応(頻度不明):アナフィラキシー等の重篤なアレルギー反応があらわれることがある。
11.1.4. 脱髄疾患(頻度不明):脱髄疾患(多発性硬化症、視神経炎、横断性脊髄炎、ギラン・バレー症候群等)の新たな発生もしくは脱髄疾患悪化(多発性硬化症悪化、視神経炎悪化、横断性脊髄炎悪化、ギラン・バレー症候群悪化等)があらわれることがある〔1.1、1.3、2.4、9.1.3参照〕。
11.1.5. 重篤な血液障害(頻度不明):再生不良性貧血を含む汎血球減少症、血球減少症(血小板減少、白血球減少、顆粒球減少等)があらわれることがある〔9.1.4参照〕。
11.1.6. 抗dsDNA抗体陽性化を伴うループス様症候群(頻度不明):抗dsDNA抗体が陽性化し、関節痛、筋肉痛、皮疹等の症状があらわれた場合には、投与を中止すること。
11.1.7. 間質性肺炎(0.8%):発熱、咳嗽、呼吸困難等の呼吸器症状に十分に注意し、異常が認められた場合には、速やかに胸部X線検査、速やかに胸部CT検査及び速やかに血液ガス検査等を実施し、本剤の投与を中止するとともにニューモシスティス肺炎との鑑別診断(β-Dグルカンの測定等)を考慮に入れ適切な処置を行うこと〔9.1.5参照〕。
11.2. その他の副作用
1). 抵抗機構:(5%以上)細菌感染(膿瘍を含む)、ウイルス感染(帯状疱疹、ヘルペス、乳頭腫ウイルス感染、インフルエンザ、インフルエンザ様疾患を含む)、(1~5%未満)真菌感染、副鼻腔炎。
2). 精神神経系:(1%未満)頭痛、感覚異常、浮動性めまい、片頭痛、睡眠障害、(頻度不明)不安、気分障害、自殺企図、譫妄、精神的機能障害、攻撃性、末梢性ニューロパチー、振戦、発作、錐体外路障害、三叉神経痛、協調運動障害・平衡障害、発声障害、仮面状顔貌、失神。
3). 血液:(1%未満)貧血、リンパ節症、リンパ球減少、(頻度不明)好酸球性障害、白血球増加、血小板増加、脾腫、赤血球増加、白血球形態異常、凝固時間延長。
4). 代謝:(1%未満)甲状腺障害、体重変動、脂質異常症、血中ブドウ糖変動、(頻度不明)電解質失調、食欲障害、低アルブミン血症、低蛋白血症、ヘモジデリン沈着症。
5). 眼:(1%未満)眼炎症、眼瞼炎、涙器障害、(頻度不明)視覚障害。
6). 耳:(1%未満)難聴、耳鳴、回転性めまい。
7). 循環器:(1~5%未満)高血圧、(1%未満)血管炎、虚血性冠動脈障害(心筋梗塞、狭心症を含む)、伝導ブロック、(頻度不明)不整脈、動悸、心筋症(心不全を含む)、心膜炎、凝固亢進(肺塞栓症、血栓性静脈炎を含む)、低血圧、斑状出血(血腫、点状出血を含む)、脳卒中、動脈硬化症、レイノー現象、網状皮斑、毛細血管拡張症。
8). 呼吸器:(1~5%未満)気道炎症、(1%未満)喘息、咳嗽、(頻度不明)胸水、呼吸困難、気道うっ血、鼻潰瘍。
9). 消化器:(1~5%未満)胃炎、歯周炎、口内炎、腸炎、悪心、(1%未満)口唇炎、舌炎、下痢、消化不良、便秘、嘔吐、腹部膨満、(頻度不明)食道炎、胃腸潰瘍及び胃腸穿孔、口腔咽頭乾燥、腹水、嚥下痛、腸運動過剰。
10). 肝臓:(5%以上)肝障害、(1%未満)高ビリルビン血症、(頻度不明)肝炎、肝不全、肝硬変、胆汁うっ滞、胆石症。
11). 皮膚:(5%以上)発疹(湿疹、皮膚炎、紅斑等)、(1~5%未満)爪障害、(1%未満)脱毛症、皮膚そう痒、ざ瘡、光線過敏症、皮膚剥脱・皮膚落屑、多形紅斑、(頻度不明)汗腺障害、皮膚乾燥、急性熱性好中球性皮膚症、皮膚水疱、皮膚潰瘍、酒さ、ばら色粃糠疹、皮膚線条、皮膚変色、毛質障害、皮膚損傷、苔癬様皮膚反応。
12). 筋骨格系:(1%未満)CK増加、関節炎、(頻度不明)筋障害、腱症。
13). 腎臓・泌尿器:(1%未満)尿検査異常、(頻度不明)腎機能障害、尿中血陽性、腎結石症、膀胱症状及び尿道症状、腎症(腎炎を含む)。
14). 生殖器:(1%未満)月経周期異常及び子宮出血異常(無月経を含む)、(頻度不明)乳房障害、無精子症、亀頭炎、腟分泌物、性機能不全。
15). その他:(1~5%未満)KL-6増加、注射部位反応、(1%未満)疼痛、発熱、脂肪織炎、無力症、浮腫(末梢浮腫及び顔面浮腫を含む)、サルコイドーシス、悪寒、(頻度不明)出血(鼻出血、消化管出血、皮下出血等)、自己抗体陽性、血清病、自然流産、瘻孔、温度感覚異常、寝汗、潮紅、ALP増加、血中尿酸増加、治癒不良、良性腫瘍又は嚢胞(皮膚乳頭腫を含む)、前癌病変(口腔内白斑症、メラノサイト性母斑を含む)。
高齢者
感染症等の副作用の発現に留意し、十分な観察を行うこと(一般に生理機能(免疫機能等)が低下している)。
授乳婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(妊娠中に本剤を投与した患者において、臍帯血及び出生児血中への移行が認められた)〔16.3.1参照〕。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(本剤のヒト乳汁への移行が報告されている)〔16.3.2参照〕。
小児等
小児等を対象とした国内臨床試験は実施していない。
取扱い上の注意
14.1. 薬剤投与前の注意14.1.1. 室温に戻してから投与する(室温に戻るまでは、本剤のキャップを外さない(通常、室温に戻すには30分程度必要である))。
14.1.2. 投与前に、内容物を目視により確認する(なお、内容物中に明らかな粒子又は変色が認められる場合は使用しない)。
14.2. 薬剤投与時の注意14.2.1. 注射部位は上腕部、腹部又は大腿部とし、同一箇所への2本の注射は避け、投与毎に注射部位を変えること。
14.2.2. 皮膚が敏感な部位、皮膚に異常のある部位<圧痛・挫傷・発赤・硬化等の部位>、乾癬の部位には注射しないこと。
外箱開封後は遮光して保存すること。
その他の注意
15.1. 臨床使用に基づく情報15.1.1. 本剤の臨床試験は、国内では52週間まで、海外では4年間までの期間で実施されており、これらの期間を超えた本剤の長期投与時の安全性は確立していない。
15.1.2. 本剤は、うっ血性心不全患者を対象とした臨床試験を実施していないが、本剤投与下でうっ血性心不全悪化が報告されている。また、他の抗TNF製剤におけるうっ血性心不全を対象とした臨床試験では、心不全症状悪化、死亡率上昇が報告されている〔2.5参照〕。
15.1.3. 関節リウマチ患者を対象とした国内臨床試験において、二重盲検比較試験(24週)及び継続長期試験(52週)を通じた抗体発現率(ELISA法*)は、メトトレキサート併用下では8.2%及びメトトレキサート非併用下では29.9%であった。また、52週の継続投与試験において2週間隔投与及び4週間隔投与でそれぞれメトトレキサート併用下では2.4%及び4.7%、メトトレキサート非併用下では11.4%及び10.8%であった。関節リウマチ患者を対象とした臨床試験において本剤に対する抗体発現した患者においては、血中濃度低下する傾向が認められたが、有効性及び安全性への影響は明らかでない〔16.1.2、16.1.3参照〕。
15.1.4. 尋常性乾癬患者を対象とした国内臨床試験において、52週までの抗体発現率(酸解離ECLIA法*)は、全症例で96.0%であった。抗体価が顕著に高い尋常性乾癬患者においては、血中濃度低下する傾向が認められたが、有効性及び安全性への影響は明らかでない〔16.1.5参照〕。
*:酸解離ECLIA法はELISA法に比べ感度及び共存薬物耐性の高い測定法である。
15.1.5. 海外におけるクローン病及びその他の疾患を対象とした比較対照試験及び非盲検試験では、悪性腫瘍<非黒色腫皮膚癌を除く>の発生率(95%信頼区間)は、本剤投与群の患者4650例で100人年あたり0.5(0.4、0.7)に対し、プラセボ投与群の患者1319例で100人年あたり0.6(0.1、1.7)であった。関節リウマチ患者では、2367例で合計3例のリンパ腫が認められた。これは母集団で予測される値の約2倍に相当する。また、クローン病及びその他の比較対照臨床試験で、本剤投与群の患者2657例でリンパ腫1例、プラセボ投与群の患者1319例でホジキンリンパ腫1例が発現した。
海外における乾癬を対象とした臨床試験では、悪性腫瘍<非黒色腫皮膚癌を除く>の発生率(95%信頼区間)は、本剤投与群の患者995例で100人年あたり0.45(0.22、0.82)であった〔1.1、8.2参照〕。
15.1.6. 乾癬患者において、免疫抑制剤又は光線療法と併用した場合の安全性及び有効性は確立していない。
15.2. 非臨床試験に基づく情報15.2.1. 本剤は、マウス及びラット等のげっ歯類に投与すると、中和抗体陽性化が認められ、十分な曝露量が得られない。このため、がん原性試験は実施されていない。
15.2.2. ラット(5日間反復静脈内投与毒性試験)とサル(28日間反復静脈内投与毒性試験、13、26及び52週間反復皮下投与毒性試験)における組織病理検査では、50mg/kg/週以上の用量で、多くの器官(リンパ節、注射部位、脾臓、副腎、子宮、子宮頸及び脳脈絡叢)のマクロファージに空胞の形成がみられ、脳脈絡叢上皮細胞空胞形成(サルのみ)が認められた(これらの空胞形成は、PEGが取り込まれたことが原因と考えられるが、13週間及び26週間の回復期間後に一部消失した)。なお、サルに50mg/kg/週を投与したときのCmax及びAUCは、ヒトに400mgを投与したときのそれぞれ20.0倍及び13.9倍であった。

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
健康成人に、セルトリズマブ ペゴル100mg注)、400mg及び800mg注)を単回皮下投与した時の血漿中セルトリズマブ ペゴル濃度推移及び薬物動態パラメータを次に示す。血漿中濃度と、Cmax及びAUC0-∞は、用量にほぼ比例して増加し、セルトリズマブ ペゴルの薬物動態は100mg注)から800mg注)の用量範囲で線形性を示した。
図1 健康成人に単回皮下投与時の血漿中セルトリズマブ ペゴル濃度推移(平均値±標準偏差)
注)承認された1回用量は200mg又は400mgである。

表1 健康成人に単回皮下投与時の血漿中セルトリズマブ ペゴルの薬物動態パラメータ(平均値±標準偏差)
→図表を見る(PDF)

健康成人被験者にセルトリズマブ ペゴル400mgを単回皮下投与したときのCmax、tmax、AUC0-t、AUC0-∞及びt1/2は、それぞれ49.5±8.2μg/mL、6.0±1.5day、1,127±160μg・day/mL、1,198±175μg・day/mL及び13.0±2.6dayであり、日本人と外国人の血漿中濃度推移と薬物動態パラメータは同程度であった(外国人データ)。
注)承認された1回用量は200mg又は400mgである。
16.1.2 MTX併用反復投与
MTX併用下で関節リウマチ患者にセルトリズマブ ペゴル200mgを0、2、4週時注)、その後100mgを2週間隔注)、及び400mgを0、2、4週時、その後200又は400mgを2週間隔注)で反復皮下投与した時、24週における血漿中トラフ濃度は、100mg群で11μg/mL、200mg群で31μg/mL、400mg群で65μg/mLであった。
また、200mgの維持投与量を2週間隔及び400mgの維持投与量を4週間隔で反復皮下投与した時、52週における血漿中トラフ濃度は、それぞれ31μg/mL及び21μg/mLであった。[15.1.3参照]
注)承認用法用量は1回200mgの2週間隔投与である(但し、初回、2週後、4週後は1回400mg投与)。症状安定後には、1回400mgを4週間隔投与できる。
16.1.3 MTX非併用反復投与
MTX非併用下で関節リウマチ患者にセルトリズマブ ペゴル400mgを0、2、4週時、その後200mgを2週間隔で反復皮下投与した時、24週における血漿中トラフ濃度は22μg/mLであった。また、200mgの維持投与量を2週間隔及び400mgの維持投与量を4週間隔で反復皮下投与した時、52週における血漿中トラフ濃度は、それぞれ21μg/mL及び14μg/mLであった。[15.1.3参照]
16.1.4 母集団薬物動態解析
関節リウマチ患者を対象とした母集団薬物動態解析から、セルトリズマブ ペゴルのクリアランスは体重70kgに比べて体重40kgでは約30%減少、体重120kgでは約40%増加し、抗セルトリズマブ ペゴル抗体陽性例(ELISA法)では陰性例に比べてクリアランスは約3倍増加し、定常状態におけるAUCτは約60%、Cmaxは約50%、トラフ濃度は約80%減少すると予測された(外国人データ)。
16.1.5 反復投与
尋常性乾癬患者(乾癬性関節炎の合併例を含む)にセルトリズマブ ペゴル400mgを0、2、4週時、その後200mgを2週間隔(200mg投与群)注)、及び400mgを2週間隔(400mg投与群)で反復皮下投与した時、16週における血漿中トラフ濃度は、それぞれ16μg/mL及び48μg/mLであった。16週以降、200mg投与群において200mgを2週間隔、あるいは400mgを4週間隔で、400mg投与群において400mgを2週間隔で反復皮下投与した時、52週における血漿中トラフ濃度は、それぞれ20μg/mL、16μg/mL及び54μg/mLであった。[15.1.4参照]
注)承認用法用量は1回400mgの2週間隔投与である。症状安定後には、1回200mgを2週間隔投与、又は1回400mgを4週間隔投与できる。
16.2 吸収
健康成人にセルトリズマブ ペゴル60mg注)及び200mgを単回皮下投与した時の絶対的生物学的利用率は88%及び76%であった(外国人データ)。
注)承認された1回用量は200mg又は400mgである。
16.3 分布
16.3.1 胎盤通過性
関節リウマチ又はクローン病等の妊娠後期の妊婦16例にセルトリズマブ ペゴル200mgを2週間隔又は400mgを4週間隔で反復投与した時、分娩時の血漿中濃度は母親で4.96~49.4μg/mL、臍帯血で定量下限(0.032μg/mL)未満~0.048μg/mLであった。新生児の出生時の血漿中濃度は、15例中13例で定量下限未満及び1例で0.0422μg/mL(新生児/母親比:0.09%)、1例で0.485μg/mL(新生児/母親比:4.49%)であった(外国人データ)。[9.5参照]
16.3.2 乳汁中移行
関節リウマチ又はクローン病等の授乳婦17例にセルトリズマブ ペゴル200mgを2週間隔又は400mgを4週間隔で反復投与し、投与前及び投与2~14日(4週間隔では28日)後に測定した母乳中濃度は定量下限(0.032μg/mL)未満~0.0758μg/mLであった。乳児の平均母乳摂取量を150mL/kg/日と仮定すると、乳児の平均1日摂取量は0~0.0104mg/kg/日、母親の投与量に対する乳児の摂取量の比は0.04~0.30%と推定された(外国人データ)。[9.6参照]
16.4 代謝
セルトリズマブ ペゴルのたん白質部分はペプチド及びアミノ酸に代謝されると推定される。
16.5 排泄
健康成人にセルトリズマブ ペゴル400mgを単回皮下投与した時、尿中にはセルトリズマブ ペゴルから遊離したPEGが検出され、未変化体は検出されなかった(外国人データ)。

17.1 有効性及び安全性に関する試験
〈関節リウマチ〉
17.1.1 国内第II/III相用量反応試験
メトトレキサートにより十分な効果が得られなかった関節リウマチ患者を対象にメトトレキサート併用下で実施したプラセボ対照二重盲検比較試験における12週時のACR改善基準における有効率(ACR20、ACR50、ACR70)*を表2に示す。本剤投与群(200mg及び400mg注)を2週間隔投与)におけるACR20はプラセボ群に比べ有意に改善した。
*:ACRコアセットのうち、総疼痛関節数及び総腫脹関節数がともに20%/50%/70%以上改善し、かつ残りの5項目中3項目が20%/50%/70%以上改善した症例の割合
表2 12週時におけるACR20、ACR50、ACR70(国内・第II/III相用量反応試験)
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24週時の関節破壊進行を手及び足のX線スコア(modified Total Sharp Score:mTSS)で評価した結果を表3に示す。本剤投与群(200mg及び400mg注)を2週間隔投与)におけるmTSSのベースライン時からの変化量は、プラセボ群に比べ低かった。
表3 24週時におけるmTSSのベースライン時からの変化量(国内・第II/III相用量反応試験)
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本剤200mg投与群の副作用発現率(24週まで)は、37.8%(31/82例)であり、主な副作用は鼻咽頭炎8.5%(7/82例)、胃炎、歯周炎、上気道感染、感染性腸炎、細胞マーカー増加、発疹の各2.4%(2/82例)等であった。
注)承認用法用量は1回200mgの2週間隔投与である。
17.1.2 国内第III相二重盲検比較試験
メトトレキサートを投与できない活動性関節リウマチ患者を対象にメトトレキサートを併用しないで実施したプラセボ対照二重盲検比較試験結果より、12週時のACR20、ACR50、ACR70を表4に示す。本剤200mg投与群(2週間隔投与)におけるACR20はプラセボ群に比べ有意に改善した。
表4 12週時におけるACR20、ACR50、ACR70(国内・第III相二重盲検比較試験)
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24週時の関節破壊進行を手及び足のX線スコア(modified Total Sharp Score:mTSS)で評価した結果を表5に示す。本剤200mg投与群(2週間隔投与)におけるmTSSのベースライン時からの変化量は、プラセボ群に比べ低かった。
表5 24週時におけるmTSSのベースライン時からの変化量(国内・第III相二重盲検比較試験)
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本剤200mg投与群の副作用発現率(24週まで)は37.9%(44/116例)であり、主な副作用は鼻咽頭炎6.0%(7/116例)、発疹3.4%(4/116例)、注射部位紅斑、注射部位反応、咽頭炎の各2.6%(3/116例)等であった。
17.1.3 早期関節リウマチ患者対象国内第III相二重盲検比較試験
メトトレキサート未治療で予後不良因子をもつ、発症1年以内の早期関節リウマチ患者を対象にメトトレキサート併用下で実施したプラセボ対照二重盲検比較試験より、52週時の関節破壊進行を手及び足のX線スコア(modified Total Sharp Score:mTSS)で評価した結果を表6に示す。本剤投与群(2週間隔投与)におけるmTSSのベースライン時からの変化量は、プラセボ群に比べ有意に低かった。
表6 52週時におけるmTSSのベースライン時からの変化量(国内・早期関節リウマチ患者対象第III相二重盲検比較試験)
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本剤投与群の副作用発現率(52週まで)は71.1%(113/159例)であり、主な副作用は鼻咽頭炎22.6%(36/159例)、肝機能異常17.0%(27/159例)、悪心6.3%(10/159例)、咽頭炎、細胞マーカー増加、白血球数減少の各5.0%(8/159例)等であった。
17.1.4 海外第III相二重盲検比較試験
(1)プラセボ対照二重盲検比較試験(RAPID1)
メトトレキサートにより十分な効果が得られなかった関節リウマチ患者を対象にメトトレキサート併用下で実施したプラセボ対照二重盲検比較試験における24週時のACR20、ACR50、ACR70を表7に示す。本剤投与群(200mg及び400mg注)を2週間隔投与)におけるACR20はプラセボ群に比べ有意に改善した。
表7 24週時におけるACR20、ACR50、ACR70(海外臨床試験)
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52週時の関節破壊進行を手及び足のX線スコア(modified Total Sharp Score:mTSS)で評価した結果を表8に示す。本剤投与群(200mg及び400mg注)を2週間隔投与)におけるmTSSのベースライン時からの変化量は、プラセボ群に比べ有意に低かった。
表8 52週時におけるmTSSのベースライン時からの変化量(海外臨床試験・RAPID1)
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本剤200mg投与群の副作用発現率(52週まで)は42.6%(167/392例)であり、主な副作用は尿路感染3.8%(15/392例)、好酸球増加症3.3%(13/392例)、疲労2.6%(10/392例)、注射部位血腫、注射部位疼痛、注射部位反応の各2.0%(8/392例)、注射部位変色、頭痛の各1.8%(7/392例)等であった。
(2)プラセボ対照二重盲検比較試験(RAPID2)
メトトレキサートにより十分な効果が得られなかった関節リウマチ患者を対象にメトトレキサート併用下で実施したプラセボ対照二重盲検比較試験における24週時のACR20、ACR50、ACR70を表9に示す。本剤投与群(200mg及び400mg注)を2週間隔投与)におけるACR20はプラセボ群に比べ有意に改善した。
表9 24週時におけるACR20、ACR50、ACR70(海外臨床試験)
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本剤200mg投与群の副作用発現率(24週まで)は24.6%(61/248例)であり、主な副作用は活性化部分トロンボプラスチン時間延長2.4%(6/248例)、発熱、発疹の各2.0%(5/248例)、細菌尿1.6%(4/248例)、インフルエンザ、鼻炎、血尿、高血圧の各1.2%(3/248例)等であった。
注)承認用法用量は1回200mgの2週間隔投与である。
17.1.5 海外第IIIb相二重盲検比較試験
メトトレキサートにより十分な効果が得られなかった関節リウマチ患者を対象に、メトトレキサート併用下で、4週間の初期治療(本剤400mgの2週間隔投与)後、本剤200mgを2週間隔投与し16週時においてACR20を達成した症例を、18週時に3群(本剤200mgの2週間隔投与、本剤400mgの4週間隔投与又はプラセボ)に割り付け、34週時の有効性及び安全性を評価するプラセボ対照二重盲検比較試験を実施した。
34週時におけるACR20は、プラセボ群44.9%(31/69例)、本剤200mgの2週間隔投与群67.1%(47/70例)、本剤400mgの4週間隔投与群65.2%(45/69例)であり、本剤投与群(200mgの2週間隔及び400mgの4週間隔)においてプラセボ投与群と比較して有意に臨床効果の維持が認められた(本剤200mgの2週間隔:p=0.009、本剤400mgの4週間隔:p=0.017)。
本剤200mgの2週間隔投与群の副作用発現率(18週割り付け後34週まで)は28.6%(20/70例)であり、主な副作用は尿路感染5.7%(4/70例)、上気道感染4.3%(3/70例)、発熱、副鼻腔炎の各2.9%(2/70例)等であった。また、本剤400mgの4週間隔投与群の副作用発現率(18週割り付け後34週まで)は11.6%(8/69例)であり、主な副作用は上気道感染4.3%(3/69例)、口腔ヘルペス、尿路感染の各2.9%(2/69例)等であった。
〈尋常性乾癬、乾癬性関節炎、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症〉
17.1.6 国内第II/III相二重盲検比較試験
中等度から重度の局面型皮疹を有する尋常性乾癬患者(局面型皮疹が体表面積の10%以上、かつPASIスコアが12以上、乾癬性関節炎の合併例を含む)を対象としたプラセボ対照二重盲検比較試験を実施した。0~16週までプラセボ又は本剤(200mg投与群:400mgを0、2、4週時、その後200mgを2週間隔投与注)、400mg投与群:400mgを2週間隔投与)を投与した。16週以降はレスポンダー(16週時点でPASIスコアがベースラインから50%以上改善)と判断された患者について二重盲検下での投与を継続した。なお、200mg投与群は200mg2週間隔投与群、400mg4週間隔投与群のいずれかに1:1の比率で再無作為化し投与した。PASIスコアがベースラインから75%以上、90%以上改善した患者の割合(以下、それぞれPASI75、PASI90)を表10(16週時点)、及び表11(52週時点)に示す。16週時点において本剤投与群におけるPASI75はプラセボ群に比べ有意に改善した。なお、乾癬性関節炎合併例でACR20の評価が可能な患者は、本剤200mg投与群の3例及び本剤400mg投与群の5例であり(プラセボ群は該当なし)、400mg投与群の4例が16週時点においてACR20を達成した。52週時点では200mg投与群の1例及び400mg投与群の5例がACR20を達成した。
また、膿疱性乾癬及び乾癬性紅皮症患者に対し非盲検下で本剤を投与(400mgを0、2、4週時、その後200mgを2週間隔投与注)、及び400mgを2週間隔投与)した際、16週時において医師による臨床全般印象改善度「寛解又は改善」を達成した患者は膿疱性乾癬で7例中7例、乾癬性紅皮症で15例中14例であった。52週時点で「寛解又は改善」を達成した患者は膿疱性乾癬で7例中6例、乾癬性紅皮症で15例中12例であった。
表10 16週時におけるPASI75及びPASI90
→図表を見る(PDF)

表11 52週時におけるPASI75及びPASI90
→図表を見る(PDF)

中等度から重度の局面型皮疹を有する尋常性乾癬患者(乾癬性関節炎の合併例を含む)における本剤投与群全体での副作用発現率(52週まで)は32.0%(39/122例)であり、主な副作用は鼻咽頭炎4.1%(5例/122例)、乾癬3.3%(4例/122例)等であった。
膿疱性乾癬及び乾癬性紅皮症患者における本剤投与時の副作用発現率(52週まで)は42.9%(3/7例)及び40.0%(6/15例)であり、2例以上で発現した副作用は乾癬性紅皮症患者における乾癬13.3%(2/15例)であった。
注)承認用法用量は1回400mgの2週間隔投与である。症状安定後には、1回200mgを2週間隔投与、又は1回400mgを4週間隔投与できる。
17.1.7 海外第III相二重盲検比較試験
活動性乾癬性関節炎患者を対象に実施したプラセボ対照二重盲検比較試験における12週時のACR20及び24週時のmTSSのベースラインからの変化量を表12に示す。本剤投与群(400mgを0、2、4週時、その後200mgを2週間隔投与及び400mgを4週間隔投与)注)におけるACR20はプラセボ群に比べ有意に改善した。mTSSのベースラインからの変化量については、本剤投与併合群とプラセボ群との間に統計学的に有意な差は認められなかったが、新たな欠測値補完ルールを用いた事後解析では本剤投与併合群でプラセボ群と比較して、mTSSのベースラインからの変化量は小さい傾向が認められた。
表12 12週時におけるACR20及び24週時のmTSSのベースラインからの変化量(海外第III相試験)
→図表を見る(PDF)

本剤投与群全体のプラセボ対照二重盲検期間における副作用発現率(24週まで)は25.9%(86/332例)であり、主な副作用は上気道感染、アラニン・アミノトランスフェラーゼ増加の各2.1%(7/332例)等であった。
注)承認用法用量は1回400mgの2週間隔投与である。症状安定後には、1回200mgを2週間隔投与、又は1回400mgを4週間隔投与できる。

18.1 作用機序
セルトリズマブ ペゴルは、ヒトTNFαに対して高い結合親和性を示しその生物活性を選択的に中和するとともに単球からの炎症性サイトカインの産生を抑制する(in vitro)。
18.2 TNFαに対する結合親和性及び中和作用
遺伝子組換えヒトTNFα(rhTNFα)に高い親和性(Kd値:71.6~103pM)で結合した(in vitro)。rhTNFαの生物活性を中和(IC90値:約1~4ng/mL)した(in vitro)。
18.3 膜結合型TNFαとの結合活性及び中和作用
膜結合型rhTNFαに対しても結合及び中和作用がみられた(in vitro)。
18.4 LPS刺激による炎症性サイトカイン産生に対する抑制作用
LPS刺激によるTNFα及びIL‐1βの産生を抑制した(in vitro)。
18.5 ヒトTNFαトランスジェニックマウスモデルに対する作用
セルトリズマブ ペゴルは、ヒトTNFαトランスジェニックマウスモデルにおける関節炎の進行を抑制した(in vivo)。

製造販売会社
ユーシービージャパン
販売会社
 アステラス製薬

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