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クリースビータ皮下注30mg

販売名
クリースビータ皮下注30mg
薬価
30mg1mL1瓶 911812.00円
製造メーカー
協和キリン

添付文書情報2023年07月改定(第4版)

商品情報

薬効分類名
他に分類されないその他の代謝性医薬品
一般名
ブロスマブ(遺伝子組換え)注射液
規制区分
  • 特生
  • 特承
  • 覚原
禁忌
2.1. 重度腎機能障害患者又は末期腎不全患者〔9.2.1参照〕。
2.2. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
効能・効果
FGF23関連低リン血症性くる病・FGF23関連低リン血症性骨軟化症。
(効能又は効果に関連する注意)
含糖酸化鉄投与に伴うFGF23関連低リン血症性くる病・含糖酸化鉄投与に伴うFGF23関連低リン血症性骨軟化症、ポリマルトース鉄投与に伴うFGF23関連低リン血症性くる病・ポリマルトース鉄投与に伴うFGF23関連低リン血症性骨軟化症及びカルボキシマルトース第二鉄投与に伴うFGF23関連低リン血症性くる病・カルボキシマルトース第二鉄投与に伴うFGF23関連低リン血症性骨軟化症等の鉄剤投与に伴うFGF23関連低リン血症性くる病・鉄剤投与に伴うFGF23関連低リン血症性骨軟化症に対しては、本剤は投与しないで、FGF23過剰の原因となる各薬剤の投与の中止を検討すること。
用法・用量
〈FGF23関連低リン血症性くる病・骨軟化症(腫瘍性骨軟化症を除く)〉
通常、成人には、ブロスマブ(遺伝子組換え)として4週に1回1mg/kgを皮下投与する。ただし、1回投与量は90mgを超えないこと。血清リン濃度、症状等に応じて適宜減量する。
通常、小児には、ブロスマブ(遺伝子組換え)として2週に1回0.8mg/kgを皮下投与する。血清リン濃度、症状等に応じて適宜増減するが、最高用量は1回2mg/kgとする。ただし、1回投与量は90mgを超えないこと。
〈腫瘍性骨軟化症〉
通常、成人には、ブロスマブ(遺伝子組換え)として4週に1回0.3mg/kgを皮下投与する。血清リン濃度、症状等に応じて適宜増減するが、最高用量は1回2mg/kgとする。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 本剤の投与開始にあたっては、経口リン酸製剤投与又は活性型ビタミンD3製剤投与されている場合は、これらの薬剤の投与を中止し、血清リン濃度が基準下限値を下回ったことを確認した後、本剤の投与を開始すること〔10.2参照〕。
7.2. 本剤の開始用量及び用量調節は、次を参考にすること。なお、本剤の投与量は、体重から換算した値を10mgの単位に四捨五入した値とすることができる。
〈FGF23関連低リン血症性くる病・骨軟化症(腫瘍性骨軟化症を除く)〉通常、成人には、次を参考に患者の体重に応じて投与を開始すること。以降は、血清リン濃度、症状等に応じて適宜減量すること。
[FGF23関連低リン血症性くる病・骨軟化症(腫瘍性骨軟化症を除く)の成人患者の開始用量]
1). 〈FGF23関連低リン血症性くる病・骨軟化症(腫瘍性骨軟化症を除く)〉体重35~44kg:40mg。
2). 〈FGF23関連低リン血症性くる病・骨軟化症(腫瘍性骨軟化症を除く)〉体重45~54kg:50mg。
3). 〈FGF23関連低リン血症性くる病・骨軟化症(腫瘍性骨軟化症を除く)〉体重55~64kg:60mg。
4). 〈FGF23関連低リン血症性くる病・骨軟化症(腫瘍性骨軟化症を除く)〉体重65~74kg:70mg。
5). 〈FGF23関連低リン血症性くる病・骨軟化症(腫瘍性骨軟化症を除く)〉体重75~84kg:80mg。
6). 〈FGF23関連低リン血症性くる病・骨軟化症(腫瘍性骨軟化症を除く)〉体重85kg以上:90mg。
〈FGF23関連低リン血症性くる病・骨軟化症(腫瘍性骨軟化症を除く)〉通常、小児には、次を参考に患者の体重に応じて投与を開始すること。以降は、血清リン濃度、症状等に応じて適宜増減するが、血清リン濃度が基準下限値を下回るなど、増量が必要な場合は、1回2mg/kg又は90mgのいずれか少ない用量の範囲で段階的に増量することができる。ただし、増量は4週間以上の間隔をあけて行うこと。
[FGF23関連低リン血症性くる病・骨軟化症(腫瘍性骨軟化症を除く)の小児患者の開始用量]
1). 〈FGF23関連低リン血症性くる病・骨軟化症(腫瘍性骨軟化症を除く)〉体重7~18kg:10mg。
2). 〈FGF23関連低リン血症性くる病・骨軟化症(腫瘍性骨軟化症を除く)〉体重19~31kg:20mg。
3). 〈FGF23関連低リン血症性くる病・骨軟化症(腫瘍性骨軟化症を除く)〉体重32~43kg:30mg。
4). 〈FGF23関連低リン血症性くる病・骨軟化症(腫瘍性骨軟化症を除く)〉体重44~56kg:40mg。
5). 〈FGF23関連低リン血症性くる病・骨軟化症(腫瘍性骨軟化症を除く)〉体重57~68kg:50mg。
6). 〈FGF23関連低リン血症性くる病・骨軟化症(腫瘍性骨軟化症を除く)〉体重69~81kg:60mg。
7). 〈FGF23関連低リン血症性くる病・骨軟化症(腫瘍性骨軟化症を除く)〉体重82~93kg:70mg。
8). 〈FGF23関連低リン血症性くる病・骨軟化症(腫瘍性骨軟化症を除く)〉体重94~106kg:80mg。
9). 〈FGF23関連低リン血症性くる病・骨軟化症(腫瘍性骨軟化症を除く)〉体重107kg以上:90mg。
〈腫瘍性骨軟化症〉通常、成人には、次を参考に患者の体重に応じて投与を開始すること。以降は、血清リン濃度、症状等に応じて適宜増減するが、血清リン濃度が基準下限値を下回るなど、増量が必要な場合は、1回2mg/kgまでの範囲で段階的に増量することができる〔17.1.3参照〕。
[腫瘍性骨軟化症患者の開始用量]
1). 〈腫瘍性骨軟化症〉体重17~49kg:10mg。
2). 〈腫瘍性骨軟化症〉体重50~83kg:20mg。
3). 〈腫瘍性骨軟化症〉体重84~116kg:30mg。
7.3. 本剤の投与を開始及び用量を調節したときは、血清リン濃度が安定するまで、投与毎(2週に1回又は4週に1回)に血清リン濃度を測定すること。
7.4. 血清リン濃度が基準上限値を超えて上昇した場合は、血清リン濃度が基準下限値を下回るまで休薬すること(投与を再開する場合は、休薬前の投与量の半量を目安に減量し、投与を再開すること)。
7.5. FGF23関連低リン血症性くる病の患者に本剤を投与する際に、骨年齢が男性で17歳、女性で15歳に達した場合は、患者の状態に応じて成人の用法及び用量を用いること。
腎機能障害患者
8.1. 高リン血症があらわれることがあるので、本剤投与中は定期的に血清リン濃度を測定し、血清リン濃度の変動に注意すること。
8.2. 本剤の投与により、高リン血症が持続した場合、腎臓石灰化等の臓器石灰化が生じる可能性があるので、必要に応じて超音波検査やPTHの測定等を実施すること〔15.2参照〕。
8.3. 本剤投与中は、《経口》リン酸製剤、活性型ビタミンD3製剤との併用は可能な限り避けること(本剤と経口リン酸製剤、活性型ビタミンD3製剤を併用した際の安全性及び有効性を指標とした臨床試験は実施されていない)〔10.2参照〕。
8.4. 本剤はたん白質製剤であり、アナフィラキシーなど重度アレルギー反応が起こる可能性があるので、異常が認められた場合には直ちに本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。
8.5. 本剤は、医療施設において、必ず医師によるか、医師の直接の監督のもとで投与を開始すること。自己投与にあたっては、次の点に注意すること。
8.5.1. 自己投与適用の妥当性を医師が慎重に検討し、患者又はその家族に十分な教育訓練を実施したのち、患者又はその家族が確実に投与できることを確認した上で、医師の管理指導のもとで実施すること。
8.5.2. 本剤による副作用が疑われる場合や自己投与の継続が困難な状況となる可能性がある場合は、直ちに自己投与を中止させ、医師の管理下で慎重に観察するなど適切な処置を行うこと。
8.5.3. 患者又はその家族に対し、副作用とその対処法について説明した上で、次の点を指導すること。
・ 自己投与にあたっては、本剤の注射方法の説明書を必ず読むこと。
・ 自己投与適用後、本剤投与後に副作用の発現が疑われる場合は、医療機関へ連絡すること。
・ 使用済みの注射器は再使用せず、安全な手段で廃棄を行うこと。
9.1.1. 高カルシウム血症の患者:高カルシウム血症が悪化する可能性がある。
腎機能障害患者:高リン血症及び腎臓石灰化等の臓器石灰化が生じるリスクが高い〔15.2参照〕。
9.2.1. 重度腎機能障害患者又は末期腎不全患者:投与しないこと(これらの患者では高リン血症及び腎臓石灰化等の臓器石灰化が生じるリスクが特に高いおそれがあり、これらの患者を対象とした臨床試験は実施していない)〔2.1参照〕。
9.2.2. 軽度腎機能障害又は中等度腎機能障害患者:本剤投与中は、定期的に腎機能を確認し投与の適否を検討すること(また、血清リン濃度の変動に注意すること)。
相互作用
10.2. 併用注意:《経口》リン酸製剤、活性型ビタミンD3製剤(カルシトリオール、ファレカルシトリオール等)〔7.1、8.3参照〕[高リン血症が起こるおそれがあるので、本剤の投与開始にあたっては、これらの薬剤の投与を中止し、また、本剤投与中もこれらの薬剤との併用は可能な限り避けること(これらの薬剤は血清リン濃度上昇作用があるので、血清リン濃度の上昇作用が増強される可能性がある)]。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.2. その他の副作用
1). 投与部位:(10%以上)注射部位反応(発疹・そう痒・疼痛等)(29.5%)。
2). 筋・骨格:(10%以上)筋骨格痛、(5~10%未満)下肢不快感、(5%未満)筋痙攣。
3). 皮膚:(5%未満)発疹、皮膚そう痒、じん麻疹。
4). 消化器:(5%未満)悪心、下痢、腹痛、歯膿瘍、歯痛。
5). 腎臓:(5%未満)腎結石、腎石灰化、腎超音波検査異常。
6). 内分泌・代謝:(5%未満)血中リン増加、ビタミンD異常、ビタミンD欠乏、PTH増加、血中カルシウム減少。
7). その他:(5%未満)倦怠感、頭痛、疼痛、めまい、Al-P増加。
授乳婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(サルを用いた生殖発生毒性試験において、臨床最大用量での曝露量の3.7倍に相当する用量で早産率高値、臨床最大用量での曝露量の32倍に相当する用量で胎盤重量増加及び胎盤鉱質沈着並びに流産及び胚死亡率増加・胎仔死亡率増加が認められている)。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(本剤の乳汁中への移行は不明である)。
小児等
1歳未満の小児を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
取扱い上の注意
14.1. 薬剤調製時の注意14.1.1. 投与前に冷蔵庫から取り出し室温に戻しておくこと。
14.1.2. 投与に必要な液量を正確に吸引できるよう、適切な小容量注射器を選択すること。
14.1.3. 他剤との混注は行わないこと。
14.2. 薬剤投与時の注意14.2.1. 投与部位は、腹部、上腕部、大腿部又は臀部が望ましい。同一部位へ繰り返し注射することは避け、投与毎に注射部位を変えること。
14.2.2. 注射部位1箇所あたりの最大投与液量は1.5mLとすること。
14.2.3. 本剤は、1回限りの使用とし、使用後の残液は使用しないこと。
外箱開封後は遮光して保存すること。
その他の注意
15.1. 臨床使用に基づく情報X染色体連鎖性低リン血症性くる病・骨軟化症患者を対象とした国際共同臨床試験及び海外臨床試験において、本剤を投与した成人患者では134例中8例(6.0%)、小児患者では94例中8例(8.5%)に抗ブロスマブ抗体が認められた。このうちX染色体連鎖性低リン血症性くる病・骨軟化症の小児患者3例(3.2%)に中和抗体が認められた。なお、成人の腫瘍性骨軟化症患者を対象とした国際共同臨床試験及び海外臨床試験において、27例中2例(7.4%)に抗ブロスマブ抗体が認められたが、そのうち中和抗体が認められた患者はいなかった。抗体産生と薬物動態、有効性及び安全性との関連性は明らかではない。
15.2. 非臨床試験に基づく情報サルを用いた反復投与毒性試験において、非生理学的な血清リン濃度(8mg/dL超)で心筋繊維異所性鉱質沈着、心筋血管異所性鉱質沈着及び大動脈中膜異所性鉱質沈着が認められた〔8.2、9.2腎機能障害患者の項参照〕。

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
(1)X染色体連鎖性低リン血症性くる病・骨軟化症患者(成人)
日本人及び韓国人の成人X染色体連鎖性低リン血症性くる病・骨軟化症患者を対象として本剤0.3、0.6及び1mg/kgを単回皮下投与したときの血清中濃度推移及び薬物動態パラメータは次のとおりであった。Cmax及びAUC0-∞は投与量に比例して増加した。
X染色体連鎖性低リン血症性くる病・骨軟化症患者(成人)に本剤を単回皮下投与したときの血清中濃度推移(平均値+標準偏差)

X染色体連鎖性低リン血症性くる病・骨軟化症患者(成人)に本剤を単回皮下投与したときの薬物動態パラメータ
→図表を見る(PDF)

16.1.2 反復投与
(1)X染色体連鎖性低リン血症性くる病・骨軟化症患者(成人)
日本人を含む成人X染色体連鎖性低リン血症性くる病・骨軟化症患者68例(日本人6例)を対象として本剤1mg/kgを4週に1回反復皮下投与したときの血清中濃度(平均値±標準偏差)のトラフ値は、初回投与サイクルで3804±1622ng/mL、6回目の投与サイクルで5832±3434ng/mLであった。
(2)X染色体連鎖性低リン血症性くる病・骨軟化症患者(小児)
日本人の1~12歳の小児X染色体連鎖性低リン血症性くる病・骨軟化症患者15例を対象として本剤0.8mg/kg(投与開始6週以降、1.2mg/kgに増量可)を2週に1回反復皮下投与したときの血清中濃度推移は次のとおりであった。
X染色体連鎖性低リン血症性くる病・骨軟化症患者(小児)に本剤を2週に1回反復皮下投与したときの血清中濃度推移注)(平均値+標準偏差)
注)血清中濃度は投与開始後1週時点(tmax付近)、その他の時点では本剤の投与前に測定した。

(3)腫瘍性骨軟化症患者(成人)
日本人及び韓国人の成人腫瘍性骨軟化症患者13例を対象として本剤(開始用量は0.3mg/kg、4週以降は0.1~2mg/kgの範囲で調整し、20週以降は原則として16週時と同一用量)を4週に1回反復皮下投与したときの血清中濃度推移は次のとおりであった。なお、20週から44週の投与量の平均値は0.71~0.89mg/kgであった。
腫瘍性骨軟化症患者に本剤を4週に1回反復皮下投与したときの血清中濃度推移注)(平均値+標準偏差)
注)血清中濃度は投与開始後1日時点、1及び21週時点(本剤投与後1週時点)、2及び22週時点(本剤投与後2週時点)、その他の時点では本剤の投与前に測定した。

16.2 吸収
16.2.1 バイオアベイラビリティ(外国人データ)
成人X染色体連鎖性低リン血症性くる病・骨軟化症患者を対象として本剤0.1及び0.3mg/kgを皮下投与したときの絶対的バイオアベイラビリティは、それぞれ90%及び128%と算出された。
16.3 分布
日本人及び韓国人の成人X染色体連鎖性低リン血症性くる病・骨軟化症患者を対象として本剤0.3~1mg/kgを単回皮下投与したときのみかけの分布容積は107~143mL/kgであり、血管外への分布は限定的であると考えられる。
16.4 代謝
本剤はヒトIgG1モノクローナル抗体であり、内因性IgGと同様にペプチド及びアミノ酸に分解されると考えられる。

17.1 有効性及び安全性に関する試験
〈X染色体連鎖性低リン血症性くる病・骨軟化症〉
17.1.1 国際共同第III相試験(成人)
成人X染色体連鎖性低リン血症性くる病・骨軟化症患者134例(日本人11例)を対象としたプラセボ対照二重盲検比較試験において、本剤1mg/kg(最大90mg)又はプラセボを4週に1回、24週間投与した(プラセボ対照期)。その後、全患者に本剤1mg/kgを4週に1回、24週間投与した(継続投与期)。主要評価項目とされたプラセボ対照期の投与24週後までの血清リン濃度の平均値注1)が基準下限値を上回った被験者の割合は、本剤群94.1%(64/68例)、プラセボ群7.6%(5/66例)であり、本剤群の方がプラセボ群よりも有意に高かった(p<0.0001)。BPI注2)‐Q3(最も強い痛み)スコア、WOMAC注3)のこわばりスコア及びWOMACの身体機能スコアの投与24週後までの変化は次のとおりであった。
→図表を見る(PDF)

2017年6月のデータカットオフ時点の本剤投与患者の副作用発現頻度は、55.2%(74/134例)であった。主な副作用は、下肢静止不能症候群10.4%(14/134例)、注射部位反応8.2%(11/134例)、注射部位紅斑6.0%(8/134例)、背部痛4.5%(6/134例)、疼痛及び高リン酸塩血症各3.7%(5/134例)であった。
注1)投与2、6、10、14、18、22週後の血清リン濃度の平均値
注2)簡易疼痛質問表(Brief Pain Inventory)
注3)Western Ontario and McMaster Universities Osteoarthritis Index
17.1.2 国際共同第III相試験(小児)
1~12歳の小児X染色体連鎖性低リン血症性くる病・骨軟化症患者61例(日本人5例)を対象とした実薬対照非盲検比較試験において、本剤注1)又は対照薬注2)を64週間投与した。主要評価項目とされた投与40週後のRGI‐C注3)全体スコア(最小二乗平均値±標準誤差)は、本剤群で1.92±0.11、対照薬群で0.77±0.11であり、両群の差(本剤群-対照薬群)(95%信頼区間)は1.14(0.83~1.45)であった(p<0.0001)。
RSS注4)総スコア、立位身長/臥位身長のZスコア、血清リン濃度及び血清アルカリフォスファターゼ濃度の投与40週後の変化は次のとおりであった。
→図表を見る(PDF)

2018年7月のデータカットオフ時点の本剤群の副作用発現頻度は、58.6%(17/29例)であった。主な副作用は、注射部位紅斑27.6%(8/29例)、注射部位反応及び四肢痛各24.1%(7/29例)、関節痛20.7%(6/29例)、歯膿瘍13.8%(4/29例)、注射部位そう痒感、注射部位発疹及び注射部位腫脹各10.3%(3/29例)、注射部位じん麻疹及び齲歯各6.9%(2/29例)であった。
注1)0.8mg/kg(1.2mg/kgに増量可能(1回投与量は最大90mg))を2週に1回投与
注2)経口リン酸製剤及び活性型ビタミンD製剤を医師の調整により投与
注3)Radiographic Global Impression of Change
注4)Rickets Severity Scoring
〈腫瘍性骨軟化症〉
17.1.3 国際共同第II相試験(成人)
腫瘍性骨軟化症患者13例(日本人9例)を対象とした非盲検試験において、本剤(開始用量は0.3mg/kg、4週以降は必要に応じて0.2mg/kgの幅(ただし、0.3mg/kgから初めて増量する場合に限り次回の用量を0.6mg/kg)で0.1~2mg/kgの範囲で調整)を4週に1回、88週間投与したときの血清リン濃度の推移は次のとおりであった。
腫瘍性骨軟化症患者に本剤を4週に1回反復皮下投与したときの血清リン濃度の推移(平均値+標準偏差)

2018年5月のデータカットオフ時点の副作用発現頻度は、38.5%(5/13例)であった。関節痛、疲労、筋肉痛、発疹、腹痛、白内障、眼乾燥、緑内障、感覚鈍麻、注射部位過敏反応、不眠症、歯痛及び回転性めまいが各7.7%(1例)に発現した。[7.2参照]

18.1 作用機序
FGF23は、腎臓におけるリン再吸収の抑制と血清1,25(OH)2D濃度の低下に伴う腸管からのリン吸収の抑制により、血清リン濃度を低下させる。本剤は、FGF23と結合しその過剰な作用を中和することで、血清リン濃度を上昇させる。
18.2 作用・効果
18.2.1 血清リン濃度上昇作用
本剤は、ウサギへの単回静脈内投与により、血清リン濃度を上昇させた。また、成熟及び幼若カニクイザルへの単回静脈内投与、並びに成熟カニクイザルへの単回皮下投与により、血清リン濃度を上昇させた。成熟及び幼若カニクイザルへの反復皮下投与により、血清リン濃度を上昇させた。
18.2.2 血清1,25(OH)2D濃度上昇作用
本剤は、ウサギへの単回静脈内投与により血清1,25(OH)2D濃度を上昇させた。また、成熟及び幼若カニクイザルへの単回静脈内投与、並びに成熟カニクイザルへの単回皮下投与により、血清1,25(OH)2D濃度を上昇させた。

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