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タモキシフェン錠10mg「明治」

販売名
タモキシフェン錠10mg「明治」
識別コード
MS 009 10
薬価
10mg1錠 40.30円
製造メーカー
メディサ新薬

添付文書情報2024年01月改定(第1版)

商品情報

薬効分類名
その他の抗悪性腫瘍用剤
一般名
タモキシフェンクエン酸塩錠
禁忌
2.1. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性〔9.5妊婦の項参照〕。
2.2. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
効能・効果
乳癌。
用法・用量
通常、成人にはタモキシフェンとして1日20mgを1~2回に分割経口投与する。
なお、症状により適宜増量できるが、1日最高量はタモキシフェンとして40mgまでとする。
生殖能を有する者
8.1. 本剤は内分泌療法剤であり、がんに対する薬物療法について十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤による治療が適切と判断される患者についてのみ使用すること。
8.2. 本剤の投与により子宮体癌、子宮肉腫、子宮内膜ポリープ、子宮内膜増殖症、子宮内膜症がみられることがあるので、本剤投与中及び投与終了後の患者は定期的に検査を行うことが望ましい〔11.1.6参照〕。
9.1.1. 白血球減少あるいは血小板減少のある患者:白血球減少、血小板減少を悪化させるおそれがある〔11.1.1参照〕。
9.1.2. 遺伝性血管浮腫のある患者:遺伝性血管浮腫の症状を誘発又は悪化させるおそれがある。
9.4.1. 生殖能を有する者:治療に際して妊娠していないことを確認すること〔9.5妊婦の項、15.2.2、15.2.3参照〕。
9.4.2. 妊娠する可能性のある女性:妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後9カ月間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明する(また、ホルモン剤以外の避妊法を用いる)〔9.5妊婦の項、15.2.2、15.2.3参照〕。
9.4.3. 男性:男性には、本剤投与中及び最終投与後6カ月間においてバリア法(コンドーム)を用いて避妊する必要性について説明すること〔15.2.2参照〕。
相互作用
本剤は、主として肝代謝酵素CYP3A4及びCYP2D6により代謝される〔16.4参照〕。
10.2. 併用注意:1). クマリン系抗凝血剤(ワルファリン等)[抗凝血作用が増強することがあるので、抗凝血剤を減量するなど、慎重に投与すること(タモキシフェンがワルファリンの肝臓での代謝を阻害する可能性が考えられている)]。
2). リトナビル[本剤のAUCが上昇することが予想される(リトナビルのチトクロームP-450に対する競合的阻害作用により、本剤のAUCが上昇することが予想される)]。
3). リファンピシン[本剤の血中濃度が低下したとの報告がある(リファンピシンにより、CYP3A4が誘導され、本剤の代謝が促進される可能性がある)]。
4). 選択的セロトニン再取り込み阻害剤<SSRI>(パロキセチン等)[本剤の作用が減弱するおそれがあり、併用により乳癌による死亡リスクが増加したとの報告がある(CYP2D6阻害作用により本剤の活性代謝物の血漿中濃度が低下したとの報告がある)]。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 無顆粒球症、白血球減少、好中球減少、貧血、血小板減少(いずれも頻度不明)〔9.1.1参照〕。
11.1.2. 視力異常(0.4%)、視覚障害(頻度不明):視力異常、また、角膜変化、白内障、網膜症、網膜萎縮、視神経症、視神経炎、視神経萎縮等の視覚障害があらわれることがあるので、視力低下、かすみ目等があらわれた場合には眼科的検査を行い、異常があれば投与を中止すること。
11.1.3. 血栓塞栓症、静脈炎(いずれも頻度不明):本剤の投与により、肺塞栓症、下肢静脈血栓症、脳血栓症、下肢血栓性静脈炎等の血栓塞栓症、静脈炎があらわれることがある。なお、細胞毒性を有する抗癌剤との併用で血栓塞栓症の危険性を増大させるおそれがあるので、投与にあたっては十分に観察すること。
11.1.4. 劇症肝炎、肝炎、胆汁うっ滞、肝不全(いずれも頻度不明):劇症肝炎、肝炎、胆汁うっ滞等の重篤な肝障害があらわれることがある。また、肝不全に至ることがある。
11.1.5. 高カルシウム血症(頻度不明):骨転移のある患者で投与開始初期に、高カルシウム血症があらわれることがある。
11.1.6. 子宮筋腫、子宮内膜ポリープ、子宮内膜増殖症、子宮内膜症(いずれも頻度不明):不正出血等の異常な婦人科学的症状がみられた場合には直ちに検査を行うなど適切な処置を行うこと〔8.2参照〕。
11.1.7. 間質性肺炎(頻度不明)。
11.1.8. アナフィラキシー、血管浮腫(いずれも頻度不明):アナフィラキシー、血管浮腫等の過敏症状があらわれることがある。
11.1.9. 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明)。
11.1.10. 水疱性類天疱瘡(頻度不明)。
11.1.11. 膵炎(頻度不明):血清トリグリセライド上昇によると考えられる膵炎があらわれることがある。
11.2. その他の副作用
1). 肝臓:(頻度不明)肝機能異常、脂肪肝(非アルコール性脂肪性肝炎を含む)。
2). 生殖器:(0.1~5%未満)無月経、性器出血、(頻度不明)月経異常、腟分泌物、卵巣嚢腫、卵巣嚢胞、陰部そう痒、子宮頸管ポリープ、腟ポリープ。
3). 消化器:(5%以上)悪心・嘔吐、(0.1~5%未満)食欲不振、下痢、(頻度不明)腹痛。
4). 精神神経系:(頻度不明)頭痛、眩暈・めまい、不眠、抑うつ状態、感覚異常(錯感覚、味覚異常を含む)。
5). 皮膚:(0.1~5%未満)発疹、発汗、脱毛、(頻度不明)皮膚血管炎、皮膚エリテマトーデス、晩発性皮膚ポルフィリン症、放射線照射リコール反応。
6). 筋・骨格系:(頻度不明)筋肉痛。
7). その他:(0.1~5%未満)ほてり・潮紅、(頻度不明)体重増加、浮腫、骨痛、腫瘍部疼痛・腫瘍部発赤、倦怠感、疲労、頻尿、高トリグリセライド血症、下肢痙攣。
授乳婦
妊婦及び妊娠している可能性のある女性には投与しないこと(外国において、本剤を投与された患者で自然流産、先天性欠損、胎児死亡が報告されており、また、本剤は、動物実験で妊娠及び分娩への影響並びに胎仔への移行が認められている)〔2.1、9.4.1、9.4.2、15.2.2、15.2.3参照〕。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
取扱い上の注意
14.1. 薬剤交付時の注意14.1.1. PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
アルミピロー包装開封後は、遮光して保存すること。
その他の注意
15.1. 臨床使用に基づく情報15.1.1. 海外において、QT間隔延長、Torsade de pointesの発現が報告されている。
15.1.2. 海外の臨床試験で、本剤の投与により対側乳癌以外の二次発癌がみられたとの報告があるが、本剤との関連性は十分明らかにされておらず、評価も確立されていない。
15.2. 非臨床試験に基づく情報15.2.1. ラットで肝腫瘍の発生が認められたとの報告がある。
15.2.2. ラットで遺伝子突然変異誘発性が認められたとの報告がある〔9.4.1-9.4.3、9.5妊婦の項参照〕。
15.2.3. げっ歯類での生殖試験で卵胞ホルモン(ジエチルスチルベストロール等)と同様の胎仔毒性が認められている。なお、これまでに妊婦への投与症例が少数例報告されているが、それらの症例では本剤が腟や子宮頸部での癌発生の要因となるとの報告はなく、臨床的意義は不明とされている〔9.4.1、9.4.2、9.5妊婦の項参照〕。

16.1 血中濃度
16.1.1 乳癌患者にタモキシフェン20mgを単回経口投与した場合、速やかに吸収され、6~7.5時間後に最高血中濃度(22.2~26.3ng/mL)に達し、血中半減期は20.6~33.8時間であった。また、連続経口投与(1回10mg1日2回投与)による血中濃度の推移は、投与後6週間目まで上昇し、その後ほぼ一定であった。
16.1.2 生物学的同等性試験
タモキシフェン錠20mg「明治」とノルバデックス錠20mgを健康成人男子にそれぞれ1錠(タモキシフェンとして20mg)空腹時単回経口投与(クロスオーバー法)し、血漿中タモキシフェン濃度を測定した。得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された。
各製剤1錠投与時の薬物動態パラメータ
→図表を見る(PDF)


血漿中濃度ならびにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
16.4 代謝
健常者、乳癌患者における主要代謝物はN‐デスメチルタモキシフェンであり、未変化体と同様の薬理作用を示す(外国人のデータ)。タモキシフェンを乳癌患者に連日投与した場合、この代謝物の血中濃度は、8週間目で未変化体の約1.4倍であった。
未変化体からN‐デスメチルタモキシフェンへの脱メチル化には主にCYP3A4が関与し、それに続く活性代謝物エンドキシフェン(4‐OH‐N‐デスメチルタモキシフェン)への水酸化には主にCYP2D6が関与すると考えられている。[10.参照]
16.5 排泄
14C‐タモキシフェン20mgを患者に単回経口投与した場合、13日間で投与量の約65%が糞尿中に排泄され、このうち約1/5は尿中より、約4/5は糞中より回収された。なお、タモキシフェンの極めて緩徐な排泄は、腸肝循環によるものと推測された(外国人のデータ)。

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 第III相海外術後補助療法大規模比較試験
世界21カ国で実施した閉経後早期乳癌患者の術後補助療法大規模比較試験において、追跡期間の中央値約47カ月時点でのアナストロゾール・タモキシフェン併用群(アナストロゾール1mg/日+タモキシフェン20mg/日)(3,125例)とタモキシフェン群(タモキシフェン20mg/日+プラセボ)(3,116例)との比較では、無病期間のハザード比1.04(95%信頼区間0.92-1.19、p=0.5)であり、アナストロゾールの併用による追加効果は認められなかった。
アナストロゾール・タモキシフェン併用群で安全性評価対象症例3,097例中1,979例(63.9%)に副作用が認められた。また、タモキシフェン群3,094例中1,962例(63.4%)に副作用が認められた。

18.1 作用機序
タモキシフェンは乳癌組織等のエストロゲンレセプターに対しエストロゲンと競合的に結合し、抗エストロゲン作用を示すことによって抗乳癌作用を発揮するものと考えられる。
18.2 抗腫瘍効果
タモキシフェンはヌードマウス可移植性ヒト乳癌組織(Br‐10)の増殖をタモキシフェン投与開始と同時に停止させ、対照群と比較し腫瘍重量を有意に低下させる。また、DMBA(7,12‐Dimethylbenz[a]anthracene)によるラット乳癌の発生を抑制し、更に確立したDMBA誘発ラット乳癌を退縮させる。
18.3 エストロゲンレセプターとの結合能
摘出ヒト乳癌組織におけるタモキシフェンのエストロゲンレセプターとの結合能は、エストラジオールの約0.7%である。また、未成熟ラット子宮組織を用いた試験において、タモキシフェンはエストラジオールの約300倍の濃度でエストラジオールのエストロゲンレセプターに対する結合を50%阻止する。
なお、エストロゲンレセプター陰性の腫瘍に対しても臨床的効果が認められている。

一包可:不可

抗悪性腫瘍剤

分割:不可
粉砕:不明

抗悪性腫瘍剤

製造販売会社
メディサ新薬
販売会社
MeijiSeikaファルマ 

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