アーウィナーゼ筋注用10000
添付文書情報2023年06月改定(第2版)
商品情報
- 習
- 処
- 生
- 特生
- 特承
- 毒
- 劇
- 麻
- 覚
- 覚原
- 向
- 警告
- 本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、造血器悪性腫瘍の治療に対して十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、本剤による治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分に説明し、同意を得てから投与を開始すること。
- 禁忌
- 2.1. 本剤の成分に対し重篤な過敏症の既往歴のある患者。
2.2. L-アスパラギナーゼ製剤による重篤な膵炎の既往歴のある患者[重篤な膵炎が起こるおそれがある]。
2.3. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性〔9.5妊婦の項参照〕。
- 効能・効果
- 急性白血病(慢性白血病の急性転化例を含む)、悪性リンパ腫(ただし、L-アスパラギナーゼ製剤に過敏症を示した場合に限る)。
- 用法・用量
- 他の抗悪性腫瘍剤との併用において、通常、1日1回体表面積1㎡あたり25000Uを週3回、筋肉内投与する。
- 生殖能を有する者
- 8.1. 過敏症があらわれることがあるので、本剤の投与は、緊急時に十分な対応のできる準備を行った上で開始すること。また、本剤投与中は、患者の状態を十分に観察すること〔11.1.1参照〕。
8.2. 膵炎があらわれることがあるので、本剤投与中は定期的に膵酵素を含む検査を行い、患者の状態を十分に観察すること〔9.1.1、11.1.2参照〕。
8.3. 凝固異常があらわれることがあるので、本剤投与中は定期的にフィブリノゲン、プロトロンビン時間、AT-3、APTTを含む検査を行い、患者の状態を十分に観察すること〔9.1.2、11.1.3参照〕。
8.4. 高血糖があらわれることがあるので、本剤投与中は定期的に血糖値の測定を行い、患者の状態を十分に観察すること〔9.1.3、11.1.6参照〕。
8.5. 骨髄抑制があらわれることがあるので、本剤投与中は定期的に血液検査を行い、患者の状態を十分に観察すること〔9.1.4、11.1.4参照〕。
8.6. 肝不全、肝機能障害があらわれることがあるので、本剤投与中は定期的に肝機能検査を行い、患者の状態を十分に観察すること〔9.3肝機能障害患者の項、11.1.5参照〕。
9.1.1. 膵炎又はその既往歴のある患者:膵炎が悪化又は再発するおそれがある〔8.2、11.1.2参照〕。
9.1.2. 凝固異常又はその既往歴のある患者:凝固異常が悪化又は再発するおそれがある〔8.3、11.1.3参照〕。
9.1.3. 糖尿病の患者:糖尿病が悪化するおそれがある〔8.4、11.1.6参照〕。
9.1.4. 骨髄抑制のある患者:骨髄抑制が増強されるおそれがある〔8.5、11.1.4参照〕。
9.1.5. 感染症を合併している患者:感染症が悪化するおそれがある〔11.1.7参照〕。
肝機能障害患者:肝機能障害が悪化するおそれがある〔8.6、11.1.5参照〕。
妊娠可能な女性:妊娠可能な女性に対して、本剤投与中及び投与終了後一定期間は適切な避妊を行うよう指導すること〔9.5妊婦の項参照〕。
- 副作用
- 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 重大な副作用
- 11.1. 重大な副作用
11.1.1. 過敏症(頻度不明):アナフィラキシー(頻度不明)等の過敏症があらわれることがある〔8.1参照〕。
11.1.2. 膵炎(頻度不明):重篤な膵炎があらわれた患者には、本剤を再投与しないこと〔8.2、9.1.1参照〕。
11.1.3. 凝固異常(95.8%):血栓症(頻度不明)、肺塞栓症(頻度不明)、頭蓋内出血(頻度不明)、血中フィブリノゲン減少(83.3%)、AT-3減少(54.2%)、APTT延長(20.8%)、低フィブリノゲン血症(12.5%)、血中フィブリノゲン増加(8.3%)等の凝固異常があらわれることがある〔8.3、9.1.2参照〕。
11.1.4. 骨髄抑制(58.3%):好中球数減少(37.5%)、血小板数減少(29.2%)、発熱性好中球減少症(12.5%)等の骨髄抑制があらわれることがある〔8.5、9.1.4参照〕。
11.1.5. 肝機能障害(66.7%):ALT上昇(62.5%)、AST上昇(58.3%)、血中ビリルビン増加(33.3%)等を伴う肝機能障害があらわれることがある〔8.6、9.3肝機能障害患者の項参照〕。
11.1.6. 高血糖(頻度不明)〔8.4、9.1.3参照〕。
11.1.7. 感染症(8.3%):肺炎(頻度不明)、敗血症(頻度不明)、菌血症(4.2%)、気管支炎(4.2%)、咽頭炎(4.2%)等の感染症があらわれることがある〔9.1.5参照〕。
11.1.8. 脳症(頻度不明):白質脳症(頻度不明)等の脳症があらわれることがある。
- 11.2. その他の副作用
1). 精神神経系:(10%以上)頭痛、(10%未満)末梢性ニューロパチー。
2). 循環器:(10%未満)高血圧、(頻度不明)頻脈、低血圧、潮紅。
3). 消化器:(10%以上)嘔吐、(10%未満)下痢、悪心、腹痛、便秘、(頻度不明)腹水。
4). 呼吸器:(10%未満)鼻出血、上気道炎症、(頻度不明)呼吸困難、咳嗽、喘鳴。
5). 皮膚:(10%未満)脱毛症、皮膚そう痒症、皮膚硬結、(頻度不明)蕁麻疹、発疹、顔面腫脹。
6). 代謝異常:(10%以上)高アンモニア血症、(10%未満)高コレステロール血症、高トリグリセリド血症、高尿酸血症、低アルブミン血症、食欲減退。
7). 筋・骨格系:(10%未満)背部痛、四肢痛。
8). 臨床検査:(10%以上)アンモニア増加、血中アルブミン減少、血中トリグリセリド増加、CRP増加、アミラーゼ増加、総蛋白減少、血中ブドウ糖減少、血中LDH増加、血中尿素増加、(10%未満)血中ブドウ糖増加、血中コレステロール増加、血中カルシウム減少、血中ALP増加、(頻度不明)リパーゼ増加。
9). その他:(10%以上)発熱、(10%未満)疼痛、耳鳴、注射部位疼痛、倦怠感、(頻度不明)疲労、胸痛、易刺激性、脱水、急性腎障害。
- 高齢者
- 患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること(高齢者では生理機能が低下していることが多い)。
- 授乳婦
- 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと(動物実験(ウサギ)で、胚死亡・胎仔死亡及び催奇形性が報告されている)〔2.3、9.4生殖能を有する者の項参照〕。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(本剤のヒト乳汁への移行は不明である)。
- 小児等
- 低出生体重児、新生児又は乳児を対象とした臨床試験は実施していない。
- 適用上の注意
- 14.1. 薬剤調製時の注意14.1.1. バイアルあたり日局生理食塩液1~2mLに溶解すること。
14.1.2. 日局生理食塩液1~2mLをバイアルの内壁に沿ってゆっくり添加し、内容物を溶解すること(粉末に直接勢いよくかけないこと)。バイアルを振ったり、逆さにしないこと(バイアルを立てた状態のまま軽く混合するか、又は揺り動かして内容物を溶解し、過剰に又は激しく振り混ぜることで気泡が発生しないようにすること)。
14.1.3. 調製後に不溶物が溶解液中にないか目視で確認すること(不溶物が認められた場合は使用しないこと)。
14.1.4. 溶解後15分以上経過してから投与せざるを得ない場合、投与までの間、溶液を無菌操作で無菌ポリプロピレン製シリンジにとっておき、溶解後4時間以内に使用(溶解後4時間以内に使用しない場合は溶液を廃棄)すること。
14.1.5. 他の薬剤<日局生理食塩液を除く>と混合しないこと。
14.1.6. 原則として溶解後15分以内に投与すること。
14.2. 薬剤投与時の注意過去に抗生物質等の筋肉内注射により、筋拘縮症が発現したとの事例が報告されているので、筋肉内投与にあたっては、組織・神経などへの影響を避けるため、次記の点に注意すること。
・ 同一部位への反復注射は行わないこと。特に低出生体重児、新生児、乳児、幼児、小児には注意すること。
・ 神経走行部位を避けること。
・ 注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり血液の逆流をみたりした場合には、直ちに針を抜き、部位を変えて注射すること。
・ 本剤の投与液量及び患者の状態を考慮した上で、必要に応じて複数箇所へ分割投与すること。
- その他の注意
- 15.1. 臨床使用に基づく情報海外の臨床試験において、本剤に対する抗体産生が報告されている。
16.1 血中濃度
16.1.1 反復投与
急性リンパ性白血病又はリンパ芽球性リンパ腫患者23例に、他の抗悪性腫瘍剤との併用注)で本剤1回25,000U/m2を週3回、2週間(Day2、5、7、9、11及び13の計6回)筋肉内投与したとき、初回投与時の血漿アスパラギナーゼ活性値の推移及び薬物動態パラメータは次のとおりであった。
注)プレドニゾロン40mg/m2/日をDay1~15に1日3回経口投与、ビンクリスチン硫酸塩1回1.5mg/m2をDay1、8及び15に静脈内投与、並びにピラルビシン塩酸塩1回20mg/m2をDay1及び8に静脈内投与することとされた。
血漿アスパラギナーゼ活性値(U/mL)の推移(Mean±S.D.)
初回投与時の薬物動態パラメータ
→図表を見る(PDF)
また、1、3及び5回目投与48時間後、並びに1及び6回目投与72時間後の血漿アスパラギナーゼ活性値(Mean±S.D.)は、それぞれ0.60±0.26、0.53±0.28及び0.46±0.23、並びに0.19±0.14及び0.16±0.08U/mLであり、6回目投与までの間に、本薬の蓄積は認められなかった。
17.1 有効性及び安全性に関する試験
国内第I/II相試験(OP‐01‐001試験)
大腸菌由来のL‐アスパラギナーゼ製剤に対して過敏症の既往歴がある急性リンパ性白血病又はリンパ芽球性リンパ腫患者(1歳以上25歳以下)24例(第I相パート:6例、第II相パート:18例)を対象に、他の抗悪性腫瘍剤との併用注)により本剤1回25,000U/m2を週3回、2週間(Day2、5、7、9、11及び13)筋肉内投与した。
第II相パートにおいて17例が有効性の解析対象とされ、主要評価項目である1回目投与48時間後の血漿アスパラギナーゼ活性値が0.1U/mL以上であった患者の割合[90%信頼区間]は、100%[83.8%、100%](17/17例)であった。なお、事前に設定された閾値は65%であった。
また、1回目投与72時間後の血漿アスパラギナーゼ活性値が0.1U/mL以上であった患者の割合[95%信頼区間]は、76.5%[50.1%、93.2%](13/17例)であった。
注)プレドニゾロン40mg/m2/日をDay1~15に1日3回経口投与、ビンクリスチン硫酸塩1回1.5mg/m2をDay1、8及び15に静脈内投与、並びにピラルビシン塩酸塩1回20mg/m2をDay1及び8に静脈内投与することとされた。
副作用は、24例中24例(100%)に認められた。主な副作用は、血中フィブリノゲン減少20例(83.3%)、アンモニア増加16例(66.7%)、ALT上昇15例(62.5%)、AST上昇14例(58.3%)、AT‐III減少13例(54.2%)、血中アルブミン減少11例(45.8%)、血中トリグリセリド増加10例(41.7%)、白血球数減少10例(41.7%)、好中球数減少9例(37.5%)、血中ビリルビン増加8例(33.3%)、血小板数減少7例(29.2%)、高アンモニア血症7例(29.2%)、CRP増加6例(25.0%)、リンパ球数減少6例(25.0%)であった。
18.1 作用機序
クリサンタスパーゼは、L‐アスパラギンをアスパラギン酸とアンモニアに分解し、L‐アスパラギンを枯渇させることにより、腫瘍細胞におけるタンパク合成を阻害し、腫瘍増殖抑制作用を示すと考えられている。なお、モルモットを用いた試験において、クリサンタスパーゼと大腸菌由来のL‐アスパラギナーゼとの間で交差反応性は認められなかったことが報告されている。
- 製造販売会社
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- 販売会社
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