テブダック点滴静注用40mg

添付文書情報2025年05月改定(第2版)
商品情報
- 習
- 処
- 生
- 特生
- 特承
- 毒
- 劇
- 麻
- 覚
- 覚原
- 向
- 警告
- 1.1. 本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の使用が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。
1.2. 視力低下を伴う眼障害があらわれ、失明に至る可能性があることから、眼科医との連携の下で使用し、本剤の投与開始前に眼科医による診察を実施すること、また、投与中は定期的に眼の異常の有無の確認(問診、視診、眼球運動の評価等)を行い、患者の状態を十分に観察すること(異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うとともに、眼科医による評価を行うこと)〔7.2、8.1、9.1.1、11.1.1参照〕。
- 禁忌
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
- 効能・効果
- がん化学療法後に増悪した進行又は再発の子宮頸癌。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. 本剤の一次治療における有効性及び安全性は確立していない。
5.2. 本剤の術後補助療法における有効性及び安全性は確立していない。
- 用法・用量
- 通常、成人にはチソツマブ ベドチン(遺伝子組換え)として1回2mg/kg(体重)を30分以上かけて、3週間間隔で点滴静注する。ただし、1回量として200mgを超えないこと。なお、患者の状態により適宜減量する。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 他の抗悪性腫瘍剤との併用について、有効性及び安全性は確立していない。
7.2. 本剤投与に伴う眼障害軽減のため、副腎皮質ステロイド点眼剤を本剤の投与の24時間前から4日間、血管収縮点眼剤を本剤投与前に1回、ドライアイ治療用点眼剤を本剤投与開始日から投与終了後30日目まで投与すること。眼障害軽減のため使用する血管収縮点眼剤はブリモニジン酒石酸塩点眼液0.1%とし、本剤投与直前に1~3滴点眼すること〔1.2、8.1、11.1.1参照〕。
7.3. 本剤投与により副作用があらわれた場合には、次の基準を考慮して、休薬・減量・中止すること[1)通常投与量:2mg/kg(最大200mg)、2)1段階減量:1.3mg/kg(最大130mg)、3)2段階減量:0.9mg/kg(最大90mg)、4)3段階減量:投与中止]。
1). 角膜炎:
①. Grade1の角膜炎:臨床的に安定するまで休薬し、その後、同一用量で再開できる。
②. Grade2の角膜炎:Grade1以下に回復するまで休薬し、その後、1段階減量して再開できる。
③. Grade3の角膜炎又はGrade4の角膜炎:投与を中止する。
2). 結膜潰瘍:
①. Grade1の結膜潰瘍又はGrade2の結膜潰瘍:臨床的に安定するまで休薬し、その後、1段階減量して再開できる。
②. Grade3の結膜潰瘍又はGrade4の結膜潰瘍:投与を中止する。
3). 結膜瘢痕、角膜瘢痕又は瞼球癒着:全Grade:投与を中止する。
4). 結膜炎及びその他の眼障害:
①. Grade1の結膜炎及びその他のGrade1の眼障害:臨床的に安定するまで休薬し、その後、同一用量で再開できる。
②. Grade2の結膜炎及びその他のGrade2の眼障害:a.Grade1以下に回復するまで休薬し、その後、同一用量で再開できる、b.再発した場合は、Grade1以下に回復するまで休薬し、その後、1段階減量して再開できる、c.3回目の発現時には、投与を中止する。
③. Grade3の結膜炎及びその他のGrade3の眼障害又はGrade4の結膜炎及びその他のGrade4の眼障害:投与を中止する。
5). 末梢神経障害:
①. Grade2の末梢神経障害又はGrade3の末梢神経障害:Grade1以下に回復するまで休薬し、その後、1段階減量して再開できる。
②. Grade4の末梢神経障害:投与を中止する。
6). 重度の皮膚障害:
①. 重度皮膚障害疑い:休薬する。
②. 重度皮膚障害確定:投与を中止する。
7). 中枢神経系出血又は気道出血:全Grade:投与を中止する。
8). その他の出血:
①. Grade3の出血:a.回復するまで休薬し、その後、同一用量で再開できる、b.再発した場合は、投与を中止する。
②. Grade4の出血:投与を中止する。
9). 好中球減少症:
①. Grade3の好中球減少症:Grade2以下に回復するまで休薬し、その後、同一用量で再開できる。
②. Grade4の好中球減少症:a.Grade2以下に回復するまで休薬し、その後、同一用量で再開できる、b.再発した場合は、投与を中止する、又はGrade2以下に回復するまで休薬し、その後、1段階減量して再開できる。
GradeはNCI-CTCAE ver.5.0に準じる。
- 生殖能を有する者
- 8.1. 眼障害があらわれることがあるので、本剤の投与にあたっては、次の事項に注意すること〔1.2、7.2、9.1.1、11.1.1参照〕。
8.1.1. 本剤投与開始前に眼科医による診察を実施すること。投与中は定期的に眼の異常の有無の確認(問診、視診、眼球運動の評価等)を行い、患者の状態を十分に観察すること。また、眼の異常が認められた場合には、速やかに医療機関を受診するよう患者を指導し、眼科医による評価を行うこと。
8.1.2. 本剤投与中はコンタクトレンズの装着を避けるよう患者に指導すること。
8.2. 重度の皮膚障害があらわれることがあるので、必要に応じて医療機関を受診するよう患者に指導すること〔11.1.3参照〕。
8.3. 発熱性好中球減少症、好中球減少症等があらわれることがあるので、本剤投与開始前及び投与中は定期的に血液検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること〔11.1.5参照〕。
9.1.1. 活動性眼表面疾患、瘢痕性結膜炎の既往歴若しくは瘢痕性結膜炎素因、又は眼の徴候・症状を伴うStevens-Johnson症候群の既往歴若しくは眼の徴候・症状を伴うStevens-Johnson症候群素因のある患者:眼障害の発現又は増悪リスクが高まるおそれがある(臨床試験では、当該患者は除外された)〔1.2、8.1、11.1.1参照〕。
9.1.2. 出血素因や凝固系異常のある患者:出血があらわれるおそれがある(臨床試験では、出血リスクの増加につながる凝固異常を有する患者は除外された)〔11.1.4参照〕。
本剤を構成するモノメチルアウリスタチンE(MMAE)は主に肝代謝により消失することから、肝機能障害のある患者ではMMAEの血中濃度が上昇する可能性がある(なお、肝機能障害患者を対象とした臨床試験は実施していない)。
妊娠する可能性のある女性:妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後2ヵ月間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること〔9.5妊婦の項、15.2参照〕。
- 相互作用
- MMAEは主にCYP3A4で代謝される〔16.4参照〕。
10.2. 併用注意:強いCYP3A阻害剤(イトラコナゾール、リトナビル、クラリスロマイシン等)〔16.7.1参照〕[副作用の発現頻度及び重症度が増加するおそれがあるので、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること(強いCYP3A阻害剤との併用により、MMAEの代謝が阻害され、MMAEの血中濃度が上昇する可能性がある)]。
- 副作用
- 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 重大な副作用
- 11.1. 重大な副作用
11.1.1. 眼障害:結膜炎(30.8%)、角膜炎(18.8%)、潰瘍性角膜炎(0.8%)、瞼球癒着(0.8%)等があらわれることがある〔1.2、7.2、8.1、9.1.1参照〕。
11.1.2. 末梢神経障害:ギラン・バレー症候群(頻度不明)、末梢性感覚ニューロパチー(26.8%)、末梢性感覚運動ニューロパチー(2.4%)等があらわれることがある。
11.1.3. 重度皮膚障害:皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(0.8%)等があらわれることがある〔8.2参照〕。
11.1.4. 出血:消化管出血(1.2%)等があらわれることがある〔9.1.2参照〕。
11.1.5. 好中球減少症:発熱性好中球減少症(0.8%)、好中球減少症(7.2%)があらわれることがある〔8.3参照〕。
11.1.6. 腸炎(1.2%)、腸閉塞(0.4%)。
11.1.7. 間質性肺疾患(頻度不明)。
- 11.2. その他の副作用
1). 胃腸障害:(20%以上)悪心、(10%以上20%未満)下痢、便秘、嘔吐、(10%未満)腹痛(上腹部痛、下腹部痛、腹痛を含む)、腹部不快感。
2). 一般・全身障害及び投与部位の状態:(10%以上20%未満)疲労、発熱、無力症。
3). 代謝及び栄養障害:(10%以上20%未満)食欲減退。
4). 呼吸器、胸郭及び縦隔障害:(20%以上)鼻出血。
5). 皮膚及び皮下組織障害:(20%以上)脱毛症、(10%未満)皮膚そう痒症、ざ瘡様皮膚炎、皮膚炎。
6). 感染症及び寄生虫症:(10%未満)膿疱性皮疹、尿路感染。
7). 肝胆道系障害:(10%未満)高トランスアミナーゼ血症。
8). 臨床検査:(10%未満)ALT上昇、AST上昇。
- 授乳婦
- 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物試験(ラット)において、妊娠6日目及び13日目にMMAEを投与したところ、胚毒性・胎仔毒性及び催奇形性が報告されている〔9.4生殖能を有する者の項参照〕。
授乳しないことが望ましい(ヒトでの乳汁中移行に関するデータはないが、ヒトIgGは母乳中に移行することが報告されている)。
- 小児等
- 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
- 取扱い上の注意
- 14.1. 薬剤調製時の注意14.1.1. 溶解(1). 日局注射用水4.0mLで溶解し、10mg/mLとする。
(2). 内容物が完全に溶解するまで、各バイアルをゆっくりと回転させ、溶解したバイアル内の液体が落ち着くまで、静置する(バイアルを振とうしないこと、直射日光を避けること)。
(3). 粒子状物質及び変色がないか目視で確認すること(溶解液は澄明~わずかに乳白光を呈し、無色~帯褐黄色で、粒子を認めない、粒子や変色が認められたバイアルは使用しないこと)。
(4). 本剤は保存剤を含まないため、直ちに希釈しない場合、凍結を避け、2~8℃では24時間、9~25℃では8時間以内に使用すること。本剤のバイアルは1回使い切りである。未使用残液は適切に廃棄すること。
14.1.2. 希釈(1). 必要量の溶解液をバイアルから抜き最終濃度0.7~2.4mg/mLとなるよう5%ブドウ糖液、生食液又はL-乳酸リンゲル液の輸液バッグに加え希釈液を静かに転倒混和(輸液バッグは振とうせず直射日光を避ける)。
(2). 輸液バッグに粒子や変色がないか目視で確認すること(溶解液は澄明~わずかに乳白光を呈し、無色~帯褐黄色で、粒子を認めない、粒子や変色が認められた場合は、輸液バッグを使用しないこと)。
(3). 調製後、希釈した液は速やかに使用すること。なお、やむを得ず希釈液を保存する場合は凍結を避け、生食液18時間以内2~8℃、5%ブドウ糖液24時間以内2~8℃、L-乳酸リンゲル液12時間以内2~8℃の条件(投与時間含む)に従い保存(保存後4時間以内に投与を完了)。未使用残液は適切に廃棄すること。
14.2. 薬剤投与時の注意14.2.1. 0.2μmのインラインフィルターを通して投与すること。
14.2.2. 同一の点滴ラインを使用して他の薬剤<注射用水・生食液・5%ブドウ糖液・L-乳酸リンゲル液を除く>との同時投与は行わないこと。
個装箱開封後は遮光保存すること。
- その他の注意
- 15.1. 臨床使用に基づく情報臨床試験において、本剤に対する抗体産生が報告されている。
15.2. 非臨床試験に基づく情報本剤の構成成分であるMMAEはin vivoラット骨髄小核試験において遺伝毒性(異数性誘発作用)を示した〔9.4生殖能を有する者の項参照〕。
16.1 血中濃度
16.1.1 単回及び反復投与
日本人の進行又は再発の子宮頸癌患者に、本剤2mg/kgを3週間に1回点滴静注したときの、サイクル1及び2における本剤及びMMAEの血漿中濃度推移及び薬物動態(PK)パラメータを次に示す。本剤及びMMAEの血漿中濃度に明らかな蓄積性は示されなかった。
本剤の血漿中濃度推移(平均値±標準偏差)
MMAEの血漿中濃度推移(平均値±標準偏差)
本剤及びMMAEのPKパラメータ
→図表を見る(PDF)
16.3 分布
MMAEのin vitroヒト血漿タンパク結合率は68%~82%であった。
16.4 代謝
MMAEはin vitro試験により主にCYP3A4により代謝されることが示された。[10.参照]
16.5 排泄
ラットに放射性標識したMMAE0.056mg/kgを単回静脈内投与したところ、投与672時間後までの放射能の糞中排泄率は雄及び雌でそれぞれ96.7及び102%、尿中排泄率はそれぞれ15.1及び9.4%であった。
16.7 薬物相互作用
16.7.1 ケトコナゾール
MMAEを構成成分とするブレンツキシマブ ベドチン(遺伝子組換え)単独投与時に対するケトコナゾール(強いCYP3A阻害剤)併用投与時におけるMMAEのCmax及びAUCinfの幾何平均比は、それぞれ1.25及び1.34であった(外国人データ)。[10.2参照]
16.7.2 その他
(1)ブレンツキシマブ ベドチン(遺伝子組換え)単独投与時に対するリファンピシン(強いCYP3A誘導剤)併用投与時におけるMMAEのCmax及びAUCinfの幾何平均比は、それぞれ0.56及び0.54であった(外国人データ)。
(2)MMAEはin vitro試験によりP-糖タンパクの基質であることが示された。
17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国際共同第III相試験[SGNTV-003試験(innovaTV 301試験)]
化学療法歴のある進行又は再発の子宮頸癌患者注1)502例(日本人患者101例を含む)を対象に、本剤2mg/kg3週間間隔投与の有効性及び安全性を、治験担当医師が選択した化学療法注2)と比較することを目的とした無作為化非盲検比較試験を実施した。主要評価項目である全生存期間は、化学療法群と比較して本剤群で統計学的に有意な延長を示した。
注1)ベバシズマブ(遺伝子組換え)又はプログラム細胞死-1(PD-1)/プログラム細胞死-リガンド1(PD-L1)阻害剤による治療歴の有無にかかわらず、進行又は再発の子宮頸癌に対して標準的な1つ又は2つの化学療法歴のある患者が組み入れられた。
注2)ノギテカン塩酸塩、ビノレルビン酒石酸塩、ゲムシタビン塩酸塩、イリノテカン塩酸塩水和物又はペメトレキセドナトリウム水和物のいずれかを選択することとされた。なお、ビノレルビン酒石酸塩、ゲムシタビン塩酸塩及びペメトレキセドナトリウム水和物は、本邦において子宮頸癌の効能又は効果では承認されていない。
有効性成績
→図表を見る(PDF)
OSのKaplan-Meier曲線
本剤が投与された250例(日本人50例を含む)中219例(87.6%)に副作用が認められた。主な副作用は結膜炎(76例、30.4%)、悪心(73例、29.2%)、末梢性感覚ニューロパチー(67例、26.8%)、脱毛症(61例、24.4%)、鼻出血(57例、22.8%)であった。(データカットオフ:2023年7月24日)
18.1 作用機序
チソツマブ ベドチンは、組織因子(TF)に対するヒト化モノクローナル抗体と微小管重合阻害作用を有するMMAEを、リンカーを介して結合させた抗体薬物複合体である。チソツマブ ベドチンは、腫瘍細胞の細胞膜上に発現するTFに結合し、細胞内に取り込まれた後にリンカーが加水分解され、遊離したMMAEがアポトーシス誘導作用を示すこと等により、腫瘍増殖抑制作用を示すと考えられている。
18.2 抗腫瘍作用
18.2.1 In vitro試験
チソツマブ ベドチンは、ヒト子宮頸癌由来細胞株(CaSki、ME-180及びSiHa)に対して増殖抑制作用を示した。
18.2.2 In vivo試験
チソツマブ ベドチンは、子宮頸癌患者由来腫瘍組織片(CEXF 773等)を皮下移植したヌードマウスに対して腫瘍増殖抑制作用を示した。
- 製造販売会社
- ジェンマブ
- 販売会社
おくすりのQ&A
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