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ビザミル静注

販売名
ビザミル静注
薬価
185MBq1瓶 196481.00円
製造メーカー
日本メジフィジックス

添付文書情報2024年08月改定(第4版)

商品情報

薬効分類名
放射性医薬品
一般名
フルテメタモル(18F)注射液
禁忌
本剤の成分に対して過敏症の既往歴がある患者。
効能・効果
1). アルツハイマー病による軽度認知障害又はアルツハイマー病による認知症が疑われる患者の脳内アミロイドベータプラークの可視化。
2). 抗アミロイドベータ抗体薬投与後の脳内アミロイドベータプラークの可視化。
(効能又は効果に関連する注意)
〈アルツハイマー病による軽度認知障害又は認知症が疑われる患者の脳内アミロイドベータプラークの可視化〉アルツハイマー病による軽度認知障害又は認知症の発症前診断を目的として無症候者に対して本剤を用いたPET検査を実施しないこと(アルツハイマー病による軽度認知障害又は認知症の発症予測に関する有用性は確立していない)。
用法・用量
通常、本剤1バイアル(120~370MBq)を静脈内投与し、投与後60~120分に撮像を開始する。
(用法及び用量に関連する注意)
撮像時間は、投与量、撮像機器、データ収集条件、画像再構成のアルゴリズム及びパラメータ等を考慮して決定すること(適切にバリデーションされたPET装置で撮像を行う場合、投与量185MBqにおける標準的な撮像時間は20分間である)。
特定の背景を有する患者に関する注意
8.1. 〈効能共通〉診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合のみ投与すること。
8.2. 〈効能共通〉本剤を用いて撮像したPET画像の読影は、本剤を用いたPET検査に関する読影訓練を受けた医師が行うこと。
8.3. 〈アルツハイマー病による軽度認知障害又は認知症が疑われる患者の脳内アミロイドベータプラークの可視化〉アルツハイマー病による軽度認知障害又は認知症の診断は、軽度認知障害及び認知症に関する十分な知識と経験を有する医師が、本剤を用いたPET検査所見に加えて、他の関連する検査結果や臨床症状等に基づき総合的に判断すること。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副作用
11.1.1. アナフィラキシー(0.2%):アナフィラキシーを起こすことがあるので問診を十分に行い、投与後は十分に観察し、顔面潮紅、呼吸困難及び胸部圧迫感等の症状が認められた場合には適切な処置を行うこと。
11.2. その他の副作用
1). 循環器:(1~5%未満)潮紅、血圧上昇。
2). 消化器:(1~5%未満)悪心。
3). 精神神経系:(0.5~1%未満)頭痛、浮動性めまい。
4). その他:(1~5%未満)胸部不快感。
高齢者
患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること(一般に生理機能が低下している)。
授乳婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
診断上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
取扱い上の注意
14.1. 薬剤投与時の注意本剤の投与ルート内の残留を防ぐため、本剤の投与に引き続いて日局生理食塩液を急速静注する。
本剤は、医療法その他の放射線防護に関する法令、関連する告示及び通知等を遵守し、適正に使用すること。
その他の注意
15.2. 非臨床試験に基づく情報遺伝毒性試験のうち、細菌を用いる復帰突然変異試験及びマウスリンフォーマTk試験において、代謝活性化系の存在下で遺伝毒性試験陽性の結果であった。

16.1 血中濃度
健康成人に本剤102.3~160.0MBqを単回静脈内投与したとき、フルテメタモル(18F)は投与後徐々に血中及び血漿中から消失し、血漿中総放射能に占めるフルテメタモル(18F)の割合は、投与後5分には74.9%、投与後30分には8.3%、投与後90分には1.7%であった。
16.3 分布
16.3.1 投与後約5分までの脳及び肺の平均放射能量は、それぞれ投与放射能量の8.4%(範囲:5.8~10.9%)及び7.7%(範囲:2.3~10.1%)と最大に達した後、速やかに消失した。肝臓の平均放射能量は、投与後1時間程度まで上昇し、最大で投与放射能量の22.7%(範囲:21.6~25.1%)に達した後、消失した。投与後後期では、消化管内容物、並びに膀胱及び尿の放射能分布率が高かった。また、血漿タンパク結合率は95%を超えると推定した。
16.3.2 吸収線量
MIRD法により算出した吸収線量は次のとおりである。実効線量は0.026mSv/MBqである。
→図表を見る(PDF)

16.4 代謝
本剤の主な代謝経路はN‐脱メチル化であり、主な代謝物はN‐脱メチルフルテメタモル(18F)と推定した。
16.5 排泄
投与後3.9時間までの腸管及び尿の平均放射能量は投与放射能量の41.0%(範囲:31.5~48.8%)であった。腸管及び尿データを無限時間に外挿すると排泄放射能量の推定値は投与放射能量の72.6%(範囲:56.3~94.0%)であった。排泄経路は主に腎臓(平均:40.3%、範囲:25~60%)で残りの放射能量は腸内容物(平均:32.4%、範囲:18.3~57%)に存在した。

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国際共同試験(GE067‐017試験)
健康成人25例、健忘性軽度認知障害(aMCI)患者20例、及びNINCDS‐ADRDA(米国国立神経疾患脳卒中研究所‐アルツハイマー病関連障害協会)診断基準で臨床的にprobable ADに該当する患者25例、計70例の日本人を対象とした。各被験者のベースライン時の診断(probable AD又は認知機能正常)をSoTとして用いると、過半数での盲検化されたフルテメタモル(18F)画像の視覚的読影結果(盲検化画像の読影医5名中最低3名の一致と定義)における感度は92%(95%信頼区間:74~99%)、特異度は100%(95%信頼区間:86~100%)であった。
副作用発現頻度は3%(2/70例)であり、心窩部不快感、頭痛、潮紅及び高血圧が各1例であった。
17.1.2 海外第III相試験(GE067‐007試験)
剖検に同意した外国人終末期患者180例を対象とした臨床試験において、参照用のX線コンピュータ断層撮影法(CT)による解剖学的画像がない状況でPET画像の盲検下での視覚的読影を行ったところ、感度は81~93%(中央値:88%)であった。この値は、剖検例68例の病理診断を真の基準(SoT)として算出した。特異度は44~92%(中央値:88%)であった。
副作用発現頻度は1%(2/180例)であり、いずれも潮紅であった。
17.1.3 海外第III相試験(GE067‐015試験)
外国人健康成人181例を対象に撮像を実施し、そのすべての被験者から読影可能な画像を取得した。過半数での盲検化されたフルテメタモル(18F)画像の視覚的読影結果(盲検化画像の読影医5名中最低3名の一致と定義)における特異度は99.4%(95%信頼区間:97.0~100.0%)であった。
副作用発現頻度は13%(24/181例)であり、中等度の副作用は4例で、筋緊張低下が2件、不整脈、腹部不快感、消化不良、口腔内不快感、嘔吐、胸部不快感、浮動性めまい、味覚異常、不安、呼吸困難及び高血圧が各1件であった。

18.1 測定法
本剤の有効成分に含まれる放射性核種から放出される放射線(ガンマ線)が核医学検査装置により画像化される。
18.2 集積機序
[3H]フルテメタモルはin vitroでのヒト脳ホモジネートアッセイにおいて線維性アミロイドβと結合することが示された。さらにin vitroにてインキュベートしたアルツハイマー病患者の脳組織切片において、[3H]フルテメタモルは隣接する白質と比較して側頭皮質の灰白質に優先的に結合した。

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