オロパタジン塩酸塩錠2.5mg「NPI」
添付文書情報2024年02月改定(第1版)
商品情報
- 禁忌
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
- 効能・効果
- 1). 成人:アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、皮膚疾患に伴うそう痒(湿疹・皮膚炎、痒疹、皮膚そう痒症、尋常性乾癬、多形滲出性紅斑)。
2). 小児:アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、皮膚疾患(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症)に伴うそう痒。
- 用法・用量
- 成人:通常、成人には1回オロパタジン塩酸塩として5mgを朝及び就寝前の1日2回経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
小児:通常、7歳以上の小児には1回オロパタジン塩酸塩として5mgを朝及び就寝前の1日2回経口投与する。
- 肝機能障害患者
- 8.1. 〈効能共通〉眠気を催すことがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作には従事させないよう十分注意すること。
8.2. 〈効能共通〉効果が認められない場合には、漫然と長期にわたり投与しないように注意すること。
8.3. 〈アレルギー性鼻炎〉季節性の患者に投与する場合は、好発季節を考えて、その直前から投与を開始し、好発季節終了時まで続けることが望ましい。
9.1.1. 長期ステロイド療法を受けている患者:本剤投与によりステロイド減量を図る場合には十分な管理下で徐々に行うこと。
9.2.1. 腎機能低下患者(クレアチニンクリアランス30mL/min未満):高い血中濃度が持続するおそれがある〔16.6.1参照〕。
肝機能障害患者:肝機能障害が悪化するおそれがある。
- 副作用
- 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 重大な副作用
- 11.1. 重大な副作用
11.1.1. 劇症肝炎、肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明):劇症肝炎、AST上昇、ALT上昇、γ-GTP上昇、LDH上昇、Al-P上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。
- 11.2. その他の副作用
1). 過敏症:(0.1~5%未満)紅斑等の発疹、(0.1%未満)浮腫(顔面浮腫・四肢浮腫等)、そう痒、呼吸困難。
2). 精神神経系:(5%以上)眠気、(0.1~5%未満)倦怠感、口渇、頭痛・頭重感、めまい、(0.1%未満)集中力低下、しびれ感、(頻度不明)不随意運動(顔面不随意運動・四肢不随意運動等)。
3). 消化器:(0.1~5%未満)腹部不快感、腹痛、下痢、嘔気、(0.1%未満)便秘、口内炎・口角炎・舌痛、胸やけ、食欲亢進、(頻度不明)嘔吐。
4). 肝臓:(0.1~5%未満)肝機能異常(ALT上昇、AST上昇、LDH上昇、γ-GTP上昇、Al-P上昇、総ビリルビン上昇)。
5). 血液:(0.1~5%未満)白血球増多、好酸球増多、リンパ球減少、(0.1%未満)白血球減少、血小板減少。
6). 腎臓・泌尿器:(0.1~5%未満)尿潜血、(0.1%未満)BUN上昇、尿蛋白陽性、血中クレアチニン上昇、頻尿、排尿困難。
7). 循環器:(0.1%未満)動悸、血圧上昇。
8). その他:(0.1~5%未満)血清コレステロール上昇、(0.1%未満)尿糖陽性、胸部不快感、味覚異常、体重増加、ほてり、(頻度不明)月経異常、筋肉痛、関節痛。
発現頻度はアレロック錠における成人の使用成績調査及び特別調査、アレロック錠、OD錠及び顆粒における小児の特定使用成績調査を含む。
- 高齢者
- 低用量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(生理機能が低下していることが多く、副作用が発現しやすい)〔16.6.2、17.1.1参照〕。
- 授乳婦
- 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(動物実験(ラット)で乳汁中への移行及び出生仔体重増加抑制が報告されている)。
- 小児等
- 低出生体重児、新生児、乳児又は幼児を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
- 適用上の注意
- 14.1. 薬剤交付時の注意14.1.1. PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
14.1.2. 分割したときは遮光下に保存すること。
- その他の注意
- 15.1. 臨床使用に基づく情報因果関係は明らかではないが、オロパタジン塩酸塩錠投与中に心筋梗塞の発症がみられた症例が報告されている。
16.1 血中濃度
16.1.1 生物学的同等性試験
オロパタジン塩酸塩錠5mg「NPI」とアレロック錠5を、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(オロパタジン塩酸塩として5mg)を健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
→図表を見る(PDF)
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能低下患者(血液透析導入前)
クレアチニンクリアランスが2.3~34.4mL/minの腎機能低下患者及び健康成人(各6例)にオロパタジン塩酸塩錠10mgを朝食後単回経口投与したとき、健康成人と比較して、腎機能低下患者のCmaxは2.3倍、AUCは約8倍であった。[9.2.1参照]
16.6.2 高齢者
高齢者(70歳以上)及び健康成人(各6例)にオロパタジン塩酸塩錠10mgを単回経口投与したとき、高齢者の血漿中濃度は健康成人に比べ高く推移し、Cmaxは約1.3倍、AUCは約1.8倍であった。t1/2は両者とも10~11時間と同様であった。[9.8参照]
16.8 その他
オロパタジン塩酸塩錠2.5mg「NPI」は、「含量が異なる経口固形製剤の生物学的同等性試験ガイドライン」に基づき、5mg錠を標準製剤としたとき、溶出挙動が同等と判断され、生物学的に同等とみなされた。
17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 高齢者(65歳以上)における臨床成績
承認時までの高齢者(65歳以上)への使用経験191例(気管支喘息57例、アレルギー性鼻炎3例、じん麻疹31例、そう痒性皮膚疾患100例)における副作用発現率は22.5%(43/191例)であり、主な副作用は眠気23件(12.0%)、倦怠感7件(3.7%)、腹痛4件(2.1%)、顔面・四肢等の浮腫3件(1.6%)、頭痛・頭重感3件(1.6%)、めまい2件(1.0%)、下痢2件(1.0%)、胸部不快感2件(1.0%)等であった。高齢者における副作用発現率は65歳未満15.3%(238/1,555例)に比べ高かった。また、高齢者に対する有効率は気管支喘息25.5%(12/47例)、アレルギー性鼻炎100%(2/2例)、じん麻疹80.6%(25/31例)、皮膚疾患に伴うそう痒全体で58.3%(49/84例)であった。[9.8参照]
18.1 作用機序
オロパタジン塩酸塩は、選択的ヒスタミンH1受容体拮抗作用を主作用とし、更に化学伝達物質(ロイコトリエン、トロンボキサン、PAF等)の産生・遊離抑制作用を有し、神経伝達物質タキキニン遊離抑制作用も有する。
- 一包可:不可
- 分割:不可
- 粉砕:不明
分割したときは遮光下に保存する。
- 製造販売会社
- 日本薬品
- 販売会社
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