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レボセチリジン塩酸塩OD錠5mg「YD」

後発医薬品
販売名
レボセチリジン塩酸塩OD錠5mg「YD」
識別コード
YD 512 5
薬価
5mg1錠 12.30円
製造メーカー
陽進堂

添付文書情報2024年03月改定(第2版)

商品情報

薬効分類名
その他のアレルギー用薬
一般名
レボセチリジン塩酸塩5mg口腔内崩壊錠
禁忌
2.1. 本剤の成分又はピペラジン誘導体(セチリジン、ヒドロキシジンを含む)に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.2. 重度腎障害(クレアチニンクリアランス10mL/min未満)のある患者〔7.1、9.2.1、16.6.1参照〕。
効能・効果
[成人]
1). アレルギー性鼻炎。
2). 蕁麻疹、湿疹・皮膚炎、痒疹、皮膚そう痒症。
[小児]
1). アレルギー性鼻炎。
2). 蕁麻疹、皮膚疾患(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症)に伴うそう痒。
用法・用量
[成人]
通常、成人にはレボセチリジン塩酸塩として1回5mgを1日1回、就寝前に経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、最高投与量は1日10mgとする。
[小児]
通常、7歳以上15歳未満の小児にはレボセチリジン塩酸塩として1回2.5mgを1日2回、朝食後及び就寝前に経口投与する。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 腎障害患者では、血中濃度半減期の延長が認められ、血中濃度が増大するため、次のとおりクレアチニンクリアランスに応じて、投与量の調節が必要である〔2.2、9.2.1、9.2.2、16.6.1参照〕[成人患者の腎機能に対応する用法及び用量の目安(レボセチリジン塩酸塩錠(普通錠))]クレアチニンクリアランス≧80mL/min:推奨用量5mgを1日に1回、クレアチニンクリアランス50~79mL/min:推奨用量2.5mgを1日に1回、クレアチニンクリアランス30~49mL/min:推奨用量2.5mgを2日に1回、クレアチニンクリアランス10~29mL/min:推奨用量2.5mgを週に2回(3~4日に1回)。
腎障害を有する小児患者では、各患者の腎クリアランスと体重を考慮して、個別に用量を調整すること。
7.2. 高齢者では、低用量(例えば2.5mg)から投与を開始するなど慎重に投与すること〔9.8高齢者の項参照〕。
肝機能障害患者
8.1. 〈効能共通〉眠気を催すことがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作には従事させないよう十分注意すること。
8.2. 〈効能共通〉効果が認められない場合には、漫然と長期にわたり投与しないように注意すること。
8.3. 〈アレルギー性鼻炎〉季節性の患者に投与する場合は、好発季節を考えて、その直前から投与を開始し、好発季節終了時まで続けることが望ましい。
9.1.1. てんかん等の痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者:痙攣を発現するおそれがある〔11.1.2参照〕。
9.2.1. 重度腎障害(クレアチニンクリアランス10mL/min未満)のある患者:投与しないこと(高い血中濃度が持続するおそれがある)〔2.2、7.1、16.6.1参照〕。
9.2.2. 腎障害<重度腎障害を除く>のある患者:高い血中濃度が持続するおそれがある〔7.1、16.6.1参照〕。
9.3.1. 肝障害のある患者:高い血中濃度が持続するおそれがある〔16.6.2参照〕。
相互作用
10.2. 併用注意:1). テオフィリン[テオフィリンの薬物動態に変化はないが、*セチリジン塩酸塩との併用によりセチリジン塩酸塩のクリアランスが16%減少する(機序は明らかではない)]。
2). リトナビル[*セチリジン塩酸塩との併用によりセチリジン塩酸塩の曝露量の増加<40%>及びセチリジン塩酸塩との併用によりリトナビル曝露量のわずかな変化<-11%>が報告されている(リトナビルによりセチリジン塩酸塩の腎排泄が阻害される可能性が考えられる)]。
3). 中枢神経抑制剤、アルコール[中枢神経系に影響を与える可能性がある(中枢神経抑制作用が増強される可能性がある)]。
4). ピルシカイニド塩酸塩水和物[*セチリジン塩酸塩との併用により両剤の血中濃度が上昇し、セチリジン塩酸塩との併用によりピルシカイニド塩酸塩水和物の副作用が発現したとの報告がある(機序は明らかではない)]。
*)ラセミ体であるセチリジンのR-エナンチオマーがレボセチリジンである。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副作用
11.1.1. ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明):ショック、アナフィラキシー(呼吸困難、血圧低下、蕁麻疹、発赤等)があらわれることがある。
11.1.2. 痙攣(頻度不明)〔9.1.1参照〕。
11.1.3. 肝機能障害(0.6%)、黄疸(頻度不明):AST上昇、ALT上昇、γ-GTP上昇、LDH上昇、Al-P上昇等の肝機能障害(初期症状:全身倦怠感、食欲不振、発熱、嘔気等)、黄疸があらわれることがある。
11.1.4. 血小板減少(頻度不明)。
11.2. その他の副作用
1). 精神神経系:(0.1~5%未満)眠気、倦怠感、(0.1%未満)頭痛、頭重感、ふらふら感、しびれ感、めまい、浮遊感、(頻度不明)不眠、振戦、抑うつ、激越、攻撃性、傾眠、疲労、無力症、睡眠障害、錯感覚、幻覚、自殺念慮、失神、*健忘、*不随意運動、*意識消失、悪夢。
2). 消化器:(0.1~5%未満)口渇、嘔気、食欲不振、(0.1%未満)胃不快感、下痢、消化不良、腹痛、腹部不快感、胃痛、口唇炎、便秘、口唇乾燥感、嘔吐、味覚異常、口内炎、(頻度不明)腹部膨満感、食欲亢進。
3). 循環器:(0.1%未満)動悸、血圧上昇、不整脈(*房室ブロック、期外収縮、頻脈、*発作性上室性頻拍、心房細動)。
4). 血液:(0.1~5%未満)*好酸球増多、(0.1%未満)好中球減少、*リンパ球増多、白血球増多、白血球減少、*単球増多、*血小板増加、*血小板減少。
5). 過敏症:(0.1%未満)発疹、蕁麻疹、浮腫、かぶれ、そう痒感、血管性浮腫、(頻度不明)多形紅斑、薬疹。
6). 眼:(0.1%未満)結膜充血、霧視、(頻度不明)視覚障害、眼球回転発作。
7). 肝臓:(0.1~5%未満)ALT上昇、AST上昇、総ビリルビン上昇、(0.1%未満)Al-P上昇。
8). 腎臓・泌尿器:(0.1%未満)*尿蛋白、BUN上昇、*尿糖、*ウロビリノーゲン異常、頻尿、*血尿、(頻度不明)排尿困難、尿閉、*遺尿。
9). その他:(0.1%未満)耳鳴、月経異常、胸痛、ほてり、息苦しさ、(頻度不明)関節痛、手足のこわばり、嗅覚異常、鼻出血、脱毛、咳嗽、体重増加、筋肉痛、呼吸困難。
*)セチリジン塩酸塩でのみ認められている副作用。
副作用発現頻度についてはセチリジン塩酸塩の発現状況に基づき記載した。
高齢者
慎重に投与し、異常が認められた場合は減量又は休薬するなど適切な処置を行うこと(腎機能が低下していることが多く、高い血中濃度が持続するおそれがある)〔7.2、16.6.3参照〕。
授乳婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(動物実験(ラット)で胎盤を通過することが報告されている)。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(*セチリジン塩酸塩において、ヒト乳汁中へ移行することが報告されている)。
*)ラセミ体であるセチリジンのR-エナンチオマーがレボセチリジンである。
小児等
7歳未満の小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
取扱い上の注意
14.1. 薬剤交付時の注意14.1.1. PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
14.1.2. 本剤は舌の上にのせ唾液を浸潤させ、崩壊後唾液のみで服用可能である(また、水で服用することもできる)。
20.1. アルミピロー包装開封後は、湿気を避けて保存すること。

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
健康成人男性20例にレボセチリジン塩酸塩5mg(普通錠)を空腹時単回経口投与した時、血漿中レボセチリジン濃度は投与後1時間には最高血漿中濃度232.6ng/mLに到達した。血漿中濃度の消失半減期は約7.3時間であった。また、普通錠10mgを単回経口投与した時、投与量増量に伴うCmaxの上昇及びAUCの増加が認められた。セチリジン塩酸塩(普通錠)10mgを空腹時単回経口投与した時、血漿中レボセチリジン濃度は投与後1時間には最高血漿中濃度228.3ng/mLに達し、消失半減期は約7.3時間であった。
レボセチリジン塩酸塩(普通錠)はセチリジン塩酸塩(普通錠)の半量で同様の血漿中レボセチリジン濃度が得られ、血漿中レボセチリジンのCmax及びAUC0-48は同等であった。
レボセチリジンの薬物動態パラメータ
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16.1.2 反復投与
健康成人20例にレボセチリジン塩酸塩5mg(普通錠)を1日1回8日間空腹時反復経口投与した時、血漿中レボセチリジン塩酸塩濃度は投与開始後2日までに定常状態に到達し、AUC0-24について算出した累積係数は1.08であった(外国人データ)。
16.1.3 生物学的同等性試験
〈レボセチリジン塩酸塩OD錠5mg「YD」〉
(1)水で服用した場合
レボセチリジン塩酸塩OD錠5mg「YD」とザイザル錠5mgをクロスオーバー法によりそれぞれ1錠(レボセチリジン塩酸塩として5mg)、健康成人男子18名に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定した。得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
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血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
(2)水なしで服用した場合(標準製剤は水で服用)
レボセチリジン塩酸塩OD錠5mg「YD」とザイザル錠5mgをクロスオーバー法によりそれぞれ1錠(レボセチリジン塩酸塩として5mg)、健康成人男子20名に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定した。得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
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血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
16.2 吸収
16.2.1 食事の影響
健康成人20例にレボセチリジン塩酸塩5mg(普通錠)を食後(高脂肪食)又は空腹時に単回経口投与した時、空腹時投与と比べ、食後投与の血漿中レボセチリジン塩酸塩のTmaxは約1.3時間遅延し、Cmaxが約35%低下したが、AUCに顕著な差はみられなかった(外国人データ)。
16.3 分布
16.3.1 分布容積
健康成人男性20例にレボセチリジン塩酸塩5mg(普通錠)を空腹時単回経口投与した時、レボセチリジンの見かけの分布容積は25.14Lであった。
16.3.2 血漿蛋白結合率
In vitroでの[14C]‐レボセチリジン(0.2~5μg/mL)のヒト血漿蛋白結合率は約92%であった。
16.4 代謝
16.4.1 代謝酵素
レボセチリジンの代謝経路はフェニル基の水酸化、N‐及びO‐脱アルキル化並びにタウリン抱合体の生成である。In vitroにおいて、レボセチリジンは主にCYP3A4で脱アルキル体に、複数のCYP分子種(未同定)でフェニル基の水酸化体に代謝された。
16.4.2 代謝酵素阻害・誘導
In vitroにおいて、レボセチリジンは臨床用量のCmax付近の濃度でCYP1A2、2C9、2C19、2D6、2E1及び3A4を阻害せず、UGT1A並びにCYP1A2、2C9及び3A4を誘導しなかった。
16.5 排泄
16.5.1 健康成人男性20例にレボセチリジン塩酸塩5mg及び10mg(普通錠)を空腹時単回経口投与した時の見かけの全身クリアランスは、それぞれ2.435±0.567L/hr及び2.482±0.582L/hrであった。
16.5.2 健康成人20例にレボセチリジン塩酸塩5mg(普通錠)を空腹時単回経口投与した時の投与後48時間までのレボセチリジン塩酸塩の累積尿中排泄率は約73%であった(外国人データ)。
16.5.3 健康成人男性4例に[14C]‐レボセチリジン塩酸塩溶液5mgを空腹時単回経口投与した時の投与後168時間までの尿及び糞中の放射能回収率はそれぞれ85.4%及び12.9%であった。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能低下者
クレアチニンクリアランスが45~90mL/min(軽度)、10~45mL/min(中等度)の腎機能低下者、及び血液透析を必要とする重度の腎機能低下者にレボセチリジン塩酸塩5mg(普通錠)を単回経口投与した時、腎機能正常者に比べ、腎機能低下者では、レボセチリジン塩酸塩のAUC0-∞は約1.8~5.7倍増加し、t1/2は約1.4~3.9倍に延長した(外国人データ)。[2.2、7.1、9.2.1、9.2.2参照]
腎機能低下者におけるレボセチリジン塩酸塩の薬物動態パラメータ
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16.6.2 肝障害のある患者
肝機能低下者におけるレボセチリジン塩酸塩の薬物動態の検討は行われていない。
なお、原発性胆汁性肝硬変患者にセチリジン塩酸塩10mgを単回経口投与した場合、肝機能正常者に比べ、血清中濃度消失半減期の延長、Cmaxの上昇、AUCの増大が認められた(外国人データ)。[9.3.1参照]
肝障害のある患者におけるセチリジン塩酸塩の薬物動態パラメータ
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16.6.3 高齢者
高齢者(65~74歳)9例にレボセチリジン塩酸塩30mg注)(普通錠)を1日1回6日間反復経口投与した時のレボセチリジン塩酸塩の全身クリアランスは、健康成人(21~60歳)と比較して約25%低かった(外国人データ)。[9.8参照]
高齢者におけるレボセチリジン塩酸塩の薬物動態パラメータ
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注)本剤の承認用量は、通常、成人にはレボセチリジン塩酸塩として1回5mgを1日1回、就寝前に経口投与、最高投与量は1日10mgである。
16.8 その他
〈レボセチリジン塩酸塩OD錠2.5mg「YD」〉
レボセチリジン塩酸塩OD錠2.5mg「YD」は「含量が異なる経口固形製剤の生物学的同等性試験ガイドライン(平成24年2月29日 薬食審査発0229第10号)」に基づき、レボセチリジン塩酸塩OD錠5mg「YD」を標準製剤としたとき、溶出挙動に基づき生物学的に同等とみなされた。

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 セチリジン塩酸塩の臨床試験
〈アレルギー性鼻炎〉
(1)国内後期第II相試験(二重盲検比較試験、成人)
通年性アレルギー性鼻炎患者を対象として、セチリジン塩酸塩錠10mgを1日1回2週間投与した時、最終全般改善度の中等度改善以上の割合は53.8%(21/39例)であった。
副作用発現頻度は13.0%(6/46例)であり、主な副作用は眠気4.3%(2/46例)であった。
(2)国内第III相試験(二重盲検比較試験、成人)
通年性アレルギー性鼻炎患者を対象として、セチリジン塩酸塩錠10mgを1日1回4週間投与した時、最終全般改善度の中等度改善以上の割合は47.9%(45/94例)であった。
副作用発現頻度は5.5%(6/110例)であり、主な副作用は眠気3.6%(4/110例)であった。
(3)国内第III相試験(二重盲検比較試験、小児)
通年性アレルギー性鼻炎患者を対象として、セチリジン塩酸塩ドライシロップ[2歳以上7歳未満:1回0.2g(セチリジン塩酸塩として2.5mg)を1日2回、7歳以上15歳未満:1回0.4g(セチリジン塩酸塩として5mg)を1日2回]あるいはプラセボを2週間投与した。総合鼻症状スコア(くしゃみ発作、鼻汁、鼻閉、鼻内そう痒感)の変化量(解析対象122例)を表に示した。その結果から、プラセボに対するセチリジン塩酸塩の優越性が検証された。
全治療評価期間における総合鼻症状スコア注1)の変化量
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全治療評価期間における総合鼻症状スコア注1)の変化量
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副作用発現頻度は9.8%(12/122例)であり、主な副作用はALT増加5.7%(7/122例)、AST増加1.6%(2/122例)であった。
(4)国内第III相試験(一般臨床試験、小児)
通年性アレルギー性鼻炎患者を対象として、セチリジン塩酸塩ドライシロップ[2歳以上7歳未満:1回0.2g(セチリジン塩酸塩として2.5mg)を1日2回、7歳以上15歳未満:1回0.4g(セチリジン塩酸塩として5mg)を1日2回]を12週間投与した。総合鼻症状スコアのベースライン評価期間からの変化量の推移(平均値±標準偏差、解析対象36例)は、投与4週時:2.81±2.62、投与8週時:3.66±2.75、投与12週時:3.40±3.01であり、効果は投与終了時まで減弱することなく、安定していた。
副作用発現頻度は2.8%(1/36例)であり、主な副作用は白血球数増加1例であった。
〈蕁麻疹〉
(5)国内後期第II相試験(二重盲検比較試験、成人)
セチリジン塩酸塩錠10mgを1日1回投与した時、投与3日後、投与1週後及び投与2週後における全般改善度の中等度改善以上の割合は、それぞれ、47.9%(34/71例)、64.9%(48/74例)及び71.6%(48/67例)であった。
副作用発現頻度は10.8%(9/83例)であり、主な副作用は眠気4.8%(4/83例)であった。
(6)国内第III相試験(二重盲検比較試験、成人)
セチリジン塩酸塩錠10mgを1日1回投与した時、投与3日後、投与1週後及び投与2週後における全般改善度の中等度改善以上の割合は、それぞれ、56.4%(53/94例)、71.3%(77/108例)及び82.2%(88/107例)であった。
副作用発現頻度は15.9%(21/132例)であり、主な副作用は眠気10.6%(14/132例)であった。
(7)国内第III相試験(一般臨床試験、成人)
セチリジン塩酸塩錠10mgを1日1回投与した時、投与3日後、投与1週後及び投与2週後における全般改善度の中等度改善以上の割合は、それぞれ、46.7%(14/30例)、53.2%(33/62例)及び72.9%(43/59例)であった。
副作用発現頻度は4.4%(3/68例)であり、主な副作用は眠気2.9%(2/68例)であった。
〈湿疹・皮膚炎、痒疹、皮膚そう痒症〉
(8)国内第III相試験(一般臨床試験、成人)
セチリジン塩酸塩錠10mgを1日1回2週間投与した時、最終全般改善度の中等度改善以上の割合は、湿疹・皮膚炎群で65.9%(81/123例)、痒疹群で57.7%(30/52例)、皮膚そう痒症で74.5%(41/55例)であった。
副作用発現頻度は全体で5.5%(13/236例)であり、主な副作用は眠気3.4%(8/236例)であった。
〈蕁麻疹、皮膚疾患(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症)に伴うそう痒〉
(9)国内第III相試験(二重盲検比較試験、小児)
アトピー性皮膚炎を対象とした二重盲検比較試験において、セチリジン塩酸塩ドライシロップ[3歳以上7歳未満:1回0.2g(セチリジン塩酸塩として2.5mg)を1日2回、7歳以上15歳未満:1回0.4g(セチリジン塩酸塩として5mg)を1日2回]あるいはケトチフェンフマル酸塩ドライシロップ[3歳以上7歳未満:1回0.6g(ケトチフェンとして0.6mg)を1日2回、7歳以上15歳未満:1回1g(ケトチフェンとして1mg)を1日2回]を2週間投与した。そう痒の重症度の変化量(解析対象134例)を表に示した。その結果から、ケトチフェンフマル酸塩に対するセチリジン塩酸塩の非劣性が検証された。
全治療評価期間におけるそう痒の重症度の変化量
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全治療評価期間におけるそう痒の重症度の変化量
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副作用発現頻度は2.7%(4/148例)であり、主な副作用は傾眠1.4%(2/148例)であった。
(10)国内第III相試験(一般臨床試験、小児)
蕁麻疹、湿疹・皮膚炎、痒疹、皮膚そう痒症を対象とした試験において、セチリジン塩酸塩ドライシロップ[2歳以上7歳未満:1回0.2g(セチリジン塩酸塩として2.5mg)を1日2回、7歳以上15歳未満:1回0.4g(セチリジン塩酸塩として5mg)を1日2回]を12週間投与した。そう痒の重症度の治療期開始日からの変化量の推移(平均値±標準偏差)は、投与4週時:0.83±0.79、投与8週時:0.97±0.90、投与12週時:1.03±0.90であり、効果は投与終了時まで減弱することなく、安定していた。
副作用発現頻度は1.4%(1/73例)であり、傾眠1例であった。
17.1.2 レボセチリジン塩酸塩(普通錠)の臨床試験
〈アレルギー性鼻炎〉
(1)海外第III相試験(二重盲検比較試験、成人)
季節性アレルギー性鼻炎患者を対象として、レボセチリジン塩酸塩錠5mg群とセチリジン塩酸塩錠10mg群の臨床的同等性を検討した。主要評価項目である4症状(くしゃみ発作、鼻汁、鼻のそう痒及び眼のそう痒)の合計スコアの調整済み平均値の差は-0.12であり、レボセチリジン塩酸塩錠5mg群とセチリジン塩酸塩錠10mg群は臨床的に同等であることが示された。また、両剤はプラセボ群に比較して有意に4症状の合計スコアを改善した。
4症状の合計スコアによる同等性分析(Per Protocol解析集団)
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主な副作用は、レボセチリジン塩酸塩錠5mg群(解析対象319例)で傾眠26件、頭痛9件、口内乾燥8件であり、セチリジン塩酸塩錠10mg群(解析対象318例)で傾眠20件、頭痛11件、口内乾燥6件であった。
(2)海外第III相試験(二重盲検比較試験、成人)
季節性アレルギー性鼻炎患者を対象として、レボセチリジン塩酸塩錠5mgを1日1回、2週間投与した時、レボセチリジン塩酸塩錠5mg群はプラセボ群に比し主要評価項目とした4症状(くしゃみ発作、鼻汁、鼻のそう痒及び眼のそう痒)の合計スコアを有意に改善した。
4症状の合計スコアの平均値
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主な副作用は、レボセチリジン塩酸塩錠5mg群(解析対象119例)で傾眠6件、頭痛5件であった。
(3)海外第III相試験(二重盲検比較試験、成人)
通年性アレルギー性鼻炎患者を対象として、レボセチリジン塩酸塩錠5mgを1日1回、6週間投与した時、レボセチリジン塩酸塩錠5mg群はプラセボ群に比し主要評価項目とした4症状(くしゃみ発作、鼻汁、鼻のそう痒及び眼のそう痒)の合計スコアを有意に改善した。
4症状の合計スコアの平均値
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主な副作用は、レボセチリジン塩酸塩錠5mg群(解析対象150例)で傾眠8件、頭痛6件、口内乾燥6件であった。
〈蕁麻疹〉
(4)海外第III相試験(二重盲検比較試験、成人)
慢性特発性蕁麻疹患者を対象として、レボセチリジン塩酸塩錠5mgを1日1回、4週間投与した時、レボセチリジン塩酸塩錠5mg群はプラセボ群に比し主要評価項目としたそう痒重症度スコアを有意に改善した。
そう痒重症度スコアの平均値
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副作用発現頻度は、レボセチリジン塩酸塩錠5mg群で18.5%(15/81例)であり、主な副作用は疲労9.9%(8/81例)、頭痛6.2%(5/81例)であった。
17.3 その他
17.3.1 眠気に対する影響(小児)
国内4つの小児臨床試験の併合解析の結果、セチリジン塩酸塩の眠気の発現率は1.0%(5/480例)と低かった。小児通年性アレルギー性鼻炎に対するプラセボを対照とした二重盲検比較試験の結果、セチリジン塩酸塩の眠気の発現率は1.0%未満(1/122例)であり、プラセボ(0/117例)と同程度であった。

18.1 作用機序
レボセチリジンは、ラセミ体であるセチリジンのR‐エナンチオマーであり、セチリジンと同様に、持続性選択ヒスタミンH1受容体拮抗・アレルギー性疾患治療薬である。
18.2 ヒスタミンH1受容体拮抗作用
ヒスタミンH1受容体に選択的に結合することにより、ヒスタミンの作用を阻害する。ヒスタミンH1受容体に対する親和性はセチリジンよりも約2倍高い。ヒスタミンH2、ヒスタミンH3、アドレナリン、ドパミン、アセチルコリン、セロトニンの各受容体に対する親和性は低い(ヒト、ラット、モルモット)。摘出臓器(モルモット気管)のヒスタミン反応を濃度依存的に抑制した。また、ヒスタミン誘発皮膚反応における膨疹及び発赤抑制作用は投与後1時間から認められ、投与後32時間まで持続した(ヒト)。
18.3 好酸球に対する作用
In vitroにおいて、エオタキシン刺激による好酸球の血管内皮細胞間隙遊走を抑制した(ヒト)。
18.4 細胞接着分子産生抑制作用
花粉抗原刺激による皮膚血管内皮細胞からのVCAM‐1産生を抑制した(ヒト)。

一包可:条件付可
分割:条件付可
粉砕:条件付可
製造販売会社
陽進堂
販売会社
 

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