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デュピクセント皮下注200mgシリンジ

販売名
デュピクセント皮下注200mgシリンジ
薬価
200mg1.14mL1筒 39549.00円
製造メーカー
サノフィ

添付文書情報2024年09月改定(第9版)

商品情報

薬効分類名
その他のアレルギー用薬
一般名
デュピルマブ(遺伝子組換え)キット(1)
規制区分
  • 特生
  • 特承
  • 覚原
警告
本剤の投与は、適応疾患の治療に精通している医師のもとで行うこと。
禁忌
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
効能・効果
既存治療で効果不十分な次記皮膚疾患:
1). *アトピー性皮膚炎。
2). 特発性慢性蕁麻疹。
*)最適使用推進ガイドライン対象。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. 〈アトピー性皮膚炎〉ステロイド外用剤やタクロリムス外用剤等の抗炎症外用剤による適切な治療を一定期間施行しても、十分な効果が得られず、強い炎症を伴う皮疹が広範囲に及ぶ患者に用いること〔17.1.1-17.1.3参照〕。
5.2. 〈アトピー性皮膚炎〉原則として、本剤投与時にはアトピー性皮膚炎の病変部位の状態に応じて抗炎症外用剤を併用すること。
5.3. 〈アトピー性皮膚炎〉アトピー性皮膚炎の場合、本剤投与時も保湿外用剤を継続使用すること。
5.6. 〈特発性慢性蕁麻疹〉食物、物理的刺激等の蕁麻疹の症状を誘発する原因が特定されず、ヒスタミンH1受容体拮抗薬の増量等の適切な治療を行っても、日常生活に支障をきたすほどの痒みを伴う膨疹が繰り返して継続的に認められる場合に本剤を追加して投与すること〔17.1.5参照〕。
用法・用量
〈アトピー性皮膚炎〉
通常、成人にはデュピルマブ(遺伝子組換え)として初回に600mgを皮下投与し、その後は1回300mgを2週間隔で皮下投与する。
通常、生後6カ月以上の小児にはデュピルマブ(遺伝子組換え)として体重に応じて次を皮下投与する。
5kg以上15kg未満:1回200mgを4週間隔。
15kg以上30kg未満:1回300mgを4週間隔。
30kg以上60kg未満:初回に400mg、その後は1回200mgを2週間隔。
60kg以上:初回に600mg、その後は1回300mgを2週間隔。
〈特発性の慢性蕁麻疹〉
通常、成人にはデュピルマブ(遺伝子組換え)として初回に600mgを皮下投与し、その後は1回300mgを2週間隔で皮下投与する。
通常、12歳以上の小児にはデュピルマブ(遺伝子組換え)として体重に応じて次を皮下投与する。
30kg以上60kg未満:初回に400mg、その後は1回200mgを2週間隔。
60kg以上:初回に600mg、その後は1回300mgを2週間隔。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 〈アトピー性皮膚炎〉本剤による治療反応は、通常投与開始から16週までには得られるため、16週までに治療反応が得られない場合は、投与中止を考慮すること。
7.2. 〈アトピー性皮膚炎、特発性の慢性蕁麻疹〉200mgシリンジと300mgシリンジ又は300mgペンの生物学的同等性試験は実施していないため、600mgを投与する際には200mgシリンジを使用しないこと。
7.3. 〈特発性慢性蕁麻疹〉臨床試験において、本剤の24週以降の使用経験は無いため、24週以降も継続して投与する場合は、患者の状態を考慮し、その必要性を慎重に判断すること。
特に、特発性慢性蕁麻疹の場合、用法及び用量どおり、24週間使用しても効果が認められない場合には、漫然と投与を続けないよう注意すること〔17.1.5参照〕。
合併症・既往歴等のある患者
8.1. 〈効能共通〉本剤の投与によって合併する他のアレルギー性疾患の症状が変化する可能性があり、当該アレルギー性疾患に対する適切な治療を怠った場合、症状が急激に悪化し、喘息等では死亡に至るおそれもある。本剤の投与間隔変更後及び投与中止後の疾患管理も含めて、本剤投与中から、合併するアレルギー性疾患を担当する医師と適切に連携すること。患者に対して、医師の指示なく、合併する他のアレルギー性疾患に対する治療内容を変更しないよう指導すること。
8.2. 〈効能共通〉ショック、アナフィラキシーがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、適切に対処できるようにしておくこと〔11.1.1参照〕。
8.3. 〈効能共通〉長期ステロイド療法を受けている患者において、本剤投与開始後にステロイド薬を急に中止しないこと(ステロイド薬の減量が必要な場合には、医師の管理下で徐々に行うこと)。
8.4. 〈効能共通〉本剤の臨床試験において、好酸球性肺炎及び好酸球性多発血管炎性肉芽腫症の発現が認められているので、本剤投与中は、好酸球数の推移、並びに血管炎性皮疹、肺症状悪化、心臓合併症及びニューロパチー等に注意すること。
8.5. 〈効能共通〉本剤はIL-4及びIL-13の阻害作用により2型免疫応答を抑制し、2型免疫応答は寄生虫感染に対する生体防御機能に関与している可能性があるので、患者が本剤投与中に寄生虫感染を起こし、抗寄生虫薬による治療が無効な場合には、寄生虫感染が治癒するまで本剤の投与を一時中止すること〔9.1.1参照〕。
8.6. 〈効能共通〉本剤投与中の生ワクチンの接種は、安全性が確認されていないので避けること。
8.7. 〈効能共通〉本剤の投与開始にあたっては、医療施設において、必ず医師によるか、医師の直接の監督のもとで投与を行うこと。自己投与の適用については、医師がその妥当性を慎重に検討し、十分な教育訓練を実施した後、本剤投与による危険性と対処法について患者又はその保護者が理解し、患者自ら又はその保護者が確実に投与できることを確認した上で、医師の管理指導のもとで実施すること。また、自己投与適用後、本剤による副作用が疑われる場合や自己投与の継続が困難な状況となる可能性がある場合には、直ちに自己投与を中止させ、医師の管理下で慎重に観察するなど適切な処置を行うこと。
また、自己投与適用後、本剤投与後に副作用の発現が疑われる場合は、医療機関へ連絡するよう患者又はその保護者に指導を行うこと。使用済みの注射器を再使用しないよう患者又はその保護者に注意を促し、すべての器具の安全な廃棄方法に関する指導の徹底を行うとともに、使用済みの注射器を廃棄する容器を提供すること。
8.8. 〈アトピー性皮膚炎〉アトピー性皮膚炎の場合、本剤が疾病を完治させる薬剤でなく、本剤投与中も保湿外用剤等を併用する必要があることを患者に対して説明し、患者が理解したことを確認したうえで投与すること。
9.1.1. 寄生虫感染患者:本剤を投与する前に寄生虫感染の治療を行うこと〔8.5参照〕。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 重篤な過敏症:アナフィラキシー(0.1%未満)が報告されており、血圧低下、呼吸困難、意識消失、めまい、嘔気、嘔吐、そう痒感、潮紅、血管性浮腫等があらわれる可能性がある〔8.2参照〕。
11.2. その他の副作用
1). 感染症および寄生虫症:(5%未満)結膜炎、口腔ヘルペス、単純ヘルペス。
2). 眼障害:(5%未満)アレルギー性結膜炎、眼瞼炎、眼乾燥、(頻度不明)眼そう痒症、角膜炎、潰瘍性角膜炎。
3). 血液およびリンパ系障害:(5%未満)好酸球増加症。
4). 注射部位:(5%以上)注射部位紅斑、(5%未満)注射部位反応、注射部位そう痒感、注射部位浮腫。
5). 神経系障害:(5%未満)頭痛。
6). 皮膚および皮下組織障害:(5%未満)発疹。
7). その他:(5%未満)発熱、関節痛、(頻度不明)血清病、血清病様反応。
高齢者
一般的に生理機能(免疫機能等)が低下している。
授乳婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(本剤はヒトIgG4モノクローナル抗体であり、ヒトIgGは胎盤関門を通過することが知られており、また、本剤のサル相同抗体を妊娠カニクイザルへ投与した場合、胎盤を通過して胎仔に移行することが確認されている)。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(本剤のヒト乳汁への移行は不明であるが、本剤はヒトIgG4モノクローナル抗体であり、ヒトIgGは乳汁中に移行することが知られている)。
小児等
〈アトピー性皮膚炎〉アトピー性皮膚炎の低出生体重児、アトピー性皮膚炎の新生児及びアトピー性皮膚炎の生後6カ月未満の乳児を対象とした臨床試験は実施していない。
〈特発性の慢性蕁麻疹〉特発性慢性蕁麻疹の6歳未満の小児等を対象とした臨床試験は実施していない。臨床試験において、特発性慢性蕁麻疹の6歳以上12歳未満の小児に対する投与経験は極めて限られている。
取扱い上の注意
14.1. 薬剤投与前の注意14.1.1. 投与前に200mgシリンジは30分以上かけて室温に戻しておくことが望ましい。
14.1.2. 溶液が白濁したり、着色したり、微粒子がみられた場合及びシリンジに損傷がみられた場合には本剤は使用しないこと。
14.1.3. 投与直前まで本剤のキャップを外さない(キャップを外したら直ちに投与する)。
14.2. 薬剤投与時の注意14.2.1. 皮下注射は腹部・大腿部又は上腕部に行うこと。腹部へ投与する場合はへその周り5cmを外して投与すること。注射部位反応が報告されているので、同一箇所へ繰り返し注射することは避けること。
14.2.2. 正常な皮膚の部位に注射すること。皮膚が敏感な部位、皮膚に損傷・打撲や傷のある部位、アトピー性皮膚炎の強い炎症を伴う部位には注射しないこと。
14.2.3. 他の薬剤と混合しないこと。
14.2.4. 本剤は1回で全量を使用する製剤であり、再使用しないこと。
20.1. 外箱開封後は遮光して保存すること。
20.2. 本剤を温めたり、直射日光に晒さないこと。また、本剤を振とうしないこと。
その他の注意
15.1. 臨床使用に基づく情報本剤を投与したときの抗薬物抗体陽性反応(ADA陽性反応)発現割合、持続するADA陽性反応発現割合及び中和抗体陽性反応発現割合について、成人のアトピー性皮膚炎患者では、それぞれ約6%、約2%及び約1%、本剤を投与したときの抗薬物抗体陽性反応(ADA陽性反応)発現割合、持続するADA陽性反応発現割合及び中和抗体陽性反応発現割合について、12~17歳のアトピー性皮膚炎患者では、それぞれ約16%、約3%及び約5%、並びに本剤を投与したときの抗薬物抗体陽性反応(ADA陽性反応)発現割合、持続するADA陽性反応発現割合及び中和抗体陽性反応発現割合について、生後6カ月~11歳のアトピー性皮膚炎患者では、それぞれ約2%、0%及び約1%であった。本剤を投与したときの抗薬物抗体陽性反応(ADA陽性反応)発現割合、持続するADA陽性反応発現割合及び中和抗体陽性反応発現割合について、結節性痒疹患者では、それぞれ約8%、約1%及び約3%、特発性慢性蕁麻疹患者では、それぞれ約7%、1%及び約2%、気管支喘息患者では、それぞれ約5%、約2%及び約2%、鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎患者では、それぞれ約5%、約2%及び約3%であった。なお、プラセボ群のADA陽性反応発現割合、持続するADA陽性反応発現割合及び中和抗体陽性発現割合は、それぞれ約4%、約2%及び約1%であった。高抗体価(10000超)のADAの発現例(発現頻度1%未満)では、本剤の薬物動態及び有効性への影響が示唆された。加えて、高抗体価のADAに関連した血清病及び血清病様反応が認められた。

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
日本人健康成人に本剤300mg又は600mgを単回皮下投与したときのデュピルマブの血清中濃度推移及び薬物動態パラメータは次のとおりであった。
本剤300mg又は600mgを単回皮下投与したときの血清中濃度推移

本剤300mg又は600mgを単回皮下投与したときの薬物動態パラメータ
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16.1.2 反復投与(成人)
アトピー性皮膚炎、結節性痒疹、特発性の慢性蕁麻疹、気管支喘息及び鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎患者(成人)に本剤300mgを隔週で反復投与したときのデュピルマブのトラフ濃度(平均値±標準偏差)を効能別に示す(日本人及び外国人データ)。
デュピルマブのトラフ濃度
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16.1.3 反復投与(小児)
小児のアトピー性皮膚炎患者に本剤を反復投与したときのデュピルマブのトラフ濃度(平均値±標準偏差)を示す(日本人データ)。
デュピルマブのトラフ濃度
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16.1.4 母集団薬物動態解析
本剤は主に血管内のコンパートメントに分布し、母集団薬物動態解析により推定される分布容積は約4.6Lであった。
母集団薬物動態解析により、定常状態時の最終投与から本剤の血清中濃度が定量下限未満に低下する時間の中央値は、300mg隔週投与で10~12週間と推定された。
16.2 吸収
母集団薬物動態解析により推定される皮下投与時の絶対バイオアベイラビリティは、アトピー性皮膚炎、結節性痒疹、特発性の慢性蕁麻疹、気管支喘息及び鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎患者の間で類似しており、61~64%であった。

17.1 有効性及び安全性に関する試験
〈アトピー性皮膚炎〉
17.1.1 国際共同第III相併用療法試験(成人)
日本の分類でストロングクラス以上に相当するステロイド外用薬で効果不十分な、18歳以上の中等症から重症注1)のアトピー性皮膚炎(AD)患者740例(日本人患者117例を含む)を対象に、ステロイド外用剤に上乗せして本剤300mgを2週に1回(Q2W)又は毎週1回(QW)、若しくはプラセボを52週間投与した。本剤群では投与1日目に初回用量として本剤600mgの投与を行った注2)。ベースラインの医師による全般評価(IGA)スコアは3.5±0.5、Eczema Area and Severity Index(EASI)スコアは32.5±12.9であった。主要有効性評価項目とした投与後16週時点のIGA≦1達成率注3)及びEASI‐75達成率注4)において、本剤群はプラセボ群に比べ統計的に有意な(P<0.0001)改善効果を示した。
注1)IGAスコアが3以上、EASIスコアが16以上、及び体表面積に占めるAD病変の割合が10%以上、そう痒NRSスコアの日内最大値の週平均が3点以上
注2)投与期間中は保湿剤の併用を必須とし、経口シクロスポリン、経口ステロイド等の全身療法及び光線療法の併用を禁止した。
注3)IGAスコアが0(消失)又は1(ほぼ消失)かつベースラインから2点以上減少(改善)を達成した患者の割合
注4)EASIスコアがベースラインから75%以上改善した患者の割合
アトピー性皮膚炎・国際共同第III相併用療法試験の成績(成人)
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本剤Q2W群での副作用は33.6%(37/110例)に、プラセボ群の副作用は28.6%(90/315例)に認められ、主な副作用は本剤Q2W群で注射部位反応10.9%、アレルギー性結膜炎4.5%、眼瞼炎3.6%、アトピー性皮膚炎3.6%、頭痛3.6%であった。[5.1参照]
17.1.2 国際共同第III相単独療法試験(成人)
日本の分類でストロングクラス以上に相当するステロイド外用薬で効果不十分な、又は安全性上の理由等注1)からステロイド外用薬が推奨されない、18歳以上の中等症から重症注2)のAD患者671例(日本人患者106例を含む)を対象に、本剤300mgをQ2W又はQW、若しくはプラセボを16週間投与した注3)。本剤群では投与1日目に初回用量として本剤600mgの投与を行った。ベースラインのIGAスコアは3.5±0.5、EASIスコアは33.6±14.0であった。主要有効性評価項目とした投与後16週時点のIGA≦1達成率注4)及びEASI‐75達成率注5)において、本剤群はプラセボ群に比べ統計的に有意な(P<0.0001)改善効果を示した。
注1)ステロイド外用薬治療により副作用(治療不耐容、過敏症反応、顕著な皮膚萎縮、全身性の影響など)を認めた患者
注2)IGAスコアが3以上、EASIスコアが16以上、及び体表面積に占めるAD病変の割合が10%以上、そう痒NRSスコアの日内最大値の週平均が3点以上
注3)投与期間中は保湿剤の併用を必須とし、経口シクロスポリン、経口ステロイド等の全身療法及び光線療法の併用を禁止した。
注4)IGAスコアが0(消失)又は1(ほぼ消失)かつベースラインから2点以上減少(改善)を達成した患者の割合
注5)EASIスコアがベースラインから75%以上改善した患者の割合
アトピー性皮膚炎・国際共同第III相単独療法試験の成績(成人)
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本剤Q2W群での副作用は28.8%(66/229例)に、プラセボ群に18.0%(40/222例)に認められ、主な副作用は本剤Q2W群に注射部位反応7.4%、アトピー性皮膚炎3.5%、頭痛3.1%であった。[5.1参照]
17.1.3 国内第III相試験(生後6カ月以上18歳未満の小児)
日本の分類でミディアムからストロングクラスのステロイド外用薬で効果不十分な、生後6カ月以上18歳未満の中等症から重症注1)の日本人AD患者62例を対象に、ステロイド外用剤に上乗せしてベースライン時の体重に応じて次の用法・用量で本剤又はプラセボを16週間、盲検下で投与した注2)。
・体重5kg以上15kg未満:1回200mgを4週に1回(Q4W)
・体重15kg以上30kg未満:1回300mgをQ4W
・体重30kg以上60kg未満:投与1日目に初回用量400mg、その後200mgをQ2W
・体重60kg以上:投与1日目に初回用量600mg、その後300mgをQ2W
ベースライン時のEASIスコアは25.2±6.8であった。主要有効性評価項目とした投与後16週時点のEASI‐75達成率注3)において、本剤群はプラセボ群に比べ統計的に有意な(P値:0.0304)改善効果を示した。
注1)IGAスコアが3以上、EASIスコアが16以上、体表面積に占めるAD病変の割合が10%超、そう痒NRSスコアの日内最大値の週平均が4点以上(12歳以上18歳未満)、痒みNRSスコアの日内最悪値の週平均が4点以上(6歳以上12歳未満)、又は掻破/痒みNRSスコアの日内最悪値の週平均が4点以上(生後6カ月以上6歳未満)
注2)投与期間中は保湿剤の併用を必須とし、経口シクロスポリン、経口ステロイド等の全身療法及び光線療法の併用を禁止した。
注3)EASIスコアがベースラインから75%以上改善した患者の割合
アトピー性皮膚炎・国内第III相併用療法試験の成績(小児)
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また、投与後52週時点(非盲検延長期)における本剤群のEASI‐75達成率は62.9%であった。
投与16週までの本剤群での副作用は16.7%(5/30例)、プラセボ群では9.4%(3/32例)に認められ、本剤群の主な副作用はアレルギー性結膜炎6.7%であった。[5.1参照]
〈結節性痒疹〉
17.1.4 国際共同第III相試験
日本の分類でウィークからベリーストロングのステロイド外用薬で効果不十分注1)な、又はステロイド外用薬が推奨されない、18歳以上の結節性痒疹注2)患者151例(日本人患者16例を含む)を対象に、本剤300mgを2週に1回(Q2W)、又はプラセボを24週間投与した。本剤群では投与1日目に初回用量として本剤600mgの投与を行った。主要評価項目である投与後24週時点のWI‐NRSスコア注3)がベースラインから4点以上改善した患者の割合において、本剤群はプラセボ群に比べ統計的に有意な(P<0.0001)改善を示した。
注1)ステロイド外用薬を2週間使用しても最悪のそう痒スコア(WI‐NRSスコア)が週平均で7以上、両脚、両腕又は体幹の少なくとも2つの体表面領域に合計20か所以上の結節性痒疹の病変(IGA PN‐Sスコアが3又は4相当)を有する患者
注2)次の所見に基づき診断;6週間以上の持続する慢性そう痒がある、繰り返し掻く病歴又は徴候がある、多発性の限局性/全身性痒疹の結節性皮膚病変がある
投与後24週時点の有効性の成績(ITT集団)
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本剤群での副作用は14.7%(11/75例)、プラセボ群では13.3%(10/75例)に認められ、本剤群の主な副作用は注射部位反応4.0%であった。[5.4参照]
〈特発性の慢性蕁麻疹〉
17.1.5 国際共同第III相試験
第二世代ヒスタミンH1受容体拮抗薬の使用で効果不十分注1)な6歳以上の特発性の慢性蕁麻疹患者138例(12歳以上の小児患者4名及び6歳以上12歳未満の小児患者2名注2)を含む、そのうち12名の日本人[いずれも成人]を含む)を対象に、本剤300mgを2週に1回(成人及び60kg以上の12歳以上の小児患者)又は本剤200mgを2週に1回(60kg未満の12歳以上の小児患者及び30kg以上の6歳以上12歳未満の小児患者)、又はプラセボを24週間投与した。本剤群では投与1日目に初回用量として本剤600mg(300mgを2週に1回の場合)又は400mg(200mgを2週に1回の場合)の投与を行った。主要評価項目である投与24週時における7日間のそう痒重症度スコア(ISS7)のベースラインからの変化量(減少)において、本剤群はプラセボ群に比べ統計的に有意な(P=0.0005)改善効果を示した。
注1)ランダム化前のUAS7及びISS7がそれぞれ16及び8以上を有するオマリズマブの投与歴のない患者
注2)6歳以上12歳未満の小児患者はいずれも治験薬投与を早期に中止した
投与24週後のISS7注3)の変化量(ITT集団)
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本剤投与群での副作用は14.3%(10/70例)、プラセボ群では23.5%(16/68例)に認められ、本剤群の主な副作用は注射部位紅斑4.3%、及び注射部位反応4.3%であった。[5.6、7.3参照]
〈気管支喘息〉
17.1.6 国際共同第III相試験
中用量又は高用量の吸入ステロイド薬及び他の長期管理薬で治療しても喘息増悪をきたす12歳以上の気管支喘息患者1902例注1)(日本人患者114例を含む)を対象に、既存治療の併用下で、本剤200mg注2)又は300mg注2)、もしくはそれぞれと対応するプラセボを52週間Q2W投与した。主要有効性評価項目とした喘息増悪(全身ステロイド薬による3日間以上の治療、又は全身ステロイド薬による治療が必要な喘息による入院若しくは救急外来の受診)の発生率注3)及び12週時点のFEV1の変化量注4)で、本剤300mg群はプラセボ群と比べて統計的に有意な効果を示した。
注1)ベースライン時の血中好酸球数が1,500/μL超の患者は除外した。
注2)投与開始時には初回用量としてそれぞれ400mg又は600mgを投与
注3)52週間の治験薬投与期間中における重度喘息増悪の年換算発生率
注4)投与開始後12週時点における気管支拡張薬投与前のFEV1のベースラインからの変化量
投与52週後までの年間重度喘息増悪発生率(ITT集団)
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投与12週後の気管支拡張薬投与前FEV1(L)の変化量(ITT集団)
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バイオマーカーの区分別の投与52週後までの年間重度喘息増悪発生率(ITT集団)
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バイオマーカーの区分別の投与12週後の気管支拡張薬投与前FEV1(L)の変化量(ITT集団)
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本剤300mg群での副作用は22.6%(143/632例)に、プラセボ群では14.0%(45/321例)に認められ、主な副作用は本剤300mgに注射部位紅斑14.9%、注射部位浮腫5.9%、注射部位そう痒症4.7%であった。[5.7参照]
〈鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎〉
17.1.7 国際共同第III相試験
手術や全身ステロイド薬(推奨されない場合を除く)によっても効果不十分注1)な、18歳以上の鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎患者448例(日本人患者49例を含む)を対象に、鼻噴霧用ステロイド薬に追加して本剤300mgを52週間2週に1回(Q2W)(Q2W群)又は最初の24週間はQ2Wその後52週まで4週に1回(Q4W)投与(Q2W‐Q4W群)、若しくはプラセボを52週間投与した。3つの主要有効性評価項目である投与後24週時点の鼻茸スコア、鼻閉重症度スコア、Lund‐Mackay(LMK)スコアのベースラインからの変化量において、本剤併合群(Q2W群及びQ2W‐Q4W群)はプラセボ群に比べ統計的に有意な改善を示した(全てp<0.0001)。
注1)両側鼻茸スコアが5以上(各鼻孔スコアは2以上)、鼻閉重症度スコアが2以上で週平均が1を超える、嗅覚障害や鼻漏(前鼻漏/後鼻漏)といったその他の症状を有する患者
ベースラインからの変化量の調整平均及び群間差(ITT集団)
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ベースラインからの変化量の調整平均及び群間差(ITT集団)
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本剤Q2W群での副作用は24.2%(36/149例)、Q2W‐Q4W群では27.7%(41/148例)、プラセボ群では22.0%(33/150例)に認められ、本剤Q2W群及びQ2W‐Q4W群の主な副作用は注射部位紅斑7.4%及び6.8%、及び注射部位反応3.4%及び5.4%であった。
17.1.8 国内第IV相試験
手術や全身ステロイド薬(推奨されない場合を除く)によっても効果不十分注1)な、18歳以上の日本人の鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎患者25例を対象に、鼻噴霧用ステロイド薬非併用下で本剤300mgを2週に1回、52週間投与した。なお、投与16週及び24週の両時点の鼻茸スコアがベースラインから2点以上改善した被験者では、投与24週以降、本剤300mgを4週に1回投与に変更することが許容された。主要有効性評価項目である投与後24週時点の鼻茸スコアがベースラインから1点以上改善した被験者の割合は92.0%(23/25例)であった。
注1)両側鼻茸スコアが5以上(各鼻孔スコアは2以上)、鼻閉重症度スコアが2以上で週平均が1を超える、嗅覚障害や鼻漏(前鼻漏/後鼻漏)といったその他の症状を有する患者
ベースラインからの変化量
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副作用は8%(2/25例)に認められ、頭部不快感(1件)、鼻痛(1件)及び注射部位紅斑(1件)であった。

18.1 作用機序
デュピルマブは、ヒトインターロイキン‐4及びインターロイキン‐13受容体の複合体が共有しているIL‐4受容体αサブユニットに特異的に結合することにより、IL‐4及びIL‐13の両シグナル伝達を阻害する遺伝子組換えヒトIgG4モノクローナル抗体である。IL‐4及びIL‐13はアトピー性皮膚炎、結節性痒疹、特発性の慢性蕁麻疹、気管支喘息及び鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎の病態において重要な役割を担うType2サイトカインである。
18.2 IL‐4及びIL‐13シグナル伝達に対する作用
デュピルマブは高親和性にヒトIL‐4Rαに結合し、IL‐4及びIL‐13を介したシグナル伝達をin vitro及びin vivoで抑制した。
18.3 2型炎症モデルにおける炎症抑制作用
内因性マウスIL‐4及びIL‐4Rαの外部領域の両方を、相当するヒト配列で置換した遺伝子改変マウスを用いたチリダニアレルゲン誘発性Type2炎症モデルにおいて、デュピルマブは、血清中IgE濃度、アレルゲン特異的IgG1濃度等を低下させるとともに、肺好酸球浸潤、杯細胞化生並びに肺機能障害を抑制した。

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