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イセパマイシン硫酸塩注射液200mg「日医工」

販売名
イセパマイシン硫酸塩注射液200mg「日医工」
薬価
200mg2mL1管 445.00円
製造メーカー
日医工

添付文書情報2023年11月改定(第1版)

商品情報

薬効分類名
アミノ糖系抗生物質製剤
一般名
イセパマイシン硫酸塩注射液
禁忌
本剤の成分並びに他のアミノグリコシド系抗生物質及びバシトラシンに対し過敏症の既往歴のある患者〔8.2参照〕。
効能・効果
敗血症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、肺炎、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、腹膜炎。
用法・用量
通常、成人ではイセパマイシン硫酸塩として1日400mg(力価)を1~2回に分け筋肉内注射又は点滴静注する。
点滴静注においては次のとおりとする。
1日1回投与の場合:1時間かけて注入する。
1日2回投与の場合:30分~1時間かけて注入する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
(用法及び用量に関連する注意)
腎機能障害患者では、腎機能障害度に応じて、投与量及び投与間隔を調節すべきである〔8.3、8.4、9.2腎機能障害患者の項、11.1.2、11.1.3、16.6.1参照〕。
7.1. 初回量、維持量ともに調節する方法
腎機能障害患者では、クレアチニンクリアランス(Ccr)を用い、添付文書の図又は式より求めた初回量及び維持量を投与する。
7.2. 投与間隔を調節する方法
腎機能障害患者では、200mg投与の場合は「血清クレアチニン値(mg/dL)×9」時間毎に投与する。
肝機能障害患者
8.1. 本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
8.2. 本剤によるショック、アナフィラキシーの発生を確実に予知できる方法がないので、次の措置をとること〔2.禁忌の項、11.1.1参照〕。
・ 事前に既往歴等について十分な問診を行う(なお、抗生物質等によるアレルギー歴は必ず確認する)。
・ 投与に際しては、必ずショック等に対する救急処置のとれる準備をしておくこと。
・ 投与開始から投与終了後まで、患者を安静の状態に保たせ、十分な観察を行う(特に、投与開始直後は注意深く観察する)。
8.3. 眩暈、耳鳴、難聴等の第8脳神経障害があらわれることがあるので慎重に投与すること(特に腎機能障害患者、高齢者、長期間投与患者及び大量投与患者等では血中濃度が高くなりやすく、聴力障害の危険性がより大きくなるので、聴力検査を実施することが望ましい)、アミノグリコシド系抗生物質の聴力障害は、高周波音に始まり低周波音へと波及するので、障害の早期発見のために、聴力検査の最高周波数である8kHzでの検査が有用である〔7.用法及び用量に関連する注意、9.1.1、9.1.4、9.2腎機能障害患者、9.8高齢者の項、11.1.3、16.8.1参照〕。
8.4. 急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行うこと〔7.用法及び用量に関連する注意、9.2腎機能障害患者の項、11.1.2参照〕。
9.1.1. 本人又はその血族がアミノグリコシド系抗生物質による難聴又はその他の難聴のある患者:難聴が発現又は増悪するおそれがある〔8.3、11.1.3参照〕。
9.1.2. 重症筋無力症の患者:神経筋遮断作用がある。
9.1.3. 経口摂取の不良な患者又は非経口栄養の患者、全身状態の悪い患者:観察を十分に行うこと(ビタミンK欠乏症状があらわれることがある)。
9.1.4. 大量投与患者及び長期間投与患者:血中濃度を測定して投与量や投与間隔を調整することが望ましい〔8.3、16.8.1参照〕。
腎機能障害患者:投与量を減ずるか、投与間隔をあけて使用すること(血中濃度を測定することが望ましい、血中濃度の半減期が延長し、高い血中濃度が持続し、腎障害が悪化するおそれがあり、また、第8脳神経障害等の副作用が強くあらわれるおそれがある)〔7.用法及び用量に関連する注意の項、8.3、8.4、11.1.2、11.1.3、16.6.1、16.8.1参照〕。
肝機能障害患者:肝障害を悪化させるおそれがある。
相互作用
10.2. 併用注意:1). 腎障害を起こすおそれのある血液代用剤(デキストラン、ヒドロキシエチルデンプン等)[腎障害が発現・悪化することがあるので、併用は避けることが望ましく、腎障害が発生した場合には、投与を中止し、透析療法等適切な処置を行うこと(機序は明確ではないが、併用によりアミノグリコシド系抗生物質の血中濃度の上昇、近位尿細管上皮の空胞変性が生じるという報告がある)]。
2). ループ利尿剤(エタクリン酸、アゾセミド、フロセミド等)[腎障害及び聴器障害が発現・悪化するおそれがあるので、併用は避けることが望ましい(機序は明確ではないが、併用によりアミノグリコシド系抗生物質の血中濃度の上昇、腎への蓄積が起こるという報告がある)]。
3). 腎毒性及び聴器毒性を有する薬剤(バンコマイシン塩酸塩、エンビオマイシン硫酸塩、白金含有抗悪性腫瘍剤(シスプラチン、カルボプラチン、ネダプラチン)等)[腎障害及び聴器障害が発現・悪化するおそれがあるので、併用は避けることが望ましい(両薬剤ともに腎毒性、聴器毒性を有するが相互作用の機序は不明)]。
4). 麻酔剤、筋弛緩剤(ツボクラリン塩化物塩酸塩水和物、パンクロニウム臭化物、ベクロニウム臭化物、トルペリゾン塩酸塩、ボツリヌス毒素等)、筋弛緩作用を有する薬剤(コリスチンメタンスルホン酸ナトリウム等)[呼吸抑制があらわれるおそれがあるので、呼吸抑制があらわれた場合には、必要に応じ、コリンエステラーゼ阻害剤、カルシウム製剤の投与等の適切な処置を行うこと(両薬剤ともに神経筋遮断作用を有しており、併用によりその作用が増強される)]。
5). 腎毒性を有する薬剤(シクロスポリン、タクロリムス水和物、アムホテリシンB、ホスカルネットナトリウム水和物、コリスチンメタンスルホン酸ナトリウム等)[腎障害が発現・悪化するおそれがある(両薬剤ともに腎毒性を有するが、相互作用の機序は不明)]。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副作用
11.1.1. ショック(頻度不明):チアノーゼ、呼吸困難、胸内苦悶、血圧低下等の症状があらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと〔8.2参照〕。
11.1.2. 急性腎障害(0.1%未満):急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがある〔7.用法及び用量に関連する注意、8.4、9.2腎機能障害患者の項参照〕。
11.1.3. 第8脳神経障害(0.1%未満):眩暈、耳鳴、難聴等の第8脳神経障害があらわれることがある〔7.用法及び用量に関連する注意、8.3、9.1.1、9.2腎機能障害患者の項参照〕。
11.2. その他の副作用
1). 過敏症:(0.1~5%未満)発疹等、(0.1%未満)そう痒、発熱等、(頻度不明)蕁麻疹。
2). 腎臓:(0.1~5%未満)腎機能障害(BUN上昇・クレアチニン上昇、尿所見異常、乏尿等)、(0.1%未満)浮腫、血尿、カリウム異常等電解質異常。
3). 肝臓:(0.1~5%未満)肝機能障害(AST上昇・ALT上昇・ALP上昇・LDH上昇・血清ビリルビン上昇等)。
4). 神経:(0.1%未満)四肢しびれ感等のしびれ感、脱力感。
5). 血液:(0.1~5%未満)貧血、白血球減少、血小板減少、好酸球増多、(0.1%未満)血小板増多。
6). 消化器:(0.1%未満)下痢、悪心、嘔吐、食欲不振。
7). ビタミン欠乏症:(頻度不明)ビタミンK欠乏症状(低プロトロンビン血症、出血傾向等)、ビタミンB群欠乏症状(舌炎、口内炎、食欲不振、神経炎等)。
8). 注射部位:(0.1%未満)疼痛、硬結等(筋肉注射時)、(頻度不明)発赤、潰瘍形成等(筋肉注射時)。
9). その他:(0.1%未満)倦怠感、ほてり、頭痛、悪寒。
発現頻度は使用成績調査を含む。
高齢者
次の点に注意し、用量並びに投与間隔に留意するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(血中濃度を測定して投与量や投与間隔を調整することが望ましい)〔8.3、16.8.1参照〕。
9.8.1. 本剤は主として腎臓から排泄されるが、高齢者では腎機能が低下していることが多いため、高い血中濃度が持続するおそれがあり、第8脳神経障害、腎障害等の副作用があらわれやすい。
9.8.2. ビタミンK欠乏による出血傾向があらわれることがある。
授乳婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(満期産妊婦に本剤を筋肉内投与したとき、臍帯血清中及び羊水中への移行が認められ、新生児に第8脳神経障害があらわれるおそれがあり、また、動物実験(モルモット)で新生仔外有毛細胞消失がみられたとの報告がある)〔16.3.1参照〕。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(授乳婦に本剤を筋肉内投与したとき、母乳中濃度は測定限界値(0.156μg/mL)以下であった)〔16.3.1参照〕。
小児等
9.7.1. 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.7.2. 〈新生児、低出生体重児〉血中濃度を測定して投与量や投与間隔を調整することが望ましい〔16.8.1参照〕。
適用上の注意
14.1. 薬剤投与時の注意14.1.1. 〈投与経路共通〉アンピシリン、セフォチアム、セフロキシムと混合すると、両剤の反応によりアミドを形成し本剤の活性低下を起こすことがあるので、それぞれ別経路で投与すること。
14.1.2. 〈投与経路共通〉アスコルビン酸注射液と混合すると、本剤の活性低下を起こすことがあるので、それぞれ別経路で投与すること。
14.1.3. 〈点滴静注〉急速に投与しないこと。
14.1.4. 〈筋肉内注射〉筋肉内注射時、組織・神経等への影響を避けるため、次の点に注意すること。
・ 〈筋肉内注射〉筋肉内注射時同一部位への反復注射はなるべく行わないこと。また、低出生体重児、新生児、乳児、幼児、小児には特に注意すること。
・ 〈筋肉内注射〉筋肉内注射時神経走行部位を避けるよう注意すること。なお、注射針を刺入したとき、神経にあたったと思われるような激痛を訴えた場合は、直ちに針を抜き、部位を変えて注射すること。
・ 〈筋肉内注射〉筋肉内注射時、注射器の内筒を軽くひき、血液の逆流がないことを確かめて注射すること。
・ 〈筋肉内注射〉硬結を来すことがあるので、筋肉内注射直後は局所を十分にもむこと。
その他の注意
15.1. 臨床使用に基づく情報クエン酸で抗凝固処理した血液を大量輸血された患者にアミノグリコシド系抗生物質を投与すると、投与経路にかかわらず、神経筋遮断症状、呼吸麻痺があらわれることがある。

16.1 血中濃度
16.1.1 生物学的同等性試験
(1)イセパマイシン硫酸塩注射液200mg「日医工」
イセパマイシン硫酸塩注射液200mg「日医工」及びエクサシン注射液200を、クロスオーバー法によりそれぞれ1管(イセパマイシン硫酸塩として200mg(力価))健康成人男子に絶食単回筋肉内投与して血漿中イセパマイシン濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された。
→図表を見る(PDF)


血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
(2)イセパマイシン硫酸塩注射液400mg「日医工」
イセパマイシン硫酸塩注射液400mg「日医工」及びエクサシン注射液400を、クロスオーバー法によりそれぞれ1管(イセパマイシン硫酸塩として400mg(力価))健康成人男子に絶食単回筋肉内投与して血漿中イセパマイシン濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された。
→図表を見る(PDF)


血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
16.3 分布
16.3.1 体液・組織内移行
(1)臍帯血清中・羊水中濃度
満期産妊婦にイセパマイシン硫酸塩200mg(力価)を筋肉内注射したとき、投与約1及び約5時間後に7.1μg/mLの最高臍帯血清中濃度を、投与約4時間後に3.5μg/mLの最高羊水中濃度を示した。[9.5参照]
(2)母乳中濃度
授乳婦にイセパマイシン硫酸塩200mg(力価)を筋肉内注射したとき、投与1~6時間の間でいずれも母乳中濃度は測定限界値0.156μg/mL以下であった。[9.6参照]
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害患者
腎機能障害患者にイセパマイシン硫酸塩200mg(力価)を筋肉内注射した時の血清中濃度及び薬物速度論的パラメータを次表に示す。腎機能低下に伴いT1/2が延長し、Cmaxの上昇及びAUCの増加が認められた。[7.、9.2参照]
→図表を見る(PDF)

16.8 その他
16.8.1 血中濃度モニタリング
アミノグリコシド系抗生物質による副作用発現の危険性は、一過性であっても異常に高い最高血中濃度(ピーク値)が繰り返されるほど大きくなり、また、異常に高い最低血中濃度(次回投与直前値)が繰り返されるほど大きくなるといわれている。イセパマイシン硫酸塩の場合は、最高血中濃度が35μg/mL以上、最低血中濃度が10μg/mL以上が繰り返されると第8脳神経障害や腎機能障害発生の危険性が大きくなると考えられている。腎機能障害患者、新生児、低出生体重児、高齢者及び大量投与患者等では血中濃度が高くなりやすいので、初回投与時において、また長期間投与患者においても適当な間隔で最高血中濃度と最低血中濃度を測定し、異常な高値を示す場合には、次回投与より投与量や投与間隔を調整することが望ましい。例えば、異常に高い最高血中濃度が繰り返されている場合は投与量を減量し、異常に高い最低血中濃度が繰り返されている場合は投与間隔を延長するなど調整を行う。[8.3、9.1.4、9.2、9.7.2、9.8参照]

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18.1 作用機序
各種の標準菌株に対する抗菌力は、アミカシンと同程度か2倍ほど強く、ゲンタマイシンと比較すると、グラ厶陽性菌では1/8~1/2ほど低いがグラ厶陰性菌には同程度である。大腸菌・クレブシエラ属・プロテウス属・モルガネラ属・プロビデンシア属・セラチア属などの腸内細菌科及び緑膿菌に対してすぐれた活性を示すが、ブドウ球菌属・レンサ球菌属などのグラ厶陽性球菌に対する活性は弱く、嫌気性菌には活性を示さない。アミカシン及びゲンタマイシン耐性の臨床分離株に対してもすぐれた抗菌力が認められ、それら耐性菌による実験感染試験においてもすぐれた治療効果が認められている。

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