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ファロム錠200mg

販売名
ファロム錠200mg
識別コード
F20
薬価
200mg1錠 144.40円
製造メーカー
マルホ

添付文書情報2023年07月改定(第1版)

商品情報

薬効分類名
その他の主としてグラム陽性・陰性菌に作用するもの
一般名
ファロペネムナトリウム水和物錠
禁忌
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
効能・効果
表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管炎・リンパ節炎、慢性膿皮症、ざ瘡<化膿性炎症を伴うもの>、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、乳腺炎、肛門周囲膿瘍、咽頭炎・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、肺膿瘍、膀胱炎、腎盂腎炎、前立腺炎(前立腺炎<急性症>、前立腺炎<慢性症>)、精巣上体炎(副睾丸炎)、バルトリン腺炎、子宮内感染、子宮付属器炎、涙嚢炎、麦粒腫、瞼板腺炎、角膜炎(角膜潰瘍を含む)、外耳炎、中耳炎、副鼻腔炎、歯周組織炎、歯冠周囲炎、顎炎。
(効能又は効果に関連する注意)
〈咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、中耳炎、副鼻腔炎〉「抗微生物薬適正使用の手引き」を参照し、抗菌薬投与の必要性を判断した上で、本剤の投与が適切と判断される場合に投与すること。
用法・用量
〈表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、慢性膿皮症、ざ瘡(化膿性炎症を伴うもの)、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、乳腺炎、肛門周囲膿瘍、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、膀胱炎(単純性に限る)、バルトリン腺炎、子宮内感染、子宮付属器炎、涙嚢炎、麦粒腫、瞼板腺炎、角膜炎(角膜潰瘍を含む)、外耳炎、歯周組織炎、歯冠周囲炎、顎炎〉
通常、成人にはファロペネムナトリウム水和物として1回150mg~200mg(力価)を1日3回経口投与する。
なお、年齢及び症状に応じて適宜増減する。
〈肺炎、肺膿瘍、膀胱炎(単純性を除く)、腎盂腎炎、前立腺炎(急性症、慢性症)、精巣上体炎(副睾丸炎)、中耳炎、副鼻腔炎〉
通常、成人にはファロペネムナトリウム水和物として1回200mg~300mg(力価)を1日3回経口投与する。
なお、年齢及び症状に応じて適宜増減する。
腎機能障害患者
8.1. 本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
8.2. ショックがあらわれるおそれがあるので、十分な問診を行うこと〔11.1.1参照〕。
8.3. AST上昇・ALT上昇・Al-P上昇等、黄疸があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行うこと〔11.1.6参照〕。
8.4. 本剤で最も発現頻度が高い副作用は下痢、軟便である(下痢、軟便があらわれた場合には、本剤の投与を中止するなどの適切な処置を行うこと)〔9.8高齢者の項、11.2参照〕。
9.1.1. ペニシリン系、セフェム系又はカルバペネム系薬剤に対し過敏症の既往歴のある患者。
9.1.2. 本人又は両親、兄弟が気管支喘息、発疹、蕁麻疹等のアレルギー症状を起こしやすい体質を有する患者。
9.1.3. 経口摂取の不良な患者又は非経口栄養の患者、全身状態の悪い患者:ビタミンK欠乏症状があらわれることがある。
9.2.1. 高度腎機能障害の患者:投与量を減量するか投与間隔をあけて使用すること(本剤の主たる排泄経路は腎臓であり、血中濃度半減期が延長し、血中濃度が持続する)〔9.8高齢者の項、16.6.1参照〕。
相互作用
10.2. 併用注意:1). イミペネム・シラスタチンナトリウム[動物実験(ラット)で、本剤の血中濃度が上昇することが報告されている(シラスタチンにより代謝酵素が阻害されることによる)]。
2). フロセミド[動物実験(イヌ)で、本剤の腎毒性が増強されることが報告されている(機序は不明)]。
3). バルプロ酸ナトリウム[カルバペネム系薬剤(メロペネム、パニペネム・ベタミプロン、イミペネム・シラスタチンナトリウム)との併用によりバルプロ酸の血中濃度が低下してんかんの発作が再発することが報告されている(機序は不明)]。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副作用
11.1.1. ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明):不快感、口内異常感、喘鳴、呼吸困難、眩暈、便意、耳鳴、発汗、全身潮紅、血管浮腫、血圧低下等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと〔8.2参照〕。
11.1.2. 急性腎障害(頻度不明):急性腎障害等の重篤な腎機能障害があらわれることがある。
11.1.3. 偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎(頻度不明):腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.1.4. 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(いずれも頻度不明)。
11.1.5. 間質性肺炎、PIE症候群(いずれも頻度不明):発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等を伴う間質性肺炎、PIE症候群があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
11.1.6. 肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明):AST上昇・ALT上昇・Al-P上昇等、黄疸があらわれることがある〔8.3参照〕。
11.1.7. 無顆粒球症(頻度不明)。
11.1.8. 横紋筋融解症(頻度不明):筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中ミオグロビン上昇及び尿中ミオグロビン上昇等を特徴とする横紋筋融解症があらわれ、これに伴って急性腎障害等の重篤な腎機能障害があらわれることがある。
11.2. その他の副作用
1). 過敏症:(0.1~5%未満)発疹、そう痒、(0.1%未満)発熱、発赤、(頻度不明)蕁麻疹、紅斑。
2). 血液:(0.1~5%未満)好酸球増多、白血球分画異常等、顆粒球数変動、血小板数変動。
3). 肝臓:(0.1~5%未満)AST上昇・ALT上昇・γ-GTP上昇・Al-P上昇・ビリルビン上昇・LDH上昇。
4). 腎臓:(0.1~5%未満)BUN上昇、(頻度不明)クレアチニン上昇。
5). 消化器:(0.1~5%未満)嘔気、*下痢、*軟便、腹痛、嘔吐、食欲不振、腹部膨満感、(0.1%未満)口角炎、胃腸障害、(頻度不明)口唇炎、消化不良、胃炎、便秘。
6). 菌交代症:(頻度不明)カンジダ症、口内炎。
7). ビタミン欠乏症:(頻度不明)ビタミンK欠乏症状(低プロトロンビン血症、出血傾向等)、ビタミンB群欠乏症状(舌炎、口内炎、食欲不振、神経炎等)。
8). その他:(0.1~5%未満)ほてり、(0.1%未満)頭痛、めまい、眠気、浮腫、口唇乾燥、眼痛、爪変色、(頻度不明)しびれ、倦怠感。
*)〔8.4参照〕。
高齢者
本剤の投与にあたっては次の事項に特に留意し、1回150mgから投与を開始するなど、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(一般に生理機能が低下しており、副作用が発現しやすい)。
・ 高齢者を対象とした体内薬物動態試験で、健康成人と比較して加齢に伴う腎機能低下によると思われる血中濃度半減期の延長が認められており、その結果高い血中濃度が持続するおそれがある〔9.2.1、16.6.2参照〕。
・ 下痢、軟便の発現が全身状態悪化につながるおそれがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと(また、高齢者で下痢、軟便があらわれた場合には直ちに医師の指示を受けるように患者を指導すること)〔8.4参照〕。
・ ビタミンK欠乏による出血傾向があらわれることがある。
授乳婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(本剤はヒト母乳中への移行が認められている)。
小児等
低出生体重児、新生児を対象とした臨床試験は実施していない。
取扱い上の注意
14.1. 薬剤交付時の注意PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
開封後は湿気を避けて保存すること。
その他の注意
15.2. 非臨床試験に基づく情報15.2.1. 腎臓への影響:イヌに2000mg/kg以上を単回経口投与、又は250mg/kg以上を単回静脈内投与した結果、血中尿素窒素が上昇及び血中クレアチニンが上昇し、腎毒性が認められた。この変化は、イヌに2000mg/kgを4週間反復経口投与した際には4週間投与後の方が投与初期に比べて軽度であり、26週間反復経口投与した後の腎臓には認められなかった。

16.1 血中濃度
健康成人に150、300、600mg注)(力価)を空腹時単回経口投与後約1~1.4時間にそれぞれ2.4、6.2、7.4μg/mLの最高血漿中濃度に到達し、その半減期は投与量に依存せず一定で約1時間であった。
図 健康成人の空腹時単回経口投与時の血漿中濃度推移

表 健康成人の空腹時単回経口投与時の薬物動態パラメータ
→図表を見る(PDF)

16.2 吸収
16.2.1 食事の影響
健康成人に300mg(力価)を食後単回経口投与した時、最高血漿中濃度到達時間が空腹時投与より約1時間遅延したが、最高血漿中濃度、半減期及び血漿中濃度-時間曲線下面積(AUC)にほとんど差は認められなかった。
図 健康成人の空腹時又は食後単回経口投与時の血漿中濃度推移

表 健康成人の空腹時又は食後単回経口投与時の薬物動態パラメータ
→図表を見る(PDF)

16.3 分布
16.3.1 組織内移行
患者喀痰、抜歯創浸出液、皮膚組織、扁桃組織、上顎洞粘膜組織、女性器組織、眼瞼皮下組織及び前立腺組織等への移行が認められた。なお、乳汁中へわずかに移行する。
16.4 代謝
吸収されたファロペネムは代謝を受けずに尿中に排泄される他に、腎に存在するDehydropeptidase‐I(DHP‐I)により代謝された後に尿中に排泄される。ヒトの血漿及び尿中には抗菌活性を有する代謝物は認められていない。
16.5 排泄
主として腎より排泄され、健康成人(空腹時)における150、300、600mg注)(力価)経口投与時の尿中排泄率(0~24時間)は3.1~6.8%で、最高尿中濃度は0~2時間でそれぞれ21.7、57.6、151.5μg/mLであり、12時間以降はほとんど検出されなかった。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害患者
血漿中濃度の上昇及び半減期の延長が認められている。[9.2.1参照]
16.6.2 高齢者
市販後臨床試験において、高齢患者(66~90歳)に1回150mg(力価)1日3回、4~8日連続経口投与した時の最終投与後(食後)の薬物動態パラメータを健康成人と比較すると、最高血漿中濃度は低下し、最高血漿中濃度到達時間及び半減期は延長した。[9.8参照]
図 高齢患者の経口投与時の血漿中濃度推移(150mg、食後)

表 高齢患者の連続経口投与時の薬物動態パラメータ
→図表を見る(PDF)

注)本剤の承認された用法・用量は「1回150~300mg(力価)を1日3回経口投与」である。

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内臨床試験
各種細菌感染症に対する承認時までの臨床試験は、3種類の二重盲検比較試験(細菌性肺炎、複雑性尿路感染症、皮膚感染症)を含む総数2,019例を対象に検討した結果、有効率は次のとおりであった。
→図表を見る(PDF)

18.1 作用機序
ファロペネムナトリウム水和物は基本骨格にペネム環を有するペネム系経口抗生物質であり、細菌の細胞壁合成阻害により殺菌作用を示す。各種ペニシリン結合蛋白質(PBPs)との親和性は高く、特に細菌の増殖に必須である高分子PBPとの親和性が高い。
18.2 抗菌作用
18.2.1 ファロペネムは好気性グラム陽性菌、好気性グラム陰性菌及び嫌気性菌に対し広範な抗菌スペクトルを有する。特に、好気性グラム陽性菌のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、好気性グラム陰性菌のシトロバクター属、エンテロバクター属、百日咳菌及び嫌気性菌のペプトストレプトコッカス属、バクテロイデス属、プレボテラ属等に対して強い抗菌力を示し、その作用は殺菌的である(in vitro)。
18.2.2 ファロペネムは各種細菌の産生するβ‐ラクタマーゼに安定で、β‐ラクタマーゼ産生菌にも優れた抗菌力を示す(in vitro)。

一包可:不可
分割:不可
粉砕:不明

味はわずかに苦い。

製造販売会社
マルホ
販売会社
 

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