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クラバモックス小児用配合ドライシロップ

販売名
クラバモックス小児用配合ドライシロップ
薬価
(636.5mg)1g 120.00円
製造メーカー
GSK

添付文書情報2022年11月改定(第2版)

商品情報

薬効分類名
その他の主としてグラム陽性・陰性菌に作用するもの
一般名
アモキシシリン水和物・クラブラン酸カリウムシロップ用
禁忌
2.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者〔8.2、9.1.1、11.1.1、11.1.2参照〕。
2.2. 伝染性単核症のある患者[発疹の発現頻度を高めるおそれがある]。
2.3. 本剤の成分による黄疸又は肝機能障害の既往歴のある患者[再発するおそれがある]。
効能・効果
表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管炎・リンパ節炎、慢性膿皮症、咽頭炎・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、膀胱炎、腎盂腎炎、中耳炎、副鼻腔炎。
(効能又は効果に関連する注意)
〈咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、中耳炎、副鼻腔炎〉「抗微生物薬適正使用の手引き」を参照し、抗菌薬投与の必要性を判断した上で、本剤の投与が適切と判断される場合に投与すること。
用法・用量
通常、小児には、本剤として1日量96.4mg(力価)/kg(クラブラン酸カリウムとして6.4mg(力価)/kg、アモキシシリン水和物として90mg(力価)/kg)を2回に分けて12時間ごとに食直前に経口投与する。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 〈分包製剤〉次の体重換算による服用量を目安とし、症状に応じて適宜投与量を決めること。
1). 〈分包製剤〉1日量(ドライシロップとして)1.01g:体重6~10kg。
2). 〈分包製剤〉1日量(ドライシロップとして)2.02g:体重11~16kg。
3). 〈分包製剤〉1日量(ドライシロップとして)3.03g:体重17~23kg。
4). 〈分包製剤〉1日量(ドライシロップとして)4.04g:体重24~30kg。
5). 〈分包製剤〉1日量(ドライシロップとして)5.05g:体重31~36kg。
6). 〈分包製剤〉1日量(ドライシロップとして)6.06g:体重37~39kg。
7.2. 〈ボトル製剤〉1日量(調製後懸濁液として)が0.75mL/kgになるよう調製すること〔14.1.1参照〕。
肝機能障害患者
8.1. 本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
8.2. ショック、アナフィラキシー、アレルギー反応に伴う急性冠症候群の発生を確実に予知できる方法はないが、事前にショック、アナフィラキシー、アレルギー反応に伴う急性冠症候群の既往歴等について十分な問診を行う(なお、抗生物質によるアレルギー歴は必ず確認する)〔2.1、9.1.1、11.1.1、11.1.2参照〕。
8.3. 無顆粒球症、顆粒球減少、血小板減少があらわれることがあるので、血液検査を行うなど観察を十分に行うこと〔11.1.4参照〕。
8.4. 急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行うこと〔9.2.1、11.1.5参照〕。
9.1.1. ペニシリン系又はセフェム系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者(ただし、本剤に対し過敏症の既往歴のある患者には投与しないこと)〔2.1、8.2、11.1.1、11.1.2参照〕。
9.1.2. 本人又は両親、兄弟に気管支喘息、発疹、蕁麻疹等のアレルギー反応を起こしやすい体質を有する患者。
9.1.3. 経口摂取の不良な患者又は非経口栄養の患者、全身状態の悪い患者:観察を十分に行うこと(ビタミンK欠乏症状があらわれることがある)。
9.1.4. フェニルケトン尿症の患者:投与に際しては十分注意すること(本剤はアスパルテーム(L-フェニルアラニン化合物)を含有しており、本剤1.01g中7mgのフェニルアラニンを含有する)。
9.2.1. 高度腎障害のある患者:投与間隔をあけて使用すること(血中濃度が持続する)〔8.4、11.1.5参照〕。
肝機能障害患者:肝機能障害が悪化するおそれがある。
相互作用
10.2. 併用注意:1). プロベネシド[アモキシシリンの排泄が抑制され、アモキシシリンの平均血清中濃度曲線下面積<AUC>が89%増加するとの報告があり、クラブラン酸のAUCは影響を受けない(プロベネシドは尿細管分泌を阻害するため、アモキシシリンの腎排泄が抑制され、アモキシシリンのAUCが増加するとの報告がある)]。
2). ワルファリンカリウム[プロトロンビン時間延長(INR上昇)が報告されているので、ワルファリン投与中に本剤を投与開始又は投与中止する場合には、血液凝固能検査値等に注意し、ワルファリン投与中に本剤を投与開始又は投与中止する場合には、ワルファリンの投与量を調節するなど適切な処置を行うこと(本剤は腸内細菌によるビタミンKの産生を抑制し、ワルファリンの作用が増強される可能性があると考えられているが、機序は不明である)]。
3). 経口避妊薬[経口避妊薬の効果が減弱するおそれがある(腸内細菌叢を変化させ、経口避妊薬の腸肝循環による再吸収を抑制すると考えられている)]。
4). ミコフェノール酸モフェチル[ミコフェノール酸モフェチルの効果が減弱するおそれがある(併用により、ミコフェノール酸モフェチルの活性代謝物であるミコフェノール酸のトラフ値が約50%低下したとの報告があり、本剤は、ミコフェノール酸の腸肝循環による再吸収を抑制する可能性があると考えられる)]。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副作用
11.1.1. ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明):不快感、口内異常感、喘鳴、眩暈、便意、耳鳴、発汗、顔面浮腫、眼瞼浮腫等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと〔2.1、8.2、9.1.1参照〕。
11.1.2. アレルギー反応に伴う急性冠症候群(頻度不明)〔2.1、8.2、9.1.1参照〕。
11.1.3. 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、多形紅斑、急性汎発性発疹性膿疱症、紅皮症(剥脱性皮膚炎)(いずれも頻度不明):発熱、頭痛、関節痛、皮膚紅斑・皮膚水疱や粘膜紅斑・粘膜水疱、膿疱、皮膚緊張感・皮膚灼熱感・皮膚疼痛等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.1.4. 無顆粒球症、顆粒球減少、血小板減少(いずれも頻度不明)〔8.3参照〕。
11.1.5. 急性腎障害(頻度不明)〔8.4、9.2.1参照〕。
11.1.6. 偽膜性大腸炎、出血性大腸炎(いずれも頻度不明):偽膜性大腸炎、出血性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎があらわれることがある(腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと)。
11.1.7. 肝障害:肝炎、黄疸、また、AST上昇、ALT上昇、Al-P上昇(いずれも頻度不明)等の肝障害があらわれることがある(クラブラン酸カリウム・アモキシシリン水和物製剤において肝障害は、主に男性と高齢患者で報告されており、また、長期投与と関連する可能性もある(兆候や症状は、通常、投与中又は投与直後に発現するが、投与終了後、数週間発現しない可能性もある)、これらの症状は通常可逆的であるが、重篤になる可能性もあり、極めてまれな状況では死亡例が報告されている)。
小児におけるこれらの症状の報告は非常にまれである。
11.1.8. 間質性肺炎、好酸球性肺炎(いずれも頻度不明):咳嗽、呼吸困難、発熱等が認められた場合には、速やかに胸部X線、速やかに胸部CT等の検査を実施すること(間質性肺炎、好酸球性肺炎が疑われた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと)。
11.1.9. 無菌性髄膜炎(頻度不明):項部硬直、発熱、頭痛、悪心・嘔吐あるいは意識混濁等を伴う無菌性髄膜炎があらわれることがある。
11.2. その他の副作用
1). 過敏症:(1%未満)発疹、そう痒、(頻度不明)発熱、蕁麻疹、血管神経性浮腫、*血清病様症候群[*:発熱、発疹(蕁麻疹・麻疹様皮疹)、関節痛、浮腫、リンパ節症を特徴とする]、過敏性血管炎。
2). 血液:(頻度不明)好酸球増多、貧血、白血球減少、好中球減少、溶血性貧血。
3). 消化器:(1%以上)下痢、悪心、嘔吐、(頻度不明)食欲不振、*歯牙変色[*:通常歯牙変色は歯磨き又は歯科医による処置によって除去することができる]、黒毛舌、変色便。
4). 菌交代症:(1%未満)カンジダ症、口内炎。
5). ビタミン欠乏症:(頻度不明)ビタミンK欠乏症状(低プロトロンビン血症、出血傾向等)、ビタミンB群欠乏症状(舌炎、口内炎、食欲不振、神経炎等)。
6). 中枢神経:(頻度不明)頭痛、*痙攣[*:腎障害患者において、又は高投与量時に発現することがある]。
7). 腎臓:(頻度不明)結晶尿。
授乳婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること〔15.1参照〕。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
小児等
9.7.1. 低出生体重児、新生児、3ヵ月未満の乳児を対象とした臨床試験は実施していない。
9.7.2. 体重40kg以上の小児を対象とした有効性及び安全性を指標とした小児の推奨用量を確認する臨床試験は実施していない。
取扱い上の注意
14.1. 〈ボトル製剤〉薬剤調製時の注意14.1.1. 〈ボトル製剤〉調製方法:ボトル製剤の容器に次に示す容量の約3分の2の水を先に加え激しく振り混ぜた後残りの水を加えて更に振り混ぜる[10.1gガラス瓶(過量充填されている):加える水の量;50mL、1日量;0.75mL/kg]〔7.2参照〕。
14.1.2. 〈ボトル製剤〉保存時:ボトル製剤の場合、懸濁液に調製後は、冷蔵庫(約4℃)に保存し、10日以内に使用すること。
14.2. 〈ボトル製剤〉薬剤投与時の注意ボトル製剤の場合、使用時、十分に振り混ぜること。
吸湿性があるので、開封後は湿気を避けて保存すること。
その他の注意
15.1. 臨床使用に基づく情報適応外であるが前期破水時の感染予防を目的としたクラブラン酸カリウム・アモキシシリン水和物製剤投与群において、非投与群より新生児の壊死性腸炎の発生率が高いという疫学調査の報告がある〔9.5妊婦の項参照〕。

16.1 血中濃度
小児患者(18例)にクラバモックス(クラブラン酸(CVA)・アモキシシリン(AMPC)=3.2・45mg/kg/回)を経口投与した時、添付文書の図1のように平均血漿中AMPC濃度は投与約2時間後に約16μg/mLのピークを、またCVAは投与約1.5時間後に約1.7μg/mLのピークを示し、その後AMPCは半減期約1.4時間、CVAは約1.1時間で減少した(外国人データ)。AMPCの濃度が細菌のMICを上回る時間(T>MIC)によって、その効果を予測でき、T>MICが40%以上の時に細菌学的効果を発現する。クラバモックスは、12時間の投与間隔では、AMPCのMIC=4μg/mLの場合、その46%にあたる5.5時間にわたりMICを上回った。
日本人小児患者において、投与1.5及び4時間後に測定した平均血漿中AMPC及びCVA濃度は、欧米人の平均血漿中濃度と同様であった。
図1 欧米人及び日本人小児患者にクラバモックスを経口投与した時の血漿中AMPC濃度(平均±SD)[欧米人(18例)、日本人(1.5時間:19例、4時間:18例)]

図1 欧米人及び日本人小児患者にクラバモックスを経口投与した時の血漿中CVA濃度(平均±SD)[欧米人(18例)、日本人(1.5時間:19例、4時間:18例)]

小児中耳炎患者にクラバモックス(CVA・AMPC=3.2・45mg/kg)を経口投与した時、中耳分泌液中のAMPC濃度は表1のように投与後1、2及び3時間でそれぞれ平均3.2、3.3及び5.8μg/mLであった(外国人データ)。血漿中濃度との比はそれぞれ0.32、0.21及び0.53であり、AMPCは中耳分泌液中への良好な移行性を示した。
表1 小児中耳炎患者にクラバモックス(CVA・AMPC=3.2・45mg/kg)を経口投与した時の血漿及び中耳分泌液中のAMPC濃度(外国人データ)
→図表を見る(PDF)

16.2 吸収
16.2.1 食事の影響
薬物動態への食事の影響を検討した結果、AMPCは影響を受けにくいが、CVAは食直前の投与が良好なバイオアベイラビリティを示した(外国人データ)。
16.3 分布
16.3.1 血漿蛋白結合率
In vitroでの血漿蛋白結合率は、AMPCが10.6~30.0%、CVAが13.0%であった。
16.3.2 体液・組織内移行
ヒト体液・組織内移行は良好で、喀痰、口蓋扁桃組織、女性性器(子宮動静脈血、子宮各部、卵管、卵巣)、胆汁、歯肉・上顎洞粘膜等へ移行した。
16.5 排泄
小児にCVA・AMPC(CVA:AMPC=1:2)顆粒剤を経口投与(7.5mg/kg、10.0mg/kg、15.0mg/kg、20.0mg/kg)注)した時のAMPC、CVAの平均尿中濃度の推移は添付文書の図2のとおりであり、それぞれ投与量の42~61%、16~29%が尿中に排泄された。なおヒト尿中にはAMPC、CVA以外の抗菌活性代謝物は認められなかった。
図2 CVA・AMPC(CVA:AMPC=1:2)顆粒剤投与時の尿中排泄

注)本剤の承認された用法及び用量は、「通常、小児には、クラバモックスとして1日量96.4mg(力価)/kg(クラブラン酸カリウムとして6.4mg(力価)/kg、アモキシシリン水和物として90mg(力価)/kg)を2回に分けて12時間ごとに食直前に経口投与する。」である。

17.1 有効性及び安全性に関する試験
〈中耳炎〉
17.1.1 国内第III相試験(非対照、非盲検試験)
3ヵ月~11歳の小児中耳炎患者を対象とし、クラバモックス(CVA・AMPC=6.4・90mg/kg/日)を12時間ごとに7日間経口投与した時の、治療開始後6~8日の臨床効果(有効以上と判定された有効率)及び細菌学的効果(菌消失率)を次に示す。
表1 臨床効果(有効以上と判定された有効率)
→図表を見る(PDF)

表2 細菌学的効果(菌消失率)
→図表を見る(PDF)

本剤で1%を超えて発現した有害事象を次に示す。なお、ここに示す有害事象は、全てが副作用注)であることを意味しない。
注)副作用:医薬品と有害事象との間に、少なくとも因果関係の可能性があるものをいう。
表3 有害事象(>1%)
→図表を見る(PDF)

当該臨床試験における下痢・軟便に対する評価は、患者日記を使用し「小児科領域抗菌薬臨床試験における判定基準」を参考に調査を行った。その結果、下痢が35%(37/107例)、軟便が2%(2/107例)にみられた。しかし、これらの39例のなかには、脱水症状などの全身症状に影響を及ぼすような症例はみられず、大部分は軽度(20例)又は中等度(17例)であった。
なお、これら症例のうち、本剤投与中に下痢・軟便が回復しなかった症例の割合はその11%(12/107例)であり、これら12例すべてが投与終了後8日後までに回復をみている。
また、この患者日記の結果を海外のプロトコールで規定された下痢(PDD:Protocol Defined Diarrhea)の基準に準拠し集計した結果は、本剤の海外での発現頻度と類似し8%(9/107例)であった。
表4 下痢・軟便の集計
→図表を見る(PDF)

副作用発現頻度は38%(41/107例)であった。主な副作用は下痢34%(36/107例)、嘔吐3%(3/107例)、軟便、湿疹各2%(2/107例)であった。
17.1.2 海外第III相試験(非対照、非盲検試験)
3ヵ月~4歳の小児急性中耳炎患者に、クラバモックス(CVA・AMPC=6.4・90mg/kg/日)を12時間ごとに10日間経口投与した時の治療開始後12~14日における臨床効果(有効率:治癒率+改善率)を次に示す。
表5 臨床効果(有効率)
→図表を見る(PDF)

また、治療開始後4~6日の細菌学的効果(有効率:菌消失率+菌交代率)を次に示す。
表6 細菌学的効果(有効率)
→図表を見る(PDF)

主な有害事象は、嘔吐(6.9%)、発熱(6.1%)、接触(性)皮膚炎(おむつ皮膚炎)(6.1%)、上気道感染(4.0%)、下痢注)(3.8%)であった。プロトコールに規定された下痢(PDD:1日3回以上の水様便、又は2日間連続した1日2回の水様便)は、12.9%の患者にみられた。
注)下痢:下痢のために治験薬の投与中止あるいは治験を中止した場合、又は重篤な有害事象の定義にあてはまる下痢が発現した場合を有害事象とした。
〈副鼻腔炎〉
17.1.3 国内第III相試験(非対照、非盲検試験)
3ヵ月~14歳の小児副鼻腔炎患者を対象とし、クラバモックス(CVA・AMPC=6.4・90mg/kg/日)を12時間ごとに7日間経口投与した時の、投与終了後7~14日後の臨床効果(治癒率)は88.5%(23/26例)であり、治療終了時に微生物学的効果が「消失」に分類された被験者の割合は100%(24/24例)であった。なお、被験者ごとに判定した微生物学的効果では、「消失」、「推定消失」、「定着」の判定をすべて「消失」に分類した。また、治療終了時の微生物学的効果(菌消失率)を次に示す。
表7 微生物学的効果(菌消失率)
→図表を見る(PDF)

副作用発現頻度は18.5%(5/27例)であった。主な副作用は下痢11.1%(3/27例)、胃炎、悪心各3.7%(1/27例)であった。
〈浅在性化膿性疾患、呼吸器感染症、尿路感染症、中耳炎〉
17.1.4 国内臨床試験(CVA・AMPC顆粒剤の一般臨床試験)
小児にCVA・AMPC(CVA:AMPC=1:2)顆粒剤30~60mg/kg/日(CVA:10~20mg/kg/日、AMPC:20~40mg/kg/日)注)を1日3~4回に分けて経口投与した時の臨床効果、細菌学的効果及び安全性を検討した非対照、非盲検試験の成績を次に示す。
注)本剤の承認された用法及び用量は、「通常、小児には、クラバモックスとして1日量96.4mg(力価)/kg(クラブラン酸カリウムとして6.4mg(力価)/kg、アモキシシリン水和物として90mg(力価)/kg)を2回に分けて12時間ごとに食直前に経口投与する。」である。
表8 臨床効果及び細菌学的効果
→図表を見る(PDF)

副作用発現頻度は5.4%(34/625例)であった。主な副作用は下痢・軟便4.3%(27/625例)、嘔吐0.8%(5/625例)であった。

18.1 作用機序
AMPCは、合成ペニシリンで、グラム陽性菌、陰性菌の細胞壁合成を阻害し殺菌的な抗菌力を示す。CVAはβ‐ラクタマーゼを不可逆的に阻害することにより、AMPCの加水分解を防ぐ。
したがって、CVA/AMPCはAMPC感受性菌に加えて、β‐ラクタマーゼを産生するAMPC耐性菌に対しても抗菌力を示す。
18.2 抗菌作用(in vitro試験)
本剤は、ペニシリン耐性菌を含む肺炎球菌、β‐ラクタマーゼ産生菌をそれぞれ含むインフルエンザ菌及びモラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリスに対して抗菌力を示した。また、好気性のグラム陽性菌、陰性菌、嫌気性のグラム陰性菌等の広範囲の各種菌株に対して、抗菌力を示し、特にβ‐ラクタマーゼ産生AMPC耐性菌に対し、AMPC単独に比べ、抗菌力が増強された。さらに、ブドウ球菌属をはじめ、グラム陰性の大腸菌、プロテウス・ミラビリス、アンピシリン(ABPC)(含む誘導体)・AMPCが無効であるクレブシエラ属、プロテウス・ブルガリス及び嫌気性菌(バクテロイデス属等)にも幅広い抗菌力を示した。
18.3 動物感染試験
18.3.1 ペニシリン耐性肺炎球菌及びβ‐ラクタマーゼ非産生ABPC耐性(BLNAR)あるいはβ‐ラクタマーゼ産生のインフルエンザ菌による呼吸器感染ラットにおいて、CVA、AMPCを持続静注することで本剤のヒトにおける血中濃度推移をラット血中で再現することにより、肺内生菌数を有意に低下させた。
18.3.2 β‐ラクタマーゼ産生のAMPC耐性菌(大腸菌、肺炎桿菌、プロテウス・ミラビリス、プロテウス・ブルガリス、黄色ブドウ球菌)等によるマウス実験的全身感染症(腹腔内接種)、腎膿瘍(大腸菌接種)、皮下混合感染症(大腸菌、バクテロイデス・フラギリス接種)の感染防御試験において、CVA/AMPC(CVA:AMPC=1:2)はAMPC、CEX、CEZより優れた治療効果を示した。
18.4 腸内細菌叢ヘの影響
CVA/AMPC(CVA:AMPC=1:2)及びAMPCをマウスに、2mg/日、7日間連続投与し、盲腸内クロストリジウム・ディフィシルの菌数を非投与群と比較検討した。その結果、偽膜性大腸炎の原因とされるクロストリジウム・ディフィシルの増殖が明らかに少ないことが認められている。これは、クロストリジウム・ディフィシルに対する抗菌力(MIC)が0.01μg/mLであり、AMPCのMIC0.39μg/mLに比べて、著しく増強されたために菌の出現が阻止されたものと考えられる。

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