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ファンギゾン注射用50mg

販売名
ファンギゾン注射用50mg
薬価
50mg1瓶 1023.00円
製造メーカー
クリニジェン

添付文書情報2023年02月改定(第1版)

商品情報

薬効分類名
アムホテリシンB製剤
一般名
アムホテリシンB静注用(1)
規制区分
  • 特生
  • 特承
  • 覚原
禁忌
2.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.2. 白血球輸注中の患者〔10.1参照〕。
効能・効果
深在性真菌感染症。
(効能又は効果に関連する注意)
毒性が非常に強いため深在性の重篤な疾患にのみ適用すること。
用法・用量
〈静注〉
(調製法)本品静注時1バイアル(50mg)に注射用水か5%ブドウ糖注射液10mLを加えて溶かし溶液が透明になるまでゆっくりと振盪しこの溶解液(アムホテリシンB5mg/mL)を5%ブドウ糖注射液で500mL以上に希釈(アムホテリシンB0.1mg/mL以下の濃度)して使用する。通常、成人に対しては、1日体重1kg当りアムホテリシンB0.25mg(力価)より開始し、次回より症状を観察しながら漸増し、1日量として体重1kg当り0.5mg(力価)を点滴静注するが、投与量は1日体重1kg当り1mg(力価)又は隔日体重1kg当り1.5mg(力価)までとする。副作用の発現のため投与困難な場合には、初回量は1日1mg(力価)より開始し、症状を観察しながら漸増し、1日総量50mg(力価)までを連日又は隔日1回点滴静注する。点滴静注は3~6時間以上かけて徐々に行う。患者の症状、状態に応じて適宜用量を調節する。
〈気管内注入〉
気管内注入時、本品1バイアル(50mg)を注射用水10mLに溶解し、その0.2~4mL(1~20mg)を更に注射用水約10mLに希釈(アムホテリシンB0.1~2mg/mL)して用いる。通常、初回量は1日1mg(力価)又は5~10mg(力価)より開始し、漸次増量し、1日10~20mg(力価)を隔日1回気管内に注入する。
〈胸膜内注入〉
気管内注入と同じ要領で溶解したアムホテリシンB液を、初回量は1日1mg(力価)より開始し、漸次増量し、5~20mg(力価)を週1~3回、胸水排除後、胸膜内に注入する。
〈髄腔内注入〉
髄腔内注入時、1バイアル(50mg)を注射用水10mLに溶解し、その0.2~4mL(1~20mg)を更に注射用水20~30mLに適宜希釈して用いる。通常1回0.25~1mg(力価)を採取髄液量を超えない液量で漸増法により1日1回隔日、又は3日毎に徐々に注入する。
〈膀胱内注入〉
膀胱内注入時、アムホテリシンB15~20mg(力価)を注射用水100mLに溶解し、膀胱内の尿を排除し、1日1~2回尿道カテーテルをとおして直接注入する。膀胱内注入後薬剤は1時間以上(出来れば2~3時間)膀胱内にとどめておく。
〈皮内注〉
皮内注時、1バイアル(50mg)を2%プロカイン10mLに溶解し、その0.1~0.4mL[アムホテリシンBとして0.5~2mg(力価)]を病巣皮内及び皮下に分注する。1回の総量は50mg(力価)を限度とし、10~30日の間隔で行う。
〈吸入〉
吸入時、1バイアル(50mg)を注射用水10~20mLで溶解し、1回2.5~5mg/mLを1日2~5回吸入する。1~2ヵ月継続して行う。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 〈静注〉副作用発現により投与困難な場合があるので、初回は試験的に1mg(力価)を5%ブドウ糖注射液20mLに溶解し20~30分かけて投与し、30分毎に体温、脈拍、呼吸、血圧を2~4時間観察することが望ましい。
7.2. 〈静注〉1日総投与量は体重1kg当り1.5mg(力価)を超えないこと。
7.3. 〈静注〉休薬後7日以上を経て投与を再開する場合には用法及び用量欄の記載に従い初回量より再開すること。
腎機能障害患者
8.1. 腎障害(急性腎不全、尿細管性アシドーシス、腎石灰沈着、BUN上昇、クレアチニン上昇、低張尿等)があらわれることがあるので、定期的に腎機能(尿一般検査、クレアチニンクリアランス試験、BUN試験等)、血清電解質(特にカリウム、マグネシウム)の検査を行うなど、観察を十分に行うこと。総投与量が5gを超えると不可逆的な腎障害があらわれることがあるので十分に注意すること(また、本剤投与前に補液及びナトリウム補給を行うことにより、腎毒性の発現を低下させることがある)〔11.1.3、11.1.8参照〕。
8.2. 本剤は毒性が強く、無顆粒球症があらわれることがあるため、また患者によって忍容性の変動が大きいため、定期的に腎機能、肝機能、血清電解質(特にカリウム、マグネシウム)、血球数等の検査を行うなど、観察を十分に行うこと〔11.1.6、11.1.8参照〕。
腎機能障害患者:一旦休薬するか、投与間隔をあけて投与すること(本剤の投与により、更に腎機能が低下するおそれがある)。
相互作用
10.1. 併用禁忌:白血球輸注〔2.2参照〕[白血球輸注中又は直後に本剤を投与した患者に、急性肺機能障害がみられたとの報告がある(機序は不明である)]。
10.2. 併用注意:1). シスプラチン、ペンタミジン、アミノグリコシド系抗生物質、シクロスポリン、ガンシクロビル、タクロリムス水和物、ホスカルネットナトリウム水和物[腎障害が発現・悪化するおそれがあるので、頻回に腎機能検査(クレアチニン、BUN等)を行うなど、患者の状態を十分に観察すること(両薬剤とも腎毒性をもつ)]。
2). 副腎皮質ホルモン剤(ヒドロコルチゾン、プレドニゾロン、デキサメタゾン等)、ACTH[低カリウム血症を増悪させることがあるので、血清中の電解質及び心機能を観察すること(副腎皮質ホルモンは血清カリウムを排泄する作用がある)]。
3). 三酸化ヒ素[血清電解質の異常をきたし、併用薬剤によるQT延長が発現するおそれがあるので、血清中の電解質及び心機能を観察すること(両薬剤とも血清電解質の異常を引き起こすことがある)]。
4). 強心配糖体(ジギトキシン、ジゴキシン、メチルジゴキシン等)[ジギタリスの毒性<不整脈等>を増強するので、血清電解質及び心機能を観察すること(本剤による低カリウム血症により、多量のジギタリスが心筋Na-K ATPaseに結合し、心筋収縮力増強と不整脈が起こる)]。
5). 抗不整脈剤(キニジン、リドカイン、ベラパミル等)[抗不整脈剤の催不整脈作用を増強するおそれがあるので、血清電解質及び心機能を観察すること(本剤による低カリウム血症のため、抗不整脈剤の毒性が増強される)]。
6). 非脱分極性筋弛緩剤(塩化ツボクラリン、塩化パンクロニウム等)[クラーレ様薬剤の麻痺作用を増強し呼吸抑制が起こるおそれがある(本剤による低カリウム血症により、これらの薬剤の神経・筋遮断作用を増強させる作用がある)]。
7). フルシトシン[フルシトシンの毒性<骨髄抑制作用>を増強させるとの報告がある(本剤によるフルシトシンの細胞内取り込み促進や腎排泄障害作用により、フルシトシンの毒性が増強される)]。
8). 利尿剤(フロセミド、ヒドロクロロチアジド、スピロノラクトン等)[腎障害を発現・悪化することがあるので、併用する場合は十分に塩類を補給し、腎毒性の軽減をはかることが望ましい(利尿剤によるナトリウム欠乏により、本剤による腎血流量の減少を助長する)]。
9). 頭部放射線療法[併用により白質脳症があらわれたとの報告がある(頭部放射線照射により血液脳関門に変化が生じ、本剤の神経毒性が発症する)]。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常がみられた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 心停止、心不全、不整脈(心室頻拍、心室細動、心房細動等)(いずれも頻度不明)。
11.1.2. 急性肝不全(頻度不明)。
11.1.3. 腎障害(頻度不明):急性腎不全、高窒素血症、尿細管性アシドーシス、腎石灰沈着、腎性尿崩症等の腎障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、無尿、乏尿、BUN上昇、クレアチニン上昇、低張尿、多飲、多尿等があらわれた場合には減量、休薬、血清電解質の補正等適切な処置を行うこと(特にこれらの症状が重篤な場合には患者の回復を待って投与を再開すること)〔8.1参照〕。
11.1.4. 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(いずれも頻度不明)。
11.1.5. アナフィラキシー(頻度不明)。
11.1.6. 無顆粒球症(頻度不明)〔8.2参照〕。
11.1.7. 肺水腫(頻度不明)。
11.1.8. 低カリウム血症(頻度不明):重篤な低カリウム血症があらわれることがあり、血清カリウム値異常変動に伴い心室頻拍等の不整脈、全身倦怠感、脱力感等が発現するおそれがある〔8.1、8.2参照〕。
11.1.9. 横紋筋融解症(頻度不明):低カリウム血症を伴う横紋筋融解症があらわれることがあるので、筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中ミオグロビン上昇及び尿中ミオグロビン上昇等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.1.10. 中枢神経障害(頻度不明):本剤の髄腔内注入で、髄膜炎、脳症、脊髄障害、対麻痺等があらわれることがある。
11.2. その他の副作用
1). 腎臓:(頻度不明)BUN上昇、クレアチニン上昇、低張尿。
2). 精神神経系:(頻度不明)頭痛、倦怠感。
3). 消化器:(頻度不明)食欲不振、悪心・嘔吐、下痢、消化不良、痙攣性心窩部痛、出血性胃腸炎、下血。
4). 過敏症:(頻度不明)発疹、そう痒、潮紅、アレルギー反応、斑点状丘疹性皮疹。
5). 血液:(頻度不明)凝固障害、貧血、血小板減少、白血球減少、顆粒球減少、好酸球増多、白血球増多。
6). 循環器:(頻度不明)血圧低下、血圧上昇。
7). 呼吸器:(頻度不明)呼吸困難、気管支痙攣、過敏性肺臓炎。
8). 肝臓:(頻度不明)肝機能異常、黄疸。
9). 神経系:(頻度不明)末梢神経障害、複視、霧視、聴力低下、難聴、耳鳴。
10). その他:(頻度不明)低カリウム血症、高カリウム血症、低マグネシウム血症、発熱、悪寒、筋肉痛、関節痛、めまい、痙攣、疼痛、体重減少、血栓性静脈炎、注射部疼痛。
高齢者
減量するなど注意すること(一般に生理機能が低下している)。
授乳婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(ヒト母乳中へ移行するかは不明である)。
小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
取扱い上の注意
14.1. 薬剤調製時の注意14.1.1. 沈殿が生じるため、溶解剤として、生理食塩液等の電解質溶液を使用しないこと、また、糖尿病患者でブドウ糖液が使用できない場合は、キシリトール輸液等の非電解質溶液の使用を考慮すること。
14.1.2. 溶解液(アムホテリシンB5mg/mL)は遮光し、冷蔵庫に保存し、なるべく早く使用すること。
14.2. 薬剤投与時の注意14.2.1. 血管痛、血栓又は静脈炎を起こすことがあるので、注射液調製、注射部位、注射方法等に十分注意し、その注射速度はできるだけ遅くすること。なお、悪寒、戦慄が起こった場合には、さらに注射速度を遅くすること(注射部位の変更及び隔日投与で、血栓性静脈炎の発生頻度を低下させるとの報告がある)。
14.2.2. 投与速度:本剤を1時間以内で静脈内投与すると高カリウム血症、不整脈を起こすとの報告があるので、特に腎機能低下している患者では、1時間以内の投与を避けること。
14.2.3. 投与器具:本剤はコロイド溶液であり、1.0ミクロンより小さい孔径のインラインフィルターを使用すると、目詰まりを起こすことがあるので使用しないこと。インラインフィルターを使用する場合は、本剤の通過を確実にするために、1.0ミクロン以上の孔径のものを使用すること。
外箱開封後は遮光して保存すること。

16.1 血中濃度
外国人のデータでは、成人に本剤約0.5mg/kg/dayを連続投与した場合の平均最高血漿中濃度は0.5~2μg/mLである。初期血漿中半減期は約24時間で消失半減期は約15日である。乳幼児及び小児における本剤の薬物動態のデータは少ない。
16.3 分布
16.3.1 血漿蛋白結合率
本剤は血漿蛋白と高度に(>90%)結合し、ほとんど透析されない。
16.3.2 投与後の血漿中濃度の約2/3が炎症性の胸膜、腹膜、滑膜及び房水中に認められている。なお、脳脊髄液中からはほとんど検出されない。また正常もしくは炎症性の髄膜、硝子体及び正常の羊水にはほとんど移行しない。本剤の組織内分布については解明されていないが、主に肝組織に蓄積されるとの報告がある。
16.5 排泄
本剤は腎臓からきわめて緩徐に排泄され、投与量の2~5%は生物学的活性体として排泄される。また消失速度が遅いため、投与中止後3~4週間尿中に検出される。胆汁排泄が重要な排泄経路である可能性もあるが、代謝経路について他に詳細な報告はない。血中濃度は腎機能及び肝機能による影響を受けない。

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18.1 作用機序
アムホテリシンBは感受性真菌の細胞膜成分であるエルゴステロールと結合することにより膜障害を起こし、細胞質成分の漏出が生じてその真菌を死滅させる。
18.2 抗真菌作用
アムホテリシンBは、カンジダ属、アスペルギルス属等の病原真菌に対し抗菌力を示すが、グラム陽性菌、グラム陰性菌、リケッチア、ウイルス等には、ほとんど抗菌活性を示さない。カンジダに対する最小発育阻止濃度は、0.04~1.56μg/mLである(in vitro)。

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