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ラベキュアパック400

販売名
ラベキュアパック400
識別コード
250 E クラリス SAW 200 パリエット 10
薬価
1シート 316.50円
製造メーカー
エーザイ

添付文書情報2024年05月改定(第3版)

商品情報

薬効分類名
他に分類されない抗生物質製剤
一般名
ラベプラゾールナトリウム・アモキシシリン水和物・クラリスロマイシンシート
禁忌
2.1. 本製品に包装されている各製剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者〔8.3、9.1.2、11.1.11-11.1.13参照〕。
2.2. アタザナビル硫酸塩投与中、リルピビリン塩酸塩投与中、ピモジド投与中、エルゴタミン酒石酸塩・無水カフェイン・イソプロピルアンチピリン投与中、ジヒドロエルゴタミンメシル酸塩投与中、スボレキサント投与中、ロミタピドメシル酸塩投与中、タダラフィル<アドシルカ>投与中、チカグレロル投与中、イブルチニブ投与中、イバブラジン塩酸塩投与中、ベネトクラクス<再発又は難治性の慢性リンパ性白血病の用量漸増期>投与中(ベネトクラクス<再発又は難治性の小リンパ球性リンパ腫の用量漸増期>投与中を含む)、ルラシドン塩酸塩投与中、アナモレリン塩酸塩投与中、フィネレノン投与中、イサブコナゾニウム硫酸塩投与中の患者〔10.1参照〕。
2.3. 肝臓障害又は腎臓障害のある患者で、コルヒチンを投与中の患者〔9.2.1、9.3.1、10.2参照〕。
2.4. 伝染性単核症の患者[アモキシシリン水和物で発疹の発現頻度を高めるおそれがある]。
2.5. 高度腎障害のある患者〔9.2.2参照〕。
効能・効果
胃潰瘍・十二指腸潰瘍・胃MALTリンパ腫・特発性血小板減少性紫斑病・早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃におけるヘリコバクター・ピロリ感染症、ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. ラベプラゾールナトリウム投与が胃癌による症状を隠蔽する事があるので悪性でない事を確認の上投与する(胃MALTリンパ腫、早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃におけるヘリコバクター・ピロリの除菌の補助を除く)。
5.2. 進行期胃MALTリンパ腫に対するヘリコバクター・ピロリ除菌治療の有効性は確立していない。
5.3. 特発性血小板減少性紫斑病に対しては、ガイドライン等を参照し、ヘリコバクター・ピロリ除菌治療が適切と判断される症例にのみ除菌治療を行うこと。
5.4. 早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃以外には、ヘリコバクター・ピロリ除菌治療による胃癌の発症抑制に対する有効性は確立していない。
5.5. ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎に用いる際には、ヘリコバクター・ピロリが陽性であることを確認及び内視鏡検査によりヘリコバクター・ピロリ感染胃炎であることを確認すること。
用法・用量
通常、成人にはラベプラゾールナトリウムとして1回10mg、アモキシシリン水和物として1回750mg(力価)及びクラリスロマイシンとして1回200mg(力価)の3剤を同時に1日2回、7日間経口投与する。
なお、クラリスロマイシンは、必要に応じて適宜増量することができる。ただし、1回400mg(力価)1日2回を上限とする。
肝機能障害患者
8.1. 本製品に包装されている個々の製剤を単独、もしくは本製品の効能又は効果以外の目的に使用しないこと。また、用法及び用量のとおり、同時に服用すること。
8.2. 〈ラベプラゾールナトリウム〉ラベプラゾールナトリウムの投与中には、血液像や肝機能に注意し、定期的に血液学的検査・血液生化学的検査を行うことが望ましい。
8.3. 〈アモキシシリン水和物〉ショック、アナフィラキシー、アレルギー反応に伴う急性冠症候群、薬剤により誘発される胃腸炎症候群の発生を確実に予知できる方法はないが、事前にショック、アナフィラキシー、アレルギー反応に伴う急性冠症候群、薬剤により誘発される胃腸炎症候群の既往歴等について十分な問診を行う(なお、抗生物質によるアレルギー歴は必ず確認する)〔2.1、9.1.2、11.1.11-11.1.13参照〕。
8.4. 〈アモキシシリン水和物〉顆粒球減少、血小板減少があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行うこと〔11.1.15参照〕。
8.5. 〈アモキシシリン水和物〉黄疸、AST上昇、ALT上昇等があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行うこと〔11.1.16参照〕。
8.6. 〈アモキシシリン水和物〉急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行うこと〔11.1.17参照〕。
8.7. 〈クラリスロマイシン〉血小板減少、汎血球減少、溶血性貧血、白血球減少、無顆粒球症があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行うこと〔11.1.24参照〕。
9.1.1. 〈ラベプラゾールナトリウム〉薬物過敏症の既往歴のある患者。
9.1.2. 〈アモキシシリン水和物〉ペニシリン系又はセフェム系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者(ただし、アモキシシリン水和物に対し過敏症の既往歴のある患者には投与しないこと)〔2.1、8.3、11.1.11-11.1.13参照〕。
9.1.3. 〈アモキシシリン水和物〉本人又は両親、兄弟に気管支喘息、発疹、蕁麻疹等のアレルギー症状を起こしやすい体質を有する患者。
9.1.4. 〈アモキシシリン水和物〉経口摂取の不良な患者又は非経口栄養の患者、全身状態の悪い患者:観察を十分に行うこと(ビタミンK欠乏症状があらわれることがある)。
9.1.5. 〈クラリスロマイシン〉他のマクロライド系薬剤に対して過敏症の既往歴のある患者。
9.1.6. 〈クラリスロマイシン〉心疾患のある患者、低カリウム血症のある患者:QT延長、心室頻拍(Torsade de pointesを含む)、心室細動を起こすことがある〔11.1.22参照〕。
〈クラリスロマイシン〉腎機能障害患者:クラリスロマイシンの血中濃度が上昇するおそれがある〔16.6.1参照〕。
9.2.1. 〈クラリスロマイシン〉腎機能障害患者でコルヒチンを投与中の患者:投与しないこと(クラリスロマイシンとの併用によるコルヒチンの血中濃度上昇に伴う中毒症状が報告されている)〔2.3、10.2参照〕。
9.2.2. 〈クラリスロマイシン〉高度腎機能障害のある患者:投与しないこと(アモキシシリン水和物、クラリスロマイシンの血中濃度が上昇することがあり、本製品では各製剤の投与量を調節できない)〔2.5参照〕。
ラベプラゾールナトリウムにおいて、肝硬変患者で肝性脳症の報告がある。
肝機能障害患者の場合、クラリスロマイシンにより肝機能障害を悪化させることがある〔11.1.23参照〕。
9.3.1. 肝機能障害患者でコルヒチンを投与中の患者:投与しないこと(クラリスロマイシンとの併用によるコルヒチンの血中濃度上昇に伴う中毒症状が報告されている)〔2.3、10.2参照〕。
相互作用
〈ラベプラゾールナトリウム〉ラベプラゾールナトリウムの代謝には肝代謝酵素チトクロームP450 2C19(CYP2C19)及び3A4(CYP3A4)の関与が認められている。また、ラベプラゾールナトリウムの胃酸分泌抑制作用により、併用薬剤の吸収を促進又は抑制することがある。
〈クラリスロマイシン〉クラリスロマイシンは主としてCYP3Aにより代謝される。また、クラリスロマイシンはCYP3A、P-糖蛋白質(P-gp)を阻害する。
10.1. 併用禁忌:1). 〈ラベプラゾールナトリウム〉①. 〈ラベプラゾールナトリウム〉アタザナビル硫酸塩<経口><レイアタッツ>〔2.2参照〕[アタザナビルの作用が減弱するおそれがある(ラベプラゾールナトリウムの胃酸分泌抑制作用により、胃内pHが上昇し、アタザナビルの溶解性が低下し、アタザナビルの血中濃度が低下するおそれがある)]。
②. 〈ラベプラゾールナトリウム〉リルピビリン塩酸塩<経口><エジュラント>〔2.2参照〕[リルピビリン塩酸塩の作用を減弱するおそれがある(ラベプラゾールナトリウムの胃酸分泌抑制作用により、胃内pHが上昇し、リルピビリン塩酸塩の吸収が低下し、リルピビリンの血中濃度が低下することがある)]。
2). 〈クラリスロマイシン〉①. 〈クラリスロマイシン〉ピモジド<オーラップ>〔2.2参照〕[QT延長、心室性不整脈<Torsade de pointesを含む>等の心血管系副作用が報告されている(クラリスロマイシンのCYP3Aに対する阻害作用により、併用薬剤の代謝が阻害され、それらの血中濃度が上昇する可能性がある)]。
②. 〈クラリスロマイシン〉エルゴタミン酒石酸塩・無水カフェイン・イソプロピルアンチピリン<クリアミン>、ジヒドロエルゴタミンメシル酸塩〔2.2参照〕[血管攣縮等の重篤な副作用を起こすおそれがある(クラリスロマイシンのCYP3Aに対する阻害作用により、併用薬剤の代謝が阻害され、それらの血中濃度が上昇する可能性がある)]。
③. 〈クラリスロマイシン〉スボレキサント<ベルソムラ>〔2.2参照〕[スボレキサントの血漿中濃度が顕著に上昇しその作用が著しく増強するおそれがある(クラリスロマイシンのCYP3Aに対する阻害作用により、併用薬剤の代謝が阻害され、それらの血中濃度が上昇する可能性がある)]。
④. 〈クラリスロマイシン〉ロミタピドメシル酸塩<ジャクスタピッド>〔2.2参照〕[ロミタピドの血中濃度が著しく上昇するおそれがある(クラリスロマイシンのCYP3Aに対する阻害作用により、併用薬剤の代謝が阻害され、それらの血中濃度が上昇する可能性がある)]。
⑤. 〈クラリスロマイシン〉タダラフィル<アドシルカ>〔2.2参照〕[併用薬剤のクリアランスが高度に減少しその作用が増強するおそれがある(クラリスロマイシンのCYP3Aに対する阻害作用により、併用薬剤の代謝が阻害され、それらの血中濃度が上昇する可能性がある)]。
⑥. 〈クラリスロマイシン〉チカグレロル<ブリリンタ>〔2.2参照〕[チカグレロルの血漿中濃度が著しく上昇するおそれがある(クラリスロマイシンのCYP3Aに対する阻害作用により、併用薬剤の代謝が阻害され、それらの血中濃度が上昇する可能性がある)]。
⑦. 〈クラリスロマイシン〉イブルチニブ<イムブルビカ>〔2.2参照〕[イブルチニブの作用が増強するおそれがある(クラリスロマイシンのCYP3Aに対する阻害作用
により、併用薬剤の代謝が阻害され、それらの血中濃度が上昇する可能性がある)]。
⑧. 〈クラリスロマイシン〉イバブラジン塩酸塩<コララン>〔2.2参照〕[過度の徐脈があらわれることがある(クラリスロマイシンのCYP3Aに対する阻害作用により、併用薬剤の代謝が阻害され、それらの血中濃度が上昇する可能性がある)]。
⑨. 〈クラリスロマイシン〉ベネトクラクス(再発又は難治性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)の用量漸増期)<ベネクレクスタ>〔2.2参照〕[腫瘍崩壊症候群の発現が増強するおそれがある(クラリスロマイシンのCYP3Aに対する阻害作用により、併用薬剤の代謝が阻害され、それらの血中濃度が上昇する可能性がある)]。
⑩. 〈クラリスロマイシン〉ルラシドン塩酸塩<ラツーダ>〔2.2参照〕[ルラシドンの血中濃度が上昇し作用が増強するおそれがある(クラリスロマイシンのCYP3Aに対する阻害作用により、併用薬剤の代謝が阻害され、それらの血中濃度が上昇する可能性がある)]。
⑪. 〈クラリスロマイシン〉アナモレリン塩酸塩<エドルミズ>〔2.2参照〕[アナモレリンの血中濃度が上昇し副作用の発現が増強するおそれがある(クラリスロマイシンのCYP3Aに対する阻害作用により、併用薬剤の代謝が阻害され、それらの血中濃度が上昇する可能性がある)]。
⑫. 〈クラリスロマイシン〉フィネレノン<ケレンディア>〔2.2参照〕[フィネレノンの血中濃度が著しく上昇するおそれがある(クラリスロマイシンのCYP3Aに対する阻害作用により、併用薬剤の代謝が阻害され、それらの血中濃度が上昇する可能性がある)]。
⑬. 〈クラリスロマイシン〉イサブコナゾニウム硫酸塩<クレセンバ>〔2.2参照〕[イサブコナゾールの血中濃度が上昇し作用が増強するおそれがある(クラリスロマイシンのCYP3Aに対する阻害作用により、併用薬剤の代謝が阻害され、それらの血中濃度が上昇する可能性がある)]。
10.2. 併用注意:1). 〈ラベプラゾールナトリウム〉①. 〈ラベプラゾールナトリウム〉ジゴキシン<経口>、メチルジゴキシン<経口>[相手薬剤の血中濃度が上昇することがある(ラベプラゾールナトリウムの胃酸分泌抑制作用により、胃内pHが上昇し、相手薬剤の吸収を促進する)]。
②. 〈ラベプラゾールナトリウム〉イトラコナゾール<経口>、ゲフィチニブ<経口>[相手薬剤の血中濃度が低下するおそれがある(ラベプラゾールナトリウムの胃酸分泌抑制作用により、胃内pHが上昇し、相手薬剤の吸収を抑制するおそれがある)]。
③. 〈ラベプラゾールナトリウム〉水酸化アルミニウムゲル・水酸化マグネシウム含有の制酸剤<経口>[ラベプラゾールナトリウム単独投与に比べ制酸剤同時服用、制酸剤投与1時間後服用でラベプラゾールナトリウムの平均血漿中濃度曲線下面積が各8%・6%低下したとの報告がある(機序は不明である)]。
④. 〈ラベプラゾールナトリウム〉メトトレキサート[メトトレキサートの血中濃度が上昇することがあるので、高用量のメトトレキサートを投与する場合は、一時的にラベプラゾールナトリウムの投与を中止することを考慮すること(機序は不明である)]。
2). 〈アモキシシリン水和物〉①. 〈アモキシシリン水和物〉ワルファリンカリウム[ワルファリンカリウムの作用が増強されるおそれがある(腸内細菌によるビタミンKの産生を抑制することがある)]。
②. 〈アモキシシリン水和物〉経口避妊薬[経口避妊薬の効果が減弱するおそれがある(腸内細菌叢を変化させ、経口避妊薬の腸肝循環による再吸収を抑制すると考えられている)]。
③. 〈アモキシシリン水和物〉プロベネシド[アモキシシリン水和物の血中濃度を増加させる(アモキシシリン水和物の尿細管分泌を阻害し、尿中排泄を低下させると考えられている)]。
3). 〈クラリスロマイシン〉①. 〈クラリスロマイシン〉ジゴキシン[嘔気、嘔吐、不整脈等が報告されているので、ジゴキシンの血中濃度の推移、自覚症状、心電図等に注意し、異常が認められた場合には、投与量を調節する等の適切な処置を行うこと(クラリスロマイシンの腸内細菌叢に対する影響により、ジゴキシンの不活化が抑制されるか、もしくはP-gpを介したジゴキシンの輸送が阻害されることにより、その血中濃度が上昇する)]。
②. 〈クラリスロマイシン〉スルホニル尿素系血糖降下剤(グリベンクラミド、グリクラジド、グリメピリド等)[低血糖(意識障害に至ることがある)が報告されているので、異常が認められた場合には、投与を中止し、ブドウ糖の投与等の適切な処置を行うこと(機序は不明であるが、併用薬剤の血中濃度が上昇する可能性がある)]。
③. 〈クラリスロマイシン〉カルバマゼピン、テオフィリン、アミノフィリン水和物、シクロスポリン、タクロリムス水和物、エベロリムス[併用薬剤の血中濃度上昇に伴う作用の増強等の可能性があるので、併用薬剤の血中濃度の推移等に注意し、異常が認められた場合には、投与量の調節や中止等の適切な処置を行うこと(クラリスロマイシンのCYP3Aに対する阻害作用により、併用薬剤の代謝が阻害される)]。
④. 〈クラリスロマイシン〉アトルバスタチンカルシウム水和物、シンバスタチン、ロバスタチン(国内未承認)[併用薬剤の血中濃度上昇に伴う横紋筋融解症が報告されているので、異常が認められた場合には、投与量の調節や中止等の適切な処置を行い、腎機能障害のある患者には特に注意すること(クラリスロマイシンのCYP3Aに対する阻害作用により、併用薬剤の代謝が阻害される)]。
⑤. 〈クラリスロマイシン〉コルヒチン〔2.3、9.2.1、9.3.1参照〕[コルヒチンの血中濃度上昇に伴う中毒症状<汎血球減少・肝機能障害・筋肉痛・腹痛・嘔吐・下痢・発熱等>が報告されているので、異常が認められた場合には、投与量の調節や中止等の適切な処置を行うこと(クラリスロマイシンのCYP3Aに対する阻害作用により、併用薬剤の代謝が阻害される)]。
⑥. 〈クラリスロマイシン〉ベンゾジアゼピン系薬剤<CYP3Aで代謝される薬剤>(トリアゾラム、ミダゾラム等)、非定型抗精神病薬<CYP3Aで代謝される薬剤>(クエチアピンフマル酸塩、アリピプラゾール、ブロナンセリン等)、ジソピラミド、トルバプタン、エプレレノン、エレトリプタン臭化水素酸塩、カルシウム拮抗剤<CYP3Aで代謝される薬剤>(ニフェジピン、ベラパミル塩酸塩等)、リオシグアト、ジエノゲスト、ホスホジエステラーゼ5阻害剤(シルデナフィルクエン酸塩、タダラフィル<シアリス・ザルティア>等)、クマリン系抗凝血剤(ワルファリンカリウム)、ドセタキセル水和物、アベマシクリブ、オキシコドン塩酸塩水和物、フェンタニル/フェンタニルクエン酸塩[併用薬剤の血中濃度上昇に伴う作用の増強等の可能性があるので、異常が認められた場合には、投与量の調節や中止等の適切な処置を行うこと(クラリスロマイシンのCYP3Aに対する阻害作用により、併用薬剤の代謝が阻害される)。なお、トルバプタンにおいては、クラリスロマイシンとの併用は避けることが望ましいとされており、やむを得ず併用する場合においては、トルバプタンの用量調節を特に考慮すること(クラリスロマイシンのCYP3Aに対する阻害作用により、併用薬剤の代謝が阻害される)]。
⑦. 〈クラリスロマイシン〉ベネトクラクス(再発又は難治性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)の維持投与期、急性骨髄性白血病)[ベネトクラクスの副作用が増強するおそれがあるので、ベネトクラクスを減量するとともに、患者の状態を慎重に観察すること(クラリスロマイシンのCYP3Aに対する阻害作用により、併用薬剤の代謝が阻害される)]。
⑧. 抗凝固剤:a. 〈クラリスロマイシン〉抗凝固剤<CYP3Aで代謝されP-gpで排出される薬剤>(アピキサバン、リバーロキサバン)[併用薬剤の血中濃度上昇に伴う作用の増強等の可能性があるので、異常が認められた場合には、投与量の調節や中止等の適切な処置を行うこと(クラリスロマイシンのCYP3A及びP-gpに対する阻害作用により、併用
薬剤の代謝及び排出が阻害される)]。
b. 〈クラリスロマイシン〉抗凝固剤<P-gpで排出される薬剤>(ダビガトランエテキシラート、エドキサバントシル酸塩水和物)[併用薬剤の血中濃度上昇に伴う作用の増強等の可能性があるので、異常が認められた場合には、投与量の調節や中止等の適切な処置を行うこと(クラリスロマイシンのP-gpに対する阻害作用により、併用薬剤の排出が阻害される)]。
⑨. 〈クラリスロマイシン〉イトラコナゾール、HIVプロテアーゼ阻害剤(リトナビル、ロピナビル・リトナビル、ダルナビル エタノール付加物等)[クラリスロマイシンの未変化体の血中濃度上昇による作用の増強等の可能性があるので、異常が認められた場合には、投与量の調節や中止等の適切な処置を行うこと(クラリスロマイシンと併用薬剤のCYP3Aに対する阻害作用により、相互に代謝が阻害される)。また、〈クラリスロマイシン〉イトラコナゾールの併用においては、イトラコナゾールの血中濃度上昇に伴う作用の増強等の可能性があるので、異常が認められた場合には、投与量の調節や中止等の適切な処置を行うこと(クラリスロマイシンと併用薬剤のCYP3Aに対する阻害作用により、相互に代謝が阻害される)]。
⑩. リファブチン、エトラビリン:a. 〈クラリスロマイシン〉リファブチン、エトラビリン[併用薬剤の血中濃度上昇に伴う作用の増強等の可能性があるので、異常が認められた場合には、投与量の調節や中止等の適切な処置を行うこと(クラリスロマイシンのCYP3Aに対する阻害作用により、併用薬剤の代謝が阻害される)]。
b. 〈クラリスロマイシン〉リファブチン、エトラビリン[クラリスロマイシンの未変化体の血中濃度が低下し活性代謝物の血中濃度が上昇し、クラリスロマイシンの作用が減弱する可能性があるので、異常が認められた場合には、投与量の調節や中止等の適切な処置を行うこと(併用薬剤のCYP3A4に対する誘導作用により、クラリスロマイシンの代謝が促進される)]。
⑪. 〈クラリスロマイシン〉リファンピシン、エファビレンツ、ネビラピン[クラリスロマイシンの未変化体の血中濃度が低下し活性代謝物の血中濃度が上昇する可能性があり、クラリスロマイシンの作用が減弱する可能性があるので、投与量の調節や中止等の適切な処置を行うこと(併用薬剤のCYP3A4に対する誘導作用により、クラリスロマイシンの代謝が促進される)]。
⑫. 〈クラリスロマイシン〉天然ケイ酸アルミニウム<経口>[クラリスロマイシンの吸収が低下するとの報告がある(併用薬剤の吸着作用によるものと考えられる)]。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 〈ラベプラゾールナトリウム〉ショック(頻度不明)、アナフィラキシー(頻度不明)。
11.1.2. 〈ラベプラゾールナトリウム〉汎血球減少(頻度不明)、無顆粒球症(頻度不明)、血小板減少(0.1%未満)、溶血性貧血(頻度不明)。
11.1.3. 〈ラベプラゾールナトリウム〉劇症肝炎(頻度不明)、肝機能障害(0.1~5%未満)、黄疸(頻度不明)。
11.1.4. 〈ラベプラゾールナトリウム〉間質性肺炎(0.1%未満):発熱、咳嗽、呼吸困難、肺音異常(捻髪音)等が認められた場合には、速やかに胸部X線等の検査を実施し、投与を中止するとともに、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
11.1.5. 〈ラベプラゾールナトリウム〉皮膚障害(頻度不明):中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、多形紅斑等があらわれることがある。
11.1.6. 〈ラベプラゾールナトリウム〉急性腎障害(頻度不明)、間質性腎炎(頻度不明):腎機能検査(BUN、クレアチニン等)に注意すること。
11.1.7. 〈ラベプラゾールナトリウム〉低ナトリウム血症(頻度不明)。
11.1.8. 〈ラベプラゾールナトリウム〉横紋筋融解症(頻度不明):筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中ミオグロビン上昇及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがある。
11.1.9. 〈ラベプラゾールナトリウム〉視力障害(頻度不明)。
11.1.10. 〈ラベプラゾールナトリウム〉錯乱状態(頻度不明):せん妄、異常行動、失見当識、幻覚、不安、焦燥、攻撃性等があらわれることがある。
11.1.11. 〈アモキシシリン水和物〉ショック、アナフィラキシー(各0.1%未満):呼吸困難、全身潮紅、血管浮腫、蕁麻疹等を起こすことがあるので、不快感、口内異常感、喘鳴、眩暈、便意、耳鳴、発汗等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと〔2.1、8.3、9.1.2参照〕。
11.1.12. 〈アモキシシリン水和物〉アレルギー反応に伴う急性冠症候群(頻度不明)〔2.1、8.3、9.1.2参照〕。
11.1.13. 〈アモキシシリン水和物〉薬剤により誘発される胃腸炎症候群(頻度不明):〈アモキシシリン水和物〉投与から数時間以内の反復性嘔吐を主症状とし、〈アモキシシリン水和物〉下痢、嗜眠、顔面蒼白、低血圧、腹痛、好中球増加等を伴う、食物蛋白誘発性胃腸炎に類似したアレルギー性胃腸炎(Drug-induced enterocolitis syndrome)があらわれることがある(主に小児で報告されている)〔2.1、8.3、9.1.2参照〕。
11.1.14. 〈アモキシシリン水和物〉中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(各0.1%未満)、多形紅斑、急性汎発性発疹性膿疱症、紅皮症(剥脱性皮膚炎)(いずれも頻度不明):発熱、頭痛、関節痛、皮膚紅斑・皮膚水疱や粘膜紅斑・粘膜水疱、膿疱、皮膚緊張感・皮膚灼熱感・皮膚疼痛等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.1.15. 〈アモキシシリン水和物〉顆粒球減少(0.1%未満)、血小板減少(頻度不明)〔8.4参照〕。
11.1.16. 〈アモキシシリン水和物〉肝障害(頻度不明):黄疸(0.1%未満)、AST上昇、ALT上昇(各0.1%未満)等があらわれることがある〔8.5参照〕。
11.1.17. 〈アモキシシリン水和物〉腎障害(0.1%未満):急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがある〔8.6参照〕。
11.1.18. 〈アモキシシリン水和物〉大腸炎(0.1%未満):偽膜性大腸炎、出血性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎があらわれることがある(腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと)。
11.1.19. 〈アモキシシリン水和物〉間質性肺炎、好酸球性肺炎(いずれも頻度不明):咳嗽、呼吸困難、発熱等が認められた場合には、速やかに胸部X線、速やかに胸部CT等の検査を実施すること(間質性肺炎、好酸球性肺炎が疑われた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと)。
11.1.20. 〈アモキシシリン水和物〉無菌性髄膜炎(頻度不明):項部硬直、発熱、頭痛、悪心・嘔吐あるいは意識混濁等を伴う無菌性髄膜炎があらわれることがある。
11.1.21. 〈クラリスロマイシン〉ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明):呼吸困難、痙攣、発赤等があらわれることがある。
11.1.22. 〈クラリスロマイシン〉QT延長、心室頻拍(Torsade depointesを含む)、心室細動(いずれも頻度不明):QT延長等の心疾患のある患者、低カリウム血症のある患者においては特に注意すること〔9.1.6参照〕。
11.1.23. 〈クラリスロマイシン〉劇症肝炎、肝機能障害、黄疸、肝不全(いずれも頻度不明):劇症肝炎、AST上昇、ALT上昇、γ-GTP上昇、LDH上昇、Al-P上昇等を伴う肝機能障害、黄疸、肝不全があらわれることがある〔9.3肝機能障害患者の項参照〕。
11.1.24. 〈クラリスロマイシン〉血小板減少、汎血球減少、溶血性貧血、白血球減少、無顆粒球症(いずれも頻度不明)〔8.7参照〕。
11.1.25. 〈クラリスロマイシン〉中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、多形紅斑(いずれも頻度不明):異常が認められた場合には、投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
11.1.26. 〈クラリスロマイシン〉PIE症候群・間質性肺炎(いずれも頻度不明):発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には、投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
11.1.27. 〈クラリスロマイシン〉偽膜性大腸炎、出血性大腸炎(いずれも頻度不明):偽膜性大腸炎、出血性大腸炎等の重篤な大腸炎があらわれることがある(腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと)。
11.1.28. 〈クラリスロマイシン〉横紋筋融解症(頻度不明):筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中ミオグロビン上昇及び尿中ミオグロビン上昇があらわれることがある(横紋筋融解症による急性腎障害の発症に注意すること)。
11.1.29. 〈クラリスロマイシン〉痙攣(頻度不明):痙攣(強直間代性痙攣、ミオクロヌス、意識消失発作等)があらわれることがある。
11.1.30. 〈クラリスロマイシン〉急性腎障害、尿細管間質性腎炎(いずれも頻度不明):乏尿等の症状や血中クレアチニン値上昇等の腎機能低下所見が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.1.31. 〈クラリスロマイシン〉IgA血管炎(頻度不明)。
11.1.32. 〈クラリスロマイシン〉薬剤性過敏症症候群(頻度不明):初期症状として発疹、発熱がみられ、さらに肝機能障害、リンパ節腫脹、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがある(投与中止後も発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること)。
11.2. その他の副作用
1). 〈胃潰瘍又は十二指腸潰瘍におけるヘリコバクター・ピロリ感染症〉①. 〈胃潰瘍又は十二指腸潰瘍におけるヘリコバクター・ピロリ感染症〉過敏症:(0.1~5%未満)発疹、蕁麻疹、(0.1%未満)そう痒感。
②. 〈胃潰瘍又は十二指腸潰瘍におけるヘリコバクター・ピロリ感染症〉血液:(0.1~5%未満)白血球減少、(0.1%未満)好酸球増多、好中球減少、リンパ球減少、リンパ球増多、血小板減少、白血球増加。
③. 〈胃潰瘍又は十二指腸潰瘍におけるヘリコバクター・ピロリ感染症〉肝臓:(0.1~5%未満)ALT上昇、AST上昇、γ-GTP上昇、(0.1%未満)Al-P上昇、LDH上昇。
④. 〈胃潰瘍又は十二指腸潰瘍におけるヘリコバクター・ピロリ感染症〉循環器:(0.1%未満)動悸、血圧上昇。
⑤. 〈胃潰瘍又は十二指腸潰瘍におけるヘリコバクター・ピロリ感染症〉消化器:(0.1~5%未満)下痢、軟便、味覚異常、腹痛、腹部膨満感、嘔気、便秘、舌炎、胃部不快感、鼓腸放屁、(0.1%未満)口渇、口内炎、胸やけ、口唇炎、痔核、食道炎、食欲不振、腸炎。
⑥. 〈胃潰瘍又は十二指腸潰瘍におけるヘリコバクター・ピロリ感染症〉精神神経系:(0.1~5%未満)頭痛、(0.1%未満)めまい。
⑦. 〈胃潰瘍又は十二指腸潰瘍におけるヘリコバクター・ピロリ感染症〉その他:(0.1~5%未満)中性脂肪上昇、(0.1%未満)顔面浮腫、倦怠感、舌のしびれ感、熱感、蛋白尿、眼圧上昇、手足のしびれ感、尿酸上昇、尿糖異常、勃起増強。
発現頻度は胃潰瘍又は十二指腸潰瘍におけるラベプラゾールナトリウム、アモキシシリン水和物及びクラリスロマイシンの3剤投与の承認時までの臨床試験及び製造販売後調査を含む。
ラベプラゾールナトリウム、アモキシシリン水和物及びクラリスロマイシンでは、他にもそれぞれに次の副作用が認められている。
2). 〈ラベプラゾールナトリウム〉①. 〈ラベプラゾールナトリウム〉過敏症:(0.1~5%未満)発疹、そう痒感、(0.1%未満)蕁麻疹。
②. 〈ラベプラゾールナトリウム〉血液:(0.1~5%未満)白血球減少、白血球増加、好酸球増多、貧血、(0.1%未満)赤血球減少、好中球増多、リンパ球減少。
③. 〈ラベプラゾールナトリウム〉肝臓:(0.1~5%未満)AST上昇、ALT上昇、Al-P上昇、γ-GTP上昇、LDH上昇、(0.1%未満)総ビリルビン上昇。
④. 〈ラベプラゾールナトリウム〉循環器:(0.1~5%未満)血圧上昇、(0.1%未満)動悸。
⑤. 〈ラベプラゾールナトリウム〉消化器:(0.1~5%未満)便秘、下痢、腹部膨満感、嘔気、口内炎、(0.1%未満)腹痛、苦味、カンジダ症、胃もたれ、口渇、食欲不振、鼓腸、(頻度不明)舌炎、嘔吐、顕微鏡的大腸炎(collagenous colitis、lymphocytic colitis)。
⑥. 〈ラベプラゾールナトリウム〉精神神経系:(0.1~5%未満)頭痛、(0.1%未満)めまい、ふらつき、眠気、四肢脱力、知覚鈍麻、握力低下、口のもつれ、失見当識、(頻度不明)せん妄、昏睡。
⑦. 〈ラベプラゾールナトリウム〉その他:(0.1~5%未満)総コレステロール上昇・中性脂肪上昇・BUN上昇、蛋白尿、血中TSH増加、(0.1%未満)かすみ目、浮腫、倦怠感、発熱、脱毛症、しびれ感、CK上昇、(頻度不明)目のちらつき、関節痛、筋肉痛、高アンモニア血症、低マグネシウム血症、女性化乳房。
発現頻度は製造販売後調査を含む。
3). 〈アモキシシリン水和物〉①. 〈アモキシシリン水和物〉過敏症:(0.1~5%未満)発疹、(0.1%未満)発熱、(頻度不明)そう痒。
②. 〈アモキシシリン水和物〉血液:(0.1~5%未満)好酸球増多。
③. 〈アモキシシリン水和物〉消化器:(0.1~5%未満)下痢、悪心、嘔吐、食欲不振、腹痛、(頻度不明)黒毛舌。
④. 〈アモキシシリン水和物〉菌交代症:(0.1%未満)口内炎、カンジダ症。
⑤. 〈アモキシシリン水和物〉ビタミン欠乏症:(0.1%未満)ビタミンK欠乏症状(低プロトロンビン血症、出血傾向等)、ビタミンB群欠乏症状(舌炎、口内炎、食欲不振、神経炎等)。
⑥. 〈アモキシシリン水和物〉その他:(頻度不明)梅毒患者において、ヤーリッシュ・ヘルクスハイマー反応(発熱、全身倦怠感、頭痛等の発現、病変部増悪)が起こることがある。
4). 〈クラリスロマイシン〉①. 〈クラリスロマイシン〉過敏症:(0.1~5%未満)発疹、(0.1%未満)そう痒感。
②. 〈クラリスロマイシン〉精神神経系:(0.1%未満)めまい、頭痛、(頻度不明)幻覚、失見当識、意識障害、せん妄、躁病、眠気、振戦、しびれ(しびれ感)、錯感覚、不眠。
③. 〈クラリスロマイシン〉感覚器:(0.1%未満)味覚異常(にがみ等)、(頻度不明)耳鳴、聴力低下、嗅覚異常。
④. 〈クラリスロマイシン〉消化器:(0.1~5%未満)悪心、嘔吐、胃部不快感、腹部膨満感、腹痛、下痢、(0.1%未満)食欲不振、軟便、口内炎、舌炎、口渇、(頻度不明)口腔内びらん、胸やけ、歯牙変色、舌変色。
⑤. 〈クラリスロマイシン〉血液:(0.1~5%未満)好酸球増多。
⑥. 〈クラリスロマイシン〉肝臓:(0.1~5%未満)AST上昇、ALT上昇、γ-GTP上昇、LDH上昇、Al-P上昇。
⑦. 〈クラリスロマイシン〉筋・骨格:(頻度不明)筋肉痛。
⑧. 〈クラリスロマイシン〉その他:(0.1%未満)倦怠感、浮腫、カンジダ症、発熱、(頻度不明)動悸、CK上昇、脱毛、頻尿、低血糖。
高齢者
9.8.1. 〈ラベプラゾールナトリウム〉消化器症状等の副作用があらわれた場合は休薬するなど慎重に投与すること(ラベプラゾールナトリウムは主として肝臓で代謝されるが、高齢者では肝機能が低下していることが多く、副作用があらわれることがある)。
9.8.2.(1). 〈アモキシシリン水和物〉生理機能が低下していることが多く、副作用が発現しやすい。
(2). 〈アモキシシリン水和物〉ビタミンK欠乏による出血傾向があらわれることがある。
9.8.3. 〈クラリスロマイシン〉一般に生理機能が低下しており、高い血中濃度が持続するおそれがある〔16.6.2参照〕。
授乳婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.5.1. 〈ラベプラゾールナトリウム〉動物実験(ラット経口400mg/kg、ウサギ静注30mg/kg)で胎仔毒性(ラットで胎仔化骨遅延、ウサギで胎仔体重低下、胎仔化骨遅延)が報告されている。また、ラットにラベプラゾールナトリウム(25mg/kg/日)、アモキシシリン水和物(400mg/kg/日以上)及びクラリスロマイシン(50mg/kg/日以上)を4週間併用投与した試験で、雌で栄養状態悪化が認められている。
9.5.2. 〈クラリスロマイシン〉動物実験で、母動物に毒性があらわれる高用量において、胎仔毒性(胎仔心血管系異常、胎仔口蓋裂、胎仔発育遅延等)が報告されており、なお、国外における試験で次のような報告がある(SD系ラット(15~150mg/kg/日)及びCD-1系マウス(15~1000mg/kg/日)において、それぞれ母動物に毒性があらわれる最高用量でラット胎仔に心血管系異常並びにマウス胎仔に口蓋裂が認められ、また、サル(35~70mg/kg/日)において、母動物に毒性があらわれる70mg/kg/日で9例中1例に低体重胎仔がみられたが、外表、内臓、骨格には異常は認められなかった)。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.6.1. 〈ラベプラゾールナトリウム〉動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが報告されている。
9.6.2. 〈アモキシシリン水和物〉母乳中へ移行することが報告されている〔16.3.1参照〕。
9.6.3. 〈クラリスロマイシン〉ヒト母乳中へ移行することが報告されており、なお、動物実験(ラット)の乳汁中濃度は、血中濃度の約2.5倍で推移した。
小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
取扱い上の注意
14.1. 薬剤交付時の注意14.1.1. PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
14.1.2. 〈ラベプラゾールナトリウム〉ラベプラゾールナトリウムは腸溶錠であり、服用にあたっては、噛んだり、砕いたりせずに、のみくだすよう注意すること。
20.1. 本製品はアルミ袋及び乾燥剤により品質保持をはかっているので、調剤直前にアルミ袋を開封しPTPシートを取り出すこと。
20.2. アルミ袋開封後は湿気を避けて保存すること。
その他の注意
15.1. 臨床使用に基づく情報15.1.1. 〈ラベプラゾールナトリウム〉ラベプラゾールナトリウムの長期投与中に良性胃ポリープを認めたとの報告がある。
15.1.2. 〈ラベプラゾールナトリウム〉海外における複数の観察研究で、プロトンポンプインヒビターによる治療において骨粗鬆症に伴う股関節骨折、手関節骨折、脊椎骨折のリスク増加が報告されており、特に、高用量及び長期間(1年以上)の治療を受けた患者で、骨折のリスクが増加した。
15.1.3. 〈ラベプラゾールナトリウム〉海外における主に入院患者を対象とした複数の観察研究で、プロトンポンプインヒビターを投与した患者においてクロストリジウム・ディフィシルによる胃腸感染のリスク増加が報告されている。
15.2. 非臨床試験に基づく情報15.2.1. 〈ラベプラゾールナトリウム〉ラットに5mg/kg以上を2年間経口投与した毒性試験において、雌で胃にカルチノイドの発生がみられたとの報告がある。
15.2.2. 〈ラベプラゾールナトリウム〉動物実験(ラット経口投与25mg/kg以上)で甲状腺重量増加及び血中サイロキシン増加が報告されているので、使用にあたっては甲状腺機能に注意する。
15.2.3. 〈ラベプラゾールナトリウム〉ラットに類薬であるランソプラゾール(50mg/kg/日)、アモキシシリン水和物(500mg/kg/日)及びクラリスロマイシン(160mg/kg/日)を併用投与した試験で、母動物での毒性増強とともに胎仔発育抑制増強が認められている。
15.2.4. 〈アモキシシリン水和物、クラリスロマイシン〉ラットにアモキシシリン水和物(2000mg/kg/日)、ランソプラゾール(15mg/kg/日以上)を4週間併用経口投与した試験、及びイヌにアモキシシリン水和物(500mg/kg/日)、ランソプラゾール(100mg/kg/日)、クラリスロマイシン(25mg/kg/日)を4週間併用経口投与した試験で、アモキシシリン水和物を単独あるいは併用投与した動物に結晶尿が認められているが、結晶はアモキシシリン水和物が排尿後に析出したものであり、体内で析出したものではないことが確認されている。

16.1 血中濃度
16.1.1 反復投与
健康成人男子にラベプラゾールナトリウム20mg注)、アモキシシリン水和物750mg(力価)、及びクラリスロマイシン400mg(力価)を1日2回7日間(計12回)反復経口投与した時のラベプラゾールナトリウム、アモキシシリン水和物及びクラリスロマイシンの薬物動態パラメータは次のとおりである。
ラベプラゾールナトリウム
→図表を見る(PDF)

注)本製品(ラベキュアパック)の承認された用法及び用量は「ラベプラゾールナトリウムとして1回10mg、アモキシシリン水和物として1回750mg(力価)及びクラリスロマイシンとして1回200mg(力価)の3剤を同時に1日2回、7日間経口投与する。なお、クラリスロマイシンは、必要に応じて適宜増量することができる。ただし、1回400mg(力価)を1日2回を上限とする。」である。
アモキシシリン水和物
→図表を見る(PDF)

クラリスロマイシン
→図表を見る(PDF)

16.3 分布
16.3.1 乳汁中移行
〈アモキシシリン水和物〉
授乳婦6例にアモキシシリン水和物として500mg(力価)単回経口投与後の乳汁中移行は投与後2~6時間後でtrace~0.6μg/mLであった。[9.6.2参照]
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害患者
(1)アモキシシリン単独投与時
アモキシシリン水和物250mg(力価)を空腹時単回投与したときの最高血中濃度は腎機能正常例(2例)の3.5μg/mLに対し、慢性腎不全例(5例)では7.7μg/mLとなり、半減期はそれぞれ0.97時間、12.6時間であった。
(2)クラリスロマイシン単独投与時
腎機能正常者と種々な程度の腎機能障害者に200mg(力価)を空腹時単回経口投与し、クレアチニンクリアランス(Ccr)とその体内動態との関係を検討した結果、腎機能の低下に伴ってCmaxの上昇、t1/2の延長及びAUCの増加が認められた(測定法:Bioassay)。[9.2参照]
→図表を見る(PDF)

16.6.2 高齢者
(1)クラリスロマイシン単独投与時
重篤な基礎疾患のない66~82歳(平均72.2歳)の女性3名に200mg(力価)を空腹時単回経口投与し、その体内動態を検討した結果、健常成人と比べるとtmax、t1/2はほぼ同様であったが、Cmax、AUCは明らかに高かった(測定法:Bioassay)。[9.8.3参照]
→図表を見る(PDF)

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内臨床試験
ヘリコバクター・ピロリ陽性の胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の患者を対象とした国内の臨床試験(ラベプラゾールナトリウム、アモキシシリン水和物及びクラリスロマイシンの1日2回7日間経口投与)における除菌率は次表のとおりである。
→図表を見る(PDF)

なお、海外で行われたヘリコバクター・ピロリ陽性の胃・十二指腸潰瘍等に対する除菌の臨床試験注)においても、同程度の成績が得られている。
注)各薬剤の投与量及び投与期間は次記のとおりである。
ラベプラゾールナトリウムとして1回20mg、アモキシシリン水和物として1回1000mg(力価)及びクラリスロマイシンとして1回500mg(力価)の3剤を1日2回、7日間経口投与。
なお、承認された用法及び用量は「ラベプラゾールナトリウムとして1回10mg、アモキシシリン水和物として1回750mg(力価)及びクラリスロマイシンとして1回200mg(力価)の3剤を同時に1日2回、7日間経口投与する。なお、クラリスロマイシンは、必要に応じて適宜増量することができる。ただし、1回400mg(力価)を1日2回を上限とする。」である。
安全性解析対象症例129例(クラリスロマイシン200mg群)、123例(クラリスロマイシン400mg群)中それぞれ31.0%(40/129例)、44.7%(55/123例)に副作用が認められた。主な副作用はそれぞれ下痢12.4%(16/129例)、21.1%(26/123例)、軟便10.1%(13/129例)、10.6%(13/123例)、味覚異常0.0%(0/129例)、10.6%(13/123例)であった。

18.1 作用機序
アモキシシリン水和物は細菌の細胞壁合成を阻害する。
クラリスロマイシンは細菌の70Sリボソームの50Sサブユニットと結合し、蛋白合成を阻害する。
ラベプラゾールナトリウムは酸分泌細胞の酸性領域で活性体(スルフェンアミド体)になり、プロトンポンプ(H+、K+‐ATPase)のSH基を修飾して酵素活性を阻害することにより、酸分泌を抑制し胃内pHを上昇させる。アモキシシリン水和物及びクラリスロマイシンとの3剤併用療法におけるラベプラゾールナトリウムの役割は胃内pHを上昇させることにより、アモキシシリン水和物及びクラリスロマイシンの抗菌活性を高めることにあると考えられる。
18.2 抗菌作用
18.2.1 アモキシシリン水和物及びクラリスロマイシンはヘリコバクター・ピロリに対し抗菌作用を示す。
18.2.2 アモキシシリン水和物とクラリスロマイシンとの併用における抗菌力には、相乗又は相加作用が認められ、いずれの菌株においても拮抗作用は認められていない。
18.3 ヘリコバクター・ピロリ感染動物モデルにおける除菌効果
スナネズミを用いたヘリコバクター・ピロリ感染モデルにおいて、胃内生菌数に対するアモキシシリン水和物とクラリスロマイシンの2剤併用の効果は、ラベプラゾールナトリウムを加えることにより、相乗効果が認められた。

一包可:
分割:
粉砕:
製造販売会社
エーザイ
販売会社
EAファーマ 

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コメント例文

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