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スタリビルド配合錠

販売名
スタリビルド配合錠
識別コード
GSI 1
薬価
1錠 7046.90円
製造メーカー
ギリアド・サイエンシズ

添付文書情報2021年06月改定(第2版)

商品情報

薬効分類名
抗ウイルス剤
一般名
エルビテグラビル・コビシスタット・エムトリシタビン・テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩錠
規制区分
  • 特生
  • 特承
  • 覚原
警告
B型慢性肝炎を合併している患者では、本剤の投与中止により、B型慢性肝炎が再燃するおそれがあるので、本剤の投与を中断する場合には十分注意すること。特に非代償性B型慢性肝炎の場合、本剤の投与中止により、重症化するおそれがあるので注意すること〔9.1.1参照〕。
禁忌
2.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.2. 次の薬剤を投与中の患者:カルバマゼピン投与中、フェノバルビタール投与中、フェニトイン投与中、ホスフェニトイン投与中、リファンピシン投与中、セイヨウオトギリソウ<セント・ジョーンズ・ワート>含有食品摂取中(St.John’s Wort)、ジヒドロエルゴタミンメシル酸塩投与中、エルゴタミン酒石酸塩・無水カフェイン・イソプロピルアンチピリン投与中、エルゴメトリンマレイン酸塩投与中、メチルエルゴメトリンマレイン酸塩投与中、アスナプレビル投与中、バニプレビル投与中、シンバスタチン投与中、ピモジド投与中、シルデナフィルクエン酸塩<レバチオ>投与中、バルデナフィル塩酸塩水和物投与中、タダラフィル<アドシルカ>投与中、ブロナンセリン投与中、アゼルニジピン投与中、リバーロキサバン投与中、トリアゾラム投与中、ミダゾラム投与中、ロミタピドメシル酸塩投与中〔10.1、16.7参照〕。
2.3. 腎機能障害又は肝機能障害がありコルヒチンを投与中の患者〔9.2.1、9.3.1、10.2参照〕。
効能・効果
HIV-1感染症。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. 次のいずれかのHIV-1感染症患者に使用すること。
5.1.1. 抗HIV薬による治療経験がない患者に使用すること。
5.1.2. ウイルス学的失敗の経験がなく、切り替え前6ヵ月間以上においてウイルス学的抑制が得られており、エルビテグラビル、エムトリシタビン又はテノホビルに対する耐性関連変異を持たず、本剤への切り替えが適切であると判断される抗HIV薬既治療患者に使用すること(ウイルス学的抑制:HIV-1 RNA量が50copies/mL未満)。
5.2. 本剤による治療にあたっては、患者の治療歴及び可能な場合には薬剤耐性検査(遺伝子型解析あるいは表現型解析)を参考にすること。
5.3. 小児HIV感染症に対しては、本剤投与による有効性、安全性が確立していない〔9.7小児等の項参照〕。
用法・用量
通常、成人には1回1錠(エルビテグラビルとして150mg、コビシスタットとして150mg、エムトリシタビンとして200mg及びテノホビル ジソプロキシルフマル酸塩として300mgを含有)を1日1回食事中又は食直後に経口投与する。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 本剤は、HIV-1感染症に対して1剤で治療を行うものであるため、他の抗HIV薬と併用しないこと。
7.2. 本剤は、エルビテグラビル、コビシスタット、エムトリシタビン及びテノホビル ジソプロキシルフマル酸塩の4成分を含有した配合錠であるので、エルビテグラビルを含む製剤、コビシスタットを含む製剤、エムトリシタビンを含む製剤及びテノホビル ジソプロキシルフマル酸塩を含む製剤と併用しないこと(また、テノホビル アラフェナミドフマル酸塩を含む製剤についても併用しないこと)。
7.3. コビシスタットと類似の薬理作用を有しているリトナビルを含む製剤、及びエムトリシタビンと類似の薬剤耐性、ウイルス学的特性を有しているラミブジンを含む製剤と併用しないこと。
7.4. 本剤投与後、クレアチニンクリアランスが50mL/min未満に低下した場合には本剤の投与を中止すること〔8.3、9.2.2、10.2、11.1.1、15.1、16.6.1参照〕。
肝機能障害患者
8.1. 本剤の使用に際しては、国内外のガイドライン等の最新の情報を参考に、患者又はそれに代わる適切な者に次の事項についてよく説明し同意を得た後、使用すること。
8.1.1. 本剤はHIV感染症の根治療法薬ではないことから、日和見感染症を含むHIV感染症の進展に伴う疾病を発症し続ける可能性があるので、本剤投与開始後の身体状況の変化についてはすべて担当医に報告すること。
8.1.2. 本剤の長期投与による影響については現在のところ不明であること。
8.1.3. 抗HIV療法による効果的なウイルス抑制は、性的接触による他者へのHIV感染の危険性を低下させることが示されているが、その危険性を完全に排除することはできないこと。
8.1.4. 抗HIV療法が、血液等による他者へのHIV感染の危険性を低下させるかどうかは証明されていないこと。
8.1.5. 担当医の指示なしに用量を変更したり、服用を中止したりしないこと。
8.1.6. 本剤は併用薬剤と相互作用を起こすことがあるため、服用中のすべての薬剤を担当医に報告すること。また、本剤で治療中に新たに他の薬剤を服用する場合、事前に担当医に相談すること。
8.2. 本剤を含む抗HIV薬の多剤併用療法を行った患者で、免疫再構築炎症反応症候群が報告されている(投与開始後、免疫機能が回復し、症候性のみならず無症候性日和見感染に対する炎症反応(マイコバクテリウムアビウムコンプレックス、サイトメガロウイルス、ニューモシスチス等によるもの)等が発現することがあり、また、免疫機能の回復に伴い自己免疫疾患(甲状腺機能亢進症、多発性筋炎、ギラン・バレー症候群、ブドウ膜炎等)が発現するとの報告があるので、これらの症状を評価し、必要時には適切な治療を考慮すること)。
8.3. 本剤投与前にクレアチニンクリアランス、尿糖及び尿蛋白の検査を実施し、クレアチニンクリアランスが70mL/min以上であることを確認すること。また、本剤投与後も定期的な検査等により患者の状態を注意深く観察すること〔7.4、9.2.2、10.2、11.1.1、15.1、16.6.1参照〕。
8.4. テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩を含む多剤併用療法を長期間行った患者において、骨粗鬆症が現れ、大腿骨頚部骨折等の骨折を起こした症例が報告されている。長期投与時には定期的に骨密度検査を行う等骨密度減少に注意し、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。なお、テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩の試験において、144週間の投与により腰椎骨密度減少と大腿骨頚部骨密度減少が見られている。
骨密度減少した患者の大部分は、投与開始後24~48週目にかけて発現し、以降は144週目まで持続していた。
8.5. アジア系人種におけるエムトリシタビンの薬物動態は十分に検討されていないが、少数例の健康成人及びB型慢性肝炎のアジア系人種において、Cmax上昇を示唆する成績が得られているので、HBV感染症合併患者を含め、副作用の発現に注意すること。
8.6. エムトリシタビン製剤の試験において皮膚変色が発現し、その発現頻度は有色人種で高いことが示唆されている。その原因は現在のところ不明である。
9.1.1. B型肝炎ウイルス感染を合併している患者:本剤の投与を中断する場合には十分注意すること。B型慢性肝炎を合併している患者では、本剤の投与中止により、B型慢性肝炎が再燃するおそれがある。特に非代償性B型慢性肝炎の場合、本剤の投与中止により、重症化するおそれがある〔1.警告の項参照〕。
9.1.2. 腎機能障害のリスクを有する患者:血清リンの検査を実施すること。
9.2.1. 腎機能障害がありコルヒチンを投与中の患者:投与しないこと(コルヒチンの血中濃度が上昇する可能性がある)〔2.3、10.2参照〕。
9.2.2. 中等度腎機能障害及び重度腎機能障害のある患者(コルヒチンを投与中の患者を除く):エムトリシタビン及びテノホビルの血中濃度が上昇する〔7.4、8.3、10.2、11.1.1、15.1、16.6.1参照〕。
9.3.1. 肝機能障害がありコルヒチンを投与中の患者:投与しないこと(コルヒチンの血中濃度が上昇する可能性がある)〔2.3、10.2参照〕。
9.3.2. 重度肝機能障害のある患者(コルヒチンを投与中の患者を除く):エルビテグラビルの血中濃度が上昇する可能性がある〔16.6.2参照〕。
相互作用
エルビテグラビル:CYP3Aで代謝される。
コビシスタット:CYP3A及び一部がCYP2D6で代謝され、CYP3A及びCYP2D6を阻害する。また、P-gpを阻害する。
テノホビル及びエムトリシタビン:糸球体ろ過と能動的な尿細管分泌により腎排泄される。
10.1. 併用禁忌:1). カルバマゼピン<テグレトール等>、フェノバルビタール<フェノバール等>、フェニトイン<アレビアチン等>、ホスフェニトイン<ホストイン>、リファンピシン<リファジン等>、セイヨウオトギリソウ<セント・ジョーンズ・ワート>含有食品(St.John’s Wort)〔2.2、16.7参照〕[エルビテグラビル及びコビシスタットの血中濃度が著しく低下する可能性がある(これら薬剤のCYP3A及びP-gpの誘導作用によるため)]。
2). ジヒドロエルゴタミンメシル酸塩<ジヒデルゴット>、エルゴタミン酒石酸塩・無水カフェイン・イソプロピルアンチピリン<クリアミン>、エルゴメトリンマレイン酸塩、メチルエルゴメトリンマレイン酸塩<メテルギン>〔2.2参照〕[これら薬剤の血中濃度が上昇し重篤な又は生命に危険を及ぼすような事象(末梢血管攣縮・四肢及びその他組織の虚血等)が起こる可能性がある(コビシスタットのCYP3A阻害作用によるため)]。
3). アスナプレビル<スンベプラ>〔2.2参照〕[アスナプレビルの血中濃度が上昇し肝臓に関連した有害事象が発現しまた重症化する可能性がある(コビシスタットのCYP3A阻害作用によるため)]。
4). バニプレビル<バニヘップ>〔2.2参照〕[バニプレビルの血中濃度が上昇し悪心・嘔吐・下痢の発現が増加する可能性がある(コビシスタットのCYP3A阻害作用
によるため)]。
5). シンバスタチン<リポバス>〔2.2参照〕[シンバスタチンの血中濃度が上昇し、重篤な有害事象<横紋筋融解症を含むミオパチー等>が起こる可能性がある(コビシスタットのCYP3A阻害作用によるため)]。
6). ピモジド<オーラップ>〔2.2参照〕[ピモジドの血中濃度が上昇し、重篤な又は生命に危険を及ぼすような事象<不整脈等>が起こる可能性がある(コビシスタットのCYP3A阻害作用によるため)]。
7). シルデナフィルクエン酸塩<レバチオ>、バルデナフィル塩酸塩水和物<レビトラ>、タダラフィル<アドシルカ>〔2.2、10.2参照〕[これら薬剤の血中濃度が上昇し視覚障害・低血圧・持続勃起及び失神等の有害事象が起こる可能性がある(コビシスタットのCYP3A阻害作用によるため)]。
8). ブロナンセリン<ロナセン>、アゼルニジピン<カルブロック>、リバーロキサバン<イグザレルト>〔2.2参照〕[これら薬剤の血中濃度が上昇し重篤な又は生命に危険を及ぼすような事象が起こる可能性がある(コビシスタットのCYP3A阻害作用によるため)]。
9). トリアゾラム<ハルシオン>、ミダゾラム<ドルミカム>〔2.2参照〕[これら薬剤の血中濃度が上昇し重篤な又は生命に危険を及ぼすような事象(鎮静作用の延長や増強又は呼吸抑制等)が起こる可能性がある(コビシスタットのCYP3A阻害作用によるため)]。
10). ロミタピドメシル酸塩<ジャクスタピッド>〔2.2参照〕[ロミタピドの血中濃度が著しく上昇する可能性がある(コビシスタットのCYP3A阻害作用によるため)]。
10.2. 併用注意:1). アミオダロン塩酸塩、ベプリジル塩酸塩水和物、ジソピラミド、リドカイン塩酸塩、プロパフェノン塩酸塩、キニジン硫酸塩水和物、シクロスポリン、タクロリムス水和物、テムシロリムス〔16.7参照〕[これら薬剤の血中濃度が上昇する可能性があるので、本剤と併用する場合は、併用薬剤の血中濃度をモニタリングすることが望ましい(コビシスタットのCYP3A阻害作用によるため)]。
2). クロナゼパム、エトスクシミド、アムロジピンベシル酸塩、ジルチアゼム塩酸塩、フェロジピン、ニカルジピン塩酸塩、ニフェジピン、ベラパミル塩酸塩[これら薬剤の血中濃度が上昇する可能性があるので、本剤と併用する場合は、患者の状態を注意して観察することが望ましい(コビシスタットのCYP3A阻害作用によるため)]。
3). パロキセチン塩酸塩水和物、アミトリプチリン塩酸塩、イミプラミン塩酸塩、ノルトリプチリン塩酸塩、トラゾドン塩酸塩[これら薬剤の血中濃度が上昇する可能性があるので、本剤と併用時にこれら薬剤を増量する場合は慎重に行い、患者の状態を注意して観察することが望ましい(コビシスタットのCYP3A阻害作用によるため)]。
4). コルヒチン〔2.3、9.2.1、9.3.1参照〕[コルヒチンの血中濃度が上昇する可能性がある(コビシスタットのCYP3A阻害作用によるため)]。
5). フルチカゾンプロピオン酸エステル<吸入剤・点鼻剤>[フルチカゾンの血中濃度が上昇し血清コルチゾール濃度が低下する可能性があるので、長期間併用する場合は、他剤への変更を考慮すること(コビシスタットのCYP3A阻害作用によるため)]。
6). アトルバスタチンカルシウム水和物[アトルバスタチンの血中濃度が上昇する可能性があるので、アトルバスタチンカルシウム水和物と併用する場合は、最少量から投与し、安全性を観察しながら増量すること(コビシスタットのCYP3A阻害作用によるため)]。
7). サルメテロールキシナホ酸塩[サルメテロールの血中濃度が上昇し、QT延長・動悸及び洞性頻脈等の心血管系有害事象の発現リスクが上昇する可能性がある(コビシスタットのCYP3A阻害作用によるため)]。
8). シルデナフィルクエン酸塩<バイアグラ>、タダラフィル<シアリス・ザルティア>〔10.1参照〕[これら薬剤の血中濃度が上昇し低血圧・失神・視覚障害及び持続勃起等の有害事象が増加する可能性がある(コビシスタットのCYP3A阻害作用によるため)]。
9). クロラゼプ酸二カリウム、ジアゼパム、エスタゾラム、フルラゼパム塩酸塩、ゾルピデム酒石酸塩[これら薬剤の血中濃度が上昇する可能性があるので、本剤と併用する場合は、これら薬剤の減量を考慮し、また、患者の状態を注意して観察することが望ましい(コビシスタットのCYP3A阻害作用によるため)]。
10). ボセンタン水和物[ボセンタンの血中濃度が上昇する可能性があるので、本剤と併用する場合は、ボセンタン水和物の減量を考慮すること(コビシスタットのCYP3A阻害作用によるため)]。
11). ダサチニブ水和物、ラパチニブトシル酸塩水和物、エベロリムス、ブデソニド、エプレレノン、トルバプタン、エレトリプタン臭化水素酸塩、クエチアピンフマル酸塩[これら薬剤の血中濃度が上昇する可能性がある(コビシスタットのCYP3A阻害作用
によるため)]。
12). デキサメタゾン[エルビテグラビル及びコビシスタットの血中濃度が著しく低下する可能性がある(デキサメタゾンのCYP3A誘導作用によるため)]。
13). クラリスロマイシン[クラリスロマイシン及びコビシスタットの血中濃度が上昇する可能性がある(クラリスロマイシン及びコビシスタットのCYP3A阻害作用によるため)]。
14). イトラコナゾール、ボリコナゾール[エルビテグラビル・コビシスタット及びこれら薬剤の血中濃度が上昇する可能性がある(これら薬剤及びコビシスタットのCYP3A等阻害作用によるため)]。
15). フレカイニド酢酸塩、メキシレチン塩酸塩[これら薬剤の血中濃度が上昇する可能性があるので、本剤と併用する場合は、併用薬剤の血中濃度をモニタリングすることが望ましい(コビシスタットのCYP2D6阻害作用によるため)]。
16). ペルフェナジン、メトプロロール酒石酸塩、チモロールマレイン酸塩[これら薬剤の血中濃度が上昇する可能性があるので、これら薬剤と併用する場合は、患者の状態を注意して観察し、減量等の措置を考慮すること(コビシスタットのCYP2D6阻害作用によるため)]。
17). リスペリドン[リスペリドンの血中濃度が上昇する可能性があるので、本剤と併用する場合は、リスペリドンの減量を考慮すること(コビシスタットのCYP3A及びCYP2D6阻害作用によるため)]。
18). 酒石酸トルテロジン、デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物[これら薬剤の血中濃度が上昇する可能性がある(コビシスタットのCYP3A及びCYP2D6阻害作用によるため)]。
19). 多価陽イオン含有経口製剤(Mgイオン含有経口製剤、Alイオン含有経口製剤、Caイオン含有経口製剤、Feイオン含有経口製剤、Znイオン含有経口製剤等)(マグネシウム・アルミニウム含有制酸剤<経口>、マグネシウム含有下剤<経口>、スクラルファート水和物<経口>等)〔16.7参照〕[エルビテグラビルの血中濃度が低下する可能性があるため、2時間以上間隔をあけて投与することが望ましい(エルビテグラビルが多価陽イオンと錯体(キレート)を形成し吸収が抑制されるため)]。
20). ジゴキシン〔16.7参照〕[ジゴキシンの血中濃度が上昇する可能性があるので、本剤と併用する場合は、血中濃度のモニタリングを行うことが望ましい(コビシスタットが消化管においてP-gpを阻害するため)]。
21). リファブチン〔16.7参照〕[エルビテグラビル及びコビシスタットの血中濃度が著しく低下する可能性があり、また、リファブチンの活性代謝物である25-脱アセチル体の血中濃度が上昇する可能性がある(リファブチンのCYP3A及びP-gp誘導作用、及びコビシスタットのCYP3A阻害作用によるため)]。
22). アシクロビル、バラシクロビル塩酸塩、ガンシクロビル、バルガンシクロビル塩酸塩[これら薬剤・テノホビル又はエムトリシタビンの血中濃度が上昇し、これら薬剤又は本剤による有害事象を増強する可能性がある(尿細管への能動輸送により排泄される薬剤と併用する場合、排泄経路の競合により排泄が遅延するため)]。
23). レジパスビル・ソホスブビル〔16.7参照〕[本剤による有害事象を増強するおそれがある(機序不明)]。
24). エチニルエストラジオール〔16.7参照〕[エチニルエストラジオールの血中濃度が低下する可能性がある(機序不明)]。
25). ワルファリンカリウム[ワルファリンの血中濃度が変動する可能性があるためINRのモニタリングを行うことが望ましい(機序不明)]。
26). 腎毒性を有する薬剤〔7.4、8.3、9.2.2、11.1.1、15.1、16.6.1参照〕[併用は避けることが望ましい(腎毒性を有する薬剤は腎機能障害の危険因子となる)]。
副作用
次の副作用が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 腎不全又は重度の腎機能障害(1%未満):腎機能不全、腎不全、急性腎障害、近位腎尿細管機能障害、ファンコニー症候群、急性腎尿細管壊死、腎性尿崩症又は腎炎等の重度腎機能障害が現れることがあるので、臨床検査値に異常が認められた場合には、投与を中止する等、適切な処置を行うこと(特に腎機能障害の既往がある患者や腎毒性のある薬剤投与中の患者では注意すること)〔7.4、8.3、9.2.2、10.2、15.1、16.6.1参照〕。
11.1.2. 膵炎(頻度不明):血中アミラーゼ上昇、リパーゼ上昇、血中トリグリセリド上昇等の検査値の上昇がみられた場合には、投与を中止する等、適切な処置を行うこと。
11.1.3. 乳酸アシドーシス及び脂肪沈着による重度肝腫大(脂肪肝)(頻度不明):乳酸アシドーシス又は肝細胞毒性が疑われる臨床症状又は肝細胞毒性が疑われる検査値異常(アミノトランスフェラーゼの急激な上昇等)が認められた場合には、本剤の投与を一時中止すること(特に肝疾患の危険因子を有する患者においては注意すること)。エムトリシタビン又はテノホビルを含む核酸系逆転写酵素阻害薬の単独投与又はこれらの併用療法により、重篤な乳酸アシドーシス及び脂肪沈着による重度肝腫大(脂肪肝)が、女性に多く報告されている。
11.2. その他の副作用
1). 代謝及び栄養障害:(2%未満)脂質異常症、食欲減退、食欲亢進、アルコール不耐性、インスリン抵抗性、ビタミンD欠乏、耐糖能障害、低リン酸血症、体脂肪再分布/体脂肪蓄積。
2). 精神障害:(2%以上)異常な夢、不眠症、(2%未満)気分変調性障害、うつ病、不安、リビドー消失、自殺企図、パニック発作、妄想症、ストレス。
3). 神経系障害:(2%以上)頭痛、浮動性めまい、(2%未満)傾眠、味覚異常、注意力障害、錯感覚、感覚鈍麻、記憶障害、運動失調、協調運動異常、嗅覚錯誤、認知障害、筋緊張亢進。
4). 眼障害:(2%未満)黄疸眼、眼瞼痙攣、眼乾燥、流涙増加、視力障害、眼そう痒症。
5). 胃腸障害:(2%以上)悪心、下痢、(2%未満)放屁、胃腸障害、腹部膨満、嘔吐、腹痛、便秘、口内乾燥、胃食道逆流性疾患、口の感覚鈍麻、口唇炎、嚥下障害、肛門周囲痛、流涎過多、舌障害、おくび、耳下腺腫大。
6). 皮膚及び皮下組織障害:(2%未満)発疹、全身性そう痒症、寝汗、皮膚炎、多汗症、脱毛症、剥脱性皮膚炎、皮膚疼痛、光線過敏性反応、皮膚色素過剰、好酸球性膿疱性毛包炎、ざ瘡、皮膚灼熱感。
7). 筋骨格系及び結合組織障害:(2%未満)筋骨格痛、関節痛、骨粗鬆症、顎関節症候群、四肢不快感、筋痙縮、筋骨格不快感。
8). 腎及び尿路障害:(2%未満)蛋白尿、血尿、頻尿、腎結石症、腎仙痛、結晶尿、糖尿。
9). 一般・全身障害及び投与部位の状態:(2%以上)疲労、(2%未満)無力症、異常感、熱感、発熱、空腹、疼痛、末梢腫脹、胸痛、悪寒、宿酔、インフルエンザ様疾患。
10). 臨床検査:(2%未満)血中クレアチニン増加、肝機能検査異常、アミラーゼ増加、リパーゼ増加、血中クレアチンホスホキナーゼ増加、糸球体濾過率異常、低比重リポ蛋白増加、体重減少、血中アルカリホスファターゼ増加、尿中結晶陽性、体重増加。
11). その他:(2%未満)鼻炎、胃腸炎、ウイルス感染、バーキットリンパ腫、ホジキン病、肛門性器疣贅、好中球減少症、薬物過敏症、甲状腺機能低下症、回転性めまい、右脚ブロック、頻脈、高血圧、しゃっくり、中毒性肝炎、勃起不全、月経困難症、不規則月経、挫傷、腰椎骨折。
高齢者
患者の肝、腎及び心機能の低下、合併症、併用薬等を十分に考慮すること。
授乳婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、投与しないことが望ましい(本剤投与中に妊娠が判明した場合の代替薬への変更は、変更によるリスクを考慮した上で適切な時期に実施すること)。妊娠中期及び妊娠後期の妊婦に本剤を投与したとき、出産後と比較しエルビテグラビル血中濃度低下及びコビシスタット血中濃度低下が認められている〔16.6.3参照〕(動物試験(サル)においてテノホビルの胎仔への移行が報告されている)。
授乳を避けさせること(テノホビル及びエムトリシタビンのヒト乳汁への移行が報告されており、なお、エルビテグラビル及びコビシスタットのヒト乳汁への移行は不明であるが、動物実験(ラット)においてエルビテグラビル、コビシスタット及びテノホビルの乳汁への移行が報告されており、また、女性のHIV感染症患者は、乳児のHIV感染を避けるため、乳児に母乳を与えないことが望ましい)。
小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない〔5.3参照〕。
取扱い上の注意
開栓後は、湿気を避けて保存すること。
その他の注意
15.1. 臨床使用に基づく情報健康被験者あるいは軽度から中等度の腎機能障害を有する被験者の腎機能(GFR)に及ぼすコビシスタットの影響を検討した。イオヘキソールクリアランスは変化がなかったが、血清クレアチニン値を用いた推算クレアチニンクリアランス及び24時間内因性クレアチニンクリアランスはプラセボに比べ最大で約28%低下した。なお、健康被験者で腎血漿流量を測定したところ、変化はなかった〔7.4、8.3、9.2.2、10.2、11.1.1、16.6.1参照〕。
15.2. 非臨床試験に基づく情報テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩のマウスを用いたがん原性試験(2年間)において、臨床用量におけるヒトの全身曝露量の10倍で雌に肝細胞腺腫が高頻度に発現したとの報告がある。

16.1 血中濃度
16.1.1 日本人健康成人男性に本剤を食直後に単回投与した時の、エルビテグラビル、コビシスタット、エムトリシタビン及びテノホビルの血漿中濃度は、それぞれ3.5時間後、2.5時間後、1.5時間後及び1.5時間後に最高値に達した。それぞれの薬物動態パラメータを表1に示す。
表1 本剤単回経口投与時のエルビテグラビル、コビシスタット、エムトリシタビン及びテノホビルの薬物動態パラメータ
→図表を見る(PDF)

16.1.2 外国人HIV‐1感染症患者に本剤を食直後に反復投与した時の、エルビテグラビル、コビシスタット、エムトリシタビン及びテノホビルの血漿中濃度は、それぞれ4時間後、3時間後、3時間後及び2時間後に最高値に達した。それぞれの薬物動態パラメータを表2に示す。
表2 本剤反復経口投与時のエルビテグラビル、コビシスタット、エムトリシタビン及びテノホビルの薬物動態パラメータ
→図表を見る(PDF)

16.2 吸収
16.2.1 食事の影響
日本人健康成人男性に対して本剤を空腹時に単回投与した場合、普通食(413kcal)摂取時と比較して、エルビテグラビルのCmax及びAUCinfはそれぞれ55%及び50%低下し、テノホビルのCmax及びAUCinfはそれぞれ28%低下した。また、コビシスタットのCmaxは7%低下、AUCinfは6%上昇し、エムトリシタビンのCmax及びAUCinfはそれぞれ13%及び2%上昇した。一方、軽食(250kcal)摂取時と普通食摂取時との比較では、いずれの成分もCmax及びAUCinfは同程度であった。
16.3 分布
エルビテグラビル:ヒト血漿蛋白に対する結合率は1ng/mL~1.6μg/mLの濃度範囲において濃度に依存せず98~99%であった。エルビテグラビルの血液中濃度/血漿中濃度比は0.73であった(外国人における成績)。
コビシスタット:ヒト血漿蛋白に対する結合率は97~98%であり、血液中濃度/血漿中濃度比は0.5であった(外国人における成績)。
エムトリシタビン:ヒト血漿蛋白に対する結合率は、0.02~200μg/mLの濃度範囲において濃度に依存せず4%未満であった(外国人における成績)。
テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩:ヒト血漿蛋白に対する結合率は0.01~25μg/mLの濃度範囲において濃度に依存せず0.7%未満であった(外国人における成績)。
16.4 代謝
エルビテグラビル:肝ミクロソーム及びCYPアイソザイムを用いたin vitro試験において、エルビテグラビルは主にCYP3Aにより代謝され、また、UGT1A1/3により、グルクロン酸抱合を受けた(外国人における成績)。
コビシスタット:肝ミクロソーム及びCYPアイソザイムを用いたin vitro試験において、コビシスタットは主にCYP3Aにより代謝され、一部CYP2D6で代謝された。また、in vivo試料中に、グルクロン酸抱合体は検出されなかった(外国人における成績)。
エムトリシタビン:ヒト肝ミクロソームを用いた各種検討において、2%未満の代謝物が検出された。14C‐エムトリシタビンを単回投与したところ、投与量の13%の代謝物がヒト尿中に検出された(外国人における成績)。
テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩:経口投与後、速やかにテノホビルに代謝され、その後、細胞内でテノホビル二リン酸に代謝された。in vitro試験において、テノホビル ジソプロキシル及びテノホビルはいずれもCYPの基質ではないことが示された(外国人における成績)。
16.5 排泄
エルビテグラビル:健康被験者にリトナビル100mgでブーストして14C‐エルビテグラビル50mgを単回投与したところ、投与量の94.8%が糞中に、6.7%が尿中に排泄された(外国人における成績)。
コビシスタット:健康被験者にコビシスタット150mgを6日間反復投与した後に14C‐コビシスタット150mgを投与したところ、投与量の86.2%が糞中に、8.2%が尿中に排泄された(外国人における成績)。
エムトリシタビン:健康被験者にエムトリシタビン200mgを反復投与後14C‐エムトリシタビンを単回投与したところ、投与量の86%は尿中に、14%は糞中に回収された。腎クリアランスが推定クレアチニンクリアランスを上回ったことから、糸球体ろ過と尿細管への能動輸送の両方による排泄が示唆された(外国人における成績)。
テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩:HIV‐1感染症患者にテノホビル ジソプロキシルフマル酸塩300mg1日1回食後反復経口投与したところ、投与量の32%(テノホビル換算)が24時間以内に尿中に排泄され、テノホビルを静脈内投与した場合は、投与量の70~80%が72時間までに、テノホビルとして尿中に排泄された。腎クリアランスは推定クレアチニンクリアランスを超えていると考えられたことから、糸球体ろ過と尿細管への能動輸送による腎排泄が示唆された(外国人における成績)。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害患者
エルビテグラビル及びコビシスタット:クレアチニンクリアランスが15mL/min以上30mL/min未満の重度の腎機能障害を有する被験者(非透析患者)における、エルビテグラビル150mg及びコビシスタット150mg単回投与時のエルビテグラビル及びコビシスタットのAUCは、クレアチニンクリアランスが90mL/min超の被験者に対し、それぞれ約25%低下及び約25%上昇した(外国人における成績)。[7.4、8.3、9.2.2、10.2、11.1.1、15.1参照]
エムトリシタビン:クレアチニンクリアランスが30mL/min未満の重度の腎機能障害を有する被験者における、エムトリシタビン200mg単回投与時のエムトリシタビンのCmax及びAUCは、クレアチニンクリアランスが80mL/min超の被験者に対し、それぞれ約30%及び約200%上昇した。また、クレアチニンクリアランスが30mL/min以上50mL/min未満の中等度の腎機能障害を有する被験者における、エムトリシタビン200mg単回投与時のエムトリシタビンのCmax及びAUCは、クレアチニンクリアランスが80mL/min超の被験者に対し、それぞれ約50%及び約120%上昇した(外国人における成績)。[7.4、8.3、9.2.2、10.2、11.1.1、15.1参照]
テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩:クレアチニンクリアランスが30mL/min未満の重度の腎機能障害を有する被験者における、テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩300mg単回投与時のテノホビルのCmax及びAUCは、クレアチニンクリアランスが80mL/min超の被験者に対し、テノホビルのCmax及びAUCは約70%及び約560%上昇した。また、クレアチニンクリアランスが30mL/min以上50mL/min未満の中等度の腎機能障害を有する被験者における、テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩300mg単回投与時のテノホビルのCmaxは、クレアチニンクリアランスが80mL/min超の被験者に対し、変化は認められず、AUCは約160%上昇した(外国人における成績)。[7.4、8.3、9.2.2、10.2、11.1.1、15.1参照]
16.6.2 肝機能障害患者
エルビテグラビル及びコビシスタット:中等度の肝機能障害(Child‐Pugh分類クラスB)を有する被験者における、エルビテグラビル150mg及びコビシスタット150mg単回投与時のエルビテグラビル及びコビシスタットのAUCは、肝機能正常被験者に対し、エルビテグラビルでは35%上昇したが、コビシスタットでは変化は認められなかった(外国人における成績)。[9.3.2参照]
エムトリシタビン:肝機能障害を有する被験者における薬物動態は検討していない。
テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩:中等度から重度の肝機能障害を有する被験者における、テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩300mg単回投与時のテノホビルの薬物動態を検討した。健康被験者に対し重度の肝機能障害(Child‐Pugh分類クラスC)を有する被験者の場合では、Cmax及びAUCはそれぞれ約40%上昇した(外国人における成績)。
16.6.3 妊娠中のHIV‐1感染症患者
妊娠中のHIV‐1感染症患者における、エルビテグラビル150mg及びコビシスタット150mgを含むレジメン投与時のエルビテグラビル及びコビシスタットの薬物動態を検討した。その結果、出産後(6~12週)に対し妊娠中期(14例)では、エルビテグラビルのCmax、AUC0-24h及びCminがそれぞれ8%、24%及び82%低下し、コビシスタットのCmax、AUC0-24h及びCminがそれぞれ28%、44%及び61%低下した。また、出産後に対し妊娠後期(24例)では、エルビテグラビルのCmax、AUC0-24h及びCminがそれぞれ28%、44%及び86%低下し、コビシスタットのCmax、AUC0-24h及びCminがそれぞれ38%、59%及び67%低下した(外国人における成績)。[9.5参照]
16.7 薬物相互作用
健康成人に対し、本剤又は本剤の有効成分を含有する製剤と併用薬を投与した時の、本剤の有効成分又は併用薬の薬物動態への影響を表3~7に示す(外国人における成績)。
表3 併用薬投与時のエルビテグラビルの薬物動態パラメータ比
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表4 併用薬投与時のコビシスタットの薬物動態パラメータ比
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表5 併用薬投与時のエムトリシタビンの薬物動態パラメータ比
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表6 併用薬投与時のテノホビルの薬物動態パラメータ比
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表7 エルビテグラビル製剤及びコビシスタット製剤、コビシスタット製剤又は本剤投与時の併用薬の薬物動態パラメータ比
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17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 海外第III相試験(236‐0102試験)
抗HIV薬による治療経験がないHIV‐1感染症患者を対象とし、エファビレンツ・エムトリシタビン・テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩配合錠(EFV・FTC・TDF)を対照とした二重盲検比較試験の結果を表1に示す(投与後144週時)。
表1 236‐0102試験(投与後144週時)
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副作用発現頻度は、48.9%(170/348例)であった。主な副作用は、悪心16.4%(57/348例)、下痢11.2%(39/348例)、疲労4.6%(16/348例)であった。
17.1.2 海外第III相試験(236‐0103試験)
抗HIV薬による治療経験がないHIV‐1感染症患者を対象とし、リトナビルでブーストしたアタザナビル硫酸塩(ATV/r)及びエムトリシタビン・テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩配合錠(FTC・TDF)を対照とした二重盲検比較試験の結果を表2に示す(投与後144週時)。
表2 236‐0103試験の結果(投与後144週時)
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副作用発現頻度は、46.7%(165/353例)であった。主な副作用は、悪心15.0%(46/353例)、下痢13.0%(46/353例)であった。
17.1.3 海外第III相試験(236‐0115試験)
抗HIV薬による治療経験があり、ウイルス学的に抑制されているHIV‐1感染症患者を対象とし、リトナビルでブーストしたプロテアーゼ阻害薬(PI/r)及びFTC・TDFから本剤に切り替えた際の、本剤の有効性及び安全性を検討するために実施した、PI/r及びFTC・TDF継続投与を対照とした非盲検比較試験の結果を表3に示す(投与後48週時)。
表3 236‐0115試験の結果(投与後48週時)
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副作用発現頻度は、24.9%(73/293例)であった。主な副作用は、悪心3.4%(10/293例)、鼓腸2.4%(7/293例)であった。
17.1.4 海外第III相試験(236‐0121試験)
抗HIV薬による治療経験があり、ウイルス学的に抑制されているHIV‐1感染症患者を対象とし、非核酸系逆転写酵素阻害薬(NNRTI)及びFTC・TDFから本剤に切り替えた際の、本剤の有効性及び安全性を検討するために実施した、NNRTI及びFTC・TDF継続投与を対照とした非盲検比較試験の結果を表4に示す(投与後48週時)。
表4 236‐0121試験の結果(投与後48週時)
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副作用発現頻度は、23.4%(68/291例)であった。主な副作用は、悪心4.8%(14/291例)、頭痛3.4%(10/291例)であった。
17.1.5 海外第III相試験(236‐0123試験)
抗HIV薬による治療経験があり、ウイルス学的に抑制されているHIV‐1感染症患者を対象とし、ラルテグラビルカリウム(RAL)及びFTC・TDFから本剤に切り替えた際の、本剤の有効性及び安全性を検討するために実施した、非盲検試験の結果を表5に示す(投与後48週時)。
表5 236‐0123試験の結果(投与後48週時)
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副作用発現頻度は、25.0%(12/48例)であった。主な副作用は、疲労6.3%(3/48例)であった。

18.1 作用機序
エルビテグラビル:エルビテグラビルは、HIV‐1インテグラーゼの阻害薬である。インテグラーゼの阻害により、HIV‐DNAの宿主DNAへの組み込みを抑え、HIV‐1プロウイルスの形成及びウイルス増殖を阻止する。エルビテグラビルは、ヒトトポイソメラーゼI及びIIをいずれも阻害しない。
コビシスタット:コビシスタットは、CYP3Aの選択的な阻害薬である。
エムトリシタビン:エムトリシタビンは、シチジンの合成ヌクレオシド誘導体であり、細胞内酵素によりリン酸化されエムトリシタビン5’‐三リン酸となる。エムトリシタビン5’‐三リン酸はHIV‐1逆転写酵素の基質であるデオキシシチジン5’‐三リン酸と競合すること及び新生ウイルスDNAに取り込まれた後にDNA鎖伸長を停止させることにより、HIV‐1逆転写酵素の活性を阻害する。哺乳類のDNAポリメラーゼα、β、ε及びミトコンドリアDNAポリメラーゼγに対するエムトリシタビン5’‐三リン酸の阻害作用は弱い。
テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩:テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩は、アデノシン一リン酸の非環状ヌクレオシド・ホスホン酸ジエステル誘導体である。テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩からテノホビルへの変換にはジエステルの加水分解が必要であり、その後細胞内酵素によりリン酸化を受け、テノホビル二リン酸となる。テノホビル二リン酸は、HIV‐1逆転写酵素の基質であるデオキシアデノシン5’‐三リン酸と競合すること及びDNAに取り込まれた後にDNA鎖伸長を停止させることにより、HIV‐1逆転写酵素の活性を阻害する。哺乳類のDNAポリメラーゼα、β及びミトコンドリアDNAポリメラーゼγに対するテノホビル二リン酸の阻害作用は弱い。
18.2 抗ウイルス作用(in vitro)
培養細胞を用いたin vitro併用試験では、エルビテグラビル、エムトリシタビン及びテノホビルの3薬併用による拮抗作用はなく、コビシスタットを加えても影響は認められなかった。
エルビテグラビル:ヒトTリンパ芽球様細胞、単球/マクロファージ及び末梢血リンパ球初代培養細胞を用いて、HIV‐1の実験室株及び臨床分離株に対するエルビテグラビルの抗ウイルス活性を評価した。エルビテグラビルの50%阻害濃度(EC50値)は0.02~1.7nMの範囲であった。
コビシスタット:コビシスタットは、HIV‐1、HBV及びHCVに対する抗ウイルス活性を有さず、またエルビテグラビル、エムトリシタビンあるいはテノホビルの抗ウイルス活性に対する拮抗作用は認められなかった。
エムトリシタビン:ヒトTリンパ芽球様細胞株、MAGI‐CCR5細胞株及び末梢血単核球初代培養細胞を用いて、HIV‐1の実験室株及び臨床分離株に対するエムトリシタビンの抗ウイルス活性を評価した。エムトリシタビンのEC50値は、0.0013~0.64μMの範囲であった。
テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩:ヒトTリンパ芽球様細胞株、単球/マクロファージ初代培養細胞及び末梢血リンパ球を用いてHIV‐1の実験室株及び臨床分離株に対するテノホビルの抗ウイルス活性を評価した。テノホビルのEC50値は、0.04~8.5μMの範囲であった。
18.3 薬剤耐性
18.3.1 in vitro試験
エルビテグラビル:in vitro試験で誘導されたエルビテグラビルに対する感受性が低下したHIV‐1分離株には、インテグラーゼのT66A/I、E92G/Q、S147G及びQ148Rが主要変異として認められた。また、主要変異を認めたHIV‐1分離株には、D10E、S17N、H51Y、F121Y、S153F/Y、E157Q、D232N、R263K及びV281Mも認められた。
エムトリシタビン及びテノホビル ジソプロキシルフマル酸塩:エムトリシタビン又はテノホビルに対する感受性が低下したHIV‐1分離株を誘導した。エムトリシタビンに対する感受性低下は、HIV‐1逆転写酵素のM184V/I変異と関連が認められた。テノホビルに対する感受性が低下したHIV‐1分離株では、K65R変異が発現しており、EC50値の野生株との比であるfold‐change(FC値)は2~4倍に上昇した。
18.3.2 臨床試験
(1)抗HIV薬による治療経験がないHIV‐1感染症患者
236‐0102試験、236‐0103試験において、ウイルス学的失敗と判定された被験者のうち、投与後48週時、96週時、144週時又は早期に試験中止となった時点の血漿中HIV‐1 RNA量が400copies/mLを超えた被験者のHIV‐1分離株42例(6%、42/701例)の遺伝子型解析の結果から、エルビテグラビル、エムトリシタビン又はテノホビルの主要耐性関連変異が18例(43%、18/42例)に認められた。18例のうち13例は試験開始後48週の間に認められ、3例は49週から96週、2例は97週から144週の間に認められた。最も高頻度で認められた変異は、HIV‐1逆転写酵素のM184V/I(17例)、エルビテグラビルの主要耐性関連変異であるインテグラーゼのT66I(2例)、E92Q(9例)、T97A(1例)、Q148R(3例)及びN155H(5例)であった。またHIV‐1逆転写酵素のK65R(5例)も認められた。エルビテグラビルの主要耐性関連変異を認めたHIV‐1株では、副次変異として、インテグラーゼのH51Y、L68I/V、G70R、I73V、G140C、S153A、E157Q及びG163Rも認められた。インテグラーゼ及び逆転写酵素の解析結果が得られ、かつインテグラーゼの変異を認めた被験者(14例)は、M184I/Vも認められた。表現型解析の結果、M184V/Iを認めたHIV‐1分離株は、エムトリシタビンに対する感受性が、野生株に対して61倍から152倍超低下した。エルビテグラビルの主要耐性関連変異を認めたHIV‐1株は、エルビテグラビルに対する感受性が5.6倍から198倍超低下した。
(2)抗HIV薬による治療経験があり、ウイルス学的に抑制されているHIV‐1感染症患者
236‐0115試験、236‐0121試験において、投与後48週時に遺伝子型及び表現型解析の対象となった被験者に、耐性変異の発現は認められなかった。
18.4 交差耐性
本剤の治療失敗例から分離したHIV‐1株は、インテグラーゼ阻害薬及び核酸系逆転写酵素阻害薬に対し様々な交差耐性を示し、その程度は特定のアミノ酸置換に応じて変化した。これらのHIV‐1株は、すべての非核酸系逆転写酵素阻害薬及びプロテアーゼ阻害薬に対して感受性を維持していた。
エルビテグラビル:インテグラーゼ阻害薬の間で交差耐性が認められた。培養細胞系においてエルビテグラビル耐性ウイルスは、ラルテグラビルに対し様々な交差耐性を示し、その程度はHIV‐1インテグラーゼのアミノ酸置換の数や種類に応じて変化した。本剤のウイルス学的治療失敗例から検出された4種類のエルビテグラビルの主要耐性関連変異のうち、E92Q、Q148R及びN155Hの個々の変異は、エルビテグラビル及びラルテグラビルに対する感受性の低下を示し、FC値はそれぞれ32倍以上及び5倍以上に上昇した。T66Iは、エルビテグラビルに対する感受性が低下し、FC値が14倍以上に上昇したが、ラルテグラビルに対するFC値は3倍以下であった。3種類のラルテグラビル主要耐性関連変異(Y143H/R、Q148H/K/R及びN155H)のうち、Y143Hを除くすべての変異がエルビテグラビルに対する感受性の低下を示し、FC値は5倍以上に上昇した。
エムトリシタビン:核酸系逆転写酵素阻害薬の間で交差耐性が認められた。HIV‐1逆転写酵素のM184V/I変異を有するHIV‐1株は、ラミブジンに対して交差耐性を示した。また、アバカビル、ジダノシン及びテノホビルの投与によりin vivoで出現したK65R変異を有するHIV‐1株では、エムトリシタビンに対する感受性の低下が確認された。
テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩:核酸系逆転写酵素阻害薬の間で交差耐性が認められた。テノホビルにより出現したK65R変異を持つHIV‐1株は、アバカビル又はジダノシンが投与された患者においても出現することがある。K65R変異を持つHIV‐1株は、エムトリシタビン及びラミブジンに対する感受性も低下したため、K65R変異ウイルスを有する患者では、これらの核酸系逆転写酵素阻害薬に対し交差耐性を示す可能性がある。平均3ヵ所のジドブジン関連変異(M41L、D67N、K70R、L210W、T215Y/F又はK219Q/E/N)を有するHIV‐1臨床分離株(20例)では、テノホビルに対する感受性が低下し、FC値は3.1倍に上昇した。ジドブジン耐性関連変異がなく、L74V変異ウイルスを有する患者(8例)では、テノホビルの治療効果が低下した。Y115F変異(3例)、Q151M変異(2例)又はT69挿入変異(4例)を持つ患者のデータは限られているが、全例でテノホビルの感受性が低下していた。

一包可:不明

バラ包装

分割:可能
粉砕:可能

粉砕時の安定性データは得られていないため、本剤を粉砕して使用しない。

製造販売会社
ギリアド・サイエンシズ
販売会社
 

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