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キャップバックス筋注シリンジ

販売名
キャップバックス筋注シリンジ
薬価
0.5mL1筒 0.00円
製造メーカー
MSD

添付文書情報2025年08月改定(第1版)

商品情報

薬効分類名
細菌ワクチン類
一般名
21価肺炎球菌結合型ワクチン(無毒性変異ジフテリア毒素結合体)
規制区分
  • 特生
  • 特承
  • 覚原
接種不適当者予防接種を受けることが適当でない者
2.1. 本剤の成分又はジフテリアトキソイドに対する重度アレルギー反応(アナフィラキシー等)を呈したことがあることが明らかな者〔8.4参照〕。
2.2. 明らかな発熱を呈している者。
2.3. 重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな者。
2.4. 前記に掲げる者のほか、予防接種を行うことが不適当な状態にある者。
効能・効果
高齢者又は肺炎球菌による疾患に罹患するリスクが高いと考えられる成人における肺炎球菌感染症の予防。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. 肺炎球菌血清型(3、6A、7F、8、9N、10A、11A、12F、15A~C、16F、17F、19A、20A、22F、23A・B、24F、31、33F、35B)以外の肺炎球菌・他の起炎菌の感染症を予防できない。
5.2. ジフテリアの予防接種に転用することはできない。
5.3. 肺炎球菌による疾患に罹患するリスクが高いと考えられる成人とは、次のような状態の者を指す。
・ 慢性的な心疾患、肺疾患、肝疾患又は腎疾患。
・ 糖尿病。
・ 基礎疾患若しくは治療により免疫不全状態である又はその状態が疑われる者。
・ 先天的又は後天的無脾症。
・ 鎌状赤血球症又はその他の異常ヘモグロビン症。
・ 人工内耳の装用、慢性髄液漏等の解剖学的要因により生体防御能が低下した者。
・ 前記以外で医師が本剤の接種を必要と認めた者。
用法・用量
1回0.5mLを筋肉内に注射する。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 同時接種
医師が必要と認めた場合には、他のワクチンと同時に接種することができる〔14.1.1、14.1.2参照〕。
肝機能障害を有する者
8.1. 本剤は「予防接種実施規則」及び「定期接種実施要領」に準拠して使用すること。
8.2. 被接種者について、接種前に必ず問診、検温及び診察(視診、聴診等)によって健康状態を調べること。
8.3. 被接種者又はその介護者に、接種当日は過激な運動は避け、接種部位を清潔に保ち、また、接種後の健康監視に留意し、局所の異常反応や体調の変化、さらに高熱、痙攣等の異常な症状を呈した場合には速やかに医師の診察を受けるよう事前に知らせること。
8.4. 本剤接種後にショック、アナフィラキシー含む重度アレルギー反応があらわれることがあるため、接種前に既往歴等に関する問診を十分に行い、重度アレルギー反応が起こった場合に備えて適切な医療処置を直ちに行えるようにしておくこと〔2.1、11.1参照〕。
被接種者が次のいずれかに該当すると認められる場合は、健康状態及び体質を勘案し、診察及び接種適否の判定を慎重に行い、予防接種の必要性、副反応、有用性について十分な説明を行い、同意を確実に得た上で、注意して接種すること。
9.1.1. 過去に免疫不全の診断がなされている者及び近親者に先天性免疫不全症の者がいる者:免疫抑制療法中等、免疫不全の者では本剤への免疫反応が低下する可能性がある。
9.1.2. 心臓血管系疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、血液疾患、発育障害等の基礎疾患を有する者〔9.2腎機能障害を有する者、9.3肝機能障害を有する者の項参照〕。
9.1.3. 予防接種で接種後2日以内に発熱のみられた者及び全身性発疹等のアレルギーを疑う症状を呈したことがある者。
9.1.4. 過去に痙攣の既往のある者。
9.1.5. 本剤の成分又はジフテリアトキソイドに対してアレルギーを呈するおそれのある者。
9.1.6. 血小板減少症、凝固障害のある者、抗凝固療法施行中の者:筋肉注射部位の出血のおそれがある。
腎機能障害を有する者:接種要注意者である〔9.1.2参照〕。
肝機能障害を有する者:接種要注意者である〔9.1.2参照〕。
副作用
次の副反応があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副反応ショック、アナフィラキシー(頻度不明*):ショック、アナフィラキシーを含む重度アレルギー反応があらわれることがある〔8.4参照〕。
*)海外臨床試験(005試験)において重度のアレルギー反応(気管支痙攣)が1例報告された。
11.2. その他の副反応1). 神経系障害:(10%以上)頭痛。
2). 筋骨格系及び結合組織障害:(1~10%未満)筋肉痛。
3). 一般・全身障害及び投与部位の状態:(10%以上)注射部位疼痛(36.0%)、疲労、(1~10%未満)注射部位紅斑、注射部位腫脹、発熱<38℃以上>。
発現頻度は、国内第3相試験[009試験(65歳以上の成人)]、海外第3相試験[003試験(65歳以上の成人の部分集団のデータ)]及び国際共同第3相試験[008試験(肺炎球菌感染症に罹患するリスクを有する18~64歳の成人)]の統合結果に基づき算出した。これらの試験の統合結果において18~64歳の成人では、65歳以上の成人よりも報告された副反応が多かった。
授乳婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、予防接種上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ接種すること。
予防接種上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(本剤のヒトでの乳汁産生、母乳への移行性及び授乳された乳児への影響は不明である)。
小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
取扱い上の注意
14.1. 薬剤接種時の注意14.1.1. 接種時(1). 本剤を他のワクチンと混合して接種しないこと〔7.1参照〕。
(2). 冷蔵庫から取り出し常温になってから速やかに使用すること。
(3). 使用前には必ず、粒子状物質又は変色がないかを確認すること(粒子状物質や変色が認められた場合には、使用しないこと)。
(4). 針を時計回りにシリンジにねじ込み、しっかり固定すること。
(5). 注射針の先端が血管内に入っていないことを確かめること。
14.1.2. 接種部位(1). 本剤は筋肉内注射のみに使用すること。
(2). 他のワクチンと同時に本剤を接種する場合、異なる部位に注射すること〔7.1参照〕。
(3). 接種部位は、通常、上腕の三角筋中央部とし、接種前にアルコール等で消毒する。なお、臀部又は主要な神経幹及び血管が存在する可能性のある部位には注射しないこと。
(4). 筋肉内注射にあたっては、組織・神経等の損傷を避けるため次記の点に注意すること。
・ 針長は筋肉内接種に足る長さで、神経、血管、骨等の筋肉下組織に到達しないよう、各被接種者に対して適切な針長を決定すること。
・ 筋肉内注射時神経走行部位に接種しないこと。
・ 注射針を刺入したとき、激痛の訴えや血液の逆流をみた場合は直ちに針を抜き、部位をかえて注射すること。
外箱開封後は遮光して保存すること。
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17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内第III相試験(009試験)
二重盲検比較試験において、肺炎球菌ワクチン接種歴がない65歳以上の成人450例を無作為に割り付け、本剤又は23価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチン(以下、PPSV23)を1回筋肉内に接種した。
本剤又はPPSV23接種後30日目の血清型特異的オプソニン化貪食活性(OPA)幾何平均抗体価(GMT)(以下、OPA GMT)について、本剤は12共通血清型及び血清型15BでPPSV23に対する非劣性基準[本剤/PPSV23のGMT比の両側95%信頼区間(以下、CI)の下限が0.5を超える]を満たし、非共通血清型15CでPPSV23に対する優越性基準(本剤/PPSV23のGMT比の両側95%CIの下限が1.0を超える)を満たした(表1)。また、血清型特異的OPA応答率(治験薬接種前から接種後30日目までのOPA応答の上昇倍率が4倍以上であった被験者の割合)について、本剤は8非共通血清型でPPSV23に対する優越性基準[OPA応答率の群間差(本剤-PPSV23)の両側95%CIの下限が0を超える]を満たした(表2)。
表1 本剤又はPPSV23接種後30日目の12共通血清型、血清型15B及び非共通血清型15Cに対する血清型特異的OPA GMT(009試験)
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表2 8非共通血清型に対する血清型特異的OPA応答率(009試験)
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本剤接種後の注射部位有害事象の発現割合は32.9%(74/225例)であり、事前に規定した本剤接種後5日間の注射部位有害事象の発現割合は疼痛26.2%(59/225例)、紅斑5.8%(13/225例)及び腫脹4.0%(9/225例)であった。また、本剤接種後の全身性有害事象の発現割合は17.3%(39/225例)であり、事前に規定した本剤接種後5日間の全身性有害事象の発現割合は疲労6.7%(15/225例)、頭痛3.6%(8/225例)、筋肉痛2.7%(6/225例)及び発熱(38.0℃以上)0%(0/225例)であった。
17.1.2 海外第III相試験(003試験)
二重盲検比較試験において、肺炎球菌ワクチン接種歴がない50歳以上の成人2,362例及び18~49歳の成人301例を無作為に割り付け、本剤又は沈降20価肺炎球菌結合型ワクチン(以下、PCV20)を1回筋肉内に接種した。
50歳以上の成人における本剤又はPCV20接種後30日目の血清型特異的OPA GMTについて、本剤は10共通血清型でPCV20に対する非劣性基準(本剤/PCV20のGMT比の両側95%CIの下限が0.5を超える)を満たし、11非共通血清型のうち10血清型でPCV20に対する優越性基準(本剤/PCV20のGMT比の両側95%CIの下限が2.0を超える)を満たした(表3)。血清型15CのGMT比の両側95%CIの下限は1.77であった。また、50歳以上の成人における血清型特異的OPA応答率(治験薬接種前から接種後30日目までのOPA応答の上昇倍率が4倍以上であった被験者の割合)について、本剤は11非共通血清型のうち10血清型でPCV20に対する優越性基準[OPA応答率の群間差(本剤-PCV20)の両側95%CIの下限が10を超える]を満たした(表4)。血清型15CのOPA応答率の群間差の両側95%CIの下限は5.6%であった。
表3 肺炎球菌ワクチン接種歴がない50歳以上の成人における本剤又はPCV20接種後30日目の血清型特異的OPA GMT(003試験)
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表4 肺炎球菌ワクチン接種歴がない50歳以上の成人における非共通血清型に対する血清型特異的OPA応答率(003試験)
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肺炎球菌ワクチン接種歴がない50歳以上の成人において、本剤接種後の注射部位有害事象の発現割合は42.9%(505/1,177例)であり、事前に規定した本剤接種後5日間の注射部位有害事象の発現割合は疼痛39.4%(464/1,177例)、腫脹6.0%(71/1,177例)及び紅斑5.4%(64/1,177例)であった。また、本剤接種後の全身性有害事象の発現割合は39.2%(461/1,177例)であり、事前に規定した本剤接種後5日間の全身性有害事象の発現割合は疲労20.1%(237/1,177例)、頭痛11.5%(135/1,177例)、筋肉痛5.9%(70/1,177例)及び発熱(38.0℃以上)1.3%(15/1,177例)であった。
17.1.3 国際共同第III相試験(008試験)
二重盲検比較試験において、事前に規定した肺炎球菌感染症に罹患するリスクを1つ又は2つ以上有する、18~64歳の成人518例(日本人36例を含む)を無作為に割り付け、本剤+プラセボ群では本剤接種後8週目にプラセボを、沈降15価肺炎球菌結合型ワクチン(以下、PCV15)+PPSV23群ではPCV15接種後8週目にPPSV23を1回筋肉内に接種した。
ワクチンを接種された被験者において、194例(37.6%)は糖尿病のみ、84例(16.3%)は慢性心疾患のみ、23例(4.5%)は慢性腎臓病のみ、34例(6.6%)は慢性肝疾患のみ、99例(19.2%)は慢性肺疾患のみ、82例(15.9%)はリスクを2つ以上有していた。
本剤接種後30日目の血清型特異的OPA GMTについて、本剤は本剤に含まれる21種類全ての血清型で免疫応答を誘導した。本剤接種後30日目及びPCV15+PPSV23接種後30日目の血清型特異的OPA GMTについて、本剤は13共通血清型でPCV15+PPSV23群と同程度の、8非共通血清型でPCV15+PPSV23群より高い免疫応答を誘導した(表5)。
表5 本剤接種後30日目及びPCV15+PPSV23接種後30日目の血清型特異的OPA GMT(008試験)
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本剤+プラセボ群で認められた注射部位有害事象の発現割合は53.4%(206/386例)であり、事前に規定した本剤接種後5日間の注射部位有害事象の発現割合は疼痛49.5%(191/386例)、紅斑7.0%(27/386例)及び腫脹6.5%(25/386例)であった。また、本剤+プラセボ群で認められた全身性有害事象の発現割合は51.6%(199/386例)であり、事前に規定した本剤接種後5日間の全身性有害事象の発現割合は疲労24.6%(95/386例)、頭痛15.8%(61/386例)、筋肉痛8.0%(31/386例)及び発熱(38.0℃以上)1.8%(7/386例)であった。

18.1 作用機序
本剤は、それぞれがキャリアタンパク質(CRM197)と結合した血清型特異的な肺炎球菌莢膜ポリサッカライドを含有しており、肺炎球菌のオプソニン化、貪食及び殺菌を促進する抗体を誘導して肺炎球菌による疾患を予防する。本剤はT細胞依存性免疫応答を誘導する。キャリアタンパク質特異的ヘルパーT細胞は、血清型特異的B細胞の特異性、機能性及び成熟並びに記憶B細胞の誘導に寄与する。

製造販売会社
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